kisetsunokazeni

ときには空を見上げて深呼吸。無駄と思える時間も必要な時がある。

小さなこだわりがけっこう迷惑だった件

2018-01-29 20:03:14 | 日記
これは私がまだ小さかったころのお話


私が子供のころ住んでいたところは

お魚屋さんはトラックでやってきて

車が止まると近くの人たちに声かけて目の前でさばいて売ってたし

お豆腐屋さんは自転車でやってきて

声かけられるとそのお宅に止まって販売してた

まあ、その頃はたぶん多くの地域でそんなことがあったと思う  懐かしい昭和の時代・・・



そのお豆腐屋さんなんだけど

母は仕事が忙しいとよく私にお使いを頼んでいて

お豆腐屋さんが来る時間になると

「お豆腐一丁とがんもどき5枚買っといて」などと言われる

そこで私はボウルを抱えて

通りに面した勝手口に陣取ってお豆腐屋さんを待つんだけど

どうしたわけか遠くにいるお豆腐屋さんに声が掛けられない  シャイなの?いやそんなはずはなかった・・・

だから

家の目の前に来るタイミングで勝手口を開けようと待ち構え

あの、ぱーぷーって音を頼りに戸を開けると

けっこうな確率でお豆腐屋さんが通り過ぎちゃってる

すると、さらに声が掛けられなくなり

お豆腐屋さん行っちゃいました~、ってことに

なので

ものすごく申し訳ない気持ちで母にそういうと

「また?しょうがないわねぇ、じゃあコロッケと肉団子買ってきて」ってことになり

自転車を必死でこいで1kmほど先のお肉屋さんへ行って

コロッケと肉団子、よく買ってた・・・  あと、ラーメンやカツ丼注文したりとか・・・


これね

お豆腐屋さんが好きとか嫌いとかっていうことは全然なかったし

お豆腐もがんもどきも嫌いってこともなく

コロッケや肉団子が食べたいわけでもない

理由はただ一つ

どうしてもお豆腐屋さんが家に来る直前で声をかけたかった

それだけ

後から思うとなんでそこにそんなにこだわったのか

自分でもわからない

でも

その頃のわたしにはきっと

それが大切なことだったんだと思う  そうかな・・・?

でもね

子供の変なこだわりでお豆腐やがんもどきが食べられないのは

家族にとってはけっこう迷惑な話だっただろうなぁ

後から思うとすごく申し訳なく思うんだけど

なんとなくちゃんと謝らないまま

うん十年も過ぎていったっていう

忘れたいような忘れたくないようなお話なのでした~

もしあの頃に戻れたら

なんでそこまでこだわったのか

子供のわたしにぜひ聞いてみたい・・・



遊びに来てくださって、ありがとうございました
コメント
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