kisetsunokazeni

おとうと犬は

もともと活動的なほうではない

お散歩もそれほど好きではなく

家の中で遊ぶのが好き

でも今は

年もとったし目も見えないので

お散歩以外は

ソファで毛布にくるまって

うとうとしてることが多い

特に夜のおやつの後は

ほぼ寝てる


そのうち私も眠くなり

わんこたちのトイレを促した後は

そろってベッドへ

ふとんをかけさあ寝ようと思った瞬間

おとうと犬が寄ってきて

私の胸元へ

そして

崖の上に立つライオンのように　とらじゃなく・・・

両前足を踏ん張り

頭を高く掲げる・・・


・・・ってなんで今？

そして

私に背中をさするよう促す

仕方なくさすると

彼はさらに首を伸ばし

まさに遠吠えをするライオンのような勇姿に・・・


・・・あの～それ今ここで必要なんでしょうか・・・

さらに興奮してくると（静かだけど興奮してるのはわかる）

前足が私の喉に突き刺さってくる

だいたい咽喉って

骨にも守られておらず

ほぼ無防備

小型犬だからって

前足踏ん張られたら

相当苦しくてきついし

”おえっ”てなる

しかし大草原の丘に立つ幻想の中の彼には　　　ほんとか？

そんな小さなことはどうでもいいらしく

私が「おえっ」とか「ぐえっ」などと小さな声をあげても

全く気にする様子はなく

さらにもっとさすれ、と指令を出す

３秒前まで

気持ちいい眠気に襲われていた私は

暗闇でわんこをさするという現実に引き戻され

超ぐったり

しかも

それがとても気持ちがいいらしく

やめようという気配は全くない

相当頑張った後

こっちがむりくりに幕にするまで

孤高の王を

演じてる


あの～

そういうのは

出来れば昼間にやってほしいんですけど

それと

踏み台はクッションで

それに

そういう人を巻き込んだマイブームは

どうかと思うんですけど・・・