kisetsunokazeni

ときには空を見上げて深呼吸。無駄と思える時間も必要な時がある。

障がいは個性 2

2015-08-07 15:47:24 | 日記
もう〇十年前のおはなし

学生だった私は

実習で

赤ちゃんを抱き上げたのだが

その抱き方がひどいといって

先生が怒り始めた

先生「あなた!何そのやり方!

   それじゃ赤ちゃんがかわいそうでしょ!」

私「す、すみません・・・」

しかしどう抱っこすればよいかわからずオロオロする私

すると先生はさらに激高

先生「突っ立ってないでなんとかしなさい!」

この先生は

赤ちゃんや子供たちがかわいいあまり

生徒のやり方がうまくないと

怒りがおさまらない

でも

私もどうしていいかわからず

赤ちゃんを抱いたまま

頭真っ白

冷や汗だくだくで

動くこともできない


すると・・・

奥のサークルベッドにいた

ダウン症候群の子供たち

年はせいぜい2~3歳

その子たちが口を開く

子供1「せんせい、

   せんせいはおこった顔より

   わらった顔のほうがすてき

子供2「そうだよ」

子供3「せんせい、わらって!」

それを聞いた先生は

とろけそうな笑顔に・・・

先生「あらあら、そうね、みんなの言うとおりね」

一瞬にして別人

あの怒りは

宇宙のかなたに消え失せたようだ


世界中のどこに

激高を笑顔に変えられる人がいるのか

しかもたった2~3歳の子供たち

計算された何かがあるはずもない

あの子たちはただただ真っ白な心で

先生に話しかけただけ

これを

才能と呼ばずに

なんと呼ぼう?


成人の私は

病気を持った小さな子たちに助けられた

本来なら

立場が反対だ

でも

このことがあってから

私は病気や障がいを持った人たちを

特別な才能を持った人と思うようになった


誰だってできることとできないことがある

データや機能上問題のない人たちは

いまある世界を上手に生きることができる

それは

その人たちに合うように設計されているからだ

病気や障がいを持った人たちは

いまの世界を生きるために

助けが必要かもしれないけど

自立できるよう

一生懸命頑張って合わせようとしている

しかも

私たちができないような

すごい才能を持ってる


病気や障がいを持った人たちに出会うことがあったら

ぜひその方々の才能を

見つけてほしい

それまでの

”おきのどく”

”かわいそう”

だけの思いが消えて

尊敬できるようになる

共に高めあい暮らしていく仲間だと認識できる

そうして

お互い学びあい補い合っていったら

どんな素晴らしい世界になることか

想像してみてほしい

みなが手を取り合って

作り上げる未来を

そこには

きっとたくさんの笑顔と

尊敬と愛情とおもいやりがあふれてる

その未来を

作り上げる

わたしたちの

この手で
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする