kisetsunokazeni

ときには空を見上げて深呼吸。無駄と思える時間も必要な時がある。

犬のうつ

2015-07-31 22:16:43 | 
おにいちゃん犬が1歳になるころ

私の通勤の都合で

お引越しすることになった

それまでは実家で

にぎやかに過ごしていたから

おにいちゃん犬には申し訳なかったけど

こればっかりは仕方ない

引っ越し早々

私は仕事が忙しく

夜勤もあるため

ご飯も食事も時間ばらばら

残業もあると

私が家にいる時間は

かなり短い

そんなころのこと

ある日家に帰ると

声かけたのに

おにいちゃん犬がやってこない

いつもなら玄関まで出迎えて

大騒ぎしてくれるのに・・・

部屋に入ると

隅っこで寝てる

声をかけると

起きてこっちを見るけど

そのまま寝てしまう

どっか具合が悪いのかと様子を見るけど

ご飯も食べるしお散歩もいく

トイレのほうも問題なし

でも

何か元気ない

心配になり休みの日に病院へ

状況を話すと

医師「これは鬱ですね」

えぇ~!犬が鬱?!

癌とか結石とか

人間と同じ病気になることはわかってたけど

精神科もあるの?!

急にひとりの時間が多くなり

おにいちゃん犬の性格では

耐えられなくなったとのこと

ほんとに申し訳ない気持ちになった

でも、どうする?

医師によると

抗うつ剤などの薬を飲ませ続けるか

環境を変えないとよくならないとのこと

もし薬を飲ませたら

まだ1歳なのに一生続けることに・・・

それで

環境を何とかすることにした

幸い実家が近かったので

朝ご飯と散歩を済ませたら

おにいちゃん犬を実家に送り届け

帰ってきたら迎えに行く

夜勤のときは実家にお泊り

まるで

お泊まり付き保育園みたい

しばらくやってみたけど

今度はわたしの体もたなくなって

結局お休みの日以外は

実家に預けることになった

それで

将来また私と暮らすことになった時のため

独りぼっち対策として

おとうと犬がわが家にやってきたのだった


あれから10年以上がたち

残念ながら

母の足が悪くなったため

おにいちゃん犬とおとうと犬は

そろってわが家へ

ふたりでいれば

不安なくお留守番もできる

それに

おとうと犬は目が見えないからか

おにいちゃん犬がそれとなく面倒見てくれる

本人たちはそう思ってないと思うけど

上手に支えあってる

いま考えれば

あの時おとうと犬に来てもらって

本当によかった

周りからは相当文句言われたけどね

まあたしかに

私が連れてきて母が面倒みるっていうのは

ちょっとどうかとは思ったけど・・・

いまはふたりとも年取って

それぞれ病気持ちだけど

これからも仲良く

長生きしてもらわないとね

みんなの笑顔が続くように
コメント
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