うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

福生

2013年09月30日 | まち歩き

子供の頃、国道16号を南下していると、周りの店の看板が急に英語になり、まるで外国に来たような風景に変わってしまうことに強烈な印象を受けた。それが忘れられなくて、自分で運転できるようになってから、車で訪れてみたが、道路の拡幅と周辺整備が進んで、以前ほどの異国情緒はなくなっていた。

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今朝、実家から持ってきた松任谷由実のレコードを聴いていたら、急にそのことを思い出した。ので、カメラを持ってちょっと出かけてみた。拝島の駅で、Q10で撮影しようとしたら、液晶にカードが云々というメッセージが。ありゃ、カードを入れ忘れてきたかな。

駅前に西友があり、家電売り場もあったので、そこで急遽カードを買った。8Gクラス4のシリコンパワー製で、1,270円。 

ところが、その後レストランに入ってカードを入れようとしたら、カードは入っている。どうもカメラが一時的に読み取りエラーをしたようだ。

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それはとにかく、まずはお昼。ウェブで見たここに行ってみた。シュトゥーベン・オータマ。
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基地の街福生だから、アメリカ風なのかと思ったが、こちらはドイツ風。
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天井が高く、広々とした店内。
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福生ドッグ。ソーセージの長さが16cm,太さが2.3cm で、それぞれ16号線(福生を縦貫する主要道路)、ふ・さ・をかけているそうだ。
テレビでも紹介されたらしい。フィラデルフィア・ステーキ・サンドみたいな、ガッツリ系かとおもったが、そんなことはない。贅沢なドッグだ。
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街を歩いてみる。
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横田は空軍のベース。関係者のの住宅まで含めると、やはり相当な広さだ。
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兵士向けというか、英語看板の商店街は、それほど大きな規模ではない。
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軍関係者の自動車は、ほぼ全て日本車だが、昔は艶の失せたファミリアとか、カペラクーペ、黒のセリカなんかに黒人兵が乗ってたりすると、なんだかやけに格好良く見えたものだ。日本人の自動車観とちょっと違っていて、余り人気のない意外な車を格好良く乗りこなしているのが新鮮だった。

今の日本車は、格好いい車がなくなってしまったなあ。沿道に中古車屋がいくつかあったが、BMWやメルセデスが多数展示されていた。

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商店街はサーフショップや衣料品、バイク用品の店が多い。

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日用品などはベース内にPXがあるので、外で軍関係者相手の店というと飲食店や趣味系の商店、ということになるようだ。

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模型屋さん。ここでのお話はうさぎくん鉄道部で。

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・・まあ、特に今の日本の街は、世界中の建物を寄せ集めたようになっているので、余り感動はないな。

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とはいえ、たとえばハワイの基地周辺にこんな商店街があるかというと、たぶんない。これはこれでアメリカンジャパニーズな風景なのかも知れない。

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中華料理屋も、何となくアメリカ風味がある。

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道の反対側は歩けない。

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普段は意識しないが、一国の中に他国の軍隊がある(なおかつそれを抑止力として機能させている)というのは、不思議と言えば不思議な風景だ。しかも60年以上の歴史を積み重ねている訳で、その重みというのは相当なものだ。

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フェンスの向こうは別世界。昔の日本人達にとっては、そこは果てしなく豊かな世界を意味した。その後、こちら側も豊かになり、お互いの電位差がなくなってしまったというのか、何というのか。

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TOMODACHI LANESはボウリング場でしょうね。

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この辺の「ハウス」は、元々はどういう人のために造られたものなのだろう?屋根はセメント瓦葺きだが、軒のほとんどない作りは明らかに日本家屋とは違う。奥に見えるホテルはどういう人たちが泊まるのだろう?軍関係の仕事を請け負うシビリアン?

ちょっと違う世界をのぞいてみました、というお話でした。

 

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日本フィル杉並公会堂シリーズ2013 第3回

2013年09月27日 | 音楽

仕事でトラブル、と言うよりゴタゴタがあり、帰りの中央線に乗っているときも、どうも気持ちが晴れなかった。手にした本のページを繰っても、頭に入ってこない。

そんな、すっきりしない気分で会場に入った。杉並公会堂は初めてだ。考えて見ると・・。以前公会堂シリーズを聞いたときは、ここが改装工事で使えないので、代わりに中野ゼロというところでやっていた。あれから聞いてないんだな・・。
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シューボックス型で、天井が広く、ステージ側2階にも客席がある。音響は良さそうだ。ステージが低いような気がする。客席との一体感は強いが、舞台に立つ側は結構緊張するかも知れない。

プログラムはブルッフのヴァイオリン協奏曲と、チャイコフスキーの交響曲4番。いい感じ。
ソリストは城戸かれんさんという、新進のヴァイオリニストだ。1994年生まれと言う。若いなあ。
蒼いロングドレスで登場。うわー、きっと緊張しているんだろうなあ。
なんだか心配しながら、演奏が始まる。演奏はさすがに達者で、自然に音楽に身をまかせることができた。

演奏が終わり、マイクを持った城戸さんは、スピーチをした。素朴な話しぶりはやはり19歳の女の子だな、とも思うが、同時にやはり結構度胸はありそうだな、という気もしてくる。お父さんどころか、おじいさんぐらいの年の大指揮者と、オケを前に演奏できるんだもんなあ。将来が楽しみだ。

チャイコフスキーの4番は、ひたすら派手な曲だが、今回実演で聞くと、視覚的にもなかなか楽しめる曲だなあと思った。第3楽章のピチカートも見ていて面白い。ど派手な第4楽章は、コバケンの真骨頂だ。普段スピーカーで聴いているのに比べると、さすがに音のキレが良い。

アンコールはブラームスのハンガリー舞曲。みんなで聞いて、拍手をするのもコンサートだからこそ。ようやく、昼間のストレスを解消することができた。

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帰りに寄ったお店は、偶々だが、洋食「ブラームス」という名前だった。メンチカツ、うまかった。

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goo地図 昭和初期航空写真

2013年09月25日 | デジタル・インターネット

僕は調べ物をしていて偶然見つけたが、サービスとしては目新しいものではないのかも知れない。タイトルの昭和初期・・は、サイトのタイトル がそうなっていたのでそのまま記載したが、ふつう昭和初期と言ったら、昭和一桁台のことを差すから、あまり適切ではないと思う。昭和38年は昭和も半分過ぎだよな・・。

そんなことはともかく、これはオモシロイ。クリック一つで地図、現代の航空写真と切り替えられるから、場所もよくわかる。今は住宅地になっているところが、昔は畑の中だったり、いやいや、以外と昔もまた別の建物が建っていたりとか。

自分の生まれたところ、祖父の家などを見つけたり、自分の今住んでいるところ(昭和38年には別の建物が建っていた)をみてびっくりしたりした。今話題の国立競技場は、ちょうど建設中だ。
22年頃の下町は、戦災の影響か、建物が見えないところもあるが、正直思いの外、都心部は建物が残っている。それから、道路が意外と広く、整備されているのに驚いた。郊外に出る道路もきれいなものが多い。軍用車両が通る、という事情もあったのかもしれない。

母校の辺りを見る。古い建物は昭和22年から建っているし、昭和38年になると、自分たちの知っている建物があらかたある。高校の体育館と、学食のあった建物は工事中だな・・。

などと、見ながら書いていると、キリがなくなってしまう。

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今日はまた、台風の影響で雨がち。先週と違うのは、蝉の声が聞こえなくなったこと。

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街は生き物だなあ・・。

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レコードを洗う

2013年09月24日 | 家電

ここで紹介したビリー・ジョエル、最初はひどい針飛びで弱った。ウェブで検索してみると、レコードの清掃方法、色々な方法があるようだが、水洗いしてしまう、というのが結局は良いようだ。

水洗いも色々な方法があるらしい。いくつかのサイトを見たが、面白いことに人によってやり方が全然違う。ある人は水道水で十分といい、別の人は水道水は絶対ダメだという。レーベルが濡れないよう、アクセサリーを買って保護する人もいる。

僕はとりあえず、ごく適当にやってみた。水は一応、浄水器を通したものを使う。洗剤は使わず、コンタクト用の洗浄液を使った。色々な方の注意を守り、ティッシュは使わずガーゼを使い、手ぬぐいの上で拭いた。

結果は大成功。グラス・ハウスは完全に甦り、針飛びなし、音も良くなった。そんなに神経質にならなくても、とりあえずは効果があるようだ。
カール・ベーム/VPOの「英雄」、B面で針飛びが起きていたが、これも飛ばなくなった。
残念ながら、ONJの「詩小説」は針飛びを完全に排除できなかった。
しかしとにかく、残りの古レコードは、一枚ずつ洗うことにした。

針飛びもサイトを調べると色々対策があるらしい。一応、10倍ルーペ(工芸用)でのぞいてみると、小さなホコリが見ているそばから落ちてくるのがわかる・・・。まち針を磨いでトレースするとか、色々書いてあるが、ざっと見た限り、針飛びの場所は見つけられなかった。まあ、ゆっくりやるとしよう。

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オリビア・ニュートンジョンとビリー・ジョエル

2013年09月23日 | 音楽

実家に置いてあったレコードは思ったよりも多くて、すっかり忘れていたものも結構あった。
とりあえず目についた何枚かを持ってきて、先日買ったプレーヤーで聞いてみた。
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オリビア・ニュートンジョン「詩小説」は、中学生の時にお小遣いで買った最初のレコードだ。
当時、友達はピンクレディ!とか言っているときに、この大人趣味は・・我ながら変人だったと思う・。
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裏ジャケット。
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見開き状になっている。大昔のロレアルやLUXのCMとか、そういうのを思い出しますね。
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歌詞カード。この写真はいいですね。
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残念ながら2曲ほど針飛びしてしまう。もっとも、針飛びは昔からしていた。子供だったので、扱いが悪かったのだ。ただ、最初の曲(故郷へ帰りたい)がとんでしまうのは残念・・。

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お次はビリー・ジョエルの「グラス・ハウス」である。高校生の時、池袋のレコード屋で買った。西武デパートにあったWAVEか、タワーレコードだったか、記憶がはっきりしない。輸入盤である。
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国内盤に比べ、ジャケットはずっと簡素だ。これは厚紙のジャケットの中に入ってる袋。この中にレコードが入る。
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手書き風の歌詞カード。

このレコードの状態はオリビアに比べて格段に悪く、針が飛ぶ飛ぶ・・まるで快速電車のようにどんどん先に進む。輸入盤だからなのかどうか・・。曲を楽しむためにはCDを買った方が良さそうだ。追記:ためもとでレコード盤を洗ってみたら、針飛びもなくなり、ノイズも小さくなった。これは効果的!
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たしかこれを買ったのは7月の試験休みの頃で、これを聞くと、友達と行った関西旅行とか、当時読んでいた漫画評論誌「ぱふ」の、手塚治虫特集のことなどが思い出される。

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りんごはもうお腹いっぱいかも

2013年09月21日 | デジタル・インターネット

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20日はiPhone5の発売日だった。知人によると、先週からもう店の前で並んでいる人がいたという。僕は20日夕方に見に行ったが、もう別にお祭り騒ぎでも何でもなかった。
FBを見ると、友人も早速買ったらしい。
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直前にdocomoも販売に乗り出して話題になった。販売台数の4割をiPhoneにするノルマを課されている(docomoはコメントしていない)とかで、日本のスマホ市場はリンゴだらけになってしまいそうだ。

日経電子版では丹羽もと中国大使が、このままでは日本のメーカーが排除されてしまうという危機感を、コラムに書いている。面白いのは、読者のコメントに反論が多いことだ。曰く、結局はアンドロイドの戦い、過保護だったからガラパゴス化した、強いものが勝つ、日本メーカーは所詮下請け、などなど。

でも、おサイフケータイとワンセグは日本仕様だ。携帯にテレビなんて、そんなに見ないと思ったが、時間待ちの時なんかに、しょっちゅう使っている。録画しておけば、地下でも使えるし。

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ただ、今回は過去の新製品発売時と違い、すぐに売り切れ、という状態にはならなかったようだ。ソフトバンクは国内で最初にiPhoneを出して、シェアを増やしたが、今回はだんまりの構え。docomoも対応は慎重なようだ。

何が起こるかわからないこの世界のことだ。2年後にはどうなっていることやら。

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うちの200SHは、アップデート後も時々再起動していたが、その頻度はかなり減り、気にならなくなった。アンドロイド機が全部、再起動問題を抱えているわけではないだろうから、これはシャープの不手際?ということか。こういうことがなければねえ。

ノングレアの液晶保護シートをつけていたが、昨夜、ふとした弾みでベルトのバックルにぶつけてしまい、シートが一部切れた。幸い、本体は無傷だった。保護シートつけといて良かった。


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中秋の名月2013

2013年09月19日 | Lumix G3

祝各位中秋節快楽~!

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月を撮るのは2年ぶり?いや、その間にいちどどこかで撮ってるな。

2年前の中秋節にもこんな記事を書いている。当時はE-PL1にOMのレンズをつけて撮影した。上の写真はLumix G3の45-200mmレンズで、EXテレコンにして撮った。EXテレコンは倍率2倍になるそうだから、換算800mmという計算になる。トリミングはしていない。

EXテレコンは画質劣化がないそうだが(ただし800万画素相当のモードになる)、こういう写真は後でトリミングしても良いだろうから、そんなに有り難くもないか。偶々望遠を持っていないときは便利かも知れない。

Pentax Q10でも撮ってみた。

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06レンズの望遠端なので249mm相当。トリミングしないとこんな感じ。

MFにして、マニュアルモード、1/640 F4.0 ISO100で撮影した。ファインダーがないし、液晶は動かないので、こういう撮影はちょっとやりにくい。ただ、必要な設定をすれば、撮影自体はきちんとできる。

やはりトリミングしてみよう。

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・・どちらも、もうちょっとしゃきっと撮りたいところですね。

 

 

 

 





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エンゲルベルト・フンパーディンク

2013年09月18日 | 日記・エッセイ・コラム

さいきんまたときどき、夜中に「ラジオ深夜便」を聞いたりしている。夜更かしはいけないんだけど。
この番組でおもしろいと思うのは、年配の人たちが寄せてくるお便りだ。おじいちゃん、おばあちゃんの昔話、みたいなのが多いけど、時々妙に印象に残ることがある。

細かいことは忘れてしまったけど、年配の女性が、ハイティーンの頃従兄達と良く集まって、色々なところに遊びに行った、とても楽しかった、というお便りを、アナウンサーが紹介していて、そのときかかった曲が、エンゲルベルト・フンパーディンクだった。

その方のリクエストだったのか、曲とお便りは関係なかったのかは覚えていない。・・個人的にこの歌手が好きなわけではないが、妙に曲とお便りがはまっていて、印象深かった。

 




YouTube: LOVE ME WITH ALL OF YOUR HEAT-E_HUMPERDINCK 太陽は燃えている

 

具体的な内容が思い出せなくて恐縮だが、とてもウマの合う従兄で、神戸、だったかな、映画を見たり、喫茶店で話し込んで、何でもないことが可笑しくてずっと笑っていたりとか、そういうようなお話だったと思う。




YouTube: エンゲルベルト・フンパーディンク 愛の花咲く時 A Man Without Love

 

そのお便りの印象はとても乾いているというか、とてもからっとした明るいもので、雲一つない青空を思い出させた。それを聞いているのしんとした真夜中なものだから、余計印象に残った。昭和30年代の後半になれば、世の中は活気がみなぎり、それなりに青春を謳歌した方々もいらしたんだろうな。

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今日、台風一過の青空を見ていたら、そんなことを思い出した。

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台風一過

2013年09月16日 | まち歩き

台風の被害を受けられた方々に御見舞申し上げます。
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古い我が家では時に風で家が震えたりした。ペンも落ち着かない様子だった。
1日、テレビを見たりしながら過ごしてしまった。
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夕方になって風が止み、やっと外に出た。蝉が鳴き始めている。
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いったん戻ったが、外が赤っぽくなっているのに気がつき、ふたたび外に出た。
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いつもネコがいるところ。さっき見た時はまだいなかったが、どこかから戻ってきている。
嵐の時、彼らはどこに行っているのだろう?
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この空は、12年前の9月11日を思い出させる。あの日も1日、酷い嵐だったのだ。
夕方、西の空が毒々しいほど赤く染まっていた。今日のニュースは天気のことで持ちきりだろうな、と思ってテレビをつけたら、高層ビルに刺さっている飛行機の映像が目に飛び込んできた・・。
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そろそろ、残暑も終わりそうな気配だ。
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富士山が見えるのだが、いろんなものがじゃまで、標準ズームではどうにも上手に撮れなかった・・。

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レオナール・フジタ展、万世橋ほか

2013年09月16日 | アート・文化

(連休特集と言うことで?以下かなり長いです)

この週末は台風に祟られることになりそうだが、当地では雨は午前3時頃から降り始めた。延々降り続けて午後1時半頃にいったん止み、すこし晴れ間が出て来た。本格上陸は明日になると聞く。出かけるなら今だと思い、電車に乗る。

まず、渋谷に出てBunkamura ザ・ミュージアムのレオナール・フジタ展を見に行く。フジタは今日ではそれなりに人気があるようで、比較的よく美術展が開かれている。今回のはポーラ美術館の所蔵品を中心に展示されているが、周辺の画家や、交流のあった土門拳などの写 真まで展示された本格的なものだ。見ているうちに時の経つのを忘れてしまった。

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フジタ(藤田嗣治)については僕はすこし思い入れがある。10数年前に見たテレビのドキュメンタリーとその感想について、以前にやっていたホームページでも書いたことがある。

かいつまんで言うと、パリで苦労の末名声を勝ち得たフジタは、第2次大戦中は日本に留まり、いわゆる戦争記録画を描く。そのことから戦後、画家仲間から戦争協力者の代表のように仕立てられてしまう。

更に、日本を離れ最初に渡ったニューヨークでも、現地の日本人画家から締め出しを食う。最終的にパリに落ち着いた藤田は、現地で暖かく迎えられる。やがて日本国籍を捨て、更にキリスト教の洗礼を受ける。名前もレオナール・フジタとなり日本に帰らぬ決心をするが、他方、夫人によると、晩年まで浪花節などのレコードを愛聴していたという。

藤田の戦争記録画「アッツ島玉砕」「サイパン島同胞臣節を全うす」は国立近代の所蔵で以前見たことがある。その凄惨な描写は、軍部から疑問の声が出されてた程だが、国民からは強く支持されていたようだ。藤田自身、(戦争画を描いたことを)その時代の日本人として当然のことをしただけだ、と後日手紙に書いている。

戦後、手のひらを返したように人々から厭われるというパターンは、息子を特攻で失い英霊の親族としてあがめられていた一家が、戦争後近隣から冷たいあしらいを受ける、という話とそっくりである。数年前まで敵国人であったフジタを、その芸術的才能で評価して温かく迎えたフランス社会とは、余りにも対照的だ。

このことを思い出すと僕は、日本人って信用ならねえなあ、と憤りを感じたりするのである。

・・などと、一人で熱くなっていないで、フジタ展に戻ると、ここではそんな戦中の彼の様子はすっぽり抜け落ちていて、「乳白色の肌」で勇名をはせた前半生と、後年の子供達を中心に描いた連作に重点が置かれた展示になっている。

子供達の絵をこれだけたくさん見るのは今回が初めてだ。

フジタの描く子供達は大人に向かって笑いかけていたりはしていない。みんな真剣な顔をして体操したり、いたずらしたりしている。

「職人達」シリーズでは大まじめに家具を作ったり、肉をさばいたりしているが、時に運んでいた瓶を割ってしまって泣いていたり、子供の歯医者さんが歯を抜こうとすると、やはり子供の患者さんが痛がって暴れていたりと、ユーモラスな表現があって、思わず頬が緩んでしまう。自信満々で大人の真似をする、というのも、子供の愛らしさであり、フジタはそんな子供達を愛したのだろう。

長くなったが、フジタ展の話はこれでおしまい。

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大雨でずぶ濡れになってしまった御神輿。Bunkamuraに行く途中で。

外に出たら、天気は回復して青空が見えている。ついでだから、万世橋の新しいショッピングモールに行ってみることにした。渋谷からの行き方は色々あるが、地下鉄で淡路町を目指した。

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ビルの3階から出る地下鉄。一連の工事が完了すると、この風景も見られなくなるとか。

昨日ニュースでやっていたが、JRが再開発した、マーチエキュート神田万世橋、というモール、中央線の古い煉瓦造りの高架橋を改装したものだ。戦前までここは、万世橋という駅だった由。7年前までこには、交通博物館があった。

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今回は旧ホームを展望台として整備している。

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駅名票も復活。

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商店街は高架下にあるが、入り口も店内も狭く、最初はちょっと入りにくい。小物を売っている店が多い。

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内部はこのようにつながっている。

喫茶店や食事のできるところもあったが、今回は見送った。今度行ってみよう。

万世橋はもとは駅だったので、JRの他の駅とは多少離れている。秋葉原、お茶の水、神田、それぞれ5-6分かかる。今回淡路町から行ったが、道を間違えてしまった(道が碁盤目状ではないのでちょっと複雑)。帰りは神田から中央線に乗り、次の目的地、新宿に向かった。

新宿で、中古のLPレコードを追加仕入れした。

前回はカラヤンのベートーヴェンだったが、盤質もよく値段も安かった。今回ベートーヴェンはさすがに飽きたので、別の作曲家、ジャンルを探してみた。LPはCDとはまた値付けが違うようだ。CDもさいきんの値付けはよくわからないが、LPは余計わからない。カラヤンのベートーヴェン全集(6枚)が1000円かと思えば、貴重盤は1枚1万円近いものもある。

門外漢としては、ふつうにお手頃で聞きやすいもの、を基準に探してみる。

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ブルーノ・ワルター/コロンビア響のモーツァルト(3枚組。'62年頃発売された?国内盤)。先入観としては、わりと柔らかめの、脂身の多そうな演奏。リンツとプラハはそんな感じで、うさ耳にはちょっと、かな。でも、ジュピターは一転きりりと締まって、これは良かった。アナログで聞く価値はありそう。

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シュライヤーの「水車小屋」。中古屋の状態区分はA。演奏してみるとまったくプチプチ言わない。ヴォーカルは中音域中心だからオーディオ的に無理がない反面、微妙なニュアンスの違いが出やすい(人は人声位の音域がもっとも敏感)。オペラは長いからCD有利だが、歌曲は実にアナログ向き、かも。実体験としては、カーペンターズをはじめてCDで聞いたとき、LPと声が違って聞こえるのでびっくりしたことがある。カーペンターズも欲しいな・。

 

 

 

 

 

 

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あ"~いいきもち ぼりぼり・・

2013年09月14日 | セキセイインコ

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ケージからペンを出してあげると、ぴょこんと飛び出してきて、そのまま止まり木のところに直行する。ここで頭をカキカキするのが好きなのだ。
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なんと言ったらいいのか・、オヤジっぽいというか、はしたないというのか・・。
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見ているとだんだん可笑しくなってくる。
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阿呆面・・。
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この子は時々二重まぶたになる、というかそう見えるんですけど・・。
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まんがのような、横一本線のまぶた
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あ~かいかい・・。
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う゛~、いいきもち・・。
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ごしごし。
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う゛ぁかもん、主人の前ではすこしはしゃきっとせんかい!
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ただ、同時に主人としては、あまり遊び相手になってあげられなくて、ストレスがたまってるんじゃないかとか、もっと水浴びさせた方がいいのかな、とか、これはいわゆる発情期の変形か、とか、忙しく考えてしまう。
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・・へんなかお。鳥がこんな人間っぽいなんて・・。
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あれ・見てたの?

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アナログレコードプレーヤーを買った

2013年09月12日 | 家電

急にLPレコードが聞いてみたくなって、レコードプレーヤーを買ってしまった。
といっても、1万円くらいで買える、激安品だけど。

なんでそんな気になったかというと、先日行った中古レコード屋の入り口に、安いレコードプレーヤーが箱積み特売されていたのを見たからだ。
聞いたことのないメーカーだが、一応一人前の外観で、19,800円だった。ふうむ。その店ではフロア手前側にCDが陳列され、奥の方には同じぐらいのスペースで中古LPもたくさん置いてある。もちろん、大きさを考えるとCDの方が倍以上陳列数は多いのだろうけど。まだLPの売買も盛んなようだ。

そこから何かのスイッチが僕の頭の中で入ったみたいで、レコードの回転する様子が頭に浮かんでくる・・。水曜の夜、ビックカメラに行って、別の安いプレーヤーを買ってきた。

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一番安いのはAudio Technicaのもので、8000円弱だったが、店員に聞いたら在庫がなかった。これは10,500円。プレーヤーは国内ブランドの製品は少ないが、海外メーカーのものなら今でも種類豊富なようだ。
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ターンテーブルを自分で乗せて、ベルトを掛ける必要がある。
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外観や質感など、最小限の体裁は保たれている。これを安っぽい、などと言うのは、ダイヤモンドを見てきれいだ、と言うようなもので、無意味だ。
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実家には20枚くらい?のLPと、いくつかのEPが置いてあるが、今手元にないので、とりあえず件の中古屋で2枚ほど買ってきた。カラヤン/BPOの初回のベートーヴェンから、1,2,5番。
なんだかさいきんベートーヴェンばかり聴いているが・・。
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買ったとき、ビックの店員に「ピンケーブルどうしますか?」と聞かれなかったが、家に帰って理由がわかった。ケーブルは本体直出しなんですね。暖炉の上に置きたいのだが、ケーブルの長さが足りないので、とりあえず仮置きして聞いてみる。

本機はPHONOイコライザー付きだが、オンオフスイッチはターンテーブルの下にある。これはオフにして、PM-50のPHONO入力で使っている。PM-50は普及モデルだが、バブル期に設計されたアンプなのでちゃんとPHONO入力があるのだ。

フルオートなのでPLAYボタンを押せば、ごそごそいって演奏が始まる。

ごわごわ ぷちっ ぽつん、とか言っているが、まあ音は普通。CDにくらべると高音がどうの、とか、暖かみのある音が、などという違いはわからない。しかし、決して悪い音ではない。

また、ゆっくりとディスクが回転する様子は、やはり見ていて楽しい。

カラヤンのベートーヴェン、この60年代の録音は概して評判が良いようだ。うさ耳にはなかなか聞き分けられないが、手持ちの70年代録音の、ちょっと極端な演奏に比べると、より安心して演奏に浸ることができる気がする。

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今日の帰り、ヨドバシに行って延長ピンケーブル(そんなものがあったのだ)を買ってきたので、暖炉に置けるようになった。オーディオマニアが見たら、卒倒するかも知れないが、安い機械は鈍いというか、タフというか、別に音が悪くなったとは感じられない。

20年くらい前、一時期オーディオに凝っていたことがあったが、その頃はCD全盛だったし、もともと手持ちのLPも少なかったので、アナログに手を出す気は全くなかった。昔はもっと合理的というか、ものごとを固く考えるくせがあり、無駄なことをするのがきらいだったが、だんだんと意識がかわってきたようだ・・。

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オリンパスOM-D E-M1と一眼レフ撤退

2013年09月11日 | マイクロフォーサーズ全般

このモデルを機にオリンパスは一眼レフ(フォーサーズ)から事実上撤退となるようだ(フォーサーズの新製品は凍結)。
庇を貸して母屋を取られる、ということわざを使ったら誤用かしら・・。
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もともとMFTはパナソニックが積極的に働きかけたらしく、オリンパスは当初はそれほど乗り気ではなかったらしい。パナは最初から一眼レフ風のデザインでスタートしたが、オリンパスにはまだレフ機があったから、E-P1のようなスタイルで差別化しなければならなかった。

以後、オリンパスのMFTは、自社のフォーサーズ製品に遠慮しながら製品展開していたようなところがある。フォーサーズの凍結で、オリンパスも安心して高級MFTレンズを出せるようになるだろう。

ちょっと変なことを言うようだけど、最初のころMFTは、プロも初心者も喜んで?小さくて安っぽいレンズを使っていたのが、だんだん人によっては重厚長大レンズを望むようになり、メーカーもそれに応じて巨大レンズを開発していく事になるかも知れない(もうなっているのか)。でも本当はそういうのはニコンやキヤノンにまかせておけば良いと思うのだが。MFTには一種、クラスレスな良さがあったのだが、だんだん消えつつある。

僕はたまにMFTのLumix G3で鉄道写真を撮ったりしているが、EVFで動きものを撮っても、思ったよりもちゃんと撮れる。ただ、本音を言えばEVFよりやはり、OVFのしっかりした一眼レフが欲しい・・。順当にはニコンD7100辺りだが、先日Q10を買ってからK5Ⅱ辺りも気になるようになってきた。ペンタックスならレフ機でも小さいし。Limited Lensも魅力的だ・・。

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ペンタックス Q03 魚眼のピント合わせは大変

2013年09月11日 | Q10

夜、Q10に 03 フィッシュアイを装着して街に出た。土日は雨とか、体調不良とかで外に出ることができなかった・・。まだちょっとしんどいのだが、とりあえず手近なところから始めてみる。
Imgp0481
さりげなく掲げているが、この前に10何枚か撮っていて、ピントが来ていたのがこれが初めてなのだ。ワイドレンズは被写界深度が深いし、ましてやQ10はセンサーサイズが小さいのだから、ピント合わせなんて簡単、と思っていたが、意外と・・・・。
Imgp0482
特に遠景が難しい。液晶を見て、拡大してチェックするが、合ってると思っても外れていることが多い。フォーカスリングの調整幅がとても小さくて、ちょっとの操作でピンが移動してしまう。(追記:無限遠で止まらないらしいです)。

Imgp0485
構図とか、画質以前の問題だ。ただ、ピントさえ合えば画質はなかなか良い。
Imgp0487
まあ、夜だから様子が見えにくいというのはある。しかし、晴天下では今度は液晶が見えなくなるはずだ。
Imgp0492
もちろん構図も大事だ。超広角レンズはニコン用のトキナーAT-X124(12-24mm 換算で18-36mm相当)を持っているが、魚眼にはまた別の難しさがあるようだ。
Imgp0520
失敗例:左下にカメラケースが映ってしまった。
Imgp0525
自分の影が映るのは仕方ないか。
Imgp0532
超広角もそうですが、丸いものとは相性がいい。これも実は左にカメラケースが見える。
Imgp0536
本当は平面なのに、まんなかが盛り上がって見えたり、外側の模様が立体的に見えたりする。
Imgp0549
目が回りそうに・・
Imgp0583
TIFでも苦戦。薄暗いのでピントがつかみにくいのと、もともと曲線で構成されているので、魚眼でもあまり変化が感じられないのだ。
そうはいっても、普段ここを見慣れている人にはかなりゆがんだ画像だとぴんと来るとは思うけど・。
Imgp0600
というわけで、もっと修行が必要なようです。

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長崎ちゃんぽん、中華丼

2013年09月10日 | 食・レシピ

用事があって夜出かけたついでに、昔住んでいた街の駅前まで行ってみた。
住んでいた頃よく行っていた店がいくつかある。できれば久しぶりに食事をしてみたい。
長崎ちゃんぽんをおいしく食べさせてくれる店があって、昔はかなり通い詰めたものだが、行ってみたら・・・、お察しの通り、店はなく、周りが全部大きなマンションになっていた。

僕が行っていた頃既にかなり古くて小さな建物で、15人も入ればいっぱいの店だったが、いつもかなりの人で賑わっていた。ちゃんぽんと、皿うどんしかなくて、それに餃子が3コ、6コつくセットがあった(この餃子もかなりうまかった)。

夫婦二人でやっていたが、旦那は厨房で、黙々と調理、奥さんは小柄ではきはきした人で、店を仕切るという、よくあるパターンだった。
ちゃんぽんなんて、この店以外でほとんど食べたことがないから他の店の味はよくわからないが、とにかくうまかった。皿うどんはほそい堅焼きそばにあんかけが乗ったようなやつで、これもうまかったが、僕はちゃんぽんの方が好みだった。

同じように特定の料理が好きで通い詰めたケースとして、中華丼の店がある。
昔の職場の隣のビルにあった、中華料理屋で、他にも色々料理はあるが、僕はなぜか中華丼が好きだった。小柄なおばさんに(この人も小柄)オーダーすると、厨房に向かって「なかどんおねがいします」と言っていたのが印象に残っている。

あんかけが、しょうゆじゃなくて(茶色ではなくて)白いんですね。塩味、なんでしょうか。他所で食べると、何となく甘いような感じがして、やはり中華丼はここでなくちゃ、と思ったりした。オフィスが別の場所になってからも、わざわざ食べに行ったりもしていたが、こちらはずいぶんと前に閉店してしまった。
ちゃんぽんも中華丼も、今別の店で食べると言うことはあまりしない。

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