Landscape diary ランスケ・ ダイアリー

ランドスケープ ・ダイアリー。
山の風景、野の風景、街の風景そして心象風景…
視線の先にあるの風景の記憶を綴ります。

風景の只中にいる幸せ-「水辺にて」

2010-11-28 | 
 やっと昨日、梨木香歩の「水辺にて」を読了した。  読み難くて時間を要したわけではない。  まったくその逆…愛おしくて一篇いっぺんを慈しむように  言葉の紡ぐ美しく豊饒なイメージの広がりを  立ち現われてくる世界のパースペクティブな臨場感を…  字面をなぞるように少しづつ読みすゝめた。  まず表紙の写真、朝靄の湖面に浮かぶカヤックの静かな佇まいに惹かれる。  そのまま湖面に映る鏡の世界に惹き . . . 本文を読む
コメント (17)

眠り姫目覚める

2010-11-24 | 家族
 母が二ヵ月ぶりに覚醒した。  否、あのリセットしたような意思的な反応は四ヵ月ぶりかもしれない。  「胃ろう」手術の中止を受けて、退院のためのリハーサル?を  兼ねて病棟を移動した。  長期療養病棟は、本来透析患者が対象らしい。  清潔で広々とした空間の取りかたには安心感を覚える。  しかし母は病棟を移って、また下痢をした。  腸が栄養物を受け付けず、そのまま下してしまう。  肝臓も機能障害 . . . 本文を読む
コメント (4)

生命の灯を慈しむ時間

2010-11-21 | 家族
 「胃ろう」(経皮内視鏡的胃ろう造設術 Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)  頭文字をとってPEGの年間施行数は30万人から40万人くらいだと云われいる。  手術が簡単であることや、その後の管理がしやすいことから急速に増えている。  しかし医療者は、そのメリットばかりを強調して、あまりデメリットに触れない。  さて前回の「胃ろうは本当に必要か?」の続きで . . . 本文を読む
コメント (3)

「胃ろう」は本当に必要か?

2010-11-18 | 家族
   この二週間くらい、本当に悩んだ。  幾晩も眠れない夜を、煩悶と答えを求め遣り過ごした。  当初「胃ろう」という医療行為を安易に考えていた。  医師の説明も、嚥下障害(呑み込みが出来なくなる)を起こした高齢者の  安全で安定的な栄養補給を可能にする手術という説明だった。  主治医も延命行為であることは認め、術後の余命が平均値で二年くらい  であることは否定しなかった。  ただしケースバイケ . . . 本文を読む
コメント (4)

「石鎚 気宿る山」三浦聖写真集

2010-11-17 | 
 やっと待望の三浦さんの第2写真集が届いた。  前作「石鎚の詩」では、その40年以上通い続けたという「石鎚キャリア」  の実力を遺憾なく見せつけられた圧倒的な作品群だった。  特に瓶ヶ森から望む厳冬期石鎚の風景は迫力があった。  (あの鷲の羽根のような氷雪樹のデフォルメ)  残念ながら、この第1写真集は完売して入手不可です。  (弥山の山頂小屋の本棚には、まだあったような?)         . . . 本文を読む
コメント (8)

要介護 5

2010-11-10 | 家族
 7月に母が入院してから、退院後の在宅介護を考えて介護認定の再申請をお願いした。  当時「要介護1」だった母の認定基準では、  退院後の身体的介護の状況にズレが生じてくるための処置だった。  ところが病院を訪れた福祉課の調査員は、  「母が喋れないという状況では聞き取りが出来ないので、  健康状態が回復してから、再調査に伺います」といって帰っていった。  それから幾度が福祉課より連絡が入った . . . 本文を読む
コメント (6)

秋の日のヴィオロンのため息

2010-11-05 | 
 秋の石鎚から、ほとんど何も手につかないまま時を過ごした。  本も何だか、あれもこれもと読み散らす内に  どんどん読みたい本ばかりが増えてきて収拾がつかない(笑)  「歌うクジラ」「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」「水辺にて」  の3冊を読み散らしながら、まだ10冊くらい読みたい本が控えている。  う~ん、頭が雲丹(うに)のようになってきている。  気分転換に、久し振りの皿ヶ嶺の森歩きを企 . . . 本文を読む
コメント (11)