ふるさと!-秋田仙北平野を歩く-

ふるさと秋田の「仙北平野」をくまなく巡り歩き、その写真とエッセイを掲載します。

★旧大曲市大曲を往く-4(街中歩き)(その2)

2020年02月07日 | 旧大曲市を往く

<「大曲通町」の「花火通り」>

●歩いた日:2019年12月9日(月)

●歩いた所

 ・大曲:通町、中通町、黒瀬町、大町、上大町、栄町、上栄町、日の出町、金谷町
  ※ いずれも新町名である。正式には町名の前に「大曲」が付く。

●歩いたログ(足跡)(道のり5.8km)

(以上の地図:国土地理院)
※ 市街地で見づらいですが、ご容赦願います。

 駅前から「花火通り」に入って少し進んだところである。

📷002:「通町花火通り」の一角

 新しい装いの店もあるが、洋品店などの古い店も並ぶ。
 左端に「ホテル ルートイン」の看板が立つ。ここは映画館「月岡劇場」があった場所である。子供の頃、たまに母親に連れられて映画を見に来たが、大人の映画に途中で飽きてきて、帰ろうとだだをこねた記憶がある。私の子供が小さい頃は、春休みなどに「ドラえもん」などを見に連れて来た。
 ホテルの看板の奥に二階建ての建物がのぞいているが、その正面に「月岡洋品店」とあった。映画館とゆかりのある店だろうか。
 通り右手に「御食事処とがし」の看板が見える。この店とは関係のない話だが余談を一つ。
 駅から西に少し行った小路に食堂があった。母に映画や銭湯(その時は女風呂に入った)に連れてこられた帰りによく立ち寄って「中華そば」を食べた。母には、「家に帰ってから中華(子供の頃はラーメンといわず「中華」と言った)を食べて来たというな!」と言い聞かされたが、家に帰ると父が「何にも食べてこないんだべ!」とかまをかけられ、「うん、中華食べてこない!」と答えた。
 その食堂の名前は何とはなしに「富樫食堂」だったはずだ思って、この文にも、「富樫食堂」がかつての場所から写真に写る場所に移転してきたのだろう、といったん書いて床に就いた。その晩、夜中にふと目が覚めた折に、「さかもと」という言葉が浮かんできた。「んん!!。あの食堂はひょっとすると“さかもと食堂“だったのではないか」という気がしてきたが、確信が持てない。そこで古い住宅地図を探すとS52年の地図が出てきた。
 その住宅地図を見ると、覚えている場所に「坂本食堂」がある。そして写真の場所には「富樫食堂」もある。古い住宅地図を棄てないでよかった。子供の頃の記憶は普段意識下にあって、それが何かをきっかけにふっと浮き上がってくるのであろうか。不思議な体験をした。
 「大曲」の街中を歩くと、子供の頃のことが思い出されることも多く、長々と余計なことを書いてしまった。
 通りを少し進むと小さな十字路があり、その脇、左手に三階建てのビル、「ペアーレ大仙」が建つ。またS52年の住宅地図を見ると、「ペアーレ」の場所には「カネトク」の表示がある。「カネトク」は「タカヤナギ」、「ヤマサ」と並ぶ「大曲」の三大百貨店だった。「ペアーレ」の看板には「大仙市健康文化活動拠点センター」とあり、中には研修室・会議室などに加えプールとトレーニングルームを備え、多くの講座を開設している。私もトレーニングパンツと上履きを準備して、フリーで何回かトレーニングルームに行った。インストラクターがいろいろアドバイスしてくれるのでありがたい。シニアは2時間で250円の利用料だったが、消費税アップで260円になったようだ。
 「ペアーレ」の前で通りを振り返る。

📷003:「通町花火通り」の一角2

 奥に駅舎がのぞく。右手に「のびのびらんど1F 榊田楽器店2F」の看板が見える。
 「のびのびらんど」は、商店街の活性化を目的に、誰もが気軽に集える場所として設けられた施設のようだ。
 「榊田楽器店」は私が中学生だった頃には、この後歩いた「栄町」、「大曲小学校」の入口辺りにあったと記憶している。そしてその店を「榊田分店」と言った。S52住宅地図でも「榊田分店」とあり、「本と文具」の記述があるが楽器も扱っていた。「分店」があれば「本店」もあるだろうと探すと、「中通町」の「丸子川」沿いに「榊田本店 酒、食料品」がある。
 「ペアーレ」の辺りから「中通町」になり、さらに少し行くと、左手にスーパーの「グランマート タカヤナギ」がある。駐車場の通り沿いに商店街の案内図があるのでそれを掲げる。

(「花火通り商店街」の案内図1)

 右上隅が「大曲駅」。花火通りの西側の案内図である。区画整理事業で一昔前と一変してしまった。中央やや上、「大仙市健康福祉会館」、「大曲ヒカリオ駐車場」などがある一帯は、「仙北組合総合病院」があった場所で、現在は左上隅(薬局が並ぶ北側)に移転新築して「大曲厚生医療センター」となっている。昔の「大曲」を知る人には懐かしい店の名前を見つけることができるかもしれない。
 また余談だが、S52住宅地図にある「坂本食堂」は上端の緑で印したところ、当時はまだあったようだ。また、よく連れてこられた銭湯(S52住宅地図では「大町浴場」とあるが、H10住宅地図では「大曲浴場」となっている)は青色で印したところに見える。
 次に商店街の南の方の案内図。

(「花火通り商店街」の案内図2)

 中央やや右上の「花火通り」沿いに「グランマート タカヤナギ」と現在地の表示がある。百貨店であった「タカヤナギ」は昔と同じこの場所のほか、各地でスーパーを展開している。もう一つの百貨店であった「ヤマサ」は、元々は「タカヤナギ」の筋向い、「シューズ コバヤシ」の辺りにあった。
 左上に飲食店が集中している。この辺りは「丸の内町」で、「丸の内」は昔から飲食店街の代名詞である。
 ところで、「地名への・・」によると、駅から「タカヤナギ」がある所までの通りは、M37年に「大曲駅」ができてからの新道路とある。この区間は「羽州街道」ではないことになる。そこで昔の街道の道筋を調べてみると、「花火通り」のすぐ西側を並行して通っている道、前述の「坂本食堂」や銭湯が面していた狭い道だったようで(案内図のピンク色の線)、「タカヤナギ」脇の十字路を通って、この後渡った「丸子橋」に向かっていたようだ。

(その3に続く)


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