青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

はじまりのはじまり

2008年07月30日 22時08分28秒 | 日常
久し振りに野球の話。

今日、マリナーズのイチローさんが日米通算3,000本安打を達成したそうだ。
その3,000本の内訳は、日本で1,278安打+アメリカで1,722安打と言う事で、半分以上はメジャーリ-グで打ってるんですね。確かに、もう日本時代のイチローの姿って過去のものになりつつあるからなあ…日本と違ってメジャーは160試合平均くらいなんで、実際の到達年数は日本にいたらもう少し先の話になっていただろうね。135試合換算だとまだ2,740本くらいなんで。
とりあえず向かうところは自分だけ、と言う彼が最初にヒットを打ったのが、当時の福岡ダイエーホークスにいた木村恵二と言う投手だった。彼が9時のNHKのニュースにいきなりトップで出て来たのだが、今は八百屋さんをやってるらしい。時代は流れる。

イチローと比べて木村恵二を覚えてる人は相当少ないと思うんだけども、一時期はダイエーのストッパーを務めた事もあってそれなりに活躍した選手ではある。決め球はドロップのような大きな大きな縦割れのカーブだったなあ。確か日本生命から鳴り物入りで入団した期待の星で、契約金1億円を余裕で提示するくらい中内オーナーも裕福だったそんな時代。ドラフトはみんな小池に行ったのに、ダイエーは木村一本釣りでした。まだ同期の村松有人とか下柳剛とかは現役ですが、どちらもダイエーのニオイはかなり消えてますねえ。坊西とかアンダーハンドの足利豊とかも同期だね。これはマニアックなパヲタしか知らないと思うがw

木村が入団したのはまだ福岡ドームが出来る前の平和台時代のお話ですが、カネはあってもいかんせん当時のダイエーはとてつもなく弱かったんだよね。とーにかくピッチャーいなかった。勝ち頭が巨人の二軍でくすぶってた本原正治とかだったし。エースだった村田勝喜は7勝15敗で防御率5点台とか先輩の山内孝徳をなぞるようないかにも南海の先発らしい成績だったし、毎日試合展開に関係なく矢野と青井が投げさせられていた記憶が。
ちなみに監督だったのは田淵なんだが、ヤツは阪神のコーチ時代の実績はやったら話して星野との蜜月は披露するくせに、ダイエー時代の話はこれっぽっちも聞いたことがない。本人の中では黒歴史なんでしょうね。

佐々木・湯上谷・バナザード・アップショー・岸川・藤本博史・若井・吉田博・小川史…この時代のスタメンはこんな感じでしたか。試合が終盤になるとファースト藤本博史、セカンド湯上谷宏、サード森脇浩司、ショート小川史と言うファイナルフォーメーションが完成したのです。何がファイナルかってーと下の名前が全員「ヒロシ」だっつーまあそれだけなんですがw藤本博史とか岸川勝也とかいわゆる「南海顔」のコワモテ選手に、渋谷で歩いていたら確実に不法就労かなんかの密売で職務質問を受けそうなバナザード&アップショーの外人コンビは迫力満点でしたなあ(笑)。

あれ?イチローの話は?w
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我が街 夏の日

2008年07月27日 22時02分42秒 | 日常
(画像:夏祭りの夕暮れ)

横浜の片隅に住んでもう2年半になるが、意外とこの街は商店街が頑張っている。
今日は駅前で商店街主催の夏祭り。日中はとにかくジトジトと暑かったが、夕方の涼しい風に乗って太鼓の音が聞こえて来たので、散歩がてら行ってみる事に。

思えば夏祭りなんてものはとんとご無沙汰していたねえ。
そう言えば小さい頃、夏休み最初の週末に当時住んでいた団地の夏祭りがあったことを思い出した。子ども会主催のちっぽけな夏祭りだったけど、やっぱり夕方の風に乗ってドラえもん音頭とかが流れてくると、「ああ、夏休みなんだなあ」なんて子供心に思ったりしてましたっけ。
櫓を囲んで踊るのは地元の婦人会のバアさんジイさんで、もっぱらガキは食うのに夢中と言うのは昔も今も変わらないな(笑)。変わったのは、最近の小中学生の特に女の子が実にオシャレであるという事だ。浴衣も着こなしが慣れているという感じでモデル的にファッショナブルだし…色気付くのも低年齢化しているって事なんすかねえ。いや、マジで雑誌に載ってそうなカワイイ子とかいたもんなあ。

赤っかな紅ショウガが乗っかった、夜店らしい具なしヤキソバと生ビールを買う。
一杯飲みながらプラプラと遠回りして帰る、線路沿いに西へ続く路地の向こうの何という茜の空だ。
恩田川の川っぷちの田園地帯に鈍く日が落ちて行く中を、いつもは全く興味も沸かない横浜線の205系が駆け抜けて行きました。

どんな街でも住めば都。
我が街、なかなか悪くなし。
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いってらっしゃい

2008年07月26日 08時50分12秒 | 日常
先週会った時に大体の話は聞いたが、本日からハギーさんが北海道へ旅立つらしい。
自分のほうは今年の夏は転勤先がgdgdなせいで夏休みが取り辛い。
毎年お盆の時期は長期休暇が恒例だったんだけどなあ…
しかし、自分の車で北海道と言うのはドライブ好きには醍醐味ありますね。
まだ自分はやった事無いけどさ。

長距離ドライブを快適に楽しく過ごすには、外的リスク(道路状況であったり天候であったり)と、内的リスク(主に眠気を中心にした体調管理。あと疲労度とか空腹とか)を管理してどう回避するかと言う事に尽きます。
よくパイロットの習熟度を測るのに「通算飛行時間」みたいなものを使う事があるけど、長距離ドラも似たようなものがあると思う。最終的にドライブを続行するかどうかの判断力と決断力とかね。ハンドルを握っていて、いろんな意味で「なんかおかしい」と気付くカンとかさ。このあたりは経験値がモノを言うと思うんだけどね。「この先はスタンドがずっとなさそうだからガス早めに入れておく」とかね。都会と違って24時間年中無休でスタンドが開いてるわけじゃないし。田舎町だと町の中のスタンドが全部日曜日やってねえとかフツーだしw

ハギーさんくらいになるともう通算長距離運行時間としてはそれなりのレベルだろうしそのあたりのツボは心得ていると思いますが、とりあえず旅の無事と天気の良い事を祈るばかりです。
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18+762+226=∞

2008年07月21日 17時51分05秒 | 日常
(画像:午後の日差しを受けて)

昨日は、本当に本当に暑い日でしたが、実に夏らしい日でもありました。
遠く藤原岳のシルエットを映し、午後の日差しを浴びて田園を駆ける北勢線。
稲田を渡る風より遅く、小川を流れる水より遅く。

楚原駅でハギーさんにピックアップしてもらい、一路終点の阿下喜駅に向けて車を走らせて貰う。楚原の駅で30分待っても良かったんだけど、それやると温泉に入る時間がないのでね。電車だと15分の距離を車だと10分弱。クルマって速いなあwまあ、北勢線には健闘してもらいたいけど。
阿下喜の街は商家の残る古い町並みで、通りの坂を下った所に阿下喜駅はありました。最近建て替えられたみたいでピカピカの駅です。こうやって見ると、三岐の傘下になって良かったんじゃないかと思えるほどどの駅もインフラ整備が進んでいるのね。コンクリートも打ち立ての新しいホームで、西桑名行きが甲羅干し中。ほいじゃいっちょ駅の見学をしてみましょうかね、とパーク&ライド用の駐車場へ車を寄せると、何だか面白いものを見つけた。

何やってんすか?

駅の裏手の駐車場の脇に引かれたミニチュアのレール。
ご丁寧に転車台やら機関庫まで用意されていた。
レールの上を走るミニ列車は、主役であるはずの子供を差し置いて乗客はいいオトナw
そしてみんなワイワイと何やら楽しそうだw

終点の阿下喜駅に隣接するこのスペースは、「ASITA」と言う地元グループが主宰する「軽便鉄道博物館」。毎月第1と第3日曜日が活動日だそうだ。…そう言えば、今日は第3日曜日ですわな。月2回の活動日に当たってしまうとは、運がいいのか何なのかw
クソ暑い炎天下の阿下喜駅前。ギャラリーも少ない中、ご興味を示してしまうと向こうも「それ来た!」とばかりに寄って来て自然とクロストークに。今は昭和6年に作られた北勢線の車輌であるモ226号の静態保存のためのレストアをしてるんだとか。この車輌は現役を引退した後に四日市のスポーツセンターで展示されていたものだそうで(ハギーさんは記憶にあるそうだがw)、半鋼製なんで部品も全部手作りになるとの事。アーチ型の屋根は木材を削って水に浸して曲線を作るんだって。帆船模型みたいだね…
修復は2年計画だそうで何とも気の遠くなるような話だが、こうなって来ると1/1の模型製作だね。オトナの夢は無限大。男のロマンのレベルだw

機関庫の中は昔からの北勢線で使われていた鉄道アイテムが雑多に置かれていて、たぶん全部について語らせたらいくら時間があっても足りないと思う(笑)。案内してくれた三重弁の初老のオッサンは元近鉄社員で、技術屋さんだったそうだ。当然鉄関係の話題中心となるのだが、私の食い付きの良さに比べてハギーさんおとなしめ。ハギーさんは車のほうが好きみたいですよと私が振ったら、「俺も昔は全部の国道を走ったろう思て国道1号から順番に走ったもんさ。それと三重県とか愛知県とか県境に看板あるやろ?それを写真撮って集めて…」

ちょwwwクオリティ似過ぎwwww
ハギーさんが激しく同意したのは言うまでもない(笑)。つか私は「どんなジャンルだろうと結局マニアの考える事って同じなんだな」と妙に感心してしまったのだが。ひとしきり話が済んだところで、ミニチュアナローに乗って場内一周。エンジンはスバルのエンジンでしたw昨日は自分の写真を掲載されてしまったから、今日はハギーさんの写真を掲載してやるよ(笑)。

あ、そー言えば別れ際に「宣伝してくれい!」みたいな事言ってたな。
一応鉄道趣味の集まりみたいだけど、地元の寄り合い所帯じみたところがどこまでもフレンドリーなオッチャンオバちゃんがホストを務める阿下喜駅前の「軽便鉄道博物館」は、このHPに詳しく載ってます。惜しむらくは、もうちょっと更新を密にして欲しいとは思うがw

オッチャンらと別れて駅前の温泉施設「あじさいの里」で汗を流し、阿下喜駅から西桑名駅行きの帰りの電車へ。ホームにはいつの間にか2編成が仲良く並んでいた。福本豊風に言えば「食パンがならんどるね」と言う風景の横を、ミニチュアナローがゲストを乗せてトコトコと走る。夏の青空の下の、ローカル私鉄の終着駅。地元路線を愛する地元民との突然のふれあい…ニッチ観光としては満点なんじゃないでしょうか(笑)。ぶらり途中下車でもここまでは仕込めないだろw

西桑名行き列車が自分と他に2人だけを乗せて阿下喜駅を離れます
結構山に近かったんだねえ。この駅。
石灰石の採掘で山肌に白い文様を刻む藤原岳の裾を離れ、西日の田園の中を往くナローの旅路は、狭い車内に窓を全開にして風の吹き込むワイルドな感じがよろしかろう。ゆっくりと川を渡り森を抜けて行く車窓風景の、どこにでもありそうな風景が醍醐味だと思う。

18きっぷで日帰りするのが勿体無いような、味わいある路線でした
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18+762=真夏のナローゲージ

2008年07月21日 14時34分20秒 | 日常
(画像:西桑名駅全景)

と言う訳で、北勢線の始発駅である西桑名駅までやって来ました。
パッと見た感じ、京成線の京成金町駅みたいだなと(笑)。
桑名駅の端っこを間借りした、いかにも郊外電車と言う感じの出発駅ですね。

西桑名駅は、JR&近鉄の桑名駅の改札を出て右に行って歩道橋を降りると約2分。JRの桑名駅の四日市側にありますが、同じ場所にあっても便宜上は別の駅扱いのようです。つか、近鉄時代も料金は別だったのだろうか。構造上、改札も繋がってないみたいだし。
改札口で確認したらフリー切符の類は売ってないようなんで、終点の阿下喜駅に隣接する温泉施設「あじさいの里」の入浴券付き往復乗車券を購入(1,000円)。片道460円×2+入浴料400円で320円もオトクになるいいキップだ。折しもうだるような暑さの昼下がりで、温泉で汗を流してサッパリと帰るなんて好都合じゃないですか。
窓口で時刻表を貰い、駅入口の隣にあるロッテリアでアイスコーヒーを飲みながら作戦を練る。さっき発車した阿下喜行きの次の列車は途中の楚原(そはら)までしか行かないので、ハギーさんに楚原駅までの出迎えを依頼する。したたかな段取りと褒めてもらおうか(笑)。

照り返す西桑名駅のホーム。乗客は孫を連れたジイ様と部活帰りらしい高校生、それに普通のおつかい帰りの人たちがチラホラ待つ中、折り返しの楚原行き列車がホームにゆっくりと入って来た。北勢線の主力車輌はこの270系電車で、山形食パンをスライスしたような独特の愛嬌のある形をしています。冷房が付いた車輌もあるみたいなんだけど、今回は行き帰りとも冷房はなかった。運悪っ!(笑)。車体の窓はもちろん全開です。ナローゲージと言う事で車輌の規格は全長15m。屋根も低く、立って歩くと普通に頭が吊り革にぶつかる。小さい子でも、大人の手を借りれば簡単に大人の仲間入りって感じですね(笑)。初老の運転士がこれまた狭っ苦しそうな運転席に入り、各機器の点検を始めた。持って来た荷物に500のペットボトルがあるのはご愛嬌だが、いや、この暑さで冷房のない運転台に座るのも重労働でしょう。
楚原行きは発車すると細く頼りなげな鉄路を大きく揺れながら右へカーブし、一気にJRと近鉄の線路を跨ぎ越した。馬道、西別所、蓮花寺と桑名の市街地の民家の裏路地をかすめるように、キイキイと車輪を鳴らしながら列車は走る。スピードは30~40km/h程度だが車体の揺れ方はハンパなく、天井の吊り革が振り子のように踊ります。

一駅毎に学生を中心とした乗客が乗ったり降りたり。旧型車輌らしく、加速するたびに釣り掛けモーターの独特の「クヮ~ン!」と言う甲高い音が鳴り響く。外から午後の日差しに熱された空気が車内を通り抜ける。列車の一番前の席に陣取って流れる景色を見ていたのだが、ふと振り向くと高校生は膝を付き合わせながらお喋りに夢中。この狭さ、こんな光景がいかにもナローらしい。
在良、星川、七和、穴太(あのう)と各駅を通過。三岐鉄道の管轄になってから、沿線自治体の資金が入ったせいか駅舎の新しい駅が多い。北勢線を地域交通機関として活用するために、合理化と駅配置の見直しにより7駅の廃止とパークアンドライドの推奨のために道路沿いに3駅の新造が行われた。六把野と北大社の2駅を統合した東員駅をはじめ駅前には無料駐車場が新設されて、年間の乗客も増加に転じたそうな(PDFファイル 北勢線・パークアンドライドの取り組み)。パークアンドライドを推進する鉄道路線は珍しくないけれど、それに合わせて駅の位置まで変えるような取り組みをしている路線と言うのは珍しいですね。

東員駅を出ると沿線の風景は変わり、遠くに藤原岳の山容を見ながら田園地帯を走る。田園に水を注ぐ小川を小さな橋で渡り、いくつも小さな丘を越えて行く。この辺りから勾配とカーブが多くなり、その度に列車は速度を落としてゆーっくりカーブを回る。この線形では速度は望むべくもないが、その分料金以上の乗り応えがあるように思う(笑)。

西桑名から35分、楚原駅に到着。電車待ちの中学生がアイス食ってたw夏休みだねえ。
乗って来た列車は折り返しの西桑名行きになって、アイス厨房が乗り込む。
そして私はハギーさんとご対面(笑)。
三重県民でもこんな地区にはあまり来ないらしいw
いや、ニッチ観光好きですから、私。

続く。
コメント (4)
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