思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

いまから国会前に! 皆様も ぜひ参加を。大勢集まれば変えられます。2時からです。追伸-写真速報!

2015-08-30 | 私の信条

いまから国会前に行きます。

10万人を目標にした集会ですので、ぜひ、読者のみなさまもご参加を!!

数は力です。

わたしも公共的良識人の大事な行為に加わろうと思います。

よいことを行うのは、楽しく充実です。

では。


写真は7月15日
クリックで拡大

武田康弘

追伸
集会から帰り、写真速報をFBに出しましたので、クリックしてください。


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中国人の思想の偉さー「我々は日本に勝ったが、報復してはいけない!」ーー瀬戸内寂聴

2015-08-29 | 社会思想

 瀬戸内寂聴さんは、東京新聞の超ロングインタビューで(8月15日の新聞見開き二面すべて)、北京で敗戦を迎えたときの話をしています。

 

「敗戦を知り、夢中で走って帰りましたよ。日本人はみな殺されると思ったから。預けていた子供が心配で。北京では日本人は威張っていたからね。・・・ほんとうに好きなように中国人をいじめているのを見ていました。
 家に帰って、門の戸を閉めて息をひそめていたの。翌日、そっと戸を開けて覗いてみると、路地の向いの壁に真っ赤な紙がいっぱい貼ってあるんです。「仇に報いるに恩を以てす。」そう書いてありました。・・・・われわれ中国人は、戦争に勝ったが、日本人に報復してはいけないといさめる内容ですね。」

 多くの日本人は、敗戦でこども置いて引き揚げ、残された子=侵略国の子どもを育ててくれたのは、中国の貧しい人たちです。われわれ日本人が、恩を仇で返したらたいへんです。

 我が国では、1923年の関東大震災の時、憲兵隊だけでなくふつうの日本人が、多くの朝鮮人を虐殺しました。各地で、ふだんイジメていた朝鮮人に仕返しされると思い、何の罪もない朝鮮人や、日本人でも社会主義者と目された人たちを殺したのです。

 ずいぶんの違いです。

 いまの中国に非難すべき点はいろいろありますが、そこから中国憎しの思いに囚われたり、安倍政権のように敵視政策をとることの愚かさと危険をよく知らないといけません。
他者や他国を批判する前にしなけれなならないのは、自己や自国の検証・反省・吟味です。

人でなく、自分を。

 

武田康弘

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現代最高のデュオ(イブラギモヴァ他)のモーツァルトVソナタ  残席あり! 銀座の王子ホール

2015-08-28 | 学芸

いま、届いた王子ホールの会報で、

ミューズの神に祝福されて生まれたかのようなイブラギモヴァ(ロシア生まれでイギリス在住の若きヴァィオリニスト)と、明晰な美しさと強さのティベルギアン(フランスのピアニスト)のデュオによる、モーツアルトのヴァイオリンソナタ全曲演奏会(今年は全5回のうち3回)にまだ空席があるとのこと。10月1、2、3日。

いま、全曲演奏会は世界中で行われていて、称賛の嵐です。

聴かないと一生の損!! ぜひ、お早目に予約されることをお勧めします。銀座4丁目の王子ホールは座席は300、とっても贅沢です。

 

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矢部宏治と鳩山由紀夫ーー「日米合同委員会」=米軍と官僚による日本支配の現実 (テレビ朝日)

2015-08-28 | 社会批評

 

https://www.facebook.com/hiroshi.kanei.1/videos/762220640590861/?pnref=story

上のURLは、昨年発売されて以来、大ベストセラーを続ける『日本はなぜ基地と原発を止められないのか』の著者ー矢部宏治さんが、3月にテレビ朝日に出演した時のものです(1月に続き二度目)。

鳩山由紀夫元総理と共に、日本では最高法規の憲法さえ機能しない現実(=アメリカ軍と日本の官僚が出席して月に2回開かれる「日米合同委員会」の決定が実効支配する)が赤裸々に語られています。
 
あなたは、アメリカ軍による日本支配の現実をどう思われますか?このまま米軍の下で属国としてやっていく?

 
ほんとうの民主政=【参加と議論による直接民主政に基ずく政治】の実現で、一人ひとりが自立した人間としての誇りをもち、【平和主義の市民社会を築く日本人】として生きたいもの、わたしはず~~とそう思い続けてきましたが。
 
 
 
武田康弘


 
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第7回・武田哲学へのインタビュー 内田卓志 意味論抜きの事実学(パターン知)の累積は、死に至る病

2015-08-21 | 恋知(哲学)

武田先生、長くなりましたが、考えていたインタビュー内容を送ります。

第7回、武田哲学へのインタビュー            内田

第6回「ほんとうの教育」の続きです)



解答のパターンや型を覚える勉強から、「意味」を把握し、理解する勉強への転換が必要ということですね。教科ごとのコメントもありがとうございました。

今のような大学受験中心の勉強方法では、パターン知習得型の勉強は、変わらないようにも思います。今やこのような勉強方法は、中国や韓国にも影響しているようにも見えます。

また、日本オラクルの現場で武田先生の教育論が具体的にどのように活用されたかは、会社員として興味深いところです。

今の大学の現状は聞くところに、一層に企業人材育成組織となっているようです。大学の機能は、如何に会社に役に立つ人材を育てるかにあるのでしょうか?それとも社会に役立つ人材を育てることにあるのでしょうか?企業は、パターン知的能力を求めているのも事実です。そこを変えないと教育も変わらないかもしれません。

暗記力がすぐれ、パターン知習得型勉強法の標準偏差上位者を企業が求めるのです。つまり企業の人材採用も確率論なのです。そのようなパター知的標準偏差上位者をたくさん採用すれば、まずは外れが少ないということなのでしょうね。

さて、もう少し伺いましょう。私は、子供の教育現場のことは分かりませんので、会社員体験をお話しして、先生のご感想をお聞かせ下さい。私の経験上、会社員に求められている能力は以下のような能力があると思います。

管理職や営業職は除き、事務職・サポート職の例でお話しします。まず①として事務処理能力。②プレゼン能力。③企画立案能力。④リーダーシップ能力。その他というところでしょうか。特に①は基本的な能力で誰もが直面します。早く、正確に解答する。そしてアウトプットを出す人が評価されます。最近は電卓でなく、Excelを使ってのデータ作成やデータ分析が中心でしょうか。エンドユーザーコンピューティングとかいって、社員がパソコンを使って会社報告用のデータの集計やデータ分析を行います。

① は、最も基本的な能力で、これなくしてビジネスパースンは勤まりません。

そこで道具になるのは、パターン知的勉強方法で練習した脳と身体というところでしょうか?②もビジネス書を読むとパターン知で解決できるそうです。③以下は、ちょっとパターン知だけでは対応が難しくなります。そこで道具になるのは、武田先生が目指している意味を捉える勉強ということになると思います。意味など考えている暇があれば、早く正確に解答を出せというのが今の勉強の中心でしょうが、③以下には対応は困難でしょう。つまり、「いかに課題に対して問題解決をするか」という能力が問われます。本来は、そこを鍛え深める教育、その勉強方法が求められるのでしょう。

 私が京都フォーラムでお会いした、大学の真摯な先生方は、ジョン・ディーイのいった教育哲学(道具主義や実験主義など)の探求し発展させようと、真剣に子供と向き合っている先生も多かったです。

 江戸以来の実学を中心とする読み書きそろばんの知識は、ビジネスでは今でも一定の有効性があります。その強力な現代版がパターン知習得型勉強法でありパターン知習得型教育ということでしょう。ただ教育は、人生・生活に必要不可欠なものであり、教育の一部分を利用しているのが、ビジネスという行為です。それがすべてと思うのは錯覚です。生活の中での経済的な領域は、最も重要なことです。ただ、人生、生活は長く、経済生活を始め様々なことがありますね。いろいろな問題にぶつかるでしょう。おそらく、その時にパターン知習得型勉強をしてきた人と、意味論的課題解決型勉強をしてきた人とは、大きな差が出るのではと思うのです。如何でしょうか?

 

内田卓志

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

内田さん、

 「武田哲学へのインタビュー」ー7回目は、自問自答になっていますので、お応えは不要~~(笑)

 もちろん冗談です。では、ハードでとても有意味な「式根島キャンプ&ダイビング」(第40回!)から帰りましたので、お応えを書いていきます。

 まず、現代の教育が大企業のビジネスに適合し、それなりの意味をもっているのならば、内田さんも言われる「生活では経済が一番大事」と符合するわけですから、このままで「よい」でしょう。大手受験塾が、「東大○○名!」と宣伝する教育が「正しい」のです。さすがは、駅前はどこも進学塾のニッポン! この路線で進めば間違いありません。

 だいたい、受験塾で頑張って東大に入ることに失敗した輩がウダウダ言っているだけのことで、彼らは負け犬ですよ。東大から官庁や花形大企業に就職して人々の上位に立ち、リッチな生活をしている勝ち組が羨ましいのでくだらない理屈を言っている。ソクラテス云々とか言ったって、実際の話、それだけのことでしょ。

 そのソクラテスは、「魂の吟味のない生活は、生きるに値しない」とアテネ中で振れ回り、ついに逮捕ー投獄ー死刑となったわけですから、世の中、逆らっちゃ、いけません。今で言えば、安倍総理など戦前(=明治維新政府のつくった「天皇現人神」時代)からのエリート家系の政治権力者には頭を垂れることが大事、というのがわがニッポン人の常識です(笑)。エリート家系に寄り添いたい人は、「日本会議」に入り、126歳の長寿を全うした神武天皇から125代続く男系男子の遺伝子万歳!と言わねばなりませ~~ん(笑呆)。

 逆説的なもの言いはこれくらいにして、では、ストレートに。
 確かに内田さんの言われる情報処理の技術知は、必要です。でも、それは、受験優秀校に入るための受験知で養われるのではありません。わたしの周りの子どもや大人を見ると、有用な情報処理や的確な情報アクセスができるのは、受験知で固まった頭の持ち主よりも、直観力に優れた人です。直観力は、豊富な直接経験(=心身全体での会得)を持たないと育ちませんので、現代の日本(韓国や中国も?)の教育は、どうもこの点でも的外れと思います。

 1990年の創設時から10年間の日本オラクル(株)で、初代社長の佐野力さんが、わたしのフィロソフィを役立てたのは(正確には、オラクル社長になる3年前・1987年の日本IBMの子会社・S&I社長の時から)ただの情報処理能力やソフィスティケートされた知力では、新たな世界を切り拓くには不足であり、役立たないと感じ知ったからです。それは、佐野さんの息子が「ソクラテス教室」に通って、わたしの教育思想と実践を知ると同時に、彼自身もわたしの主宰する「哲学の会」の熱心なメンバーとなり、書物での学習と共に、学校教育と政治の改革にも加わり、わたしの哲学と教育と社会活動を目のあたりにしつつ共に行動されてのことでした。

 話を戻しますが、内田さんが上げられた3と4は当然なのですが、1の技術的な知にしてすら、「何のため」を問わないパターンの仕込みでは、ほんとうの有用性は持ちません。「私」の人生における位置づけを欠いた技術知や意味論なき丸暗記は、人間を人間にしないために必ず知の堕落を招き、人間をダメにします。はっきり言えば、なにがしかの精神疾患者か昆虫人間(紋切型で生きる単なる事実人)しか生まない、ということです。

 ソクラテスは、「恋愛」(恋い焦がれる心)をキーワードにして自身の原理的思想を開示し、その営みを、〈恋愛+知〉という造語で現わしましたが、それが、ソクラテスによる造語=プロ ソピア(フィロ ソフィア)=「恋知」です。その営みを下敷きとして持たないと、「知」とは人間性にとっては何の意味もない「空中浮遊」に過ぎなくなります。現実とは人間の現実である限り、意味と価値=フィロソフィの世界なしには、【非現実】にしかなりません。

 ところが、ネクロフィリア的な傾向をもつ人は、空中浮遊している自身の知=単なる事実学の累積を強引に根付かせるために、ニッポンの伝統や皇室の連綿性という特定の解釈に基づく「物語」を自他に信じ込ませようとします。生身の人間の〈感じ・想い・考える〉ところにつく自然性とは異なるイデオロギー操作=洗脳行為をしないと、空中浮遊の知は消えてしまうからです。絶えざる洗脳教育・情報コントロールが必要になるわけです。五感・心身全体による赤裸々な世界の感得に基づく知とは縁遠い「宗教的」(国体思想)な知です。

 内田さんの上げられた2のプレゼンも、パターン知に基づけば、よいとされる雛形にハメられた言説に陥ります。既成の思考と言語使用の枠内でしか発想していない「優秀な」プレゼンでは、外形だけ立派で少しも面白くありませんし、深く人の心を打つことで新しい世界を切り開くことは到底不可能です。既存のラングに縛られない心、幼子や詩人のように「言語中心主義」的発想から開放され、想像力による自由で広大なイメージの世界に遊ばないと、新たな言説は生まれません。そこまで企業が求めているかどうかは知りませんが、そういうのびのびとした言葉、種々の囚われから解放された言葉・言説でないと、現実は動かないのです。

 最後に人間の生の原理を確認します。

 わたしたち日本人の多くがそう信じている「現実」(金、地位、学歴、資格など)が先にあり、理念やロマンの世界は二番目、という常識は、真っ赤なウソであり、それこそヒドク【非現実的】な人間の見方だということです。 この簡明な原事実が了解できないから、何をしようともいつまでも「人間を幸福にしないシステム」から逃れられないのです。

 ソクラテスの言う「恋する心の次元」(憧れ想う世界・理念やロマン)がないと、実務的で「現実的」といわれる世界(「恋しない心の次元」)は、意味付かず、価値を持ちません。人間の生にとってはじめにあるのは、「恋する心の次元」なのです。この憧れ想う世界を育てることがないと、人間の教育は「人間の教育」にならず、動物の調教や品質管理と同レベルにまで引き下げられてしまいます。そうなれば、人間性は元から消えるのですから、企業活動に役立つか役立たぬかというレベルの話ではなく、もうおわっていて、すべて論外です。


武田康弘


 式根島が目の前!
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鶴瓶さん、お見事ー「いまの政府、止めなきゃ、絶対ダメですよ!」 テレビ対談(戦後70年、樹木希林さんと)

2015-08-19 | 社会批評

この鶴瓶さんの言葉、最高です。拡散を!!
樹木希林さんとのテレビ対談です。

 

 https://www.facebook.com/kyouichi.hasegawa/videos/863435140402824/?pnref=story

以下は、軽妙で、かつ、核心をつく鶴瓶さんの話です。面白く、感動的!(6分間)

 
いまの政府は、止めなきゃ、絶対ダメですよ。

戦争放棄を変えたらあかんですよ、絶対だめ。

日本の上は、分かってないですよ。米軍の後方支援なんて、ゼッタイダメ。

政治のプロに任せとったら、おかしくなる。

僕らは微力ですけど、言わんとあかん。

法律家がみな「違憲」という法案通したら大変!

人間、どっかのいい大学出た、というのではなく、糊代(のりしろ)の幅を広くするのが大事。

杓子定規にここから出たらあかん、じゃ、ダメダメ。

 

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千葉県議会議員 「水野友貴県議への公開質問状」 福嶋浩彦(元我孫子市長・消費者庁長官)

2015-08-19 | その他

わたしの長年の友人・福嶋浩彦さんが、今年の千葉県議会議員選挙で初当選した水野友貴県議に「公開質問状」を出しましたので、ご紹介します。

驚く内容です。

 

  

                                                                                        2015年7月31日 

               水野友貴県議への公開質問状   

                                                                                                           福嶋浩彦 

 

これまでの経過 
 
今年4月の千葉県議会選挙で水野友貴さんが発送した選挙用ハガキの応援者欄に、昨年12月に亡くなった私の妻の名前が記載されていました(ハガキを受け取ったAさんから知人を介し私の元へ送られてきました)。その後、水野さんから謝罪がありましたので、私はこの問題は解決したと考えていました。 

 ところが、我孫子市議会6月定例会で早川真議員がこの問題を取り上げ、これに対し水野さんは6月23日、我孫子市議会議長・副議長宛の「早川真議員に対する発言撤回等申入書」(以下「申入書」と言います。)を提出されました。 
 また、この経過が週刊ポストで報道されることとなりました。私はこの時、週刊ポストの記者から話を聞き、早川議員の質問と水野さんの申入書について初めて知りました。記事になるのは止められなかったので、出来る限りおかしな記事にならないよう、最終的には私も取材に応じましたが、とても苦痛な時間でした。もちろん、妻は被害者ですから悪く書かれたわけではありませんが、不愉快で悲しい記事でした。 
 さらに水野さんは7月になって、松戸地方裁判所に早川議員の発言取り消しを求める仮処分命令申立書(以下「申立書」と言います。)を提出されました。水野さんの「申入書」や「申立書」は、自己弁護のためか、事実に反する記載が目立ちます。そして何より、県議会議員の行動として疑問です。 
 一方、6月25日を境に、用件があれば水野さんの「担当弁護士」へ連絡するようにとのことで、「申入書」などの内容に関し私がいくらメールしても、水野さんから返事がまったく来なくなりました。 
 こうした状況であるため、公開で水野さんに質問状を出すことにします。以下の点に誠意ある回答をお願いします。 

質問事項 

 今回の選挙用ハガキが公職選挙法に抵触するか否かについて、早川議員と水野さんの見解が異なるわけですが、自分の見解と違う意見が市議会の公式な場で述べられたなら、堂々と市民の前で反論し、政治家同士の議論の中で自分の見解を訴えるのが筋だと思います。いかがお考えですか。 
   我孫子市選挙管理委員会事務局も、あくまで一般論としてですが、虚偽の記載があれば法に抵触する可能性があることを早川議員への答弁で認めており、政治家同士、きちんと議論してほしいと思います。 
   県議会議員が、市議会で発言があった自分の見解と違う意見を「名誉棄損」などとして、市ホームページにも掲載される議事録や動画から削除を求めるのは、市議会での自由な議論や市民の知る権利を抑制しかねない行為だと私は考えます。 

  「申立書」では、私が民主党政権において消費者庁長官を務めたことを指摘し、「これまで一貫して無所属という立場から、党派や政治家同士のしがらみに縛られず自由にものを言って地方政治に新風を吹き込むことを強調しつつ政治活動を行い、幅広い世代から支持を集めてきた」水野さんが、「民主党色の濃い福嶋氏」へ推薦依頼することなどあり得ないかのような記述があります。 
   しかし、私がまさに消費者庁長官の現職であった時、水野さんは市議会選挙に向けたパンフレット(討議資料)で私を顔写真入りで紹介し、「(福嶋氏に)深い感銘を受ける。政治の師匠として福嶋氏に師事。」とアピールしています。 
   さらに、今回の県議選約4カ月前の昨年12月には、私は水野さんから要請を受け、水野さんの後援会「我孫子ゆうき部」の忘年会で地方自治の話をしました。私は妻の看病の合間をぬっての参加でした。 
   こうした経過は上記「申立書」の記述と、どう整合するのでしょうか? 
   なお、私は2月19日、水野さんから「(県議選出馬を決意したので)後援会長や父とご挨拶にうかがえればと思います。お忙しいとは思いますが、何卒よろしくお願いいたします。」というメールをもらった際、出馬には反対と伝えました。 

 「申立書」で、「(福嶋氏が)本件県議選では民主党公認の飯塚市議を応援したようである」というのも事実に反します。私は、我孫子選挙区ではどの候補の応援活動も行っていません。なぜこのような記述をされるのでしょうか? 
   私は今回の統一地方選で、千葉県内に限らず他の選挙区では何人かの候補者を推薦しましたが(多くは女性候補)、無所属か地域政党の候補者です。 
   私は民主党に対し、必要だと思えば積極的に協力をしますが、一定の距離は保ってきました(他の政党に対しても同じ)。水野さんのように民主党参議院選挙候補者に応募したり、民主党代議士の秘書を務めたりなど、民主党の内部で活動したことはありません。 

 「申入書」では、妻は水野さんの後援会「我孫子ゆうき部」のメンバーであり、「後援会のメンバーとしての立場から」水野さんへ知人を紹介したと書かれています。 これも事実と異なると思いますが、いかがですか。
   妻は、「我孫子ゆうき部」の活動へ実際に参加したことは一度もありません。妻が水野さんへ知人を紹介したのは、2011年に水野さんが市議会議員になる前のことです。つまり「我孫子ゆうき部」ができる以前です。その時のものが、今回のハガキに使われたことになります。 
  普段は、政治活動などほとんど行わない妻が、水野さんへ何人かの知人を紹介した最大の動機は、私を「政治の師匠」だと宣伝している人が落選しては困るという思いでした。 

5 「申立書」では、妻の名前が推薦人欄にあったのは、「実際には推薦人空欄のまま送達された公選ハガキ(選挙用ハガキ)に何者かが書き加えた」という可能性もあると述べています。その場合は、少なくともハガキを受け取ったAさんはウソをついていることになります。しかし、Aさんがウソをつく必要は全くありませんし、そもそもウソをつくような人ではありません。 
   私が手元にあった選挙用ハガキを水野さんにお見せしなかったのは、このハガキの所有者であるAさんの了解を取っていなかったからです。Aさんは極めて慎重に対応されていましたから、私も慎重な対応をしました。お見せできない理由は、はっきり水野さんへ伝えており、水野さんはその後にAさんと会われているのですから、その際、Aさんの了解を取ることはできたはずです。 
   そうした努力はせず、Aさんへ「此の度、公選葉書の発送に関し、当方の手違いが発生し、大変失礼をいたしました。」という文書まで送っておきながら、今になって上記のような記述をするのは、Aさんにきわめて失礼だと思います。 
いかがでしょうか。 

おわりに 
   水野さんは、市議会における早川議員の質問は女性議員が活躍することへの攻撃だ と強調されているようです。しかし、私も全国のたくさんの女性議員と共に活動していますが、水野さん行動はむしろ、真剣に活動している多くの女性議員の足を引っ張るものになりかねないと考えます。 
   少なくとも最近まで水野さんに期待していた者として、もう一度、初心に戻って活動されることを願っています。              以 上 

 

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    今年5月中央学院大学で。
     撮影・古林治

 

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「恋と革命のために生きる!」 瀬戸内寂聴 と 太宰治

2015-08-18 | 学芸

8月15日・敗戦記念日の東京新聞は、さすがの紙面づくりで天晴れ!

寂聴さんは、このままでは日本はだめ「青春は恋と革命よ!」と言い、93歳の今日までお元気で大活躍。う~~ん、女性の生命力の横溢さと愛の深さ!

永遠の青春の文学、天才太宰は、傑作『斜陽』のなかで、主人公の「姉」に言わせる「私は確信したい。人間は恋と革命のために生まれて来たのだ。」 太宰治(津島修治)は、どなたもご存知の通り、わずか38歳で山崎富栄さんと入水自殺。

武田康弘

 

 


 

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敗戦記念日ーわたしは清瀬保二の傑作=レクイエム『無名戦士』を聴いていますー「死ぬな~!」

2015-08-15 | 学芸

 わたしは、近代日本最高の作曲家の傑作=レクイエム「無名戦士」は、今日8月15日の敗戦記念日に、全国で演奏されるべきものと思っています。



 写真は、以前にわたしがカセットテープからCD化したものです。

清瀬保二長男夫人の春子さんと最後まで清瀬さんの助手を務めた作曲家の松橋桂子さんの双方から頂いたテープをデシタル化し、テープの寄贈者の春子さんと松橋さんにお送りし、また、大分県教育委員会からの求めで、お送りしたものでもあります。

 このライブ録音は、発売元の「東京交響楽団」からは入手不能ですので、ぜひ、CD化して再発売してほしいと思います。

 なお、この件でのお問い合わせは『白樺教育館』まで。 清瀬保二さんの音源を含む資料は、清瀬春子さんと松橋桂子さんから寄贈され、楽譜もあります。

 

武田康弘(白樺教育館館長)


クリックで、大きな画像が見られます。


 

 

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戦前思想を掲げる『日本会議』ー逆立ちした思考を生む「ネクロフィリア」という精神の病がつくる他者抑圧

2015-08-14 | 学芸

伊藤博文ら明治政府が作成した「近代天皇制=天皇現人神の靖国思想」を『日本会議』という右翼団体は喧伝していますが、
彼らの「逆立ちした思想」に共鳴する国家議員は、首相をはじめ280名以上にのぼります。
日本という国が、いかに民主政の近代哲学=社会契約(互いの存在を対等なものとし、互いの自由を承認し合うことでつくるルール社会)の思想から遠いかを証明していますが、
では、なぜ、彼らがこのような異様な精神倒錯に陥るのか?
3回に分けて簡明に書いたblogをまとめて白樺教育ホームぺージにアップしましたので、ぜひ、ご利用・拡散をお願いします。

http://www.shirakaba.gr.jp/home/tayori/k_tayori163.htm

 



伊藤博文

明治天皇(16歳の時に伊藤らにより京都から江戸城に連れてこられ「明治天皇」に仕立てられた)
が所持していた肖像写真(品がなく意地悪い顔立ちの写真)。
宮内庁が公開。

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「自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」―ニッポン・文化帝国主義の刷り込みアニメ

2015-08-11 | 社会批評

下の記事(自衛隊の戦い賛美の広告)にある、『GATE-自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり-』のアニメを知らないので、検索したところ、優れたblogを見つけましたので、その後半の一部を転写します。武田


(クリックで拡大・写真は武田)

ヲタ論争論ブログ

 オタカルチャーと戦争 『GATE-自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり-』と文化帝国主義              2015.8-8

 いま、『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』のアニメ放送がなされている。知らない人のために一応説明しておくけれど、ある日、銀座に突如現出した門をくぐって異世界からの侵略軍がやってくる。これを撃退した日本政府は、逆にこの門の向こうの「特地」に自衛隊を派遣することを決定する。派遣隊員となった主人公たちの異世界での活躍やいかに、というお話。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 『ゲート』は先述したように、近代的な軍隊である自衛隊に対して、「特地」を残酷で野蛮な、そして未開な世界として全く不均等に描いている。これは軍事だけではなく、文化や技術、生活様式にしてもそうで、難民たちをはじめ「特地」の人々は現代日本の高度な文化、技術によって救済され援助されることになる。

 そのこと自体は異文化が衝突する際、よくありうる話ではあるけれど、留意しなければならないのは、『ゲート』においてこの不均等は極端に一方的なものだということだ。生活協同組合PXを設置して自衛隊員と「特地」の人々との交流が描かれたりなどするわけだけれど、「特地」の人々が自衛隊や現代日本の文化や技術に驚嘆し、賞賛し、また手放しで取り入れようとするのに対して、その逆は一切ない。

 現代科学を根底からひっくり返すような魔法や神霊の存在といったものがあるにも関わらず、自衛隊や日本側がレレイの魔法やロゥリィの宗教を入れることはないし、それに興味を示すことすらしない。「特地」の女性達は現代日本の服飾に喜び、特にテュカは普段着としても好むけれども、逆に栗林や黒川といった女性の自衛隊員達が「特地」の服を着飾ることは全くない。BLに女性騎士団がはまり、古田の振舞う料理に帝国皇子をはじめ「特地」の人々は魅了されるが、自衛隊員たちが現地の食事に驚いたりするシーンは一つもないのである。

 「特地」の異文化は、自衛隊や日本にとって軍事的オプションを是とし、または証人喚問にて福島(らしき)議員を黙らせる手段以上のものではない。或いは「特地」の獣人たちを「コスプレ写真集」として鑑賞する以上のものではない。

 これは「異文化交流」ではない。多彩なキャラクタ達が多数入り乱れて登場するにも関わらず、終始一貫、徹底して「特地」は時に武力発動をも許容する下位の存在であり、この構図は「文化帝国主義」そのものとしか言いようがないだろう。

  『ダンス・ウィズ・ウルブス』や『アバター』のように、近年のハリウッドでも強く意識されるようになった、「文化帝国主義」に対する批判意識、或いはポリティカル・コレクトネスといった視線は全く『ゲート』には存在しない。なお、自衛隊員である主人公を、テュカ(善良な市民)、レレイ(知識人)、ロウリィ(宗教)が囲んで「ハーレム」状態とし、ピニャ(王権)を立てて内乱に介入していく物語であって、要するにより直接的には傀儡国家をつくる植民主義的物語として読むこともできる。

  自衛隊を描いているからではなく、この物語の構造が侵略的でいびつなんである。

  この場合、自衛隊はむしろ軍事力という一つの道具立てに過ぎない。麻生氏や福島氏もその道具立ての一つであって、自衛隊やこれら政治家をも援用して、傀儡国家をつくっていく物語だということができる。

  そして、これは異文化交流をまともに描けないとか、気がつかないとかいった無自覚的なものではなく、恐らく作者においては相当に自覚的なものだ。そこまで首尾一貫して不均等な世界は描かれており、余計なものは一切登場させない。作者のサイトには「文化帝国主義反対」という言葉が掲げられており、この意味を知らないはずがない。ここにおいては、この作品はある種のプロパガンダと見なすことができる。

  当の自衛隊や麻生氏はそんなこと考えちゃいない、と激怒しても構わないわけだが、頭が痛いのは、このアニメに自衛隊そのものが協力して自衛官募集ポスターをつくったりしていることだ。

  多民族や全世界を相手にするハリウッドならいまや通らないような、古臭い、あからさまに自画自賛や文化帝国主義的な姿勢が見えやすいこの作品、発展途上国や現に自衛隊PKOに出ている諸国の人々からすれば、呆れるような代物じゃなかろうかと思う。むしろ自衛隊や日本の評判を落とすだろうことのほうが心配になってくる。「ジャパニメーション」は国策としてあからさまに文化帝国主義をすすめるものだ(だから先に進んでるハリウッドにゃ勝てないんだよ)とよく批判されるけれど、それをアニメ自身で体現してどうすんだという話である。

 

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戦後70年、懲りずにまた洗脳作戦の始まり。 東海汽船の中に「戦う自衛官賛美ー募集」のアニメ広告!!

2015-08-10 | 社会批評

8月8日、1976年から始まった第40回「式根島キャンプ&ダイビング」の帰り、
東海汽船の中に貼ってあるポスターに呆れてしまいました。なんじゃ!(笑・呆)ーーもちろんこれは、税金でつくられています。



クイズ、これは、なんの宣伝でしょうか?





答えは、これ。

 
ここに着目!

 

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元特攻隊員は、安倍政治反対の若者たちのデモに感謝!「うれしくて涙を流した」

2015-08-09 | 社会批評

とても感動的な話です。



  明治大学大学院の千葉泰真さん(写真)は先月31日、都内で開かれた安保法制反対集会で、「敗戦によって悲しみの底に投げ出された日本人だから持てる『二度と戦争をしない』と誓った不戦の感性がある」と切り出し、7月23日付の朝日新聞に掲載された、元予科練の加藤敦美さん(86)の投稿を朗読した。

 

 「安保法案が衆院を通過し、耐えられない思いでいる。だが、学生さんたちが反対のデモを始めたと知った時、特攻隊を目指す元予科練海軍飛行予科練習生)だった私は、うれしくて涙を流した。体の芯から燃える熱で、涙が湯になるようだった。『オーイ、特攻で死んでいった先輩、同輩たち。今こそ俺たちは生き返ったぞ』とむせび泣きながら叫んだ」「人生には心からの笑いがあり、友情と恋があふれ咲いていることすら知らず、五体爆裂し、肉片となって恨み死にした。16歳、18歳、20歳――。若かった我々が、生まれ変わってデモ隊となって立ち並んでいるように感じた。学生さんたちに心から感謝する。今のあなた方のようにこそ、我々は生きていたかったのだ

 

 千葉さんはこう続けた。

 「この記事を読んだ後、僕は国会前に立つ時、いつも、かつての戦争に短い生涯を散らした先人たちが近くにいて、『がんばれ』と背中を押していてくれるような気がするのです。もう一度、言いたいと思います。大きな理想を掲げて培った、この類いまれなる感性を軽薄に投げ捨てるということは、あの悲惨な戦争で犠牲になったあまたの先人たちに対し、あまりに冒涜的なのではないでしょうか」

  こう安倍首相を一刀両断にした千葉さんは、シールズと首相との決定的違いについて、こう断じた。

 「戦争という全ての人権を否定する、人類の行いで最も愚かな行為に対する想像力が、また、その結果生じる死への想像力が圧倒的に欠如しています」

  シールズの若者たちは利己的考えではなく、元特攻隊員ら戦争体験者の思いに耳を傾け、想像力を働かせながら戦争の本質を見抜いた上で、安保法制に反対しているのだ。

   (以上は、「日刊ゲンダイ」より一部を転写しました。色字と太字は武田による)

 

 

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デモを強め、勝つ!亀井静香さんーー自民党、公明党議員も続け!

2015-08-04 | 社会批評

亀井静香さん(衆議院議員)は、以下のように話しています。参議院で安保法制を否決するために、良心を失わない自民党議員と公明党議員の奮起を!

「今の日本は戦後最大の危機を迎えている。日本は戦後、一貫して戦争しない国と決めてやってきた。それはこの国の国是。これまでも米国から戦闘参加の要請があってもNOと言えたのは、憲法9条があったからだ。晋三はそれを自ら捨てた。

  
日本には米軍基地がある。沖縄の辺野古に新基地を建設しているし、東京の横田基地はそのままだ。東京上空はいまだ米軍の管制下にあり、空の自由まで奪われている。そうまでしているのに、さらに安保法制を通して米国に尽くさなければいけない同盟関係はおかしいでしょう

「自民党議員はみな自分のポストのことしか考えていないし、野党はお行儀がよすぎる。そんななか、デモが大きくなることでマスコミはそれを報じざるを得ない。晋三は聞こえないふりをしているけど、粘り強く声を上げ続ければ最後は世論が勝つ。特に女性は肌感覚で危険を察知できる。古代ギリシャでは女性が戦争を防いだという戯曲がある。この問題にもっと関心を持って、団結して反対の意見を表明するなど、女性の感性をもっと主張していってほしいね」

(女性セブン2015年8月13日号 より。)

 

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「日本会議」の精神構造 第三回   ネクロフィリア  (英仏誌も安倍首相らのウヨク団体「日本会議」に注目)

2015-08-01 | 学芸

ネクロフィリアということばがあります。ヒトラーとナチズムを分析した著名な社会心理学者のエーリッヒ・フロムが繰り返し使った概念が、ネクロフィリアです。

死んでいるものへの愛、とか、死体への愛という意味で、バイオフィリア(生きているもの・命への愛)という言葉の対義語ですが、ネクロフィリアの傾向を持つ人は、教師や医師や官僚などの上位者に多く、人と対等な関係を持てず(それを恐れる)従わせようとします。

上下倫理を尊び、上か下かに敏感に反応します。
互いを対等な存在として認め合うのでなく、権威、権力、金力、学力、暴力などにより他者を自分の思う通りにしようとするのです。

生きているものは、予想がつかない行為をするので苛立ちます。子ども、とりわけ幼子を嫌います。すべて予め決めてある通りにならないと不安になります。厳しい規則や固い組織など動かないものを愛します。モノや思い通りになる人だけしか愛せないのです。

臨機応変、当意即妙とは無縁で、すべて自分の計画通りにならないと怒ります。固く、ぎこちなく(独裁者の言動や軍隊行進がよい例)、表情は紋切型で、魅力がありません。心から笑うことができず、作った笑顔しか示せません。

生きているものは、思い通りにならず、たえす流動しますから、恐れます。イキイキとしてることを不審に思い、愉悦の心は取り締まりの対象です。エロース豊かなことを罪悪だと感じます。〈根源的な不幸〉としか言えませんが、そういう人は、自身も親や教師によりそのように扱われた人に多く、なかなか自覚できず、不幸と抑圧の再生産に陥ります。表情が紋切型でいつも同じ、身体の動きがどこかギコチナイのが特徴です。

 

わたしは、先にも書きましたが、
安倍首相は、自著『美しい国へ』で、個人とか市民という概念を嫌い、「日本人ないし国民という概念を第一にすべきだ」 と言いますが、 
いま、ここで、イキイキと生きている一人の人間、一人の女・一人の男から始まる社会・国という「社会契約」(人民主権)の考え方が受け入れられず、自分の思う「日本人」とか「伝統」の枠内にこどもや市民を閉じ込めようとします。そのように管理したいと「欲望」するのです。

彼をはじめ『日本会議』のメンバーのように「戦前思想」に郷愁や肯定感をもつ人は、物や制度(国家など)そのものを愛するという倒錯=「物神崇拝(フェティシズム)」ですが、その精神の基本の様態は、ネクロフィリアと言えます。

心のありようがネクロフィリア的な傾向にある人は、管理社会を好みますから、こどもや人々が自立心をもち、「私」からはじまる生き方をすることを恐れます。

個人や自由や解放というイメージを嫌い、批判されるのを避けます。オープンな話し合いが苦手で、一方通行です。そのような傾向にある人は、様々な手段を用いて他者を抑圧しますが、それを合理化するための理論をつくり、その概念で、生きている人間を管理しようとします。

特定のことば=概念に人々を閉じ込め、様式(パターン)の下に意識を置き、儀式的な生を営む「紋切人」をよしとするわけです。「神武天皇から125代続く男系男子の遺伝子を守れ!」と異様な主張をする『日本会議』のメンバーはその典型ですが、ネクロフィリアの傾向が強い人は、対等な関係性ではなく、上下倫理で自他を縛りますので、「民主的倫理」とは無縁ですし、個々の市民を主権者とする「民主政」とはひどく相性が悪いのです。人民主権の社会契約論を否定するのですから呆れます。

ネクロフィリアは怖い精神疾患です。
もちろん、現実の人間を単純にバイオフィリアとネクロフィリアの二つに分類することはできませんし、ネクロフィリアそのものという人がいるわけでもないですが、そのような傾向にある人を見分けること、と、自分自身がそのような傾向に陥らないように注意することはとても大切です。

精神の基本のありようがネクロフィリアの傾向が強い人が政治権力をもったり、教育者になったりするのは、社会にとって大変危険です。大きな厄災をもたらす可能性が高いのです。個々の「自由な市民の敵」とさえ言えます。彼らは、「幸福をつくらない日本というシステム」(ウォルフレン)の担い手となります。

☆第一回と二回は、クリックして下さい

フランス誌「LA FACE CACHÉE DE SHINZO ABE」=アベシンゾーの隠された顔 もぜひご参照を。

小林教授が記者会見で安倍政権を支配している「日本会議」について言及!英国紙、フランス誌も注目。



武田康弘

 
  エーリッヒ・フロム
   (1900-1980)

 

 

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