思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

『明仁さん、美智子さん、皇族やめませんか』-元宮内庁記者から愛をこめて

2013-02-28 | 書評

この本はアマゾンの検索で出あったのですが、2006年刊です。

キワドイ本でも面白本でもなく、平易でとても真面目な本です。皇族と33年間も親しくお付き合いしてきた共同通信社の記者が書いたもので、愛に満ち、人間味にあふれた正義の書と言えます。

ここに書かれている事実と見解は、わたしたち日本人みなが知らなければならないな、そう強く思いました。

【宮内庁の役人】の旧態の思想と驚くべき越権行為には唖然とします。皇族の人権がどのように犯されてしまうのかもよく分かります。

戦後史と天皇制の実態を知るには必読本だと思いますが、それにしてもわたしたち一般国民には、肝心なことは何も知らされていないのだな、と改めて思いました。なんために日本史を学ぶのか?です。【もっと真実を!!】

本書の最後(203ページ)に、著者は、「この本を、両陛下に読んでほしい。元宮内庁記者からのお願いである。」と記しています。

ぜひ、そうなってほしいと思います。


武田康弘

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勉強と受験勉強について。 子育て中の方へ。

2013-02-22 | 教育

自分で考え、解くーーそれをサポートする人(親や教師や友人)がいる、という勉強は、ほんらいの勉強です。
自分で調べる。また、いろいろな分野の本を読み・映像を見て、自然、社会、思想、歴史を知り、さまざま人間の心や行為を知る。という勉強も、ほんらいの勉強です。

しかし、受験勉強は、ある解法の「パターン」を身につけて高点数を取るための勉強ですから、ほんらいの勉強とは異なります。
もちろん、いまの受験がある限り、受験勉強も必要ですが、それは長くても1年以内にしないといけません。

何年間も、ほんらいの勉強とは異なる「パターン知の訓練」を続けると、頭は機械頭になり、柔軟性を失います。臨機応変・当意即妙の能力が育たず、【思考力】(それにより思想が生まれる)が消えてしまうのです。とくに12歳までに受験勉強の訓練をすると、脳が正常に戻れなくなることが、最近のアメリカにおける研究でも明らかになっています。

受験勉強も必要なのですが、それは期間を短く限定し、受験が終わったら、再び、ほんらいの勉強に戻さないといけません、ほんらいの勉強は、武者小路実篤も言う通り「勉強、勉強、勉強、勉強のみ よく奇蹟を生む」なのです。

ほんらいの勉強は何よりも面白く、人生の得です。生活のすべてから学ぶのです。

武田康弘

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「自虐史観」と言う人は、人間失格者としか言えないでしょう。

2013-02-20 | 社会批評

   安倍首相をはじめ、靖国神社、左翼運動からの転向者、新興宗教の教祖らは、「『自虐史観』を正して、日本に誇りをもとう!」と主張しますが、

わが国が、天皇教=靖国思想を象徴する「滅私奉公」「忠君愛国」のスローガンにより軍国主義へと突き進んだ事実をしっかりと認識し、具体的な加害の実態を調査し、そうした行為を支えた【思想】(想念)を反省・検証・克服するのは、日本にうまれ生きる人間にとって、必須の営みのはずです。

   同じ敗戦国のドイツでは、日本では考えられないほど深く広く、戦争への反省を行い、ナチズムを生んだ背景への踏み込んだ研究を続けています。それが、結果として世界からの尊敬を生んでいます。安倍首相をはじめ、靖国神社、左翼運動からの転向者、新興宗教の教祖らは、彼らドイツ人を『自虐史観』だと言って批判するのでしょうか?

   真正面から自国の誤りを認め、それを起こした【思想】を反省・検証・克服する努力をする人こそが、ほんとうに国を愛する人であり、普遍的な価値をもつ人間です。自分たちの国が犯した罪を過少に見、責任から逃げ回る人は、世界基準でみれば、明らかに人間失格者というほかありません。

   わたしは、人間失格者としてではなく、善美に憧れる人間=人間の名に値する人間として生きたいと思います。日本にうまれ育った一人の人間としての誇りをもつためには、過去の過ちを真正面から見据える勇気が必要です。希望に満ちた新しい人生と社会を創造するために。

武田康弘

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安倍内閣のタカ派路線―中国敵視の姿勢は、恐ろしい結果を招きます。極めて危険です。

2013-02-14 | 社会批評

尖閣諸島(釣魚島)を石原元都知事の挑発で野田内閣がいきなりの【国有化】(自民党が同調)

【領土問題などない】 (話し合う余地なし、棚上げも反故にする)、との安倍首相の繰り返しの言明(菅首相から始まり野田首相に受け継がれ安倍首相で強固となる)。

政治的には、【中国敵視】。

石橋湛山首相―田中角栄首相―鳩山由紀夫首相―小沢一郎(政界最大実力者・当時)の友好の歴史、共産主義国であっても良好な関係を築き、政治的にも敵視しない、という良識派の保守政治家の路線は、右翼的国家主義者の政治家たちにより、敵視の姿勢にかわり、ネットでも「中国憎し」の感情に囚われる人々により後押しされるわが日本の現状は、極めて危ういです。

いま主流のこういう人たちは、上記のわが国の態度が【中国を挑発】する行為であることを自覚せず、「危険」を増幅しています。

「相手があってのこと、という対話精神」が世界でも稀なほど弱いのがわが日本人です。敵か味方か、善か悪か、白か黒か、という極論・感情論に理クツをつけて理性顔をするという宿痾は、戦前から一貫として変わりませんが、こういう「頑なな」態度を改めないと、ほんとうに相手を怒らせます。

挑発したのは、最初に仕掛けたのは、わが日本である、という事実を忘れたら、大変なことになる危険があります。【良識保守の路線】に戻さないと恐ろしい事態を招いてしまいます。


武田康弘


 

 

 

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やる気なし、欠席、国民をなめている安倍内閣――衆院予算委員会

2013-02-12 | 社会批評

いま、衆議院の予算委員会の中継を見ていて、呆れ返りました。

政府側の席はガラガラ。

民主党議員の質問に、担当大臣が欠席で答弁できず。

安倍首相も、石原環境大臣も、その場しのぎのお茶濁しで対応。

緊張感ゼロ。

麻生大臣は、徳田氏辞任(かつて、未成年者を泥酔させて性交渉、示談成立)の問題では、にやにや薄笑いを浮かべている。

国会審議などどうでもよいということでしょう。

怒りを通りこし、気が抜けてTVのスイッチを切りました。

こんな内閣を支持する人がいるとは、信じられません。


武田康弘

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政府が税金で「慰安所」をつくるのは、日本では当たり前のこと

2013-02-08 | 社会批評

   安倍首相は、皇軍の兵士たちに「共同便所」と呼ばれていた従軍慰安婦―慰安所の問題で、女性たちを強制連行した事実はない、とする自身の見解を昨日の衆院予算委員会で改めて示しました。
   韓国はもちろんアメリカのオバマ大統領も、慰安婦問題で謝罪・反省をした「河野談話」を見直すという安倍首相に対して、極めて不愉快で遺憾と思っていると伝えられます。

   わが国の政府は、太平洋戦争の敗戦時に、アメリカ兵を慰安するために慰安所をつくり慰安婦を「サービスガール」の名で募集したのですから、政府が税金でこの手の施設をつくるのは当たり前だという感覚・思想をもっていたことは確かです。したがって争点は、強制がどの程度のものか、ということだけですが、そこで争ってもわが日本の過去(皇軍によるアジア侵略)を美化することにはなりません。実に、呆れ返るほど愚かです。

 「敗戦3日目の1945年8月18日に、
内務省の橋本警備局長が、当時大蔵官僚で後に首相となった池田勇人の予算許可を得て、
各府県の県知事(当時は長官)に【占領軍のためのサービスガール】を集めたいと指令を与え、慰安施設は27日に大森で開業し、1360名の慰安婦が揃った、と記録に残っている。」

以上は、半藤一利さんが平凡社の『昭和史』で明らかしたのですが、外務省国際情報局トップだった孫先享さんの『戦後史の正体』P.40(創元社刊・発売後すぐにミリオンセラー)にも書かれています。

武田康弘

 

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