これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

テニスにご縁があるようで

2022年07月31日 21時56分40秒 | エッセイ
 まな板は調理台の左奥にある。炊事のときは、左腕を伸ばして、このまな板を取る。木製だから、分厚くてちょっと重い。
 今まで何ともなかったのに、1月ぐらいから、まな板の重みで左腕の肘が「ズキン」と痛むようになった。しばらく様子を見ていたが、なかなか治らないので、肘用サポーターをつけてみた。



 洗い替え用まで買ったのに、効いている実感がない。気がつけばもうすぐ8月になる。ちょうど夏休みで時間もあるから、整形外科に行くことにした。
「これはね、テニス肘ですよ」
「テニスですか」
「肘の周りの筋肉が炎症を起こしているんです。塗り薬とストレッチで治ります」
「よかった」
「さきほど撮影したレントゲン写真でも、骨の異常はありませんでした」
 令和元年まではジムに通ってスカッシュをしていた。コロナ禍になり、スカッシュはやめたのだが、3年後にテニス肘になるって……ナンで? しかも、ラケットを持たない方の腕やんか。なんなんだろうと首を傾げるばかりだ。
「冷房が直接当たると悪化します。冷やさないように気をつけてください」
「先生、肘のサポーターをしてもいいですか」
「サポーターですか。あれは是非、つけないでいただきたい」
「へ」
「血行が悪くなって、いいことないんですよ」
「なんと」
 そうと知らずに2個も買ってしまった。くすん。
 これが、いただいた塗り薬である。



 骨に異常がないとわかった時点で安心してしまい、塗り忘れることも多いが、ケアすればそのうち治るだろう。
 コロナが終息したら、テニスを始めようかという気持ちになったのが不思議だ。
 今は、肘だけテニス~。


    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

虫刺されの味方

2022年07月24日 22時13分25秒 | エッセイ
 この夏も暑くてツラいが、悪いことばかりではない。
「蚊が少ないですね」
「そういえば」
 気温が高いと蚊は活動しないようで、今年はまだ刺されていない。たしか、2018年の夏もそうだった。露出している腕や足を刺されはしないかと気にすることなく、屋外を歩けるのはありがたい。

 7月21日から夏休みとなり、生徒は登校していないが、教員は中学生向けの学校見学などのため、土曜出勤がある。
「去年より予約が増えました」
「でも倍率に結びつくか、わからないんですよね」
 3月までいた学校は人気校だったこともあり、定員割れをしたことがないのに、4月からの学校は毎年のように二次募集をしている。去年から新しい取り組みを発信したところ、中学からは少しずつ注目されてきた。優秀な生徒を獲得するには、ある程度の倍率を維持する必要があるので、この夏は募集対策活動に注力したい。
「お疲れ様」
「失礼します」
 17時になると、中学生対応のため集まった教員たちが順次退勤していく。暑さと朝からの準備で、疲れ気味の職員が多い。
「カギは閉めておくから、先に帰ってください」
「ありがとうございます」
 こちらも仕事がたまっている。誰もいない職員室で、落ち着いて作業した方がはかどるので、全員先に帰ってもらった。
「さて、私も帰るか」
 もうすぐ18時になるところである。ガスの元栓を閉め、電気ポットのコンセントを抜き、職員室を閉めると、機械警備のアラームとともに「あなたが最終退出者です」のメッセージが表示される。あとは、靴を履き替えて、玄関の外でセキュリティカードをかざせば電気錠が閉まるはずだった。
 しかし「カチン」という音がしない。アラームはいつまでも鳴り響き、ちょっと様子が変だ。
「どういうこと?」
 玄関は開いたままだ。もう一度中に入り、退出作業をしてカード操作をする。やっぱり閉まらない。何度やってもらちが明かない。しびれを切らして警備会社に電話をすると、サムターンが回っていないという。何かに引っ掛かっているみたいだから、これから見に来てくれるそうだ。
「何分ぐらいかかりますか」
「15分ぐらいで到着します。今しばらくお待ちください」
 ちぇっと思ったが、施錠は確実に行わないといけない。15分ぐらいなら待てない時間ではないから、まあいいやと思った瞬間、足元に猛烈なかゆみが走った。
「ナニ? もしや!」
 案の定、黒い虫がふくらはぎの近くを飛んでいた。そういえば、だいぶ気温が下がっている。
 しまった、蚊がいたのか!
 カギを閉めることしか考えておらず、蚊のリスクをすっかり忘れていた。一カ所だけではない。くるぶしも、すねも、ふくらはぎも膝の裏もかゆい。なぜか右足ばかりを5か所ほど刺されたらしい。今までゼロだったのに、なんと悔しい。
「15分かかるって言ってたから、ムヒを塗る時間があるね!」
 急いで職員室に戻り、カギを開けてムヒを出す。



 たっぷり塗ると、すぐにかゆみが収まった。
 素晴らしい!
 世の中にはキンカン派やウナコーワ派もいるようだが、私はムヒでないとダメなのだ。ネチョッと厚塗りできる自由さに、融通の利く便宜性を感じる。世界中の人に教えてあげたい気分になった。
 ムヒを塗ったあとは、再度戸締りをする。職員玄関に戻ると、予想よりも早く警備会社が来ていた。
「うーん、これは、経年劣化によってすべりがわるくなったみたいですね」
「直りますか」
「えーと、反対側からやってみましょうか」
「まだアラームが鳴ってますよ」
「ダメですね。じゃあ、もう一度」
「あれっ、動きました」
「カード操作してみて下さい」
「おっ、できたみたいです」
「そうですね、かかっています」
「よかった、ありがとうございました」
 かくして、私は職場を出ることができたが、今度は左足がかゆい。警備会社とすったもんだをしているときに、新たに刺されたらしい。
「もういい。もう帰る」
 1時間後、我慢に我慢を重ねて、帰宅してから家にあるムヒを塗り、かゆみはどうにか収まった。
 夏の必須アイテムと呼ばせていただきます。


    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

知ってるようで知らない「エルヴィス」

2022年07月17日 23時43分02秒 | エッセイ
 20代の娘は、しばしば親の金を利用して出かけようとする。
「ねえ、お母さん。映画を見に行かない? エルヴィスってヤツ、面白いみたいだよ」
「エルヴィス? ああ、プレスリーの。別にいいけど」
「エルヴィスのこと知ってるの? どんな人?」
「どんなって……」
 そこで口ごもった。はて、私はプレスリーの何を知っているのだろう。せいぜい、顔と曲ぐらいではないのか。聞かれたところで何も説明できないと気づいた。
「もちろんチケット代は出してくれるんでしょ。土曜の11:20からでいいかな」
「いいよ」
「じゃあ予約しとくね。d払いでよろしく」
 映画を見るのは久しぶりだ。007のノー・タイム・トゥ・ダイ以来かもしれない。



 私は音楽に疎い。ピアノは好きだけれども、クラシックだと眠くなるし、大きな音の出る曲は苦手だ。でも、フレディ・マーキュリーの「ボヘミアン・ラプソディー」は大丈夫だった。「エルヴィス」もきっとイケるだろう。
「ごめーん、チケットの日にちを1日間違えちゃった! もう一回買わないと」
「へ? キャンセルとかできないの?」
「できるわけないじゃん。じゃ、悪いけど、またd払いでよろしくね」
「……」
 かくして、やたらと高い料金を払う破目になった。これは楽しまないと!
 昭和15年前後に生まれた私の両親は、エルヴィスよりちょっと年下だったので、世代だったのだろう。彼の歌に夢中だったらしい。母は料理をしながら「好きにならずにいられない」をハミングしていたし、父もレコードを持っていた。
 父はさらに、吉幾三のこんなレコードまで買ってきて、上機嫌で笑っていたっけ。



「絶対プレスリーだってよ、あっはっは」
 まあ、これはたしかに面白かったけど。
 さて、肝心の映画の方だが、ちゃんと「プレスリーってどんな人?」の説明ができる仕組みになっていた。「世界史上最も売れたソロアーティストの第1位」であり、「白人のカントリー音楽と、黒人のリズム・アンド・ブルースのスタイルを融合させた人」なのだそうだ。
 そりゃ、偉大だわ。
 映画になるだけのことはあると感心し、晩年の不健康な生活がなければ、もっと活躍されたのではと残念に思った。娘も満足したようだ。
「歌は全部聴いたことなかったけど、いい映画だったね」
 ノリノリの曲もいいけれど、私が一番好きなのは「ラブ・ミー・テンダー」。
 結局、静かな曲に惹かれるのであった。


    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Twitter始めました!

2022年07月10日 23時08分52秒 | エッセイ
 先月、Twitterを始めようと決めた。
 自分のではなく、勤務校のアカウントで。4月に異動した学校にはTwitterがない。だったら、保護者にとっても中学生にとっても、学校の様子がよくわかるようなつぶやきをしたらいいんじゃないかと思った。
 こういうとき、オバさんは安易に娘を頼る。
「は、Twitter? 設定とかわかるの?」
「わかんない」
「まずはGmailのアカウントをとるんだよ」
「やってぇ」
「なんでミキが。ブツブツ」
 といいつつ、代行してくれる娘はありがたい。PWやIDに使うワードを相談したあとは、魔法をかけたようにチャチャッとアカウントができあがった。



「プロフィールとかは自分で考えてね」
「大丈夫。それぐらいはわかるから」
 校舎の写真を使い、学校名をつけてみた。あとは写真をアップして、140字以内のつぶやきを添えればいいはずだ。一応、できたら見てもらおう。
「ねえ、こんな感じでどうかな」
「えー、なんか、昭和のオヤジのつぶやきみたいだよ」
 ショック!
 衝撃で固まったところに、追い打ちがかけられた。
「140字ギリギリまで書こうと思っちゃダメ。文字数はなるべく減らさないとスルーされるよ」
「そういうもの?」
 仕方ない。1行20字以内に短くまとめ、3~4行でアップすることにした。
「……うん、まあ、いいんじゃない……」
 全然よくないが、さっきよりはマシという意味の「いい」であろう。記念すべき最初のツイートをしたあとは、反応が気になってそわそわする。
「お母さん、どう? 誰かフォローしてくれた?」
「フォローもいいねもゼロだよ」
「ははは、しょうがないね」
「ミキがフォローしてよ」
「えー、一人目になるのはやだ」
 しかし、翌日、2人がフォローしてくれて、いいねが4個もついていた。学校関係者かもしれないが、ありがたいことだ。こうなると、やる気が出てくる。
「よーし、2つめのツイートもするぞ!」
 元気をもらって、その後もちまちまと投稿を続けている。今日で開始後11日目になったが、フォロワーはまだ一桁だ。学校の名前を使っている以上、もうちょっと見栄えのする数字が欲しいけれど、どうしたらいい?
 検索したら、フォロワーを増やすには投稿時間を見直すとよいなどと書かれたサイトがあった。たとえば、朝夕の通勤時間帯であれば、移動中の人たちの目にとまる可能性が高まり、いいねやフォローのチャンスが増えるのだとか。
「よし、やってみよう」
 フォロワーのつぶやきにも目を通し、いいねをする。すると、あちらも新たな投稿に、いいねをつけてくれる。こういう交流は好きだ。
 もっとたくさんの人とつながれますように!


    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歓迎! シャア専用マクドナルド

2022年07月03日 20時58分09秒 | エッセイ
 基本的にファストフードは食べない。
 最後にマクドナルドに行ったのはいつだっけ?
 うーん、たしか、2017年の夏だった気がする。
 でも、こんなイベントがあったら「行かなきゃ」って盛り上がるでしょ。



 やっと、仕事や通院のない土曜日がやってきた。
「さあ、今日のお昼はマックだからね。美容院の帰りに買ってくるよ」
「えー、家で作らないの?」
 できあいの食べ物を嫌がる娘は顔を曇らせたが、ここは押し切るしかない。
「たまにはいいでしょ」
「毎週はやめてね」
 よし、いいスタートが切れた。
 私だってジャンクフードは避けたいが、シャアとのコラボであれば特別なのだ。美容院でさっぱりとカットしたあとは、惣菜店でサラダを買い、マクドナルドに急ぐ。
「ご注文ですか、少々お待ちくださ~い」
 まだ11:30なのに、店内はすでに混み合っていた。テイクアウト待ちの人、2階で食べていく人、私のようにこれから注文する人などが入り乱れ、10人ほどいるスタッフもてんてこ舞いの忙しさに見えた。
「お待たせしました。ご注文を伺います」
 ポテトや清涼飲料水はいらない。ひとまず、主食になるものだけを買う。
「辛ダブチと、赤いガーリックてりやきと、白いトリチをひとつずつ」
 メニューを棒読みしたあと、ふつふつと疑問がわいてきた。
 ダブチにトリチってナニ!?
 しかし、お姉さんは何事もなかったかのように対応する。
「その他のご注文はよろしいですか。では、隣の列でお待ちください」
 番号の書かれたレシートを受け取り、私は列を移動した。5分も経たないうちに番号を呼ばれ、3種のバーガーをゲット後、家に帰った。
「おおっ」



 念願のものが手に入ったときは、ニンマリ、ニマニマの笑顔になる。
「ふーん、これか。どれ食べていいの」
 娘が首を伸ばし、包みをしげしげと観察し始めた。
「辛いやつがいいんでしょ。辛ダブチってのにすれば」
「いいねぇ。ダブルチーズが食べたかったんだ」



 謎が解けた。ダブルチーズバーガーだから、ダブチだったのか。なるほど。
 てことは、トリチは、トリプルチーズバーガーの略であろう。ちょっと重そうだ。
 さりげなく娘に辛ダブチを勧め、夫の皿に白いトリチを載せたあとは、一番カロリーの低そうな赤いガーリックてりやきを確保する。しめしめ。
 サラダだけでなく、スープやフルーツも用意すれば、休日のランチとしては十分だろう。手抜きもできて一石二鳥だ。
 さて、中身はこんな感じ。



 パンが赤くなっているところがミソらしい。真ん中あたりがピリッとしていて、夏場にはちょうどいいかもしれない。
「ごちそうさまでしたっ」
 意外なことに、夫は久しぶりのマックを歓迎していた。たまには、ホームメイド以外のものが食べたくなるのだろうか。
 期間限定で7月26日までのようだが、機会があればもう一度……。


    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする