これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

認知症予防に食べましょう

2021年10月31日 21時59分18秒 | エッセイ
 カレーは好きだが、ルーを固めている油が苦手だ。
 プラスチックの容器は黄色くなり、鍋にも皿にも頑固な汚れがついてしまう。
「でも、認知症予防にいいらしいのよね」
 カレーのスパイスには、認知症を予防する効果があると聞く。よく食べる人は、ほとんど食べない人に比べて、認知症になる割合が低いらしい。
 昨年亡くなった義母は、90歳を過ぎても毎日お化粧をして、オシャレで美しい人だったが、認知症を患ってからは変わってしまった。花瓶の水を飲もうとしたり、新年会で何度も放屁したりで、夫や義弟たちが介護に苦労していたことを思い出す。自分が年老いたとき、子どもに迷惑をかけぬよう、今からできることは何でもしないといけない。
 そこで、実験感覚で、手軽に作れるヘルシーなカレーを作ってみた。
「コンソメスープにカレー粉を入れたらいいかも」
 しかし、冷蔵庫の野菜は、玉ねぎと人参ぐらいしかない。ピーマンやセロリを買っておけばよかったと後悔したが、贅沢いわず、あるものですませねば。
 600mlの水に固形のコンソメ2個を入れて火にかけ、小さく切った玉ねぎと人参を加えた。
「そういえば、大豆があったな」
 ドライパックの大豆は便利だ。



 封を開けて、そのまま鍋にドボンと入れる。たんぱく質にカルシウム、鉄分が含まれているところがありがたい。
 さて、カレー粉はいつ出番が来るのだろう。



 野菜が軟らかくなったらいいんじゃね? とアバウトに考え、大さじ1をパラパラと振り入れた。結論からいえば、ちょっと多かった。辛党の人には物足りないくらいかもしれないが、普通の人は大さじ2分の1ぐらいで十分という気がする。私はカレー粉をナメていた。ごめんなさい、許して!
 さて、このままではただのカレースープだから、とろみが欲しい。これに最適な食材が押麦である。



 2袋だと多いかな? と弱気になり、1袋半にしてみた。そのまま入れてもよいのだが、水で戻してから加える手もある。いい塩梅に粘りが出て、小さく切った野菜も大豆も食べやすくなる。炭水化物はこれでオーケー。ご飯を添える必要はない。
 試行錯誤しながら完成したカレーがこれ。



 特に気に入ったのが大豆だ。煮物に使う食材と決めつけていたが、スパイシーさによくマッチしていて美味しい。余分な油がないから胃もたれもせず、ヘルシーなところに安心した。
 ことのほか、上手にできたので、つい調子に乗る。
「月に2回は作ろうかな。そうだ、姉や妹にも教えてあげよう」
 このまま食べ続けたら、認知機能を維持できるのだろうか。
 これまた実験してみよう。


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2021 誕生日

2021年10月24日 22時03分36秒 | エッセイ
 先週、ウン回目の誕生日を迎えた。
「おめでと~!」
「ありがと~」
 家族からのプレゼントは、私の好物のバウムクーヘンだ。



 食事は、これまた好物のウナギ。
 しかし、夫が一番大きなウナギを、自分の重箱に載せていたところはいただけない……。
 食いしん坊だから、まあいいけど。
 最後に、3人で食べるのにちょうどよい、4号サイズのデコレーションケーキが待っていた。



 プレートに書かれた文字を見ると、「砂希様」ではなく「Mom」。こういうのもいいね、とうれしくなる。
 翌日には、ユーザー登録しているSNSから、プレゼントに当選した旨の通知を受け、これまたうれしい。何も期待していなかったけれど、宝くじと同じで、応募しなければ絶対に当たらない。これからも欲しいものがあったら応募しようと決めた。
 ひょっとして、最初で最後の当選だったりして……。
 職場には、偶然、誕生日が私と1日違いの職員がいる。生まれた年も同じだから、私が生まれた次の日に彼女が生まれたというわけだ。初めて知ったときは、星でつながっている気がして、彼女を身近に感じたものだが、気性はまったく違う。
「自分でも神経質だと思うのよ。小さいことが気になっちゃって」
 彼女は繊細でデリケートな性格だった。ときどき、私の大雑把な言動に腹を立て、「それは違うでしょ」と抗議してくることがある。同じてんびん座なのだけれど、しょせん占いは占いだ。
 今年はその彼女が、ストレスと疲れでGWから体調を崩し、病気休暇をとった。休養中、心配してメールを送ったら、よい医者に出会えて順調に回復していると返ってきた。結局、2カ月ほどで元気になり、職場に復帰できたのでホッとした。
 戻ってきたとき、彼女と話をしたら、ひと皮剥けた印象を受けた。まとっているオーラが軽くなったのかもしれない。
「全部をキッチリやろうとすると疲れちゃうから、雑でいいやと思うようになったの」
 そうそう、それで正解です!
 このまま、ズボラ仲間になってくれるといいな~。
 先日、その彼女から「私たち、ひとつ歳を取りましたね。無事に」と声を掛けられ、しばし談笑した。やっぱり、特別な縁でつながっているような気がする。
 大学時代の友人からは、誕生日の数日後にメッセージが届いた。
「誕生日おめでとうございました。健康第一で、しぶとく生き抜きましょう」
 思わず、「はははっ」と笑う。
 毎日いろいろあるけれど、図太く、しぶとく、たくましく、生きていかねば。
 誕生日に、自分の歩んできた道を振り返る。
 それが大事。


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007 ダニエル様最後のボンド

2021年10月17日 21時13分13秒 | エッセイ
 「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」絶賛上映中である。



 ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドも、これが見納め……。
 ファンとしては淋しい限りだが、すでに決まったことなので致し方ない。気分を高めるため、封切り前の9月26日に放映された「ダニエル・クレイグ ドキュメンタリー『ジェームズ・ボンドとして』」を見て予習した。
 番組は15年前にさかのぼる。6代目ボンドが発表された当時は、「ブロンド」「背が低い」「シュレック顔」といったバッシングを受け、逆風からのスタートだったそうだ。
 シュレック、シュレックねぇ……。俳優に人権はないのかと呆れた。
 しかし、「カジノ・ロワイヤル」のワンシーンで、海から登場する場面が公開されると風向きが変わる。水着のみをまとい、フェロモンが漂うたくましい肉体美を披露したせいか、次々と賞賛の声が寄せられたそうだ。その中に、「あの乳首を見ろ」というものがあり、声を出して笑ってしまった。やはり、俳優に人権はないのかもしれない。
 追い風を受け、確固たるボンド像を確立したダニエル様は、常に涼しい顔でスクリーンに映っている。記者会見の表情と違って、まさに戦う男と化していた。撮影中に骨折などのケガをして、万全ではないときも、クールにふるまっていたというから感心する。
 予備知識を仕込んで、先日、ようやく劇場に向かった。
 映画はマドレーヌの回想から始まった。



 酔っぱらって、ソファーでだらしなく居眠りするマドレーヌの母親は、何やら自分を見ているようでいたたまれない。客観的に見ると、こんな感じなのかもと反省した。
 それにしても、マドレーヌは子どものときから気丈だったようだ。だから、ボンドと合うのだろうと納得する。
 今回は、どの女性も強い。同じ00(ダブルオー)のノーミは度胸満点でパワフル。



 ボンドウーマンに分類していいの? と聞きたくなったりして。
 キューバのパロマは、セクシーなドレスが実にお似合いで、目が釘付けになる。



 銃を打っても飛び蹴りしても、「なんてキュートなの!」とワクワクした。
 最凶の敵であるサフィンは、どこかで見たおぼえがあった。



 それもそのはず、「ボヘミアン・ラプソディー」でフレディ・マーキュリーを演じた、ラミ・マレックだったからだ。
 こちらも、フレディとは似ても 似つかぬ悪人になり切っていたけれど、そうなっちゃった理由はわかるな、と共感できるキャラでもあった。能面のインパクトありすぎで、思わず目をそらしてしまったが。
 ストーリーに、いくつものツッコミどころがあったとはいえ、気にしない気にしない。
 劇場内に年配の客が多かったせいか、90分経過後あたりから、トイレ休憩と見られる人が何人もいた。今回は2時間44分もの長さである。もうちょっと短くていいと感じる反面、ダニエル様が最後なのだから長くてよかったとも思う。飲み物控え目に調整するのが一番!
 次の休みは「スカイフォール」を観ようかな。


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食料品の買えないスーパーなんて

2021年10月10日 20時12分30秒 | エッセイ
 昨日は土曜出勤だったので、今日は一週間ぶりにスーパーに行くことができた。
 買い物カゴを持って店内を歩いていたら、まず野菜売り場で異変を感じた。
「あらあ、いつもはこの辺に、茄子が山積みになっているんだけどなぁ」
 よく見ると、茄子は違う場所に数個並んでいた。全体的に商品数が少ないようで、陳列棚のすき間が目立つ。それでも、欲しかった野菜はすべて買えてよかった。
 問題は海藻類だ。ひじきやとろろ昆布の棚に向かうと、こちらは商品よりも空きスペースの方が大きい。目当ての商品はすべて欠品で、何も買えなかった。
「こんなこと初めて。何かしら」
 そこで放送が入る。
「10月13日から19日まで店内改装工事を行います。お客様にはご迷惑をお掛けしますが……」
 なーるほど。
 先週も予告していたのだろうが、まったく気づかなかった。必要なものが入手できるうちは、無意識にスルーするものなのかもしれない。ひじきととろろ昆布は諦めた。
 肉や魚は回転数が高そうだから、ぎっしり用意されていた。パンや牛乳も同じである。
 ところが、ゼラチンパウダーやチョコチップはひとつも残っていない。売り切ったあとは、改修工事後に仕入れる計画であろう。
「やだなあ、玄米フレークはあるかしら」
 これはたくさん残っていた。チョコワやコーンフレークはゼロだったけれど、棚の一角を陣取り、右も左も玄米フレークになっている。人気がなくて、誰も買わなかったとか……。
 同じく、ハーブティーも全種類揃っていた。「わお」と喜びつつ、ユーザーが少ないのではと気になった。
 みんな、ノンカフェインのハーブティーを飲もうよ!



 急に宣伝活動をしたくなったのが不思議だ。
 実は、私は、食料品だけでなく、10月10日ならではの買い物をするつもりでやってきた。今日は昨年亡くなった義母の命日なのだ。いつもはプリザーブドフラワーでごまかしているが、命日ぐらいは仏壇に生花を供えたい。
「お花もなかったりして……」
 ドキドキしながら売り場を探す。いつもは一番奥の場所にあるはず……。
 近くまで行くと、溢れそうなくらいの商品数が揃っていた。思わず笑顔になり、義母の好きそうな花を選ぶ。



 帰り道、ミッションを無事に終えたことに安堵した。
 次の土曜日は、駅前のスーパーかな。はー。


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水漏れのおかげ

2021年10月03日 17時13分55秒 | エッセイ
 洗面所の蛇口から水漏れするようになった。



 ポタポタポタという程度なのだが、左右にレバーを動かして漏れない場所を探すと、完全に閉まることもある。毎日、蛇口との駆け引き、探り合いをしていた。
 何日も続くと、ちょっと疲れる……。
 ネットで調べてみたら、このタイプの水漏れは、蛇口を交換しないと直らないらしい。DIYの得意な人なら自分でできるだろうが、私や夫がやったら、蛇口を取り外したら最後、元に戻せる自信がない。「水漏れを我慢した方がよかった」なんて結果になったら困る。
 ここはやはり、プロに頼むのが安心だ。夫が工務店に連絡し、段取りをつけてくれた。
「29日に来てくれるみたいだ」
「よかった」
「止水栓を動かすから、洗面台の下を片づけてだって」
「うん」
 実は、洗面台の収納庫には、使いかけのヘアムースやら、大量に買い込んだ石鹸やらが押し込められている。業者さんが目にしたら「何じゃこりゃ」と驚くだろう。ちょうどいい機会だから、不用品を捨てなければ。
「あ、ボディスポンジだ。ないと思って買っちゃった」
「何でこんなところにラップがあるんだろう」
「このゴム手袋、ボロボロでもう使えないじゃん」
 必要なものは、開いた段ボールの上に置き、いらないものはゴミ袋へ。順調に仕分け作業が進み、残り半分となったところで、お宝の発掘となった。
「ややっ、これは!」
 数年前の母の日に、娘からもらった一輪挿しが転がっていた。今年の母の日に、夫がくれたカーネーションを活けようとして、必死で探したのに、ついぞ見つからなかったものではないか。
(関連記事「とんだ母の日」はこちらから)



「こんなところに隠れていたんだね」
 それにしても、ひょんなところから出てくるものだ。もうちょっと涼しくなったら、3階の収納庫を探そうと思っていたのに、まったくの見当違いだった。あぶない、あぶない。
「まあいいや、見つかったんだから。ひゃっほ~!」
 性格的に、白黒はっきりさせないと気がすまないタイプなので、どこにあるかわからない、しまった場所の記憶がないことは、かなりのストレスだった。それが一気に解決された効果は大きい。作業をする手にも弾みがつき、加速度的に進んだ。
「よーし、できた」



 おかげで、交換作業もバッチリ。
 翌日、仕事から帰ってきたら、ピカピカの蛇口が待っていた。



 このあと、請求書が届くことになっている。
 ちょっと怖いなぁ~。


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