これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

全文が「い」で終わるエッセイ

2017年10月29日 20時07分03秒 | 過剰エッセイ
 眠い、眠い、眠い……。
 いつもはスッキリ起きるのに、今朝はまぶたがチョー重い。
 誰か、リモコン触ってない?
「閉」ボタンを押してるみたい。
 しかし、仕事は休めない。
 無理やり目を開け服着たら、電車に乗って発車オーライ。
「閉まるドアにご注意ください」
 降りた駅から職場まで、トホホの徒歩でウォーキング大会。
 歩く時間は20分くらい。
 朝の空気はヒヤリと冷たい。
 けれども眠気はおさまらない。
 足はチャカチャカ、目はトロトロ、このままずっと閉じちゃいたい。
 幸い、この道、車も人も全然いない。
 見えなくたって大丈夫だい。
 寝ながら歩くって、すごくない?
 足元に、空き缶、フンは落ちてないかい?
 絶対に、踏んじゃいけない。
 すってんころりん、恥ずかしい。
 キョロッと確認、オッケー、オッケー、問題ない。
 5秒が限界なんじゃない?
 目を閉じちゃったら、前見えない。
 闇の中、足裏だけが地に触れて、余計なことは一切合切、浮かばない。
 5秒数えて目を開けて、まぶたは重いが頭は軽い。
 あれれ、何だか心地よい。
 やってみましょう、再トライ。
 目をつぶり、見えなくなると脳休憩。
 寝るというより瞑想みたい。
 5秒たったら目を開けて、周りの様子を見てみなさい。
 大丈夫、大丈夫、ここに車は来ていない。
 こりゃ楽しい。
 やればやるほど、脳軽快。
 しつこいくらいがちょうどいい。
 そんなこんなで歩いていたら、おやおや、職場に着いたぜい。
 天を仰ぐと空青い。



 今日も一日、頑張るかい。
 すっかり目が覚め、眠くない、眠くない、眠くない!


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dポイントで観た「僕のワンダフル・ライフ」

2017年10月26日 20時09分26秒 | エッセイ
 携帯電話を使い始めて以来、ずっと私はドコモユーザーである。
 しかし、dポイントなるものを知ったのは、今年に入ってからだった。
「なぬ、5000ポイントもたまっている。どこで使えるんだろう……」
 そのあと機種変更をしたので、値引きに使うことができたが、1カ月も経つとまた1000ポイントに増えていた。
「加盟店で使うには、カードを作る必要があるのか……。面倒だなぁ」
 結局、そのまま放置していた。だが偶然、新宿ピカデリーで映画のチケットを購入したら、「dポイントでの支払い」が選択肢に入っているではないか。そのときは、2000ポイント以上たまっていたので、「へっへっへ」といやらしい笑いを浮かべ、全部使った。不足分は通話料に上乗せできるから、クレジットカードの番号を入力せずにすむ。セキュリティ上からも安心だ。
 先日、料金プランを変更したら、新たに3000ポイントをもらった。なんと大盤振る舞いなのだろう。
「よしっ、ピカデリー、ピカデリー」
 すかさず、ブロ友さんのお勧め映画「僕のワンダフル・ライフ」のチケットを購入する。



 飼ったことはないけれど、犬は好きだ。犬だけでなく、動物全体に愛情を感じる。人間同士のやりとりで、ときどきストレスがたまるから、余計にそう思うのかもしれない。
 ネットでレビューを確認すると、4点以上の高い評価がついていた。もちろん、低い点をつけるユーザーもいたし、別のブロ友さんは星2つだったりしたが、感想は人それぞれである。自分がどう感じるかは、観てみないとわからない。
「どうせ、全額ポイントだしな~」
 ユーザーだと、気づいたときにはdポイントがたまっている。娘と2人分の鑑賞料金3300ポイントを払っても、まだ1900ポイント残っていた。来月にはさらに増えるだろう。
 さて、肝心の映画であるが、私は観てよかったと思った。
 犬の名前はベイリーという。しつけの行き届かないバカ犬なのだが、ずるいことや悪いことを考えたりはしない。いつでも、飼い主の男の子であるイーサンを助けようと行動する。その結果、イーサンのパパは出世のチャンスを失い、心を病んでいくのだから、気の毒といえないこともないけれど。
 犬は人間よりも寿命が短い。イーサンが社会人となったあとベイリーは死ぬ。でも、別の犬に生まれ変わる。ときには警察犬となり、犯人と戦うこともあった。他の犬に恋をするときもあった。輪廻転生を繰り返しながら、魂が成熟していくのだ。
 そして、何度目かに生まれ変わったときに、おじいちゃん化したイーサンとの再会を果たす。このとき、ベイリーはもうバカ犬ではなかった。イーサンの気持ちをくみ取り、彼が幸せになることを目指して全力疾走する。何が起きるかは、観てのお楽しみに!
 泣けるラストなのに、急ぎの用事があって、エンドロールが流れたらすぐに席を立たねばならない。涙でグチャグチャの顔で、足早にエスカレーターに向かい、まるっきりの不審者となる。映画のあとに、予定を入れるべきでないと反省した。
 地元の練馬にも、アクセスのいい池袋にも映画館はあるけれど、dポイントは使えない。
「バリー・シール/アメリカをはめた男」にも興味がある。
 新宿ピカデリーに通いづめちゃったりして~。


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期日前投票

2017年10月22日 21時45分58秒 | エッセイ
 今日は衆議院議員選挙があったが、投票には行かれなかった。
 代わりに、昨日、すべり込みで最終日に期日前投票をすませている。
 実は、19時過ぎまで新宿にいた。投票できるのは20時までだが、練馬区に戻るとなるとダッシュしても、投票所到着は19時58分となる見込みである。「間に合うか?」と心配だったが、「ちょっとくらいの遅れなら入れてくれるかも?」と甘い期待を抱いて、駅に向かった。
 作戦として、混雑している東口を避け、甲州街道に面した東南口を利用してみた。これが奏功して、1本早い電車に乗れたため、走らなくても19時55分には余裕で到着できた。
 終了間際の期日前投票で、新たに発見したことを書いてみたい。
 超大型台風の接近にともない、今回は期日前投票をする人が異常に多い。私の地域の投票所も、50人くらいの行列ができていた。最後尾につき順番を待つ。
「選挙のお知らせの裏面に記入していない方はいらっしゃいませんか」
 少しでも行列の進み具合を早くしようと、スタッフは懸命な努力を続けていた。私は家で書いてきたが、何人かは手を上げてボールペンを借りたようだ。なかなか気の利く対応ではないか。
 突然、出入口の方から、女性の大きな声が聞こえてくる。
「あと30秒です!!」
 時計を見ると、たしかに19時59分30秒を回ったところである。外の様子はわからないけれど、こちらに向かっている人に急ぐよう注意を促しているのかもしれない。元気な人なら「よっしゃ」と走り出すだろうが、そうでない人や高齢者が気がかりだ。
 いずれにせよ、20時を回ったら、何人たりとも受け付けませんという強い姿勢は伝わった。こりゃ手厳しい。甘い期待は、まったくの幻想に過ぎなかった。時間は守らねば。
 まもなく、同じ女性の声が聞こえた。でも、「ウニョウニョウニョ」としか聞き取れない。おそらく、「これで終了します」などと宣言したのだろう。会場によって不公平のないよう、細心の注意を払っている点は評価したい。うむうむ。
「8時を過ぎましたが、今お並びの皆様は投票できますので、このままお待ちください」
 行列に向かって、別の女性が声をかけた。そりゃ当然だろう、とも思うけれど、中には諦めて帰ってしまう人がいるのかもしれない。わざわざ教えてくれるところが親切だ。
 投票をすませた人とすれ違う。中には小型犬を抱っこしている人もいた。犬は幼児と同じ扱いなのか、荷物と同じ扱いなのか、果たしてどちらなのだろう。暇だと、つい余計なことを考えてしまう。
 投票にあたって、「携帯電話の使用禁止」と書かれた掲示物があった。イヤホンをつけたままの人もいるだろうし、こちらのチェックは面倒くさそうだ。前に並んでいたオバさんは、新聞の切り抜きのような紙を広げていたところを「しまってください」と注意されていた。「はい」と答えつつ、なかなかしまわなかったりして、世話の焼ける人だった。
 10分後には、無事投票を終えることができた。帰るときには、スタッフたちが片づけを始めていた。
 この投票所は、10月14日から21日まで期日前投票に使われていた。時間は8時半から20時まで。途中で交代したりするのだろうが、結構な激務だと思う。態度の悪い有権者もいるだろうし、対応に困る場面があったかもしれない。
 そして、今日は選挙当日であるから、一番忙しい日だったに違いない。
 スタッフの方には「お疲れ様でした」とお伝えしたい。


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一年で一番うれしい日

2017年10月19日 21時37分34秒 | エッセイ
 一年で一番待ち遠しい日。
 一年で一番うれしい日。
 それは誕生日だ。
「わあ、あと一週間で誕生日が来るぅ~♪ ラリラリラリ」
 今年もウキウキしながら、その日が来るのを待っていた。
「ママの誕生日は梅の花のディナーでいいかな」
「いいよぉ☆」
「じゃあ、予約しておく」
「ラリラリラリ♪」
 おっと、浮かれてばかりいないで、自分へのプレゼントも探さなくっちゃ。
 毎年、この日のためにデパートのポイントをためておき、好きなものをゲットすることにしている。バッグ、服、靴、雑貨など、候補のものを見つけたい。さあ、売り場にGO!
 しかし、収納場所には限りがあるから、あまり大きなものは買えない。加えて、「欲しい!」と思う商品も見当たらず、どれもこれも決定力に欠けるように見えた。物欲が減退したのだろうか。結局、プレゼントがないまま誕生日の前日となってしまった。
「まあいいや。ひとまず、ごちそうだけでも食べられれば」
 食欲は決してなくならない。だが、悲劇はランチタイムに起きた。弁当を食べているとき、口の中で「ジャリッ」という異物音がとどろいたのだ。
「あ、やっぱりやっぱり。歯の詰め物が取れちゃった~!」
 異物混入ではなく、虫歯の治療でかぶせた銀が取れていた。右奥歯には大きな穴が開き、左側だけでしか食べられない。明日はディナーだというのに、なんてこったい!
 急いで歯医者に電話をする。幸い、その日は午後の授業がなかったので、夕方に予約を入れることができた。すぐに治してもらい、バースデーディナーの危機を乗り越えた。ドキドキ。
「そうだ、冬物のパジャマがあるといいな。もう古くなっちゃったから」
 誕生日当日、欲しいものがひらめいた。急に寒くなったから、厚手のパジャマを出したはいいが、首元がすっかり伸びていたので買い替えたい。ディナーまでのわずかな時間を使って、デパートに駆け込んだ。
「ママ、お誕生日おめでとう」
「ありがとう」
 お料理はどれも美味しかった。ローストビーフ、かにしゅうまい、あわび、ウニ、豚角煮、天ぷら、稲庭うどんなどなど、私の好物ばかりである。



 ダッシュで歯を治した甲斐があったというものだ。
 この日、珍しく夫からも花とワインのプレゼントがあった。右側の大きな包みはパジャマである。



 綿100%の割にはふわふわで暖かい生地が気に入っている。



 ワインは、夫がお店の人に相談して買ってくれたものらしい。



 今は白の方が好きだけど、これは特別な味がしそうな気がした。先の楽しみにとっておこう。
「さ~て、早速おニューのパジャマを着てみようかしらね。ラリラリラリ~♪」
 抜群の肌触りの良いパジャマに着替え、布団に入る。
 ぐっすり眠れるかと思ったら、暑くて何度も目が覚めてしまった……。
 一筋縄ではいかない誕生日だったが、おかげさまで成長しております!


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恩師のお通夜

2017年10月15日 21時08分21秒 | エッセイ
 高校時代の担任教諭が亡くなった。
 教員という仕事を勧めてくださった方で、私にとっては恩師である。年賀状の電話番号を頼りに、奥様が電話をかけてきて、葬儀の日程を知った。
「〇〇先生が亡くなりました。お通夜は〇日、告別式は△日です。ぜひ参列をお願いします」
 高校時代の友人にメールやラインで出席を促す。片手で数える程度の人数だけど、きっと何人かは来るだろう。
「都合がつかないので、申し訳ないけれど行かれません」
 ありり。
 送信直後から、こんな返事ばかりを受信した。彼女たちは知らせを受けてから、即「行かない」と判断したようだ。私とは距離感が違うのだと諦めた。
「しょうがないな、もう。私が代表で行ってくるか」
 ブラックフォーマルと黒いバッグ、パンプスを用意して布団に入る。その夜は一度も目覚めず、ぐっすり眠れた。
「おはよう。昨夜、変なことがあったよ」
 朝イチで妹からラインがきた。
「寝室の電気が、いきなりフッと消えて、私のスマホも電源が入らなくなっちゃった。元担任が亡くなったって言ってたでしょ。それじゃない?」
 うりょりょ。
 霊感ゼロの私は何もキャッチできず、霊感の強い妹がとばっちりを食ったようだ。わははは。いったい、何でそっちに??
 さて、恩師の葬儀はさいたま市の一角で行われることになっている。大宮か北浦和からバスが出ているので、それを利用することにした。最寄りのバス停から葬儀場までは徒歩5分とあるが、通夜開始の18時には余裕で間に合うよう、17時40分に到着するバスに乗った。
「あれ、真っ暗だ……」
 バス停を下りると、すっかり日が暮れている。街灯もまばらで、予想以上に見通しが悪い。てっきり、葬儀場の看板があって、矢印で進行方向がわかるものだと思っていたが、そんなものは見当たらなかった。
「こっちかな」
 地図を片手に進んでみる。民家はなく、辺りは背の高い草ばかりが生えていた。
「違うみたい。反対に行ってみよう」
 スマホを片手に行ったり来たりして、実に怪しい人になってしまったが、とがめる人影すら存在しない。このエリアには私ひとりしかいないのだろうか?
「あった、あった。こっちだ」
 ようやく葬儀場の看板を見つけた。ホッとして矢印の通りに歩いたものの、時計を見たら5時55分になっている。はたして間に合うのか?
「ひええええ」
 先ほどのノロノロウロウロから一転して、小走りになった。後ろから車が1台、私を追い越していっただけで、依然としてまったく人気がない。だが、「何か出てきそう」などと考えるゆとりはなく、ひたすら「急げ急げ」と焦っていたので、特に気に留めなかった。
 ようやく、広い通りに出た。左に行くと「霊園」となっていて、並ぶ墓石が目に入った。私が目指しているのは会館であって墓場ではないはず。「もうちょっと先かしら」と素通りしたら、別の施設になってしまったので引き返す。会館は霊園の奥にあった。
「もう、先生ったら、こんなわかりづらい場所を選んで。何分歩かせる気なのよ、キイ~ッ!」
 だんだん腹が立ってきた。そういえば、恩師はそういう人だった。マイペースゆえに、周りの人を怒らせることは多々あったが、ご本人はいたって温厚なのだ。一度も怒った顔を見たことがない。その代わり、他の先生から叱られる姿は何度も見た。最後まで、そういう星の下に生まれたのだと気づき、急におかしくなってきた。
 会館入口の、恩師の名が書かれた看板を見つけたときには、体中の力が抜けそうなくらい安心した。すでに読経が始まっている式場に案内され、焼香台に進む。
 遺影の先生は、やはり笑っていた。白い歯を見せて、ニカッと笑っていた。つられて私も口角を上げた。この方を送るのに、涙は似合わない。「何十年かしたら、お前も来るだろ? 待ってるぞ」なんて言いそうだと思った。後ろを振り返らない先生だった。「未練」や「後悔」を連想させる言動はひとつもなく、いつも前だけを見ていた。この世でやり残したことがあっても、きっと「次に生まれ変わったときでいいよ」と余裕をかますだろう。
 ハンカチを目に当てている参列者はほとんどいない。みなさん、よくわかっていらっしゃる。
 旅行の好きな先生だった。国内から国外まで、年に何度も家を空けたと聞く。焼香台の脇に、旅行中の写真や旅先でのスケッチが飾られていて、誰もが温かな視線を向けていた。
 ご冥福をお祈りいたします。
 和んだ気分で会館を出る。あとは、バス停に戻るだけだ。相変わらず人気がない道は、ヒールの音がひときわ響く。だが、なぜか踵が痛い。靴擦れしたようだ。
「うっそ。2年間、一度も靴擦れしたことないのに、なんで?」
 焦って慣れない道を急いだせいだろうか。道端には、ススキのような植物が延々と続いている。ここに出るなら幽霊ではなく、キツネかタヌキであろう。いや、ちょっと頑張れば、ハクビシンでも人を化かせるかもしれない。



「なんだ、こんな靴。こうしてやる」
 血のにじんだ左足で、パンプスの踵を踏みつける。こうすれば痛くないのだ、まいったか。
 ようやく、センターラインのある太い道に出た。ここがバス通りだ。さて、右だったか、左だったか。またもやウロウロと、バス停を探してさまよい始めた。
「見ぃつけた~」
 何とかバス停にたどり着いたのだが、ちょっとおかしい。降りたバス停と違う名前が書かれているではないか。
「えっ、でも大宮と北浦和には行くし、間違ってないよね」
 よく見ると、行きのバス停よりひとつ手前である。さまよう間に、ひと区間歩いてしまったようだ。
「クソッ、やっぱり化かされた」
 とは言ったものの、私はウルトラ方向音痴。
 化かされる前に、オウンゴールを決めちゃった?


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「フランス人間国宝展」を四字熟語で表すと

2017年10月12日 22時00分36秒 | 過剰エッセイ
 上野・国立東京博物館で、当該展示が開催されているのは知っていた。
 フランスの人間国宝とは、いかなるものか。
 興味はあったが、私は中間考査の問題作成をしたかった。しかし、同僚女性が「笹木さんが気に入ると思う」と勧めてくれたので、一念発起し上野に駆けつけた。



 表慶館の豪華絢爛な造りは好きだ。一昨年前の「ブルガリ展」以来ではないか。
 館内には、日本文化にはないエッセンスがあふれている。たとえば、チケットに印刷された金銀細工の作品は、ロラン・ダラスプの「グラス チューリップ」であるが、曲線多用のやわらかさに感心するばかりだ。



 奇想天外なシルヴァン・ル・グエンの扇には度肝を抜かれた。また、ミシェル・ウルトーの傘には「この道一本」で切磋琢磨した華麗な技術に驚愕し、フロアを3周ほど回ってしまった。素敵な作品はたくさんあったが、私の順位付けでは最優秀賞となっている。
 他にも、羽根細工、エンボス加工、紋章彫刻などで目を引く作品があったけれど、写真がないので、ご興味のある方は直接来館してはいかがだろうか。
 フランス人間国宝は、自己表現を何より大切に考えているという気がした。誰にも真似できない独創性をもって、徹頭徹尾、自分なりの美を作品に込めている。そして、どの作品にも全力投球で臨み、プロの誇りの漂う逸品に仕上げたのだ。
 まさに縦横無尽の職人芸。我が国の伝統工芸とはひと味違った醍醐味がある。
 すぐに帰らず、館内売店に立ち寄ったのは失敗だったかもしれない。
 私の趣味に、直球勝負を挑んでくるような商品を見てしまったからだ。
「ううっ、何て容姿端麗な!」
 三角形の組み合わせだけで、質実清廉なツリーを描いたクリスマスカード。



 もうひとつ、つる植物が豊穣を祝って一心不乱に踊っているようなグリーティングカード。



 どちらも、パリのアトリエで、押し型付け職人と金箔押し職人が国内生産したものである。
 一目惚れしてしまい、このままお別れすれば、意気消沈することは目に見えていた。決して安くはなかったが、一大決心して買うことにした。
 ファイルを整理整頓して、大事にしまっておこう。
 一芸一能に秀でた人物の仕事は素晴らしい。


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2017 鴻巣花火大会

2017年10月09日 21時04分22秒 | エッセイ
 今年の鴻巣花火大会は10月8日であった。元々の日程は7日だったのだが、天候不良のため順延となったのだ。
「ねー、花火が延期になっちゃったけど大丈夫?」
 高校時代の友人である、メグミとエミにラインをした。毎年、彼女たちとは花火見物のついでに、食事をすることになっている。2人が来られなければ意味がない。
「えー、今日はないの? ヒートテックに毛糸のセーターを重ねて、スキーの靴下を履いてきたのに残念」
 鴻巣は寒い。午後には雨がやむという予報を頼りに、メグミは防寒対策の重装備で出勤していた。「なんだコイツ」と、職場の人の視線が突き刺さらなかっただろうか。
「大丈夫。2人で行くよ。明日会おうね」
 エミからも返信が来た。よしよし、これで年に一度のイベントが盛り上がる。
 さて、花火撮影では、カメラの設定をどうするのだろう。今までは、オートで適当に撮っていた。でも、月の写真でシャッタースピードや露出の大事さがわかったので、今年からはしっかり調べることにした。
 頼りのstudio9を覗いてみると、「F11、5~10秒、ISO100」という設定の他に「三脚が必須」と書いてある。しかし、今から買いに行くのは無理だ。さらに読むと、「手持ちなら、シャッタースピードを1/10に」とあった。これで何とかするしかない。
 8日は晴れて半袖でも暑いくらいだった。鴻巣もしかり。念のため、手袋や毛布を持っていったのに、荷物になっただけだった。もっとも、最初のときのように凍えるよりはマシだが。
 書かれた通りの設定だと、こんな写真が撮れる。











 失敗作はこの10倍くらいあるが、ぶれないから、どれもこれも使い物にならないという事態は避けられた。
 問題は、どのタイミングでシャッターを押すかである。ぶれなければ、いい写真が撮れるというわけではない。結果として、昨年と似たり寄ったりで、駄作のオンパレードとなった。

















 それでも、時間とともに慣れてきて、手ごたえのようなものは感じた。もっと勉強したいと思う。
 トリは四尺玉だ。



 今年は見事に成功した。パチパチパチ。
「ああ、すごかったね」
「うん。じゃあ、次は食事食事」
 鴻巣は21時でしまる店ばかりなので、大宮に移動する。オムライスを食べながら、近況報告をしていく。
「うち、引っ越すことになってね。3月までには新居が決まる予定」
 メグミは高齢の両親に代わって、引っ越し手続きを引き受けているようだ。仕事もあるのに大変……。
「ミキは、バイト始めたの。雑貨を売っているんだよ。忙しいけど楽しい」
 高校時代の友人に交じって、娘も毎年参加している。20年前は赤ちゃんで、メグミやエミにだっこされていた子が、同じ目線でいっぱしの口を利くようになった。しかも、稼ぎがあるのだから面白い。
「アタシはね、仕事やめちゃったの」
「えー」
 エミは5月で31年間勤めた会社を勧奨退職した。退職金は2年分多くもらい、破格の条件だったようだ。
「毎日、日曜日みたいなもんよ。今までいいように使われてたから、ちょっと休みたい」
「ねえ、働く気になったら、ミキのバイト先にくれば?」
「あはは、いいかもね」
 私もこのアイデアはいいと思った。エミは気が利いて実によく働く。どこに行っても、必ず戦力になる。
 一方、私は職場も変わっていないし、引っ越しもしていないし、特に報告することがなかった。
 来年、また集まるときは、異動の報告ができるような、できないような……。
 ひとまず、「三脚買ったの」くらいは言えるはず。


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月と真珠

2017年10月05日 20時49分23秒 | エッセイ
 昨日は中秋の名月だった。
 大した写真が撮れるわけでもないのに、ミラーレスを抱えて通りに出る。ちょうど、雲の切れ間からお月様が「ちょっとだけよ~」と、おみ足を伸ばしたところだった。



 取り巻きのように、雲がお月様を囲んでいる。
 彼らは、姫を守るSPなのかもしれない。



 荒波に浮かぶ、清らかな真珠をイメージしたのは私だけだろうか。
「明日は、久々にパールの指輪をしていこうかな」
 何かと影響されやすいワタクシは、引き出しから古い指輪を引っ張り出した。



 少々ゆるくなってはいるが、お月見気分が盛り上がる。たまの気分転換にはよい。
 中秋の名月は、必ずしも十五夜ではない。しかし、十五夜となる明日は、天気が崩れて月が隠れてしまうらしい。だったら、今日のうちにお月見の続編を楽しんだ方が得である。
「もう一度、写真にトライしてみるか……」
 月の画像には、クレーターがきれいに写っているものが多い。私のカメラでは、光ってボヤ~ンとなってしまうから、どうやるのかとずっと疑問に思っていた。サイトを検索すると、あったあった、「studio9」という写真情報サイトにやり方が載っているではないか。
 特別なカメラが必要なのかと思っていたら、レンズ交換式デジタルカメラであれば、何でもできるという。
「手持ちのカメラを目いっぱいズームして、カメラの設定をマニュアルモードにセットし、F8、1/800、ISO400にすれば、満月やスーパームーンもキレイに撮れます」
 おおっ、何と心強いお言葉。
 取説片手にせっせとダイヤルを動かし、撮った写真がこれである。



 どうです、どうです?
 大成功じゃありませんか! すごーい!!
 studio9さん、ありがとうございました。
 撮影しないとわからないことだが、この設定だと、月以外は何も写らない。建物も雲も、人物も、なかったことにされていた。
「えーと、どうやって戻すんだ、これは」
 このままでは、月しか撮れない。
 取説、取説はどこ!?


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わさびダイエット

2017年10月01日 20時48分22秒 | エッセイ
 生山葵が美と健康によいと知り、わさびおろしと一緒にデパートで購入した。



 しかし、あまり辛くない。伊豆の山葵だから、ソフトなのだろうか。
「別の店で買ってみよう」
 物足りなくて、次はネットで山葵専門店から小ぶりのものを購入した。



 産地は同じく伊豆だが、こちらは全然辛くない。偽物か?
 辛党ではないので、すり下ろした山葵は牛乳に溶いて飲む。山葵ソフトがあるのだから、山葵ミルクもありだろうという発想だ。すっきりした味で、気に入っている。牛乳だけでなく納豆に入れてもいいし、アボカドにつけてもイケる。
 おかげで、肌はちょっぴり白く、きめ細かくなった気がする。辛くなくても、有効成分は存在しているのだろう。先日、職場で行われた宿泊防災訓練でも、人前ですっぴんを披露できたくらいだ。生山葵には、他にも美肌効果、抗がん作用、解毒効果などがあると聞くが、一番顕著だったのは、ダイエット効果である。
 私の身長は155cmで、体重は46.5kg前後だ。暴飲暴食をしても、数日後にはこのラインに戻ってくる。ところが、山葵を食べ始めてすぐに45.8kgまで減った。「ありりり?」と首を傾げているうちに、45.5、45.1と少なくなっていった。まるで、カウントダウンが始まったかのようである。10日後、44.8kgまで減ったときには「こんなに減ったらマズい」と慌て、食事の量を増やした。
 今は、45.5kg前後をキープするようにしているが、体重増に悩んでいる友人に教えてあげたくなった。
「山葵でダイエットしたのよ。今度、持ってくるから食べてみて」
「本当? じゃあ、お蕎麦につけてみようかしら。毎日食べているから」
 美を追求している姉にもおすそ分けをした。
「お茶漬けに入れて食べてみるわ~。ありがとう」
 彼女たちが、一日にどのくらいの量を食べていたのかは知らない。しばらくして効果のほどを尋ねたら、私の結果とは違っていた。
「毎日、蕎麦と一緒に食べてみたけど、全然痩せない」
 彼女のお腹は、相変わらずぷっくりしていた。
 姉もしかり。
「特に変化はないわねぇ。私はもう食べなくてもいいわ~」
 何でやねん?
 ふと、それらしい理由に思い当たった。山葵はむくみにも効く。どうも最近、尿量が増えたと思ったけれど、体にたまった余分な水分が排出されたのではないか。むくんで重くなっていた体が、排水されて軽くなっただけなのかもしれない。老廃物も一緒に流れて行けば、お肌もきれいになるに違いない。
「そういうこと?」
 先月買った山葵には、期待通りの辛みがあった。これからも、ずっとこの店で買おう。
 蒸しショウガにタマネギ氷は、今も継続中である。
 新たに生山葵が加わり、手間暇かかって大変だ。
 健康ヲタクも楽じゃない。


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