これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

2015 ひな祭り

2015年02月26日 21時40分14秒 | エッセイ
 今年のひな祭りパーティーは、2月22日と早かった。
「また寿司でいいかな~?」
「いいよ」
 妹一家や姉夫婦、そして両親にメールを送ると、すぐに返事が返ってくる。
 わが家では、ちらし寿司は作らない。母が作らなかったから作り方がわからないし、にぎりの方が断然美味しい。



 最近はネットで注文するのだが、「シャリ小さめ」という選択肢があることに気づいた。
 小食の義母と、血糖値を気にする私には、実に都合がよい話である。さっそく注文フォームにチェックを入れる。ふと、姉の顔も浮かんできた。声をかけないと、「裏切り者~」となじられるかもしれない。
 面倒だったが、気の小さい私はしぶしぶ姉に電話をかけた。予想通り「私もシャリ小さめがいいわ~」という返事である。手間を惜しんでいたら、当日横取りされたかもしれない。聞いてよかったと安心した。大食漢の母には声をかける必要はないが、妹に声をかけないと「私は聞かれなかった」とひがまれる心配がある。こちらにも電話をすると、まだ育ち盛りのようで、「小さくなくていいわ」との答えが返ってきた。
 ガクッ。
 寿司だけでは足りないから、当日はヒレカツ、カボチャの麻婆ソースがけ、そしてカニシューマイとエビシューマイを作った。シューマイは、新しい得意料理のひとつで、親族に披露するのは初めてである。
 作り方は簡単だ。鶏ひき肉とエビのミンチ、カニのほぐし身を混ぜて味つけし、シューマイの皮に包んで10分間蒸すだけ。しかし、具を手で丸める時間がなかったため、雑にスプーンですくって皮に載せ、湯気の上がった蒸し器に放り込んだものだから、今回は見てくれが悪い。



「うん、シューマイ美味しいよ」
 姉や母は褒めてくれたけれど、見た目を美しくするのも大事だ。次はもっとキレイに作ろう……。
「暑い暑い」
 父は服の胸元をパタパタと引っ張りながら言った。年をとって体温調節が下手になったのか、額に玉の汗が浮かんでいる。
「カーディガンを脱げば?」
「うん」
 妹と私の娘が相談している声も聞こえる。
「奈津お姉ちゃん、ミキはあと何持っていけばいい?」
「そうだね、パジャマとか下着とか用意した?」
 部屋の隅では、娘が妹の家に泊まりに行く準備を始めたようだ。このあと、車に同乗して、2泊することになっている。
 食事のあとはケーキを食べ、お開きとなった。
「じゃあね~」
 娘が手を振り、両親や妹一家と一緒にさいたま市に出かけて行った。
 翌日、母からメールが来た。
「昨日はごちそうさま。お父さんがカーディガンを忘れたらしいけど、そっちにあるかな」
 ああ、あのときの……。
 探してみると、テレビの影に紺のカーディガンが隠されていた。これでは忘れるわけだ。手に取ると、ポケットに何か入っていることに気づいた。

 免許証だ~!

 こんな大事なものを忘れるなんて。妹の家にいるときはいいが、両親が那須に帰るときに、無免許運転をさせるわけにはいかない。「急いで送るから」と返信し、段ボールを探した。
 少し大きめの箱しかなく、カーディガンを入れてもゆとりがある。せっかくだから、すき間にお茶やコーヒー、バウムクーヘンなどを詰めた。
 まだ入る。
 そういえば、ひな祭り用のひし餅もあった。



 これも入れたら、ピッタリ収まった。
「荷物が着いたよ、ありがとう」
 翌日、母から連絡が来た。免許証はもちろんのこと、コーヒーやお菓子、特にひし餅がうれしかったらしい。
「ひし餅を飾りたくなったから、久しぶりに、うちもおひな様を出してみたよ」
 母からのメールは、語尾に音符記号がつきそうな様子だった。父の物忘れも、たまには役に立つものだ。
 那須のおひな様が、箱から出てきて、談笑している気がした。


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笑える誤植

2015年02月22日 23時17分27秒 | エッセイ
 今日は東京マラソンの日だったが、日本商工会議所主催 第139回簿記検定の日でもあった。
 娘が2級を受験するので、少し前から勉強を見ているが、やたらと誤植の多い問題集でビックリした。
 まず、1番。
 答えを解答群から選ぶ方式なのに、その選択肢が間違っている。
「車両減価償却累計額」となるべきところが、「車内減価賞却累計額」。わずか9文字の中に2文字も誤字があるとは、信じがたい。



 ついでに、隣り合わせになっている「備品減価償却累計額」も「賞却」となっていてお粗末だ。



 3番にもミスがあった。
「買掛金Y」となっているが、¥の間違いだろうか?



 しかも、このページの上の方には、「買掛金」ならぬ「買掛全」なんちゅう記述もあり、ここまで間違っていると笑ってしまった。



 買掛金があれば、売掛金もある。まさかと思って、「売掛金」を見てみたら、案の定、これも「売掛全」となっているではないか。



「はっはっはっは」
「何だこれ、間違えすぎじゃね~?」
 昨日は、検定前日だというのに、娘と2人で呼吸困難に陥るくらい、大笑いしてしまった。でも、面白ければいいというものではない。どこの出版社とはいわないけれど、料金に見合うだけの仕事をしてもらいたい。
 誤植といえば、今までで一番笑えたのは、市東亮子さんのコミック『やじきた学園道中記』だろうか。
「うさんくさい野郎だぜ」と言うべきところが、「うんくさい野郎だぜ」となっていたらしい。1文字抜けただけで、名誉棄損並みの発言となる。笑い上戸の私が、お腹を押さえ、床をのたうち回ったのは言うまでもない。これを超える誤植があれば、教えてもらいたい。
 さて、検定の結果は……。
「勉強不足でできなかった」とのことだった。合格発表を待つまでもなく、娘は次回6月の検定を申し込むつもりでいる。
 今度は、別の出版社の問題集を買おうっと。


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初めての自主規制

2015年02月19日 20時16分05秒 | エッセイ
 初めて買い食いしたのは、小学校低学年のときだった。そもそも、通学路に煎餅屋があること自体が間違いなのだ。醤油の焦げるいい匂いがして、ショーケースにはこんがり焼けて膨らんだ煎餅が並んでいる。しかも、値段は1枚10円という安さ。
「ねえ、砂希ちゃん。お煎餅食べたくない?」
 その日は学校が終わると、友達のシズちゃんと遊び、一緒に帰るところだった。シズちゃんは煎餅屋をジッと見て、私の心を見透かすようにささやいた。
「うん、食べたいけど、お金がない」
 小学生は、通常現金を持ち歩かない。でも、一度家に帰ったシズちゃんは違った。
「アタシ持ってる。お母さんにもらったの」
 ならば話は早い。シズちゃんが、まあるい煎餅を2枚買う。うちの煎餅は半分湿気ているのに、焼き立てはパリパリしていて歯ごたえがいい。醤油も生きているような味わいだ。
 先生が買い食いしてはいけませんと言っていたから、誰かに見つかったら怒られる。ちょっと心配だったが、難なく食べきった。軽快で乾いた破壊音が耳に残った。
 中学生のときは、都内まで出かけた帰りに、地元の駅で揚げたてのメンチカツを食べた。ちょうどお腹の空く夕方に、揚げ物屋が待ち構えているのだから逃げようがない。こちらは百円だっただろうか。ひき肉がジューシーで、ソースなしでも十分イケる。2個でも3個でも食べられそうな味だった。
 母の手作りは、食べると必ず胸焼けする代物だったが、売られているものは比べ物にならない出来だ。衣のサクサク音をBGMに、プロはすごいと感心した。
 だが、好き勝手に食べ歩いてウン十年、40代ともなると、だいぶ状況が変わってくる。
 先日、健康診断の特定健康診査なるデータが送られてきた。心配するのは貧血くらいと予想していたら、ヘモグロビンAlcと呼ばれる血糖値が基準範囲の上限ギリギリだったのに仰天する。



 ひょえ~~!

 基準の上限は5.6だが、なんと、私の数値は5.5。調子に乗って、食べまくっている場合ではなかった。
 反省しつつも、やはり買い食いは楽しい。
 今日は、エッセイ教室の日であった。始まる前に、飲み物を買いにコンビニに入る。支払いのためにレジに並ぶと、中華まんが湯気の立ったケースで膨らんでいた。
 冬こそ、中華まんの季節である。これを見逃すわけにはいかない。私は飲み物と一緒に、カレーまんを買った。
 勤務校の至近距離だから、保護者の目があるかもしれない。スリルを楽しみながら、包み紙を開き、カレーまんにかぶりつく。ホカホカしていてやわらかく、春が来たような錯覚をした。
 さて、問題の血糖値は?
 夕飯を減らせば大丈夫でしょう、うん。
 自主規制をしながら血糖値を改善し、健康オタクに恥じぬ数値を目指します!


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2015 にぎやかバレンタイン

2015年02月15日 21時08分10秒 | エッセイ
 今年は2月14日が土曜日だった。勤務先の高校は土曜日が休みなので、前日13日の金曜日がバレンタインデーとなった。
「ハッピーバレンタイン!」
 何と、あるクラスでは、男子が女子全員にチョコレートを贈るという、「逆バレンタイン」をしたそうだ。おそらく、来月のお返しが目当てと思われるが、意表を突く演出に、男女の大きな笑い声がとどろき、相当なにぎわいを見せていた。
 朝のホームルームを終え、職員室に戻る途中で、そのクラスの黒板が見えた。真ん中に大きく「愛」という文字が書かれていたが、1時間目の授業担当者はさぞかし困惑したことだろう。
 私のクラスでも、大きな紙袋を抱えた女子が目立った。男女を問わず、手作りしたチョコを配っているらしい。いわゆる「友チョコ」というやつだ。味はともかく、交換することで盛り上がり、出来栄えを楽しんでいる。
 私も、以前、リョータという男子からペットボトルの紅茶をもらったので、お礼の義理チョコならぬ義理クッキーをあげることにした。消しゴム大の小さなサイズだから、いかにも事務的で、あっさり終わると予想していたのだが、そうではなかった。



「はい、リョータ君、この前は紅茶ありがとね」
「わあい、笹木先生からもらった~! みんなに自慢しちゃお」
 リョータは、チョコの小さな包みを30個近く持っていたのに、教員からもらったものに別の価値を見出したらしい。「笹木先生からこれもらった、もらった、もらった~」と言いふらして回るものだから、私は他の生徒から「何でリョータにだけあげたんですか?」「禁断の恋ですか」などと質問責めにあった。説明というより言い訳のようになり、最後はどうでもよくなった。
 疲れて家に帰った翌日、14日が我が家のバレンタインデーである。
 今年のチョコは、アニマル系で決めてみた。
 まず、トゥット・ベーネの豚さん。



 イタリアでは、豚は幸運の使者なのだという。たしかに、これを食べると、カカオの香ばしさとほどよい甘さが口いっぱいに広がり、幸せな気持ちになれる。
 それから、フランス屋製菓のぱんだくらんち(右)と、はーとぱんだ(左)。



 中はこんな感じになっている。



 少々甘味が強く、ひと粒でも満足感が得られる味だ。はーとぱんだは見た目が愛らしく、ぱんだくらんちはサクサク感がクセになる。
 最後は、牧家のカウカカオアソート。



 夫は牛に似ているので、パッケージで選んだのだが、ボリューム感とパンチ力のある味わいに驚いた。溶かしてホットチョコレートにしてもいいらしい。でも、このまま食べて、チョコレートの重量感を楽しむ方がよさそうだ。
 姉からも、恒例のデメル猫ラベルが届く。今年はヘーゼルナッツとスウィートだった。



 アニマル系チョコレートの大集合で、すぐには食べ切れそうにない。
 ちょうど、ひな人形を出したところである。
 お供えに、豚、パンダ、牛、猫を並べちゃおうかしらん。


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つまらない女

2015年02月12日 21時21分02秒 | エッセイ
 ちょっと油断をすると、私はすぐに便秘になる。
 オリーブココアも、ひじきご飯も、効果は十分あるけれど、忙しいことを言い訳にサボるから、再びつまる。何もしないと、2日に一度お通じがある程度だ。
 つまると、体がむくむ。結婚指輪が外れなくなり、靴がキツい。体が重くて、ダルく感じる。つまり、いいことは一つもない。

 もしや、みかんを食べたら効くんじゃね?

 朝のフルーツは主にリンゴだが、柑橘系のほうが便秘にはよさそうだ。特別なことをしなくても、食事だけでお通じがよくなるなら、試す価値はあるだろう。
 生協のカタログを開けてみる。以前、「紅まどんな」という品種を買ったら、外皮が薄くて果汁がたっぷりの、実にジュージーなみかんであった。しかし、それは見当たらなかった。
 代わりに「はるみ」という品種が目にとまる。
 同じ職場にも、「はるみ」さんという同世代の女性がいるから、彼女を思い出した。
 はたして、彼女は自分と同じ名前のみかんがあると知っているだろうか。知らなかったら、もったいない。おせっかいではあるが、ぜひ教えてあげたくなった。
 一週間後、「はるみ」が到着した。まずは味見。見た目はオレンジのようだが、味はデコポンに似ている。薄皮も気にならないし、なかなか美味しい。



 これなら、きっとご本人も喜ぶに違いない。
「はるみさん、はるみさん♪」
「はい、何でしょう」
「このみかん、はるみって品種なんですよ」
 すかさず、商品に添付されていた紙を見せる。



「えっ、そんなみかんがあるんですか? 知らなかった」
「よかったら、おひとついかが?」
「わあ、ありがとうございます」
 はるみさんは、目を大きく見開いて、手の上のみかんを見つめた。
 彼女が便秘かどうかは、知る由もない……。
 どこかに、「さき」という品種のみかんはないものか。
 あれば、一緒にタッグを組める。毎日食べて、便秘をやっつけるのだが。
 つまらない女を目指します!


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2015 今年の義理チョコ

2015年02月08日 16時22分07秒 | エッセイ
 先日、バレンタインデー特設会場に足を運んだ。
 そこで気づいたことは、今年のチョコはパッとしないという事実であった。消費税増税の煽りなのか、単価が全体的に下がり、衝動買いしたくなるようなチョコレートがない。たとえるならば、人目を引く派手なイケメンが追い出され、記憶に残らないフツメンだけを集めた状態だ。
「うーん」
 見た目で差がないなら、あとは中味。なるべく、もらう側が好きそうな味を選んでみたものの、喜んでもらえる自信がない。つき合ってみないことには、どんな人かわからないからである。
 逆に、義理チョコは種類が増えた気がする。
 職場の仲間には、こんなチョコレートを買ってみた。



「チョコエイド」
 絆創膏型のチョコが、本物と同じように包装され、6枚入っているようだ。これなら、笑ってもらえるに違いない。

 そうだ、あの子にも何か買ってあげないと。

 売り場で、ある男子生徒の顔が浮かんできた。ちょっと変わった子なのか、アルバイトの給料で友達にやたらと奢ってしまうのだ。高校生なのだから、さほどゆとりはないはずなのだが。
ついこの間も、放課後の補習授業をしていたら、休憩時間になったとたん、彼が立ち上がった。
「これから自動販売機に行くけど、何か飲みたい人いる? おごっちゃうよ」
 明るい問いかけに、遠慮しない子たちは、すぐに返事をする。
「ココア~」
「コーラ」
「ウーロン茶」
「オロナミンC」
 男子生徒はメモに注文を書き、「あとは?」などと促している。
 中には、「アタシはいらないから」と断る生徒もいるが、少数派だ。
「先生は何がいい?」
 彼は私のところにまでやってきた。
「いやあ、別にいらないよ。無駄づかいしちゃダメでしょ」
「大丈夫、大丈夫。給料出たばっかだし」
「砂糖が入っている飲み物は飲まないんだよね。気持ちだけでいいよ」
「ふーん」
 それで終わったと思ったのだが……。
「先生、無糖の紅茶があったから、買ってきたよ。あったかいの」
 おりょりょ。
 ショートサイズのペットボトルが、無造作に教卓に置かれた。
 さて、どうしよう。生徒から、ものをもらうのは好ましくない。でも、頑なに断るのもどうかと思う。
「じゃあ、いただきます」
「飲んで飲んで~」
 ここは好意に甘え、あとでお返しするのがいいだろう。バレンタインデーに義理チョコを用意して、「この前は紅茶をありがとうね」と渡せば、本人も喜ぶし、一番無難な気がした。
 ただし、値の張るものはいけない。他の生徒から「ひいきしている」とか、特別な感情があると思われるからだ。あくまでも、飲み物のお返しにふさわしいレベルのチョコにしなくては。
 お店で私が選んだのは、ロリポップチョコレートであった。



 ハート形などもってのほか。ニカッと笑うチェシャ猫が、彼にピッタリに思えた。我ながら、いい買い物ができたと満足していたところだった。
 だが、昨日、これを買った店に行ったら、レジの一角にまがまがしい貼り紙がしてあった。
「ロリポップチョコレート 不思議の国のアリス をお買い上げのお客様へ」
 おや? チェシャ猫は、アリスに出てくるキャラクターだったのでは……。
 不吉な予感がして、先を読む。
「金属片の異物混入が確認されたため、商品の自主回収を行っています」
 ひいい~!
 それは大変! あげる前でよかった。
 さて、何か別の物を見つけなきゃ。


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平日ガンダムカフェ

2015年02月05日 21時06分04秒 | エッセイ
 仕事で秋葉原に行った。
 ちょうどお昼にかかる時間となり、ランチの店を考える。アキバだったら、あの店しかない。



 そう、ガンダムカフェだ。



 2年前のお盆休みは混雑していて、店外まで行列が続いていたから諦めた。しかし、平日ならお昼時でも空いているらしい。通りは閑散としていた。



 ラッキー☆

 何を注文するかは決めてある。地球連邦軍の制服に身を包んだ店員さんに、シャアザク・ライス ver.2というオムライスを頼んだ。
「お待たせしました」



 来た来た!
 ふんわりと焼かれた玉子は、塩気が足りない気がしたが、ライスの方はオーソドックスなケチャップ味だ。添えられたサラダと、ツノになっている人参で野菜もとれる。さらにウインナーが加わると、お腹も満足する。何しろ、目で楽しめるところが抜群にいい。
 うほほ~♪
 時計を見ると12時を少し回った頃だ。少しずつ客が増えてくる。意外と外国人が多い。中東からと思われる女性は、店内の大型テレビに映し出される映像に目を輝かせ、早口の外国語でウキウキと会話していた。
「あれ?」
 その女性が頼んだ料理も、私と同じシャアザク・ライスである。これは人気メニューのようだ。
 あっという間に食べ終わったが、さほど量がないので、少々物足りない。メニューを見ると、緑のハロールというロールケーキが目に入った。
 よし、これも食べちゃえ!
 追加注文のためカウンターに向かうと、中学生か高校生と思われる少年2人が、メニューとにらめっこしていた。制服は着ていないが、修学旅行生かもしれない。
「じゃあ、シャアザク・ライスください」
 おやおや、またもやである。
「俺は、アッガイ・カレーお願いします」
 こちらは違うものにしたようだ。選ぶ目が真剣で、微笑ましく感じた。
 彼らに続き、私も注文をすませる。



 メロンクリームが斬新な割に、スポンジが硬くてイマイチ。でもまあ、可愛いから許す。
 食べ終わったらカフェを出て、ショップのほうに向かう。仕上げに、ガンプラ焼きを食べるのだ。
 クリーム、チョコバナナ味もあったが、無難な小倉あんを選ぶ。



 パリパリした食感がたまらない。我ながら、よく食べるなぁと感心した。
 ショップでは、シャアザク・スプーンとガンプラ焼きエコバッグを買った。



 エコバッグは持っているのだが、アイデアが面白くて、つい衝動買いしてしまったのだ。
 ファスナーを開けると、小さめの手提げとして使える。



 でも、もったいなくて使えないかもしれない……。
 こうして、私の長~い昼休みが終わった。
 おっと、仕事もしなくては。


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即席5人家族

2015年02月01日 21時12分38秒 | エッセイ
 高3の娘はSKE48が好きで、昨日、名古屋で行われた握手会に行くことになっていた。
「わざわざ新幹線に乗るんだから、名古屋城も見なくちゃ」
 握手会は1時からなのだが、観光のため、彼女は8時台の指定券を買った。予定通りに行動し、一人で名古屋城を満喫したらしい。





 しかし、天守閣でビックリすることが起きた。
 来館者の中に、私の妹・奈津にそっくりな女性がいるではないか。隣を見ると、奈津の夫によく似た男が立っていて、奈津の息子と娘に瓜二つの子どもまでが一緒にいる。4人家族全員がそっくりとなると、人違いではない。
「奈津お姉ちゃん!」
 娘は、40過ぎの奈津を「お姉ちゃん」と呼ぶ。彼女が生まれたとき、奈津はまだ23歳で独身だったから、「叔母さん」では気の毒だったのだ。50代、60代に突入しても、「奈津お姉ちゃん」と呼び続けるに違いない。
 奈津は声のするほうを振り返ったが、まさか親族がいるとは思わなかったようで、娘に気づかなかった。
「お姉ちゃん、ほら、ミキだよミキ」
 娘はマスクを取り、奈津の前に立ちはだかった。
「えっ、ミキ!?」
 続いて、従兄妹の2人、奈津の夫も声を上げる。
「わぁ~っ! ミキちゃんだ!!」
「ギャーッ!」
「何でここに?」
「それは、こっちが聞きたい!」
 妹一家はすでに名古屋で一泊していたが、二泊目の湯谷温泉に向かう前に、もう少し遊んでおこうと考えたようだ。通常、名古屋城では時計回りに移動するというが、奈津たちは逆回りに回っていたので、ばったり会えたらしい。
「こんなところで会うなんて、すごい確率だよね」
 義弟は、まだ信じられないといった様子だった。
「ミキはどこに泊まるの?」
「ううん、日帰り。8時ちょっと前の新幹線で帰るんだ」
「帰っちゃうの? よかったら、一緒に泊まっていかない?」
 そんなやりとりのあと、ミキは私の携帯電話に「泊まっていい?」と許可を求めてきた。
 登校日まで学校はないから、やめさせる理由はどこにもない。むしろ、私だって加わりたい気分だ。残念ながら、こちらは仕事が入っているので、参加できる状況ではない。奈津に「よろしく頼むね」と伝えて電話を切った。
 握手会のあと、ミキは妹たちに合流し、即席5人家族になったらしい。
 妹に次の日の予定を尋ねると、「浜名湖でうなぎ」という返事が返ってきた。
「うなぎか、いいな~。俺も食べたい」
 夫までが、行きたそうな顔をして、ブツブツつぶやいていた。さすがに、実行には移さなかったようだ。
 6人家族にならなくてよかったね~!


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