これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

ミラーレス練習中

2014年04月27日 20時54分31秒 | エッセイ
 Facebookにミラーレスを買ったと書いたら、友達から写真の交流サイトを勧められた。
「他の方の写真から、学ぶことが多いですよ。ぜひどうぞ」
 それもそうだと納得し、早速登録したのが2週間前。会員の新着フォトを見て、私は凍りついた。

 なにこれ、みんな上手すぎる! プロみたいじゃない……。

 構図や色彩があか抜けている写真ばかりで、ぼかしなどの効果もふんだんに入っている。あまりにもレベルが高くて、私のチャチな写真を気軽にアップできる雰囲気ではなかった。いい写真が撮れるまでは、とても投稿できない。
 しかし、一週間ほど経つと、「あなたをフォローする人」なる人物が現れた。1枚も写真をアップしていないのに、何をフォローしようというのか。不思議に思い、その人のプロフィールを見てみると、40代の男性で、女性会員を片っ端からフォローしているようである。おそらく、出会いを求めているタイプであろう。
 枯れ木も山のにぎわいというし、まあいいやと受け入れた。
 そして、ようやく今日は、写真を撮る時間ができた。家の近くの川に行き、鴨を写してみたい。困ったときは、可愛い動物に頼るしかない。
 夫と娘が出かけるのを待ち、掃除や洗濯を終えてから家を出る。だが、川には一羽たりとも鴨がいなかった。上流か下流に移動したのか、飛んでどこかをフラフラしているらしい。

 そんな~!!

 首から下げたカメラが、やけに重く感じてきた。せっかく来たのに収穫なし? 夕方なら戻ってくるだろうかと思案していたら、橋の下から「クックックッ」という鳩のような鳴き声が聞こえてきた。
 何だろうとのぞいてみると、いました、いました! お留守番なのか、唯一の鴨が機嫌よさそうに、草の上に座っていた。カメラを向けると、こちらに気づいたようで、すっくと立ち上がった。そのまま、私の方に向かって歩いてくる。少々距離があるので、長いレンズに交換しようとバッグの中を探った。○印のところに合わせて回し、カチッと音がしたら使えるはずだ。
 鴨はまず羽づくろいから。丸いくちばしで、首やら背中やらをつついている。それから水に入り、首を伸ばしてエサを探す。しばらくすると、また羽を整え、エサを探すの繰り返しだ。大きなお尻をフリフリし、一つひとつの仕草が愛らしい。夢中になってシャッターを押した。
 20枚ほど撮った中で、この写真が一番いいと思い、投稿する。



 一日にたくさんの写真がアップされるが、「いいね」に該当する「bravo!」はそれほど多くない。何しろ、ハイレベルなのだから、反応ゼロで当たり前だ。カメラに慣れてきたら、ちょっとは腕前が上がることを期待しよう。
 そう思っていたのに、アップして10分後、「お気に入り」に登録してくれた人が現れた。

 マジ? すごくウレシイ!

 やはり動物は強い。これからも、ずっと動物でいこうと企んだりして……。
 ところで、たった一人のフォロワーからは何の反応もない。
 なんでやねん。

(お知らせ)4月26日をもちまして、当ブログは6周年を迎えました。読んで支えてくださる皆様のおかげで、ここまでやってこられたことに感謝申し上げます。これからも、よろしくお願いいたします。


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口の中の凶器

2014年04月24日 21時37分53秒 | エッセイ
 何年も前のことだが、フランスパンを焼いたら、硬くなった茶色のところで、口の中を傷つけたことがある。しばらくの間、フランスパンを恐れていたのだが、時間が経ち、すっかり警戒心がなくなっていた。
「たまには、家族で外食しよう」
「しよう」
 仕事のあと、夫と娘を連れて、スペアリブがウリの店に行った。
 前菜2品のあとはサラダが続き、ようやくメインディッシュの登場だ。
「お待たせしました。こちらが塩胡椒味のスペアリブです」



「わーい」
「こちらが、醤油味です」



 お腹をすかせた娘が、一番大きなピースに手を伸ばす。健康診断も終わり、体重を気にする理由がなくなったから強気だ。ここのスペアリブは、フォークでほぐれる身のやわらかさが自慢らしい。食べやすく、味もよかった。
「カニミソグラタンです。ガーリックトーストに載せてお召し上がりください」



 見るからに熱そうなグラタンである。ついでに、ガーリックトーストも熱い。多少は冷まして口に入れたつもりだったが、火傷したような痛みを感じた。
「熱ッ、でも、ウマッ」
 ガーリックトーストは、さほど硬くなかったのだが……。
「パスタです」



 ウニトマトクリームは私の好みだ。美味しいのに、口の中がちょっとおかしい。異物感があり、料理に集中できなかった。
「アップルパイ・アラモードです」



「わあい♪」
 ホッカホカのアップルパイの上に、冷たいバニラアイスが重なり、ラズベリーソースがトッピングされたデザートだ。夫と娘は、ブルーベリーソースにしていた。
 いよいよ、異物感が大きくなってきた。舌に何かくっついているような気がして、鏡をのぞいてみた。
「げっ」



 舌に、大きな血豆ができているではないか……。
 しかも、少々痛みがある。時間的にみても、カニミソグラタンが原因のようだ。一体、どうやったら、小豆並みの血豆ができるのか。まったくわからない。
 よみがえってきたのは、カリッと焼けたフランスパンで、口の中を切った記憶であった。
 ガーリックトースト、有罪か!?


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魔法のメロンパン

2014年04月20日 10時09分29秒 | エッセイ
 気になる商品は、つい買ってしまう口だ。
 先日は、こんなものを……。



「魔法のメロンパン」
 中には、冷凍生地のメロンパンが4個入っている。



 これをオーブンで焼くと、大きく膨らんで、焼き立ての味が楽しめるというわけだ。生地をこねる苦労もなく、パン屋に走る手間もなく、家にいながらボタンひとつでホカホカのメロンパンをいただけるとは、まさに魔法。
 平日はあわただしいから、日曜日の今日を選んで焼いてみることにした。
 調理方法を読むと、オーブンは180度から200度に温めると書いてある。
 ソフトなメロンパンより、カリカリに焼けているほうが美味しい。200度に設定した。
 予熱している間に、メロンパンを取り出す。裏から見ると、こんな感じ。



 パンの上には、ちゃんとクッキー生地が重なっている。これが美味しいのだと、心が踊る。
「ピッピッピッ」
 オーブンに呼ばれた。通訳すると、「おい、200度になったから、とっとと入れやがれ」となるが、今日は優雅な気分だったので、「さあ、200度になりましたよ。いつでもウェルカムです」と言われたことにした。
 ではでは。
 天板にオーブンシートを敷いて、冷凍生地を載せるとこんなに小さい。



「そら、しっかり焼いとけよ!」ではなく、「では、よろしゅう」とご挨拶をして、オーブンの扉を閉めた。
 焼く時間は14分から17分だ。ここでも、カリッと感を期待して17分に設定する。待ち時間に、スープを作ったり、フルーツを切ったりしていたら、甘くてふんわりしたパン独特の匂いが漂ってきた。幸せ気分がさらに高まる。
「ピッピッピッ」
 また呼ばれた。「焼き立てのメロンパンがお待ちです」という意味だ。
 いざいざ。
 扉を開けると、メロンパンが顔を出す。少々、焼き時間が長かったようだ。



「おい、焦げてるじゃねーかよっ」と、オーブンを責めるのは間違いだ。甘い香りにつつまれ、食卓には湯気の立ったスープに、光沢のあるイチゴが並んでいるのだから、不機嫌になるはずがない。
「まあ、魔法が効きすぎたみたいですわね、ほほほ」
 私は微笑みながら、ひと回り大きくなったメロンパンを頬張った。
 クッキーの部分は期待通りの歯ごたえだが、下のパン生地はふんわりしていてやさしい。万人ウケする無難な味とはいえ、ホカホカのでき立てが一番のごちそうである。ひと口食べたら止まらない。サクサク、ふわふわを繰り返し、あっという間に平らげた。
 魔法のおかげで、いい一日になるような気がする。


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咳、鼻に効くもの

2014年04月17日 20時14分30秒 | エッセイ
 朝起きたら、のどが焼け付くように痛かった。4月初めのことである。
 何年かぶりに、風邪をひいたらしい。しばらくすると、咳と鼻水も出てきて辛かったが、熱はない。すぐ治るだろうと高をくくり、マスクをして仕事に行った。
 しかし、なかなか治らない。鼻ズルズル、咳コンコンで3日ほど過ごし、ようやく土曜日が来た。迷わず医者に行く。
「風邪は治りかけています。鼻水はアレルギーですね」
「アレルギー?」
「はい。後鼻漏(こうびろう)症候群といって、鼻水がのどのほうに流れていますから、これが止まれば咳も出なくなります。薬を出しておきますので、一日1回飲んでください」
 そんなこんなで、アレルギーの薬を飲み始めたのに、なかなか効果があらわれない。
 咳がとまらないまま、新学期がスタートし、始業式を迎えた。
「ゴホゴホ、一列に並びなさーい!」
「わあ、先生、声が変~」
 生徒は、私の不調に気づいたようだが、やさしい気配りはない。
「1年生は2年生に進級し、2年生は3年生となり、明日は新入生が入学します」
「ゴホッ、ゴホッ、ゴホッ」
 校長の話が始まると、なぜか激しく咳き込んだ。顔が赤くなり、涙がにじむくらい苦しい。校長の声を超えるボリュームとなり、相当やかましかったらしい。
 不意に、生徒の列から「わざとだ」というつぶやきが聞こえてきて、苦しいやらおかしいやら。
 ワザト ジャ アリマセン!
 翌日は、入学式だった。
 式場で座っているだけで、声を出す必要はない。今日は楽勝だと安心したのもつかの間、校長が「入学許可」のために登壇したとたん、またまた咳が出てきた。
 そして、その翌日、会議で校長が目の前に座っているときにも、咳が止まらなくなる。
 うちの校長は、いつもニコニコしていて人当たりがいいのだが、咳を誘発する顔なのかもしれない……。
「笹木先生、風邪ですか?」
 後ろから話しかけられ、振り返ると、校長が笑顔で立っていた。
 あれだけ、目の前でゴホゴホしていれば、気づくのも当然であろう。
 薬でだいぶよくなったものの、10日経っても、マスクが手放せない日が続いていた。
「ママ、ダニが原因かもしれないよ。ふとんを掃除してみようか」
 夫が思いつきで話しかけてくる。去年、ふとんクリーナーを買ったようだが、まだ使っていないのだ。私がダニアレルギーなので、威力を試すつもりだろう。
「うん、じゃあお願いね」
 夫が用意した兵器は、「ふとんクリーナー レイコップ」である。



 これが、予想以上に素晴らしい効果をあげた。
 たいてい、夜中は咳で目が覚める。しかし、翌日からぐっすり眠れるようになった。寝坊するくらい、熟睡できるのがうれしい。さらに、朝イチが一番辛いのに、クリーナーをかけた翌日からは、驚くくらい鼻水が出なくなったのだ。鼻の通りがいいと、咳も出ない。おそるおそるマスクを取っても、ほとんど問題がなかった。
 ようやく治ったらしい。
 薬より先に、ダニ退治をすればよかったのかな。


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クラス替え攻防戦

2014年04月13日 21時07分04秒 | エッセイ
 私の高校では、1年から2年に進級するとき、クラス替えをする。
「まず、選択別に成績順にして、機械的に分けましょう」
「あとは、クラスで偏りがないように修正すればいいわね」
「オーケー」
 クラス替えの作業は、3月末に担任団で実施する。遅刻や欠席の多い生徒、ハメを外しやすい生徒などが、特定クラスに集中しないよう全員で確認していく。
 生徒同士の相性もあるので、数人集まると騒がしくなるメンバーは解体し、バラバラにすると不登校になりそうなグループは一緒にする。
 問題は、どの生徒からも煙たがれるやんちゃ坊主の扱いである。クラス替えの前に何人もの生徒から、この問題児を何とかしてくれという直訴があった。
「絶対、アイツと同じクラスにしないで。大事な画像消されて、チョームカついた」
「俺なんか、パズドラのデータ消されたんだよ。しばらく立ち直れなかった」
「アタシも、デブってバカにされて傷ついた」
「俺もやだ。飯食いにいくと、必ずおごれって言うし」
 教員の目の届くところでも、授業中立ち歩く、私語が多いなどの問題行動があり、いくら注意しても直らない。まさか、金品の絡むトラブルまであったとは。
「アイツ、調子に乗りすぎ。ユウヤと同じクラスにすればいいよ」
 被害生徒の一人が、思わぬことを口にする。3組のユウヤという男子は、どちらかといえば小柄で、模範生ではないが目立つ生徒でもない。どうも納得がいかなかった。
「何で、ユウヤなの?」
「ユウヤは、区で一番ケンカが強いんだよ。だから、アイツも、ユウヤにだけはペコペコするもん」
「へえ……」
「アイツ、前にユウヤから『うるせえよ!』って怒鳴られたことあるから、ビビってるんだ」
「そうなの」
 クラス替えのとき、そんな話をしたら、誰もが「本当ですか?」と怪しんでいた。教員には、ユウヤよりも問題児のほうが強そうに見えたからだ。自信はなかったが、他にいい方法もない。まあ、ためしにやってみるか、と見切り発車してみた。
 もし、これがガセネタだったら、学級崩壊は目に見えている。言いだしっぺとしては、他の先生に怒られるのが怖い……。
 そして、いよいよ、クラス替えの初日を迎えた。
「静かでした」と新担任の20代青年が、問題児の様子を口にする。ユウヤとは口をきくこともなく、ひとりで席に座っていたそうだ。
 その翌日も「おとなしかったです」、そのまた翌日も「別人のようです」とのことである。
 週末には授業が始まり、他の先生からも、「ひと言もしゃべりませんでした」と驚かれた。
 担任団もビックリである。ひとまず、「ユウヤ作戦」は成功した模様だ。
「すご~い! こんなにうまくいくなんて」
「ユウヤ様々ですね」
 てか、教員はいらない!?


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箸置きは楽しい

2014年04月10日 20時03分39秒 | エッセイ
 大衆的な居酒屋では、箸置きはまず出てこない。
「笹木さん、割り箸の袋で箸置きを作るのよ」



 職場の先輩だった女性が、インスタント箸置きの作り方を教えてくれた。
「まず、左を3分の1折って」



 別に、右の3分の1でも構わない。
「反対側も3分の1折ります」



「縦半分を山折りにしたら、端っこを内側に折り込みます。はい、これで箸置きのでき上がり」



「うわあ、簡単ですね」
「でしょう?」
 隣で聞いていた夫も、真似して折り始める。
「俺もできた~」



 しかし、折り込みすぎて、不安定な箸置きとなっていた。
「…………」
「…………」
 私も先輩も、フォローのしようがなく、無言のまま。
 まあ、努力は認めるけれど。

 箸置きは楽しい。
 デザイン性の高いものは、食卓を飾る小道具になるし、次のお料理を待つ楽しみが増えていい。
 刺身だったら、こんな箸置きがいいだろう。



 これは、オーストラリアの日本食レストランでいただいたものだ。



 コアラと箸という、意外な組み合わせに笑みがもれる。
 来客用にと、新婚のときに母が買ってくれた箸置きセットもあるが



 残念ながら、この22年間、一度も使ったことがない。
 某中国料理店での箸置きは立派だった。



 私は箸よりもスプーンに目を奪われる。
「これ、視力検査に使えるんじゃね?」などとつぶやいて。
 そして、先日購入した、とびっきりの一品がこれだ。



 今や、世界遺産となった富士山は、テーブルの上でも人目をひく。
 富士山型の、塩と胡椒のセットもあればいいのに。


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羽田空港からお台場へ

2014年04月06日 21時18分35秒 | エッセイ
 仕事で、同僚と羽田空港へ行った。
 一時間ほどで所用を終えたら、モノレールで「天王洲アイル」駅に向かう。
「あ、ちょうど来たわよ」
「ラッキー♪」
 同い年の彼女とは、結構気が合う。窓際の席に座り、仕事のことや、子どもの話などをしていて盛り上がった。ちらりと窓の外を見ると、「羽田空港国際線ビル駅」のホームが見えた。
 発車後、耳に入ってきた車内アナウンスを聞き、私は凍りつく。
「次は浜松町、浜松町」
 え? 終点? 天王洲アイルは?
 そういえば、東京モノレールには、空港快速という路線があったことを思い出す。
「大変。これ、天王洲アイルに停まりませんよ」
「あらそうなの? でも、天王洲アイルは浜松町の次じゃない。また戻ってくればいいわよ」
「そのほうが早かったりして」
 そして、またのん気におしゃべりが再開する。
「まだ、スカイツリーに行ってないのよ」
「私も。外から見上げただけ」
「○○さんは、デートで行ってきたみたいよ」
「まあ、若い人はいいわね」
 ペチャクチャしていたら、浜松町に着いた。
「降りなくていいのよね」
「そうね、1個戻るんだから」
「なんか、傘持ってる人が多いなぁ」
「今日は雨でしょ。もう降ってるみたいよ」
「せっかくのお台場なのに、やだやだ」
 そう、これから私たちは天王洲アイルでりんかい線に乗り換え、「東京テレポート」駅を目指すのだ。
 ほどなく発車のベルが鳴り、モノレールが動き出した。
「あっ」
「なに?」
「路線を確認してなかったわね」
「空港快速だったらどうする?」
「また空港に戻っちゃう~」
「永遠に、お台場までたどり着けないわ」
 と、アホな会話をしていたけれど、モノレールは各駅停車だったらしい。
「天王洲アイル、天王洲アイルです」
 私たちは、ようやく車内から降りることができた。りんかい線に乗り換え、3分後には東京テレポート駅に到着した。
「うわあ、本降りになってる」
「傘、傘」
 まずは、ダイバーシティーのガンダムを見た。



 雨にも動じない表情がいい。
 歩いて「台場」駅を目指す。
 レインボーブリッジが霞んでしまっている。



「青空だったら、いい景色なのにぃ~」
「しょうがないわね。2人とも雨女だから」
 自由の女神も冷たかろう。



 女神は、右手に松明を掲げているが、今日ばかりは雨傘にしたかったかもしれない……。
「お昼、どこで食べる?」
「グランパシフィックの、ランチバイキングに行きたいわぁ」
「じゃあ、そうしましょ」
 雨にもめげず、おしゃべりは続く。
 こういう人たちを、世間ではオバさんというんだろうな……。
 自分を客観視したショックで、水たまりに足を突っ込んだ。


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猫も杓子もミラーレス?

2014年04月03日 19時55分50秒 | エッセイ
 コンパクトデジタルカメラの画像に満足できなくなった。
 鮮明度が低いし、ボヤーッとした仕上がりになる。
「もう、それ、古いんだよ」
「まだ使えるけど」
「新しいの買ったら? ミラーレスがいいよ」
 写真部の娘にミラーレスデジタルカメラを勧められた。
 正月に、妹の家に行ったときにも、こんなことがあった。
 料理の写真を撮ろうとして、義弟が取り出したカメラが、コンパクトなのに性能がよさそうに見えた。
「いいカメラだね。それ、何?」
「ミラーレス」
 元同僚もミラーレスを持っているし、私の周りでは、猫も杓子もミラーレスを買っているように見える。安易に、「じゃあ私もミラーレスにするか」と考え、量販店に行った。
「何かお探しですか」
 客が少ないときは、店員さんが声をかけてくれる。商品を見たって、ちんぷんかんぷんなので、説明を聞いて選んだ方が楽だ。
「ミラーレスです」
「こちらになります。どのようなものがご希望ですか」
「小さめで、ズームに強いものはありますか」
「ズームに強いのはソニーなんです。パナソニックもいいですよ。それは、かくかくしかじか……」
 説明を聞いて、ソニーの「α5000」というものに決めた。



 早速、桜を写してみる。
 コンパクトデジタルカメラで撮影したのがこれ。



 ミラーレスで撮影したら、こんな感じになった。



 背景も、時間や天気も違うから、一概に比較できない。でも、私はこちらのほうが好きだ。ちゃんと、花の撮影モードにしたせいか、淡いピンクまでキレイに写っている。
 調子に乗って、今日は「よーじやカフェ」の特製カプチーノを撮ってみた。



 うん、キレイキレイ。
 満足なのだが、よく見たら、これも「花モード」のままになっている。

 花ならぬ鼻だからいっか~。

 ついでに、これも気づかず「花モード」。



 花に似てるからいっか~。

 と、バカなことを言わず、素直に「おまかせモード」を選ぶことにした。
 これなら、細かいことが苦手な私でも安心だ。
 写真の腕が上がるかな?


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