これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

自転車ドロに備えて

2012年08月30日 20時09分57秒 | エッセイ
 長年使っていた自転車が壊れた。ブレーキが利かなくなり、フレームも錆びてきたので、粗大ゴミに出した。
 自転車がないと不便だ。自転車だったら10分で行かれるところを、30分かけて歩いたり、重い荷物を持って手が紫色になったりと、かなり苦労した。
 大きな声では言えないが、娘が小学生の頃に乗っていた、22インチのジュニアサイクルを借りたこともある。とっぷりと日が暮れ、暗かったのをいいことに、2キロ先の映画館まで行った。娘は「友達に見られたら恥ずかしいからやめて」と反対したけれども、40代半ばになると感覚が麻痺してくる。女性ホルモンの減少にともない、羞恥心も足りなくなるのだろうか。
 これではいかん。
 ちょうど、夏休みで時間がある。「よっこらしょ」と重い腰を上げ、自転車屋まで行ってきた。
「いらっしゃいませ、何かお求めですか?」
「はい、買い物に使う自転車が欲しいんですけれど、おすすめはありますか?」
「そうですね……」
 店員のお兄ちゃんが勧めたのは、19800円のママチャリである。セールスポイントを聞いてみると、ギアなしでオートライトでもないけれど、フレームがアルミで軽いらしい。
「ほとんどの自転車が鉄を使っているので、時間が経つと錆びやすいんです」
 錆びると、見た目がみすぼらしくてイヤだ。カゴもそこそこ大きかったので、その自転車に決めた。私の買い物は即断即決が多い。
「最近は、サドルの盗難が増えています。サドルは、ネジを緩めるとスポッと抜き取れるので、自分のものが傷んでくると勝手に交換するようです。特に、新品は狙われやすいです。本体とサドルをつなぐワイヤーがありますが、いかがですか」
「へえー、そんなことがあるんですか」
「あるんですよ。サドルがないと乗れませんからね。買い替えに2000円から3000円かかりますし」
 サドルワイヤーは880円で買える。あったほうが安心だ。
「じゃあ、それもいただきます」
 そのあと、防犯登録や盗難に遭った場合の行動、盗難補償などの説明を受けた。毎年、かなりの台数が盗まれていると知り、気が重くなる。
「ご心配でしたら、前輪にもカギをつけてはいかがでしょうか」
「じゃあ、そうします」
 そんなわけで、フレームと同じ青のサイクルロックを買ってきたのだが……。



 実は、いまだにつけていない。

 だって、自転車置き場には、蚊がウヨウヨしているんだもーん!!

 買っただけで、安心してはいけないね。


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本日最終日

2012年08月26日 20時09分16秒 | エッセイ
 ミスタードーナツが好きで、フラッと立ち寄ることがある。
 イチオシは、カフェオレとエンゼルフレンチだ。軟らかな生地に挟まれたエンゼル(ホイップクリーム)はチョコレートとの相性がよく、食べ過ぎないように強い意志を持ってセーブせねばならない。牛乳たっぷり、おかわり自由のカフェオレを飲みながら、のんびり本を読むひとときがたまらない。
 とくに、7月8月は寄り道率が高かった。暑さのせいか太らなかったこともあり、仕事が早く終わればドーナツ、買い物から戻ればカフェオレという具合で、バイトの女の子に顔を覚えられたくらいだ。会計のたびにもらうスクラッチカードが、自然にたまっていった。
 財布の中を整理したとき、削ってもいないカードの束に気がついた。目を通すと、10点たまったらバスタオルがもらえるらしい。10円玉で点数をこすってみる。0点、1点という数字が出てきて、合計9点分たまっていた。



 おや? カードの有効期限は8月26日と書いてある。

 今日じゃん!

 ちょうど、スーパーに行こうと思っていたところだし、主婦は景品が大好きだ。よし、帰りに寄ってバスタオルをもらってこよう。
 店内は、同じことを考える女性で混みあっていた。奥様に女子高生、OLたちがカード片手に並んでいて、妙な親近感がわく。
 今日、私が頼んだのはチョコバナナフレンチだ。



 小腹がすいたときなら、2個でも3個でもいけるけれど、お昼前だったので控えめにした。
 もらったスクラッチカードを削ってみる。これで「0点」だったら笑えるが、幸いなことに「1点」だった。再び、レジに向かう。
「カードの交換をお願いします」
「はい、どちらのバスタオルがよろしいですか?」
 バスタオルは、黄色のポン・デ・ライオンと、白のフレンチウーラーのどちらかを選べる。
「えーと、じゃあ、ポン・デ・ライオン」
「かしこまりました」



 実用的なものをゲットすると、とてもうれしい。
 家に帰り、早速開けてみた。



 バスタオルにしては小さいが、薄手で使いやすそうな気がする。満足、満足。
 さて、しばらくドーナツはいらないかな?
 と思ったが、明日はミスドで人と待ち合わせしていたことを思い出した。
 また行ってこなくちゃ。


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混み混みツタンカーメン展

2012年08月23日 20時31分09秒 | エッセイ
 上野の森美術館で開催中の「ツタンカーメン展 -黄金の秘宝と少年王の真実-」に行ってきた。



 混雑しているとは聞いていたが、お盆明けの平日だからさほどでもないだろうと侮り、ゆっくりランチを楽しんでから会場に向かった。
「ただいま、4時30分から4時45分にご入場できる整理券をお配りしております!」
 美術館の前では、「KING TUT」とプリントされたTシャツを着たスタッフが、拡声器片手に声を張り上げている。どうやら、混雑のため入場制限をしているらしい。
 ギャッ!
 時計を見ると、3時になったところだ。仕方ない。一時間半待つか……。私は整理券を受け取り、お茶を飲みながら時間をつぶした。



 なぜ、「KING TUT」と書かれているのかと、素朴な疑問が浮かんでくる。調べてみると、ツタンカーメンは厳密に発音すると「トゥト・アンク・アメン(Tut-ankh-amen)」となるらしい(wikipediaより)。それで「KING TUT」なのだろう。ひとつ、お利口になった。
 やっと時間がきて、美術館に入ることができた。だが、入場制限をしても、中は相当混んでいる。せっかくの展示だから、近くでじっくり見たい。ガラスケースの前には四重五重に人垣ができており、動いているのかいないのかわからない。イライラしつつも、列の最後尾についた。
 何分も待てば、列が動き展示品が見えてくる。3300年も前に作られたものなのに、色鮮やかで長い時間の経過を感じさせない作品ばかりだ。あるものはまばゆく輝き、あるものはどっしりと鎮座している。どれもこれも立派で、イライラが刹那に吹き飛んだ。
 特に感動的だったのが、ツタンカーメンの曾祖母にあたるチュウヤの人型棺である。


(リーフレットより)

 大きさに圧倒されるのはもちろんのこと、光を浴びた金箔には細やかな絵や呪文が刻まれており、実に華やかだ。王家の権威が感じられ、いつまでも眺めていたくなる。
 有翼スカラベ付き胸飾りも美しく、吸い寄せられるような魅力がある。スカラベとは、フンコロガシと呼ばれる昆虫のことである。丸めたフンを運ぶ習性があるため、古代エジプトでは太陽神の象徴となるところが面白い。迷わずクリアファイルを買った。



 展示の後半は金箔のオンパレードで、成金趣味の私に向いている。金もまた、太陽神の象徴であり、神々の肉体として神聖視されていたという。たしかに、太陽の力強い照射と、金のきらめきには通じるものがある。信仰に納得する現代人も多いだろう。
 あとは、見てのお楽しみである。20世紀まで発見されなかったため、盗掘されることもなく眠っていた副葬品の数々が、貴方を魅了するに違いない。
 
 美術館を出たあとは、グッズ売り場に行った。
 なんとも受け入れがたいのが、「ツタパン」という名のキャラクターだ。



 単純に、上野のパンダと、ツタンカーメンを組み合わせたものらしい。安易だ、安易すぎる。
「……なにこれ、変」
 眉を寄せてぼやくと、隣の娘がフォローする。
「え~、可愛いじゃん! ストラップ買っていこうっと」
 私の美的感覚では却下なのだが、娘には好印象を与えたらしい。
 食べ物もあった。チョコレート、ホワイトチョコレートのかかったバウムクーヘンと、



 ピラミッド型のクランチチョコレートを買う。



 どちらも冷蔵庫で保管する。
 何日か経ってから、クランチチョコレートを食べようと思い、箱を開けてみた。たしか、6個入りのはずである。
 しかし、1個しか残っていない……。



 大変!! 王の墓が荒らされました~!!


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法政大学オープンキャンパス2012

2012年08月19日 20時49分18秒 | エッセイ
 暑い中、法政大学のオープンキャンパスに行ってきた。
 飯田橋駅から徒歩10分、喉がカラカラになったところで正門に着く。



 この文字の美的感覚は抜群だと思う。
 受付で資料を受け取ると、係の男性が「お母さんもどうぞ」と何かをくれた。



 おお、飲み物がもらえるらしい。
「同じ券が資料の中に入っていたよ」と娘も言い、何はさておき、まずは飲み物引換所に向かった。
 ここでは学生スタッフが、お茶やジュースなど数種類のペットボトルを並べ、愛想よく配っている。

 キンキンに冷えた水が欲しい……。

 喉が渇いたとき、体が欲するのは水である。目にとまったのは、「法政水」と書かれたボトルだった。



「あっ、これにします!」
「はい、裏に校歌もありますのでどうぞ~♪」



 スタッフのお兄ちゃんも楽しそうだ。あとから知ったことだが、この水は震災後に学生が発案したもので、1本買うと10円寄付する仕組みになっているらしい。一瞬、外濠の濁った水ではないかと不安になったが、ラベルには「島根 金城町採水」と書いてある。クセのない水が、干上がった体に心地よかった。
 最初に大学説明会を聞く。どんなに広い会場でも、人気のある大学は混雑するので、開始の30分前には到着したいものだ。定刻間際になると、二重三重に立ち見客ができて、室温が高くなるほどだった。
 法政大学は、今年で創立132年を迎える伝統校である。関東では2番目に学部・学科数も多く、15学部37学科を抱える規模だという。学生数は約28000人というから大したものだ。海外留学制度ランキングでは、全国800の大学のうち第4位にランクインしたとPRしていた。
 クラブ・サークルも、公認団体だけで約200ある。体育会系、応援団、音楽系、表現系以外にも「囲碁研究会」という堅いものから「ポケモンだいすきクラブ」という、わけのわからないものまで様々だ。
「……お母さん、ガンダム研究会っていうのがあるよ」
「あっ、本当だ! ここに入りなさいよッ」
「やだよ~」



 就職は国家公務員、地方公務員の合格人数が2位、またマスコミに強い大学として名が知れているらしい。たまたま日程が合ったから来たのだが、予想よりも立派な実績に驚いた。
 説明会のあとは、法学部法律学科の模擬授業を受けることにした。「犯罪に原因はあるのか」というテーマで、45分の講義である。資料なし、板書ゼロ、スライドなしの授業で、「退屈だったら寝ても構いません」という寛大なお言葉があった。
「お母さん、あそこに同じ学校の人がいる」
 娘が指を差す方向を見ると、見覚えのある制服を着た男子が3人、並んで座っていた。こちらは私服だったし、知り合いでもないので、向こうは気づきもしない。
「刑罰を科しても犯罪が減らないところに、予防の必要性があるのです」
 教授の話を記録する。ノートを取るのは得意だったから、学生時代を思い出し、新鮮な気持ちで聞けた。後ろの席に座ると、やる気も出なくなるので、前から5~6列あたりに座るタイプだった。
「お母さん、あの人たち寝てるよ」
 先ほどの、男子3人のうち、2人が早くも居眠りを始めていた……。
 ガクッ。

 授業のあとは、お目当ての学食に行ったのだが、ディズニーのアトラクション並みの混雑であった。列の最後尾にたどり着くまで、何分歩いたのかわからない。私も娘も待てないタイプなので、早々に見切りをつけて別の店に行くことにした。
「おみやげ買って帰ろう」
 赤本の隣に、大学グッズを販売するコーナーがある。
「お母さん、カステラがあるよ」
「お母さんはクッキーのほうがいい」
 結局、両方買うことにした。赤本を持ってレジに並ぶ人が大半なのに、私はクッキーとカステラを抱えて後ろにつく。少々恥ずかしかった。
 家でカステラとクッキーを開けてみる。



 カステラは普通の味だ。オレンジピールが苦手な人には勧めない。



 クッキーは、サクサクしていて結構おいしい。特に、中央上にあるクッキーは、バターの風味が生きていて私の好みである。
 もし、もう一度学生時代をやり直すことができたら、法学部もよさそうだ。
 そして、ガンダム研究会に入らなくては。


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10円切手の実力

2012年08月16日 21時11分08秒 | エッセイ
 お盆休みを利用して片づけものをしたら、印刷はしたけれど余った年賀状がドッサリ出てきた。
 数えてみると62枚もある。交換手数料を5円払えば、切手やハガキに交換してもらえるので、さっそく郵便局に向かった。
「えーと、官製ハガキを21枚、それから80円切手を10枚、残りは全部10円切手にしてください」
「……あのう、そうしますと、10円切手は94枚になりますが、よろしいでしょうか」
「はい、結構です」
 何を隠そう、私は10円切手が大好きだ。
 ちょっと重い手紙には、80円にプラスして90円にすればいい。定型外郵便にも4枚、6枚加えて調整できるし、ポストカードには5枚貼れば投函できる。小回りが利いて便利なのだ。
 しかし、窓口のお姉さんは、決して私と目を合わせようとしない。「10円切手を94枚も欲しがるなんて、アタマおかしいんじゃないかしら」という雰囲気を漂わせ、口数もやけに少ない。まあいいけど。
「お待たせいたしました」



 お姉さんから大きなビニール袋を受け取り、せかせかと店舗を出る。
 次は、姉へのバースデーカードを買いに行かねば。ロフトは種類が豊富で好きだ。
 今が旬の「サマーカード」なるものが目に入る。姉は8月生まれだから、これでもいいという気がした。結局、ビールとグラスのカードを選んだ。



 ビールは「シュポッ、ドボドボドボドボ……」という音が出るようになっていて、栓を抜きグラスに注ぐ光景を思い描ける。呑兵衛の姉にはピッタリだ。グラスのほうには、メッセージを書く欄があった。
 大きさは定形郵便だが、厚みが1cm以上あるので、120円分の切手を貼る。



 早くも、10円切手が活躍する。
 それから、暑中見舞状をくれた友人に、返信を書かねばならない。最初は、さきほどの官製ハガキを使うつもりだった。でも、サマーカードを見て気が変わった。

 花火のポストカードがある!

 このカードは、うちわの形をしているところが珍しい。しかも、120円切手を貼って、このままポストに投函できるらしい。私は斬新なものに弱く、猛烈に欲しくなった。
「ありがとうございました」
 


 買っちゃった♪

 ここでも、10円切手が登場したことは言うまでもない。
 このペースでいくと、94枚手に入れたものが、年内にはなくなってしまいそうだ。


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よい子の合宿所

2012年08月12日 20時52分39秒 | エッセイ
 娘がテニス部の合宿に行った。4泊5日と、結構長い日程だ。
「どこに行くんだっけ」
「えーと、たしか山梨方面」
 貸切バスでの移動だと、行き先なんぞどうでもいいらしい。適当な返事をして、さっさと出かけて行った。

 私が通っていた高校は、敷地内に合宿所があった。運動部は日にちをずらし、ここを使うのが基本だったらしい。もっとも、私は簿記部という地味な部に入っていたため、合宿そのものがなかったのだが。
 施設見学で、合宿所に入ったことが一度だけある。畳の部屋に、何台もの洗濯機、大きな台所が目に入った。部員全員で、ワイワイ料理を作ったり、仲よく洗濯したりする場面を想像する。
 だが、風呂場に足を踏み入れたとき、何ともいえない違和感を感じた。電気がついているのに、やけに暗く感じるのだ。その日は晴れていて、開いた窓から外の景色が見える。合宿所は敷地の端にあるため、窓の外には塀があった。その塀から、何本もの卒塔婆がニョキッと顔を出していた。

 隣は墓地!?

 腕にも足にも鳥肌が立ち、私は早々に浴室を出た。気味が悪い……。
 入学後、バドミントン部の友人が「あそこは出るから合宿がイヤ」と嘆いていたので、やはりと納得した。

「ただいまぁ」
 合宿を終え、娘が帰ってきた。山梨だと言っていたのに、持ち帰ったおみやげには信州と書かれている。



「山梨じゃなくて長野だったよ、ははは」
「……」
 開けると、なかなか美味しそうだった。



「アップルパイとジャムも買ってきたよ」



 しかし、こづかいを3000円渡したのに、40円しか残らないとはどういうことか。
「ああ、コンビニに行ったの。本当はホテルから出ちゃいけないんだけど、こっそりとね」
 なんというガキだ。
「もし、お母さんが通っていた学校みたいに、外にお墓があったらどうする?」
「コワッ!! 絶対出ないよ!」
 きっと母校の合宿所では、誰もがよい子になるに違いない。
 計算ずく?


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おニューの掃除機

2012年08月09日 19時27分19秒 | エッセイ
 掃除機が壊れ、買い替えた。
 メーカーはどこでもよかったのだが、電器屋さんに行く時間がない。商売上手のミーレ・ジャパンがカタログを送ってきたので、その中から選んで決めた。4日後、商品が送られてくる。代金引き換えで受け取った。



 保証書が同封されており、メーカー控えの2枚目を返送せよと書いてある。顧客登録をし、アフターサービスに役立てるらしい。



 中身を出して組み立てる。蛇腹ホースを本体に差し込み、銀色の延長管につないだ。
 しかし、この延長管、かなり汚れているではないか。拭いたら、雑巾がたちまち茶色に染まる。
 私は不愉快になった。最低限、清潔なものを出荷してほしいものだ。
 延長管に床ノズルをはめ込めば、ようやく使用可能となる。



 どうです、可愛いでしょう?
 これはメロンイエローという色で、白い壁と茶色い床の我が家にピッタリなのだ。
 コンセントをつなぎ、スイッチオンにすると、小さなボディに不似合いのパワーでお掃除を始める。ホースをクイッと引っ張れば、音もなく足元に滑り込み、ピタッと着地を決める。まるで内村航平選手のように、縦横無尽に動き回るところがいい。そして、彼が通ったあとは、面白いくらいにゴミがなくなっている。いつの間にやら、気分は爽快になっていた。
 この掃除機には、すきま用ノズル、ホコリ用ブラシ、家具用ノズルがついているが、コンパクトな設計のため、本体に収納できないようになっている。
 


 では、使うときにはどうすればいいのか。
 説明書を見て笑ってしまった。



「付属品ホルダーは、必要に応じてホース接続パイプの上部に取り付けてください」
 これを実践すると、こんな姿となる。



 合体ロボじゃないんだからさぁ。 

 我が家の日本代表に、こんな不格好なものはつけられない。ボツ!
 スイスイスイ。
 今日も内村選手が、華麗な床の演技を披露している。


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大学選びの基準

2012年08月05日 21時23分27秒 | エッセイ
「お母さん、明日、オープンキャンパスに行くからつきあって」
 高1の娘が通う学校では、夏休み中に2校以上のオープンキャンパスに参加することが宿題となっているらしい。普段、大学に行くことはないので、好奇心からついていくことにした。
「どの大学?」
「上智大学」
「上智……」
 英語が得意なせいか、娘はこの大学に憧れを抱いている。入れるかどうかは別として、目標を持つのは大切だ。高校入試が終わったとたん、全然勉強しなくなったこともあり、動機づけになればいいと思った。
「10時から学校説明会で、11時半から学部説明会だよ」
 娘がパソコンであれこれ検索し、スケジュールを立てている。
「じゃあ、お昼は学食で食べる?」
「いいよ」
 学食をチェックするにはわけがある。私が通った大学は、学食がイマイチだったので、ほとんど利用しなかった。母にお弁当を作ってもらい、友達と空き教室で食べることが多かった。
 しかし、自分が作る立場になると、そうはいかない。学食を利用させて、お弁当作りから解放されたいと願うばかりだ。我ながら、まったく勝手なものである。

 その日、四ツ谷駅は大変な人出であった。オープンキャンパスに来たとおぼしき高校生で埋め尽くされ、誰もが同じ方向を目指して歩いていく。人気の高さに圧倒された。
 駅からキャンパスまでは徒歩3分だ。ほどなく、大学の門が見えてくる。



「わあ、すごい、かっこいい!」
 娘だけでなく、周りにいた高校生たちも夢見るような表情になっている。この中で、本当に入学するのは少数だろうが、夢や憧れを抱くのはいいことだ。
 まずは、学校説明会を聞く。副学長が「新聞を読むこと、偏らない読書をすること」などと結んだ言葉が印象に残る。次に学部説明会に移る。800人入る講堂が満席となったのに、10分ほど経過すると1人抜け2人抜けと、途中退席が目立つ。なぜ、最後まで聞かないのかが不思議である。
 そして、いよいよお昼になった。
「ええっと、学生食堂は2号館の5階、9号館の地下にはカフェテリア、11号館の地下にはラウンジがあるよ。どこに行く?」
「お母さん、そんなの調べてきたの?」
「そうだよ」
「じゃあ、学生食堂に行ってみようよ」
 大変混雑していたが、食券を買い、どうにかお昼にありつけた。
 これが「とろ卵カツ丼」である。



 カツはサクサクしており、とろ卵のあんかけもいい味だ。ご飯もカツも、多すぎず少なすぎずで、女子向けの一品である。「おいし~い」と娘も絶賛する。
 よし、合格!!
 その後、図書館などの施設を見学してから帰った。いただいた大学案内をめくり、娘は満足気であった。



 あと1校は、日程の都合で法政大学にしようと思っている。
 8月19日は、法政大学の学食、もとい、オープンキャンパスに行ってきま~す!


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皇居に行こう!

2012年08月02日 21時32分24秒 | エッセイ
 パレスホテル東京に泊まった翌朝、皇居東御苑に足を運んだ。



 その日は日曜だったせいか、ジョギングやサイクリングを楽しむ人も多く、切れ目を待って門に行く。



 お濠の白鳥が愛らしい。



 入場は無料だが、券の代わりに札を渡される。



 退園時には、これを返すシステムになっているらしい。
 園内には警官の姿も目立ち、普通の庭園ではないことがわかる。
 入口からすぐのところに、宮内庁三の丸尚蔵館があった。どうやら、「珍品ものがたり」という展示をしているようだ。「入場無料」の文字が目につく。
 ちょっと覗いてみるかという程度の気持ちで、何の期待もせずに入ってみた。ところが、この展示、仰天するような作品ばかりだったのだ。
「ねえ、お母さん。あの絵、社会の教科書に載ってたよ」
 娘が吸い寄せられるように、鎌倉時代の作品に近づく。作品名を見た。
「蒙古襲来絵詞」


  ※館内は写真撮影禁止のため、リーフレットからの写真です。

「あっ、載ってたかも! 見たおぼえがあるよ!!」
 なぜ、こんなに著名なものが、ここにあるのだろう? 
 どうやら、尚蔵館を見くびっていたとわかり、展示への見方が一変した。
 他にも、豊臣秀吉が禁裏の所蔵品を模した伝承がある「蔦細道蒔絵文台硯箱(つたのほそみちまきえぶんだいすずりばこ)」、大坂城の備蓄金ともいわれた「黄金分銅」、開国後に初めて使節がアメリカ合衆国に渡ったさい、ブキャナン大統領から贈られたメダルなどを見ることができる。
 中でも、度肝を抜かれた作品は、「象墜(しょうつい)」という象牙の根付である。



 これは、手のひらに載るくらいの小さなサイズなのに、いくつもの楼閣、880人もの人々、鳥や動物などが彫り込まれ、人間離れした精密さに言葉を失う作品である。まったく、見事としか言いようがない。
 私が一番気に入ったのは、真珠王と呼ばれた御木本幸吉の「瑞鳳扇」だ。
 写真がなくて残念だが、相撲の行司が持つ「軍配」を丸くしたような団扇の輪郭に、純白の真珠が並んでいて、たいそう美しい。ぜひ、ご覧になっていただきたい。
 思わぬ場所で目の保養をし、館を出る。
 次の見どころは、天守閣跡だ。



 昔は、この上に江戸城があった。1607年に完成したというが、1657年の大火で焼失してしまった。わずか50年の命だったわけだ。
 出口に向かって歩くと、「殿中でござる」でおなじみの「松の大廊下跡」があった。



 何の名残もないところに、時の移り変わりを実感する。
 御苑の背後には、無数の高層ビルが立ち並ぶ時代になったのだから。



「お母さん、ホテルに戻ろうよ」
「そうだね」
 散歩が終わり、ホテルに到着する。



 フロントに続く通路の外壁を見て、私は思わず笑ってしまった。



「天守閣跡とおんなじ~!」
「ホントだ、おんなじ~!」
 ここは、現代の江戸パレスなのである。
 わずか一泊、都内の小旅行だったが、前日の花火見物に引き続き、皇居東御苑を散策し、とても充実した時間となった。
 夏の旅行は、これですませてしまいたい。


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