これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

テスト占い

2008年10月30日 20時17分29秒 | エッセイ
 私の勤める高校では、一昨日、中間考査が終わった。
 平均点はまずまず。出題のミスもなく、カンニング行為も起きずに無事終了。ホッとした。

 さて、このテスト、実は作問者の人柄が映し出される鏡なのだ。
 問題集をそっくりそのまま出題する先生は、面倒くさがりでぐうたら者。
 50分の試験なのに、10分で終わってしまうテストを作る先生は、他人への配慮がなく適当な人。
 平均点が20点台、30点台でも平気な先生は、状況判断が苦手な人。

 中には、問題集をコピーして10分で終わるテストを作り、平均点が25点なんていうこともあるかもしれない?!

 反面、50分では終わらないほど出題数の多い先生は、熱血でプロ意識の強い人。
 試験日の一週間前に問題を作り終えてしまう先生は、几帳面で慎重な人。
 複数枚の問題を、配布しやすいように綴じておく先生は、他者への思いやりのある、気の利く人。

 こんなところだろうか。たちまち、テスト占いの出来上がりだ。

 私の場合はどうかというと、ズボラな割に完璧主義である。基本的な性格は大雑把なのだが、特定のポイントにこだわりを見せる典型的なO型気質。たとえ、机の上はぐちゃぐちゃでも、テストの仕上がりは美しくノーミスでなければ満足しない。
 フォントは明朝体を基本とするが、「次の問いにあてはまる用語を以下の語群から選び~」といった問題文はゴシック体の太字にする。語群は点線で囲まないと気が済まないし、読みやすさや体裁のよさを重視する傾向がある。
が、何度も見直しているつもりなのに、几帳面さが足りない点が災いし凡ミスをかます。
「何か質問ありますか~?」
 テスト中の教室に足を運んだら、パッと手を上げた生徒がいた。
「先生、語群にキが2つあります」
 ビックリして見てみると、たしかに2つある。

 キ.円安    キ.円高

 こういうミスは絶対にしてはいけない。教員2年目のときだったろうか、さすがに落ち込んだ。
 何度も確認し、「これでどうだ!!」と臨んだ教員3年目のテストも忘れられない。
 用紙を配布し、試験開始と同時に、私の自信はあっけなく吹き飛んだ。

「先生、名前を書く欄がありません!」

 ……問題と解答欄しか確認していなかった。く、悔しい~!!

 しかし、中にはシャレにならない過ちをしでかす先生もいる。
 10年近く前のことだったろうか。
 試験当日の朝、若手女性の坂井はいつもと変わらぬ表情で、教務部の考査担当者に話しかけた。
「あの~、頑張ったんですけど間に合わなかったので、今日のテストはなしにしてください」
 考査担当者は我が耳を疑った。
「はぁ?! テストが間に合わなかった?? できていないってことですか!?」
「はい。まだ途中までなんです。スミマセンけどそういうことで」
 坂井はうっすらと微笑んだあと、もう用はないと言わんばかりにクルリと踵を返し、スタスタと去っていった。坂井にとってはその程度のことだったが、教室では生徒がテスト取り止めに激怒し、暴動を起こしそうな勢いだった。
「ふざけんなよ!  何時まで勉強したと思ってんだよ、4時だよ!!」
「テストねーのに、どうやって成績つけんだよ!」
「アイツ、頭おかしーんじゃねぇ?」
「ありえねぇー!!」

 さて、テストが完成しなかった先生の性格判断は……?
 人に迷惑をかけていることすら理解できない、常識のない人というしかない。

 その後も、マイペース過ぎる坂井は同じ失敗を繰り返し、やがて退職……今では別の仕事をしているそうだ。

 平成21年4月より教員免許更新制が実施されることになった。この制度により、教員免許は無期限から有効期限つきに変わる。
 文部科学省は、不適格教員の排除を目的にしているわけではないと主張するが、そうなることは必死だろう。
 真面目に頑張っている普通の教員だって、七面倒くさい正規の更新手続きを踏まないと仕事を続けられないわけだから、現場はたいそう混乱している。
 これも坂井の置き土産?! 
 ありえねぇー!!!



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きみはペット以下(3)

2008年10月26日 18時05分35秒 | エッセイ
 大学を卒業し、営業の仕事を始めて約20年。久美子は骨の髄まで営業のプロとなった。
 相手の心をつかむサービストークに、迅速な行動力、機を見るに敏な判断力で、数々の商談を取りまとめてきた。
 それなのに、ああそれなのに、どうして休日になるとサモ・ハンことユウキの相手をしなければならないのだろう?
 今日も朝から、携帯が不吉な音を立てる。

-おはようございます。今日も彼女はいないよぅ~。
 てっきり、小雪のような彼女を想像していたが、こちらもランクを下げておくべきだろう。
 ユウキが気に入らないのならば無視すればよいものを、長年の営業で染みついた律儀さがそうはさせてくれない。反射的に即レスしてしまう習性が恨めしかった。

-おはよう。今日は予定があるから、メールはちょっとだけにしてね。
-そうなんだぁ。明日も休み? デートしたいなぁ。

 デート!? その文字が目に入ったとたん、久美子は頭が真っ白になった。
 明らかに、ユウキの願望はエスカレートしている。無理もない。脈アリと思われたのだろう。こちらは小池徹平をイメージしていたからこそ、ストッキングを送ったり写メを交換したというのに、まったくの誤解だったのだから。
 久美子はひたすら、引き際を推し量っていた。

-明日も休みだけど、デートする気はないわよ。彼女に悪いもの。
 写メを見たあと、あからさまに態度を豹変させるのは性に合わない。ここはあくまでも大人の対応をしなくては。
-そんなこと言わないでよぉ~! 一緒にご飯食べるだけでいいよぉ~。
 言ってないよ、書いただけでしょ! と揚げ足を取りたくなったが我慢した。
 ユウキの家と久美子の家は、決して近くはないが同じ都内だ。会えない距離でないことが裏目に出た。
-あなた、彼女に世話になっているんでしょ。恩知らずな真似をするものじゃないわ。
-恩知らずじゃないよぉ。僕だってちゃんとお米研いだり、お風呂を洗ったりしてるよぉ。お願いだから会ってください!!
 たかが、米研ぎと風呂洗いで対等意識を持つなよ!
 なかなかしつこい相手と、不毛なやり取りを延々と続けるのは、もはや限界だった。

 そうだわ、ひとまずここはOKしておいて、当日ドタキャンしちゃえ! それから、アドレス変えればいいんだわ!
 久美子は妙案を思いついた。ユウキに待ちぼうけを食らわすという手もあるが、後味の悪いことはなるべく避けたい。せめてキャンセルの連絡くらいはしてやるか……。
-わかったわよ。じゃあ、何時にどこがいいの?
-ありがとうございます!! 時間は何時でもいいよぉ。場所は上野あたりでどうかな~。
 上野……。まさか、アメ横に行こうとしているのでは……? 
 言っとくけど、私は銀座や六本木が好きなのよ。
 まあいいや、本当に行くわけじゃないんだから。
-上野? 別にいいけど、2時くらいにしてもらえる?
-もうちょっと早くしてもいいかな? 10時とか。昼ごろ出掛けると、彼女が怪しむんだ。

 だったら、何時でもいいって書くなよ!! 久美子は段々腹が立ってきた。
-2時よ。じゃないと会わないわ。
-わかりました。2時でいいです。
-じゃあ、そういうことで。
 やっと終わる! と安堵したが、まだ早かった。
-最後にもうひとつ…
 え? まだ何かあるの?

-5000円しかないんだけど、大丈夫かなぁ?
 その瞬間、頭の上から火山が噴火するような怒りが爆発した。

 なに、このガキ、ふざけんなっっ!!!

 感情に任せて痛烈なメールを送ってやろうかとも思ったが、これはまたとないチャンスである。久美子は冷静になって、品よくユウキを撃退する文を打ち始めた。
-ユウキ君、話の順番が違うでしょう。どこの世界にお金もないのに女を口説く男がいるの? この話はなかったことにしてちょうだい。
 風向きが変わった実感があった。

-割り勘じゃダメなんですかぁ?!
 ユウキから子供じみたお願いをされたが、もはや勝利は目前だ!
-私は会いたくないのに、あなたがどうしてもと頼むから会うことになったんでしょう。それなのに、あなたは10時がいいとか、5000円しか出せないとか、筋の通らない要求ばかりしているのよ。おかしいと思わない?
 追い風に乗り正論で攻めた。ユウキからの返信は、読む前から何が書いてあるのか予測できた。
-わかりました…。

 それ以来、ユウキからのメールはパタリと途絶えた。

 時計を見ると1時間が過ぎていた。長い攻防戦がようやく終わったのだ!
 久美子は、アドレスを変更するまでもなく、身の程知らずな男をグウの音も出ないほど叩きのめした完全勝利に酔いしれた。
 気分いいーッ!! そうだ、砂希のヤツにこの顛末を教えてやろう!
 友人の砂希は趣味でエッセイを書いており、ネタを提供すると非常に喜ぶのだ。早速メールを打ち始めた。
-この間のメル友の続編があるよ! 聞きたかったら、ケーキ持参でうちにおいでよ~!

 転んでもタダでは起きない。
 久美子はやっぱり、営業のプロだった。




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きみはペット以下(2)

2008年10月23日 20時12分53秒 | エッセイ
 20歳年下のメル友を持つ久美子は、休日になると朝からソワソワするようになった。9時半くらいになると、携帯のバイブ音がうなるからだ。それは可愛いユウキからの、待ちに待ったメールである。

-おはようございます。今日はメールできるかなぁ?
 久美子もすぐに返信する。
-おはよう。大丈夫よ。今日は休みなの。
 そしてまたブーンと携帯が鳴る。
-今日は、どんなストッキング履いてますかぁ?
 「またか……」と天を仰いだあと気を取り直し、久美子は短い文を打つ。
-休みの日は履かないの。
-そぉなんだぁ~。それは残念だなぁ。
 こんな調子で、メールは延々と往復を続ける。せっかくの休日だから片付けたいことはたくさんあるが、ユウキとのやり取りが楽しくてついこちらを優先してしまう。

-久美ちゃんの写メ欲しいなぁ~! 交換しようよぉ。

 今日はユウキからこんな申し出があった。メル友が写メを交換するのは当たり前のことのようだ。が、アラフォー世代の久美子にとっては、少々荷が重かった。

 やだわ……。もし送ったら、ガッカリするんじゃないかしら……。

 きっと、ユウキは小池徹平のような、愛くるしい容姿をしているのではないか。年上の彼女のペットとなっていることといい、写メ交換を言い出すことといい、自分に自信がある様子が伺える。自分の写メを送るのはイヤな久美子だが、ユウキがどんな顔をしているのかは知りたかった。
 まずは探りを入れてみよう。
-ユウキ君は、芸能人でいえば誰に似ているの?
-そうだね。ジャッキー・チェンに似てるって言われたな。久美ちゃんは?
 え? ジャッキーに?
 アラフォー世代にとって、ジャッキー・チェンは偉大なるスーパースターだ。クンフーの達人にミスマッチなベビーフェイス、抜群のユーモア、尊敬に値するプロ意識などなど、全盛期の魅力が鮮やかに蘇ってきた。
 すっご~い!! ジャニーズ系美少年も捨てがたいけど、ジャッキーのほうが何倍もいいわぁ!
 久美子はすぐさま、返事を送った。
-私、ジャッキーのファンだったの! うれしいな♪ 私は森口博子に似ているって。知ってる?
-知ってるよぉ。ますます写メが楽しみだよぉ~!
-私もユウキ君の写メが見たいな。
-久美ちゃんの写メもらったら、すぐ送るよぉ。

 しょうがない……。久美子は携帯のカメラを起動させ、内側カメラに切り替えた。が、何回撮影しても納得のいく写真が撮れない。撮っては消し、撮っては消しを繰り返した末、ようやく妥協できるレベルにたどり着いた。

-お待たせ~! これが私でーす。ユウキ君の写メも待ってるからね。

 久美子が送信して5分後くらいに、ユウキからの返信が届いた。

-ありがとうございました。これが僕です。よろしくお願いします。

 久美子はドキドキしながら、本文のあとに添付された画像を見た。その瞬間、うず巻き型の洗濯機に放り込まれたようなめまいがし、世界がグルグル回りだした。

 ユウキ!! あんた、ジャッキー・チェンが誰だかわかってないよ!!
 
 そこには、ジャッキーの兄貴分、サモ・ハン・キンポーそっくりの、小太りの青年が映っていた。
 久美子は、へなへなと床に座り込み、自分の思い込みを深く悔いた。

 ああ……ストッキング返してぇ~!!!




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きみはペット以下(1)

2008年10月19日 20時28分50秒 | エッセイ
 最近、年上女性と年下男性のカップルや夫婦が増えているようだ。
 まさか、高校生のときからの親友・久美子までもが、そうなるとは思ってもみなかった。

「20歳下のメル友ができちゃった~」
 先週、40歳を過ぎても独身で、食品メーカーで営業の仕事をバリバリとこなしている久美子のマンションに遊びに行った。彼女は、美人ではないが親しみやすい容貌をしており、決してモテないわけではない。
「つい、相手の欠点が気になって、つき合う段階まで踏み込めないんだよね」
 飼っている2匹のシーズー犬を抱きながら、久美子はしみじみとこれまでの恋愛を振り返っているようだった。
「でもね、ユウキ君は年下だから許せちゃうの。可愛くって、言うことを何でも聞いてあげたくなるんだからっ」
 2人の出会いはソーシャルネットワークの最大手mixiだ。久美子のページを見たユウキが好意を持ち、仲良くしたいというメッセージを送ったことがきっかけだった。
「私は40歳とお断りしたんだけど、僕は年上の女性が好きだからとてもウレシイって返信が来てね、こっちも舞い上がっちゃった!」
 私もmixiを利用しているが、そんなハナタレ小僧からの熱烈なメッセージなんぞ、一度ももらったためしがない。イジメっ子オーラでも出ているのだろうか。
「……でもね、ユウキ君は15歳年上の彼女と同棲してるの。だから、彼女が仕事で家にいないときだけしかメールできないんだよね」
 久美子は気を紛らわすように犬の頭を撫ではじめた。
 
 そういえば、昔、小雪と松本潤が共演した『きみはペット』というテレビドラマがあったっけ。見なかったけれども、ユウキと彼女はそれに近い関係なのではないだろうか。ユウキはご主人様である彼女に養ってもらい、ヒモのような生活をしているように見えた。
 ただし、このペットは飼い主が留守のとき、発情して悪さをするらしい。
 二人は一体、どんなやり取りをしているのだろう?
「ユウキ君から来たメール、見せてよ~」
 私が頼むと久美子は渋ったが、自慢したい思いもあったようで、結局は見せてくれた。
 
―今日は休み? メールできるかなぁ?

―どんな服が好きなの?
 
 1通のメールにはほんの1~2行の文章しかない。若者らしく絵文字の多用が目立つ。語彙は乏しく、「そぉなんだぁ~」「なるほどぉ~」という相槌が何度も登場する。
 やがて、メールの内容は、徐々に奇妙な方向へと転じていった。

―ストッキングは履きますかぁ?

―そぉなんだぁ~、ぼく、ストッキングフェチなんだよね。

―久美ちゃんのストッキング欲しいなぁ~。

「ゲッ」と声に出しそうになった。この男、変態か?!

 ―うれしいなぁ。ぼくの住所はね……だよ!

 ―ありがとう。明日着くかなぁ? 明日も彼女が仕事だから都合いいんだよね。

 ―明日の何時ころ着くの?

「……ちょっと、久美子。ユウキにストッキング、送ったの?」
「うん……。だって断りきれなかったんだもん」
 堅物だと思っていた久美子に、こんな面があるとは知らなかった。未使用のストッキング3足を定形外サイズの封筒に入れ、わざわざ速達にしてポストに投函したと言う。
 呆れた……。人がいいというか、恥知らずというか……。
 受信メールが翌日の日付に変わった。前日受信したメールを数えてみたら48通もあった。私の1カ月分に相当するメールを、この二人はわずか1日でやり取りしたことになる。
 
 ―まだ来ないよぉ。来たらメールするからね。

 この日、久美子は出かけていたそうで、メールはわずか5通しかなかった。
 ユウキは何をして時間をつぶしていたのだろう。本を読むとか、部屋を掃除する、料理を作るなど、建設的な行為をしていたとは到底思えない。
 ただ待つだけのユウキだったが、ようやく念願のものが到着したらしい。だが……。

 ―いま着いたよ。料金が10円足りないって言われたよぉ。

 思わず、私は吹き出した。
「何これ~!! タダでストッキングをゲットしたんだから、10円足りないくらいでイチイチ報告するなっつーの!」
「軽いと思って重さを量らずに、定形外の最低料金プラス速達料金で切手を貼ったのよね。多めに貼ったつもりでいたのに、実は足りてなかったわけ」

 ―大丈夫。明日払いに行ってくるよぉ。ありがとう、感謝します。

 さて、久美子とユウキの珍道中は、まだまだ続く……。




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当たるも八卦

2008年10月16日 20時51分56秒 | エッセイ
 私は占いが好きだ。星占いはもちろんのこと、姓名判断、夢占い、血液型占い、おみくじなど、何にでも手を出す。真剣に信じるわけではないが、少しでも当たっていると楽しいので、つい夢中になる。
 以前、ある通販で『私だけの星占いの本』というものを買った。誕生日、氏名、生まれた時間と場所を書いて申し込むと、そのデータに基づいたホロスコープが作られ、オーダーメイドの占い本が送られてくるのだ。性格から恋愛、結婚、仕事、金銭、家庭、健康まであらゆる運勢が載っているスグレものであった。



 私の誕生日は10月18日だ。たとえ、同じ日に生まれた人でも、場所や時間でホロスコープが変わってくるので、同じ運勢にはならないらしい。
『容姿の特徴 ふっくらと丸い顔立ち』
 これは当たっている。赤ちゃんのときはデブで、まん丸な顔をして生まれてきた。体は標準サイズまでやせたのに、顔だけやせなくて悔しい。きっと母が食べすぎたせいだ!
『結婚相手は年の離れた人、年長者のような振る舞いをする人、容貌の人』
 ほう~。夫は21歳年上だからイイ線いってるじゃないか。でも最近は若いほうがいいと思うなぁ。
『賭け事、株式投資などの投機的な事柄には適性がありません』
 そうそう、パチンコも花札も、勝ったためしがない。
『恋愛の多くは華やかで、外国人の恋人を持つかもしれません』
 それもいいけど、まずは言葉をおぼえなきゃ……。
『自分からケンカをしかけませんが、売られたケンカは買うでしょう』
 本来、私は平和主義者。いちゃもんつけるヤツが悪い。
『派手好きで、見せびらかしも好きです』
 女同士、ついつい張り合っちゃうんだよね~。
『自分の秘密は守り通す反面、人の秘密を探る能力があります』
 いや、人のことなんてどうでもいいけど……。

 とまあ、こんな具合に書かれていた。半分当たり、半分ハズレくらいの割合だろうか。占いとしてはまずまずである。
 中には、こんな指摘もあった。
『才能は霊能力』
『神秘的な力があり、ときに予知能力が働いて、危険から身を守ることができます』
 たしかに、思い当たるふしはある。義父が死んだときだ。
まだ携帯電話がなかった時代、我が家は毎日のようにかかってくるいたずら電話に悩まされていた。ちょうど、娘のミキが生まれた頃だったので、赤ちゃんが起きないように呼び出し音をゼロにした。
 当然、電話がかかってきても気づかない。実家の母は、何度かけても誰も出ないため、心配して家まで来てしまったくらいだ。
 誰が電話をかけているのか、まったく心当たりがなかったけれども、はた迷惑な話だった。
 でも、義父の訃報の電話だけはわかったのだ。たまたま、私は電話がある方向に向かって歩いていた。ぼんやりと電話に目をやったら、着信を知らせるランプが点滅しはじめた。受話器を取ったら夫の弟からで、ことの次第を知ったわけだが、音量ゼロで電話を取ったのはあとにも先にもこれだけである。
 俗にいう『虫の知らせ』だったのかもしれない。
 他にも、具合が悪いわけではないのに、何とも落ち着かなくて不安な気分になったときがあった。胸騒ぎとはこういうものなのかと思っていたら、間もなく慰安旅行中の父から電話があり、会社の同僚が旅館で事故死したため旅行どころではなくなったと聞いた。
 私は、人の死をキャッチするアンテナを持っているだろうか?

 教員という仕事は正直言って向いていない。理不尽な保護者や幼い生徒が増えてきたせいかもしれないが、かといって路線を変え、第二の江原啓之を目指す気もない。
『政府関係、大企業など、大きな組織からの収入を得ることが考えられます』
 そう、私は安定した生活を求める、現実的な人間なのだ。
『お金や所有物を求める気持ちが強く、贅沢な生活を望むでしょう』
 結局、仕事とは、やり甲斐があるかないかではなく、我慢できるかできないかで続くものだと思う。

 占いを信じない友達に、こう言われたことがある。
「占いが好きな人は、何でも他人のせいにする傾向があるんだって」
 ドキッとした。
 それは間違いなく私のことだ!




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ご破算

2008年10月12日 17時48分41秒 | エッセイ
『ワンタッチそろばん』をご存じだろうか。
 左上部に突起状のボタンがあり、それを押すと一瞬にして五玉が上に、一玉が下に揃って『ご破算』、つまりゼロになる機能のついたそろばんである。
 昭和40年に登場したらしいが、通常のものより高価ということもあり、私がそろばんの練習に励んでいた昭和50年代にはさほど普及していなかった。
 たまたま友達が持っていたので、もの珍しさから借りたことがある。が、ボタンを押すという操作に慣れず、無意識にそろばんを傾けて、人差し指でジャーと五玉を上げる普通のご破算を何度もしてしまった。また、手間のかかる見取算を終え、答えを書き写そうと思ったら……。誤ってボタンを押してしまい、答えがご破算になるという失敗もした。
 簡単そうに見えて、実は使いこなせるまでに時間が必要と感じた代物だった。

 少女時代の私は人付き合いが苦手だった。そろばんは時間をかければ確実に上達するが、人間関係はそうもいかない。あとさき考えずに思ったことをすぐ口にしたり、自分の要求を主張してばかりいる面があったせいだ。
 社会人となってからは、試行錯誤を繰り返しながら人付き合いのコツをつかみ、進んで挨拶をする、正しい敬語を話す、相手の呼吸に合わせて話す、いつも笑顔でなどを実践し、ひたすら猫をかぶった。結果、良好な人間関係が築けるようになったと思っていたのだが……。

 先日、職場の飲み会に参加し、にぎやかなひとときを過ごした。しかし、週末をはさんで出勤すると、話しかけてくる人が極端に少ない。なにやら微妙な空気の変化を感じ取った。
 変だなと思っていたら、親しくしている6歳下の悠子嬢がニヤニヤしながら近寄ってきた。
「笹木さん、あのあと大丈夫でしたか? ちゃんと帰れましたか?」
「うん、帰れたよ。よく憶えていないけど」
 実のところ、私は悪酔いしてしまい、記憶が途切れ途切れだった。そして、そういうときは大抵ろくなことをしていない。学生時代には、ふざけて抱きつこうとした男子に平手打ちをお見舞いしたり、麻雀をしていた仲間の牌を片っ端から読み上げたりして怒られたことがある。
 久々に、何かしでかしたのだろう。私は悠子嬢におそるおそる聞いてみた。
「ねぇ、私、何か変なことしてたー?」
「してましたよー!! すっごく怖かったんですからっ!!」
 水を得た魚の如く、悠子嬢は嬉々として話し始めた。
 私はある女性とかけ合い漫才のような会話をしていたそうだ。まずまずの盛り上がりで、周りの人がウケているのに、真面目だけが取り柄の若手男性2人があまり笑っていなかった。そこにカチンときたのだろう、彼らを口撃しはじめたらしい。
「ちょっと、そこぉ! 反応が鈍いんだよぅ!!」
 名指しで非難し、据わった目をして説教ならぬ暴言を続けたという。
「アンタ、面白くないのよぅー!!」
「何か面白いこと言いなさいっ!」
「つまんねーんだよっ」
 いやはや、そんな本当のこと、いや、失礼なことを言ってしまったとは!
 顔面蒼白の私に気づかず、悠子嬢はビー玉のような大きな瞳を輝かせてとどめを刺す。
「ワタシ、笹木さんを見る目が変わっちゃいましたぁー」

 彼女の言葉が信じられず、幹事の男性にも探りを入れた。返事はさらに悲惨だった。
「ああ、たしかに絡んでましたねぇ。そのあとは憶えてますか? オレの腕をつねったんですよ。それから、席を移動して○○さんと××さんの間に座ってました」
 そして、同年代の男性○○さんの肩に手を回すというセクハラまがいの行為をしたり、女性の××さんにもベタベタとくっつき、髪をなでたりしたそうな……。
 顔から火が出るというより、火炎放射を浴びている気分になった。
 
 猫かぶりに徹してきた、これまでの努力がパーである。
 まさに、ワンタッチそろばんの操作を誤り、ご破算にしてしまったときのようではないか。
 パチパチと玉をはじき、加算、減算を繰り返した末、ようやくたどり着いた数字を記録する前に、私は禁断のボタンを押してしまったのだ。
 カシャッ。
 これで計算の答えも、人間関係もご破算。
 ……いや待て。ゼロどころか、マイナスかもしれない!?




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すべり込みだよ、人生は(2)

2008年10月09日 20時22分11秒 | エッセイ
 期限ギリギリに駆け込む人の鉄則、それは「絶対に間に合わせなければならない」だ。
 大体においてスタートからして遅いのだから、タイムリミットに間に合わなかったら「そら見たことか!」と集中砲火を浴びる。それはプロとして恥ずべきことである。
 私は意地でも期限に間に合わせる。たとえ、寝る時間が2時、3時になろうとも、自分のプライドを守るほうが大切だ。さらに、翌日はツラそうな顔ひとつ見せず、澄まして過ごさなければならない。
「笹木さんに任せれば安心ね!」
 裏事情を知らない同僚にこう言われたことがある。言われて悪い気はしないけれども、人を見る目がないというか、私を操縦するのが上手いというか……。

 私は授業でプリントを使うことが多い。教科書だけしか使わない同僚には変な感心のされ方をした。
「笹木さんは熱心だねぇ。オレ、プリントなんて作ったことないよ。授業はいつもアドリブだもんなー!」
 ……そんな月給泥棒のような人に褒められても嬉しくないけれども、たしかにプリント作成は結構な骨だ。完成するのはいつも授業の直前となり、あわただしく印刷して教室に駆け込んでいる。
 運がいいと、同じ科目を受け持っている先生からプリントを分けてもらえることもある。お返しに、私もその先生に別の単元のプリントを渡す。どこの学校に赴任しても、こうして助け合って授業のできる仲間がいるものだ。

 10年前、私は埼京線沿線の各駅停車しか止まらない駅を使っていた。当時は電車の本数が少なく、通勤時間帯でもせいぜい1時間に数本程度だった。
 その日は私がプリントを書き、他の先生にあげる約束をしていた。早目に行って学校で作るつもりだったのだが、ギリギリに家を出て駅まで行こうとしたら、不幸なことに道路工事をしていた。車が渋滞し、自転車も歩行者も足止めを食っている。
 ゲッ!! 間に合うかなぁ!?
 予想外の展開に焦り、工事区域を抜けてから猛ダッシュしたが、電車は無情にも走り去ったあとだった……。
 時刻表を見たら、次の電車が来るのは20分後となっている。これでは授業に間に合わない。「しまった!」と私は青ざめた。自分だけならまだしも、私のプリントを当てにしている人のことを思うと、できませんでしたでは済まされない。

 そうだ、ここで書いちゃえー。

 私は暴挙に出た。駅のベンチに腰掛け、ボールペンを取り出し、バッグを下敷きにしてプリント原稿を書き始めたのだ。教科書では難しい言葉で説明されているため、わかりやすい言葉に置き換えて用語の意味を書く。練習問題は穴埋め形式で作り、カッコには番号をふり解説しやすく工夫する。
 隣に座っていたサラリーマンが、横目でチラリと手元を見た。ベンチ前を通り過ぎたOLが、一瞬スピードを落として視線を向けた。高校生らしい少年は、見て見ぬふりをしたようだった。

 きっと、変な人だと思われているだろうなぁ。

 妙な人だと白い目で見られることよりも、私の意地とプライドを守るほうが何倍も大事である。幸い、近所づきあいはないから顔見知りもいない。
 恥は一時、評価は一生だ。
 待ち時間の20分を有効利用し、一心不乱に書き上げた原稿が完成したときは奇跡だと思った。職員室よりも、駅で仕事をしたほうがはかどるとは、なんたる皮肉!

「ありがとー! いつも悪いわね」
 タイムリミットを死守して印刷したプリントを渡すと、仲良しの先生は笑顔で受け取った。
 でも、どこで書いたかは決して言えない……。



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すべり込みだよ、人生は(1)

2008年10月05日 18時07分58秒 | エッセイ
 何をするにも、私は期限ギリギリに間に合えばいいと思っている。
 たとえば、朝の出勤時刻。私が勤めている学校は8時半から勤務時間なのだが、いつも8時28分頃に到着する。決して朝に弱いわけではなく、お弁当を作ったり筋トレをしたり朝食の準備などで、あっという間に時間がたってしまうからだ。
 中には7時に出勤する人もいる。特に、育児や家事の負担がない男性は来るのが早い。私は好奇心から早く出勤したがる心理を知りたくて、もうじき定年退職を迎える山田さんに聞いてみた。
「先生はいつも早く来てますね。もしかして、1番ですか?」
「いえいえ、どんなに頑張っても私は3番ですよ。○○先生と××先生は私よりも早いですから」
 控えめな言葉とは裏腹に、悔しそうな表情がちらりと垣間見えた。

 そうか、この人たちにとって、1番に出勤するということはステイタスだったのか!

 理解しがたい欲望に難しい顔をしていたら、逆に私が質問された。
「笹木先生は、遅刻しそうだとハラハラしたことはないんですか?」
 彼もまた、始業寸前にやってくる私が不可解だったらしい。
「いやー、年に1回くらいは電車の遅延で遅れることがありますけれど、普段は間に合いますからね。いつものことだし、別にハラハラしませんよ」
 私が笑って答えると、山田さんは金髪に染めた若者を見るような目をした。
「私は、ゆとりを持って行動しないと不安になるんです。遅れるくらいなら休んだほうがマシですからね……」
 なんと、極端な! 私と彼は、一生平行線のままだろう。

 出勤時刻だけに限らず、書類提出や各種の手続きなども、期限間際にならないとやる気が起きない。仕事の準備もそうだ。教材づくりもテストの作問も、尻に火がつくまで放置してしまう。期限が迫り、「よしやるぞ」と決心すれば、睡眠時間を削ってでも集中して終わらせ、何が何でも間に合わせるのだが。
「もっと早く始めれば、夜更かししないですむんじゃないの?」
 山田タイプの夫にはよくこう言われるが、どうしても私にはそれができない。

 一体、いつからこうなったのだろうと考えてみた。すると、母がよく口にした、私が生まれたときのエピソードにたどり着いた。
「砂希は、予定日を過ぎてもなかなか生まれてこなかったんだよ。陣痛が起きる気配もゼロ。医者には、2週間たっても出てこなかったら、陣痛促進剤を使いましょうって言われたよ」
 今は違うかもしれないが、危険をともなう促進剤を使用すること、それは当時の常識だった。
「そしたら、きっかり2週間後に陣痛が起きて、自然に生まれてきたんだから。まったく、アンタはちゃっかりしてるよ!!」
 胎児にとって、子宮は非常に居心地のよい場所だというから、離れがたかったのだろう。陣痛促進剤を使う直前まで、私はぬくぬくと母の胎内にとどまっていた。おかげですっかり肥えて、身長50cm 体重3744gの、ソーセージのように肉の詰まったベビーになってしまった。2人目なのに、分娩所要時間が14時間を超えたというから、困ったものだ。

 胎児のときからの習性とは。筋金入りだね、こりゃあ!

 ン十年前の10月4日が、私の出産予定日だった。
 山田タイプの人だったら、きっと9月中に生まれていたことだろう。



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猫の倍返し

2008年10月02日 21時07分04秒 | エッセイ
 昨日、娘のミキを連れて、小泉今日子主演の映画『グーグーだって猫である』を観た。上野樹里が大好きなミキと、大島弓子ファンである私との利害関係が一致したおかげである。
 グーグーはとても可愛かったが、私は決して猫派ではない。実家で飼っていたセキセイインコを食べられたり、金魚を傷つけられたりしたせいで、むしろ嫌いだったくらいだ。
 猫を飼いたいと思ったことは、これまでに一度もない。

 小学生のころ、幼なじみがクロという猫を飼っていた。友達数人と一緒に、その子の家に遊びに行ったことがあり、縄跳びや缶蹴りをしていたらクロが現れた。
「わー、かわいいっ!!」
 友達が口々にクロの名前を呼ぶと、愛嬌を振りまいて近づいてきた。しかし、私が呼んでも反応せず、クロは知らんぷりをしている。聞こえなかったのかな、と私は首をかしげた。すると、幼なじみが勝ち誇った顔で、クロの気持ちを代弁しはじめたのだ。
「あのさぁ、砂希ちゃんは猫がキライだってこと、クロにはわかるんだよ。猫は、猫ギライの人には近づかないの。いくら呼んだって無駄だよ」
 まッ、失礼しちゃうわッ!! せっかく呼んでやったのに!!
 私はたいそう気を悪くして、クロと戯れる友人を見ているしかなかった。

 たしかに、猫には空気を読んだり、雰囲気を察する力があるような気がする。個体差があるから、ドンくさい猫はボヤボヤしているけれども、敏感な猫は危険を察知して素早く逃げたり、ほんのちょっとの隙を突いてエサをゲットしたりと賢い。
 飼い主に無様な姿をさらさぬよう、死期を悟ったら目に触れない場所まで行って寿命を迎えるとも聞く。また、飼い猫が死んだら病気が治り、まるで飼い主の身代わりになったかのようだ、なとどいう美談も耳にする。猫も恩返しをするのかもしれない。
 しかし、昔話の猫は執念深い性質として描かれ、祟るものとされていた。

 グーグーの映画が終わると、薄暮が迫っていた。夕食の支度をする時間である。門を開け、郵便物を取ろうとして庭に回り込んだら、何か柔らかいものを踏んだ。足元が暗くて、よく見えなかったのだ。
 ゴムまりくらいの大きさの、ムニュッとした感触が靴の下で感じられた。
 あわてて足の下を見ると、黒ずんだ球状のものがつぶれていた。
 「ああ……」と私は弱々しくつぶやき、思わず目を覆いたくなった。
 それは猫のフンだったからだ。

 まッ、失礼しちゃうわッ!! せっかく観てやったのに!!

 映画のあとだけに、余計に腹が立った。
 私は植木用のホースで靴底を洗いながら、心に誓った。
 猫なんて、一生飼わないからっ!!




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