これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

正丸峠ハイキング

2024年03月10日 21時45分46秒 | エッセイ
 忙しいときほど出かけたくなるのは、一種の現実逃避なのだろうか。
 心の欲求に応えて、埼玉県にある正丸峠までハイキングをすることにした。
 まずは、西武池袋線に乗り正丸駅で下車する。



 ここから正丸峠、伊豆が岳山頂を目指して歩くのだが、翌日は仕事ということもあり、「ほどほどに」をモットーにスタートした。
 歩き始めてすぐの場所では、大きな岩がこちらをジッと見ていて緊張した。



 地震が起きたら落ちてきそうで怖い……。歩く速度をわずかに上げた。
 違う場所にも巨岩が寝そべっていたが、この岩から視線は感じられず、くつろいでいるようだった。



 立ち並ぶ木々の高さに圧倒される。



 ここでは、人間は爪楊枝アートに紛れ込んだ米粒ぐらいの存在なのだろう。そう考えると、気楽に、力まず、自然体で楽しむ気持ちになれた。
 延々と上りが続く中で気づいたことがある。
 尾瀬に行ったときは、上りが5分続いただけでゼイゼイしたのに、ここでは15分上っても苦しくならない。以前よりもバテにくくなったらしい。
 昨年11月頃からコレステロール値、血糖値を下げる食生活を心掛けているので、その効果が出ているんじゃないのかな~と予想した。血液ドロドロから脱出し始めたことを実感する。成果が得られると、人はさらに頑張れるものなので、バレンタイン以降に食べ過ぎたチョコの穴埋めをしようと、張り切って腿を上げた。なんて単純なワタシ。
「おおっ、こんなに上ってきたんだ~」



 ところどころで振り返り、消費カロリーを計算して「えっへっへ」と笑う。体の調子もいいし、このまま伊豆ヶ岳まで行けると思ったのだが、甘くはなかった。コーヒーブレイクとトイレ休憩のため、あてにしていた奥村茶屋が閉まっていたのだ。



 どうやら営業するのは土日祝日のみらしい。その日はあいにくの月曜日。一気に気が抜けて、「じゃあ引き返そうかな」と口を尖らせた。強行してもよかったのだが、無理することもない。
「せっかくだから、付近を散策してから下りよう」
 まずは、昭和天皇がお越しになった記念の碑を見る。



 裏にも何か書いてあった。



 展望台のような場所もあったので、景色を眺めて、おにぎりをムシャムシャ。





 この日ばかりは、登山用のストーブ(バーナー)が欲しいと願った。お店が開いていなくても、自分で湯を沸かし好みの豆でコーヒーをいれたら、それはそれは美味しく感じるに違いない。しかも、検索すれば山ごはんのレシピも手に入る。どうせリュックはスカスカなのだから、多少、荷物が増えても問題なかろう。
「よし! 頑張るぞ」
 早々に下山しながら、私は今年の新たな目標を立てていた。転んでもただでは起きたくない。
 山頂グルメってどう?
 山と一緒に、お料理の写真もアップできるといいな~。
 一段と現実のストレスから解放される気がしてきた。

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コメント (8)
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