これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

英文メールを書いてみた

2023年10月15日 20時56分45秒 | エッセイ
 勤務先の高校で、留学を希望する生徒からの申請書を受け取った。
「なになに、ニュージーランドか」
 留学の条件は、受け入れ先の学校が正規の高等学校であることが必須となっている。日本にある大使館に電話をすれば教えてもらえるので、ニュージーランド大使館を調べてみた。
「え? 直接、現地に掛けてくださいってどういうこと?」
 HPを見たら、日本ではなく、ニュージーランドの電話番号が載っていた。貧乏な公立校には無理だ。
「おっ、メールアドレスもあるじゃん」
 すかさずメールを送ってみる。日本語で、受け入れ校が正規の高等学校に相当するかを尋ねたのだが、どうもこの手の質問には対応していないらしい。
「ご自身で問い合わせされてはどうですか。当該校のアドレスはこちらです」
 そんな回答が返ってきたので、初の英文メールにチャレンジすることになった。
 まず、頼りにするのはパソコンが得意な職員だ。
「ああ、それなら、Google翻訳ですね。日本語を英語に翻訳してくれますから、メールに貼りつければいいだけです」
「へ~、そんなに簡単なんですか」
「ただね、仕上げは英語科の先生に見てもらった方がいいかもしれませんね」
「はーい」
 早速、Google翻訳にアクセスする。日本語から英語への翻訳を設定すると、こんな感じになった。



 私が日本の高校で教員をしていること、生徒がそちらに留学予定であること、正規の高等学校ですか、どうぞよろしくお願いしますといった言葉を並べ、タイトルは「Greetings(ご挨拶)」とした。合っているのかどうかわからないけど。
「英語の先生、英語の先生は……いないじゃん」
 待てずに送信ボタンを押した。奇妙なメールかもしれないが、気持ちは伝わるだろう。
「おおっ、返事が来た!」
 2時間後ぐらいに先方から返信があり、ドキドキしながら開封した。
「Hi Sasaki」
 理事に相当する立場の方からだったが、何とくだけた書き出しなのだろう。
 メールをありがとう、正規の高等学校です、その生徒のお名前を教えてもらえませんか、などと短い文が並んでおり、ちょっと感動する。
 翻訳を使わなくても理解できたが、文末の「Kind regards」という語の意味がわからず気になった。
「敬具?」
 どうも結びの言葉らしい。こちらの気持ちを受け止めてもらい、丁寧な対応をされたことを嬉しく思う。
「返事の返事を送るぞ!」
 こちらも結びの言葉を使ってみたい。「Many Thanks」が気に入り、ラストにつけてみた。
 再度、送信ボタンを押すと、遠いニュージーランドが近くに感じられ、笑みが浮かんできた。
 英語の先生に採点してもらわなかったけれど、一日でとても賢くなった気がする。

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コメント (6)
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