これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

イッセイミヤケの仕事着

2020年11月22日 20時32分44秒 | エッセイ
 このところ、都内の感染者数は、いまだかつて見たことがないほど多い。
「GO TO とか、やってる場合じゃないよね」
 喘息持ちの家族はコロナ禍での外出に否定的だ。重症化リスクの低いO型で、持病のない私にとっては、気晴らしにどこか出かけたい気持ちはある。でも、万一感染したらエライことになるし、家庭にウイルスを持ち込むわけにもいかず、とても実現できそうにないとわかった。仕方なく、買い物でストレス解消を図る。
 欲しいのはスーツだ。
 若いときならいざ知らず、50代となった今では、冬場のスカートはあり得ない。
「何でストッキングを履くんだろう。寒くないのかな」
 ウールの混じったバルキータイツであればわからなくもないが、薄手のストッキングだけで出かける人の気が知れない。80デニールのタイツだって無理。私のお出かけアイテムは、防寒重視の、黒のモコモコハイソックスである。
 だが、くるぶし丈のパンツから覗く、分厚いハイソックスは違和感しかない。20度を超える暖かい日には白のスクールハイソックスにすることもあるが、いっそう、スーツとのミスマッチ感が募る。そんなしょうもない理由から、靴下感を隠せる丈のパンツスーツを探すことにした。
「意外とないなぁ」
 デパートをウロウロしても、目的のブツは見つからない。どのマネキンも、靴下が見えてしまう丈のパンツを履かされている。レッグウォーマーを重ねないと、冷え性が悪化しそう……。「これはいらない」と足早にスルーしていたら、イッセイミヤケの店舗にたどり着いた。
 以前はときどき買っていたが、自転車通勤になって以来、すっかり疎遠になっている。今はどんな服があるのかと興味がわき、入ってみた。
「いらっしゃいませ~」
 コロナ禍前は外国人客をよく見かけたけれど、今は全然いないらしい。仕事用に使えそうなスーツはないかと聞いてみたら、バックオフィスからそれらしいものを持ってきてくれた。試着してみると、足を組んでも靴下のニットがバレないくらい、パンツの丈が長い。
 もっとも、こちらの商品は長身の人向けに作られたものなので、身長155センチ未満の私が着ると、パンツもジャケットも丈が余るというだけなのだが……。
「いいですね、こういうのが欲しかったんです♪」
 すっかり気分がよくなった。購入したのは、グレーのこのスーツである。



 イッセイミヤケの系列店に「me」がある。もうちょっと買い物をしたくて、チェックしに行った。
「ビジネスシーンであれば、こちらはいかがでしょう」



 ボタンに、「me」の文字が入っているところがいい。



「着心地という点では、こちらも人気です」



 どちらも気に入り購入した。
 ちなみに、下の服は、年配の男性職員から「キャッツみたいですね」と評され苦笑した。わかるような、わからないような……。写真は紫色に見えるが、もっとダークでドロドロした、澱だらけのワイン色である。肩こりせず、楽に着られて助かっている。
 調子に乗って、こんなに買ってしまった。来月、ボーナスが出るとはいえ、カード明細が怖い。しばらく、旅行も外食もおあずけなのだから、見て見ぬふりを決め込もう。
 真冬になっても、新しいスーツを着れば、風邪ひかずに過ごせそうっ!


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コメント (6)
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