これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

美味しい有田焼

2018年07月08日 22時29分02秒 | エッセイ
 4月からずっと慌ただしくて、好きなことをしていない気がする。
 気晴らしにもってこいのイベントはないかしら、とネットを探していたら、京王プラザホテルで開催予定の「古唐津と古伊万里の魅力を紐解くツアーとホテルディナーを楽しむ会」を見つけた。すぐさま申し込み、つい先日出かけてきたところだ。
 京王プラザホテルでは、7月1日から8月1日まで「2018年度 有田・伊万里やきもの夏まつり」という催しがあり、3階や2階の一角に大皿や壺などを展示している。大きなものは迫力があるし、赤や青、緑などの色がふんだんに使われているものは賑やかだ。茶色や灰色で目立たないものでも、独特の形状が印象的だったりして、多くの来館者がのぞき込んでいた。私の申し込んだイベントは、これらの作品の解説を聞き、有田焼の皿を使用したディナーをいただくというものである。
 この日、解説をしてくれたのは、学習院大学教授の荒川正明氏であった。
「並んでいる中で、僕が一番欲しいものはこれですね」
 氏は、迷わず「柿右衛門色絵梅竹虎文十角皿」に足を運んだ。



 欧州人は、細い線で描かれた絵柄や、梅の幹の画龍図、アシンメトリーな構図に驚いたそうだ。唐草模様は顧客の注文通りに描いた結果かもしれないという話であった。
「マイセンは、柿右衛門の影響を受けて、余白を増やしています」
 なるほど。そこまで褒めちぎられると、すっかり満足して帰りたくなった。でも、ディナーがまだなので我慢するしかない。
 氏の話は、ヨーロッパの城に行ったら柿右衛門が飾ってあるかもしれないから、探すのも一興という内容で締めくくられた。柿右衛門ファンにとっては、満足のいく解説であった。
 国内向け最高峰の評がある「鍋島色絵木霞文七寸皿」も素敵だった。



「純和風で厚みがありますね」
 うんうん、それはよくわかる。しかし、\8,640,000の値付けは恐れ多い。高嶺の花として、目で楽しむしかないようだ。
 他にも、印象的な焼き物があった。













 講師の話を必死でメモっていたら、手にもボールペンのあとが……。



 焼き物を堪能したあとは食事となる。
 料理のお皿も楽しみだったけれど、柿右衛門のあとでは分が悪い。



 食べたら解散となったが、もっとよく見ればよかったという後悔もあった。
 通路に飾ってある作品も、3階のギャラリーで販売されている作品も、見るだけなら無料だ。毎日、クソ暑い日が続いている。涼を求めて、また目の保養もかねて、ご来館されてはいかが?
 2週間後、都庁に行く用事がある。
 お隣のこのホテルに、寄り道するのは言うまでもない。


    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする