これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

御札立てましょ

2016年02月25日 21時24分02秒 | エッセイ
 姉はいわゆる「士業」を営んでおり、都内に自分の名のついた事務所を構えている。
 羽振りがいいのか、都心のビルに移転したばかりだ。
「やっと片づいたところよ。今度見にくる?」
「うん、いくいく」
 ランチの帰りに立ち寄ると、室内が白で統一されており、予想よりも広くて明るい事務所だった。休日返上で、連日遅くまで働いている見返りだろう。頑張り屋の姉が誇らしい。
 しかし、某神社の御札がむき出しで、雑に立てかけられているのが気になった。
「ん? この御札、置くところはないの?」
「それ? ……どこがいいかしらね」
 姉も扱いに困っているようだ。そういえば、以前に、御札立てという商品を見たおぼえがある。神棚のない家庭でも、御札を収納できるようになっていた。あれが役に立つのではないだろうか。



 検索してプレゼントしたら、ぴったり収まったらしく、喜んでもらえた。めでたし、めでたし。
 ところで、我が家でも15年前から神社で御札を買っているのだが、ひどい扱いをしていることに思い当たった。
「御札はね、画鋲で指すのはNGなの。でも、ラップで包んで、そのラップに画鋲を指すのはOKなんだって」
 寺の住職の娘から、こんな話を聞いたことがある。だから、うちの御札はサランラップに包まれている。果たして、これは正解だったのか。特に大きな怪我や病気をしたことはないから、罰当たりな部類には入らないとは思うが、決して褒められた行為でもない。
「よしっ、うちも御札立てを買うぞ!」
 2つあるので並べて収納できること、壁かけ型であること、薄いことなどの条件を満たす商品を探したら、「お札差し」なるものが見つかった。



 箱から出すと、いたってシンプルなデザインが顔を出す。



 しかし、留め具は結構オシャレ。



 これを窓の出っ張りにかかるように取りつけ、2つの御札にかかっているラップをはがし、収納してみた。



 う~ん、ピッタリ。
 二拝二拍手のあと、両手を合わせて、これまでの無礼を詫びる。
 一拝後に顔を上げると、空気が澄んで視界が開けたかのような爽快感があった。
 御札立ても御札差しも、かっこいいなぁ。


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コメント (10)
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