これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

30年ぶり マッドマックス4

2015年07月05日 20時09分35秒 | エッセイ
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を観てきました。



 前作である「マッドマックス サンダードーム」が1985年公開ですから、実に30年ぶりとなります。



 フリルやレース、お城にお花など、美しいものをこよなく愛するワタクシにとって、暴力や狂気の渦巻く世界は非常にストレスです。でも、愛してやまないメル・ギブソン演じるマックスが、トム・ハーディという俳優でどのように再現されるのか、この目で確認したかったのです。
 しつこく降っていた雨もやみ、お天気にも「さあ行っておいで」と送り出していただいた気がしました。
 期待に反し、上映開始後1分で、ワタクシは劇場に来たことを後悔します。トム・ハーディと、シャーリーズ・セロンは目の保養になりますが、あとのキャストは何なのでしょう。男性は、一人残らず醜いメイクを施されています。



 マックス以外は全部カス、という表現が相応しいかもしれません。髪はなくスキンヘッド、頭から顔まで不気味な白塗りなのに目の周りは黒、口元には縦ジワをつけて、ガイコツそのものです。とても正視できず、スクリーンから目をそらしたくなるほどのキモさでした。おそらく、中には数多くの女性を泣かせたイケメンもいるはずですが、このメイクからはまったくわかりません。ジョージ・ミラー監督は、男優たちに恨みでもあるのでしょうか。
 ストーリーは実に単純です。組織を裏切ったシャーリーズ・セロンがガイコツどもに追われ、マックスの協力を得て逃げる。上映時間は120分ですが、それ以外はありません。見せ場はカーチェイスのみとはいえ、追われる者のスリルが味わえて、ドキドキハラハラし続けます。大変心臓に悪いです。
 今回は美女たちも数人登場するので、彼女たちを見れば和みます。肌もあらわな薄着ですが、この無力さや可憐さ、子を生むことのできる生殖力があればこそ、ガイコツ男どもが手出しできないという状況が痛快です。この薄物が彼女たちの戦闘服なのです。
 走って走って走り続け、映画は終わります。120分のほとんどがカーチェイスに費やされており、内容に無理があることを差し引いても、スピード感とスリルは圧巻でした。その証拠にエンディングロールが流れても、すぐに立ち上がれない観客が多かったようで、劇場内が照明がついてから出口に向かっていました。
 新マックスの評価としては、合格点をつけたいです。他の登場人物がブサイクなせいか、マックスがやけにカッコよく見え、すべてを頼りにしたくなります。そういえば、過去のマッドマックスシリーズにも、イケメンは登場しませんでした。そして、マッドマックス1作目から、私はメル・ギブソンのファンになったのです。今にして思えば、ミラー監督の術中にはまったような気がします。
 劇場から出て、空を見上げました。また雨が降っているのではと予想していたのですが、冷たいものは落ちてきませんでした。
「お帰り。今なら濡れずに戻れるよ」と頭上からささやかれ、ワタクシは気をよくして家に着いたのです。
 次は、トム・ハーディの映画が観たいと思っています。


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コメント (14)
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