これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

コンビニカフェラテ

2015年06月25日 21時18分45秒 | エッセイ
 たしか、2年前。
 福岡に行ったとき、泊まったホテルの周辺にはコーヒーショップが見当たらなかった。しかし、ローソンはある。入ってみると、私の好きなホットのカフェラテが販売されており、人ごみから友人を見つけたような喜びを感じたものだ。
 それ以来、コンビニカフェを利用する機会が増えた。ドトールやスタバだと、太るとわかっていながらも、ワッフルやケーキなどを組み合わせるリスクが潜んでいる。でも、イートインスペースのないコンビニでは、それはできないから諦めもつく。財布にも血糖値にもやさしいのである。
 コンビニカフェラテは、値段の割においしいところが気に入っている。当時、ローソンではポンタカードを提示して180円だったが、ファミマが150円で売り出してからは値下げして横並びの価格となった。
 最初の値段は何だったのか? とのツッコミはさておき、コスパ的に満足できるところは高い評価をしたい。
 ファミマのカフェラテも何度か飲んでみた。味に大差はないが、こちらはセルフである。レジでカップをもらい、マシンのスイッチを押して自分で注ぐ。子どもだったら面白がるだろうが、大人はすぐ飽きてしまう。面倒に感じるのは、私がものぐさだからかもしれない。
 実は、昨日もファミマに行く用事があった。買い物ついでにカフェラテを頼んだけれど、自分でボタンを押してフタをしめると、何かが足りない気がした。味はいつもと同じなのに、なぜだろう……。
 今日もカフェラテが飲みたくなり、仕事帰りにローソンに寄った。
「いらっしゃいませ」
「ホットのカフェラテのMサイズをください」
「はい、少々お待ちください」
 ローソンでは、店員さんがカフェラテをいれてくれるから、ただ待つだけでよい。
「お待たせしました」
 カップを両手で持ったお姉さんが、ニコッと微笑んでこちらに差し出す。思わず私も笑顔になり、すり減った心に張りが戻る。そうか、昨日の疑問はこれなのかと納得した。
 おそらく、私は、ただカフェラテが飲みたいのではないのだ。コーヒーショップのように、誰かにいれてもらうことを望んでいる。「ごゆっくり」とか「ありがとうございました」などと声を掛けてもらえば、もっと気持ちが和らぎ、一日の疲れが軽くなるのである。
 よし、値段は同じでも、これからはローソンで買うことにしよう!
 誰かに甘えたがっている自分を見つけて、私は照れ笑いを浮かべた。


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コメント (8)
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