これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

ワイン愛

2015年04月26日 12時01分59秒 | エッセイ
 先日、「ホビークッキングフェア 2015」のチケットをいただいた。
 一度も行ったことはないが、ホームページには、パンや豆腐、米、飲料、寿司などの販売や試食、ワークショップなども実施するとある。開催場所の東京ビッグサイトまで、姉を誘って出かけることにした。



「ヨーグルトいかがですかぁ~」
 会場入口で、早速ヨーグルトの試食に出くわした。新商品なのだろうか。ありがたくいただくことにした。



 甘さ控えめのためか、酸味がやや目立つけれど、さっぱりして夏向きのだった。
 ぬれ煎や甘納豆はスルーして奥に進むと、テーブルやイスの並んだブースがあった。壁には、個性豊かな流線型のボトルが並んでいる。
「あ、ここ、ワインだよ」
 のん兵衛の姉を肘でつつく。二人で立ち止まったせいか、中から男性が声をかけてきた。
「ワイン、お好きですか? どうぞお掛けください」
 イスを勧められ、姉の顔をチラリとのぞきこむ。姉はニンマリ笑い、「もちろん飲むわよ!」という目を返した。偶然とはいえ、ワインの前にヨーグルトを食べているから、タイムリーである。
 ここのワインは、飲食店に卸すことを主にしており、市販されていないらしい。卸値で販売する数少ない機会と説明された。
 まずは白。男性が左端のボトルから、葡萄の品種や特徴を説明したあと、プラスチックの試飲容器に中身を注ぐ。4種類飲んだが、お値段は2000円台から6000円台で、思ったよりもリーズナブルだ。姉は興味を示していたが、私はピンとくるものがなかった。
 次に赤。男性は、さらに4本のボトルを持ってきて、小豆色の液体をカップに注いで手渡す。私は赤のほうが好きなので、ワクワクしながら待った。
「あ、美味しい」
 この中に、口当たりが柔らかくて、舌を包み込むように広がるスペイン産ワインがあった。酸味と渋みのバランスがとれていて、後味もソフトで申し分ない。どこに出しても恥ずかしくない、自慢の息子とはこういうものであろう。自宅で飲むもよし、友人へのプレゼントにもよし。一瞬で買うことに決めた。
 試飲後のカップがテーブルにあふれたが、まだ続きがあった。



「デザートワインはいかがですか?」
 姉は甘いワインが苦手だが、私は得意中の得意だ。喜んで手を出した。
「このボトルはヴァイオリンの形をしています。もしかしたら、チェロかもしれませんね」
「まあ、ユニーク!」
 ボトルも味も気に入った。甘いものに目がない母も飲みたがるだろう。これは親族の宴会用によさそうだ。
 このあと、珍しいワインやアイスワインなども飲ませてもらって、購入手続きに進む。姉は白を中心に3種類、私は赤とデザートの2種類にした。時計を見ると、50分もいたことがわかり、急いでランチの店に向かう。
 アルポルト 東京ビッグサイト店。



 イベント以上に楽しみだったのが、ここでのランチである。あわただしい平日と違って、姉とおしゃべりしながら手の込んだお料理をいただけるのだから、生き返る心地がする。
「ビールにする?」
「ワインはもういいよね」
 さすがに12種類も試飲すると、ワイン以外のものが欲しくなる。試飲だけで私はでき上がっていたが、姉は飲み足りなかったようだ。
「ビール、もう一杯ください」
 ……このペースにはついていけない。
 食後は再び展示会場に戻り、ソフトクリームを食べたり、豆腐やかまぼこの試食をした。



 デコ寿司の技術にはつくづく感心させられる。



 入れ代わり立ち代わり、カメラを向ける人がやってきた。


 
「もう十分だね~」
「ワイン買えたしね~」
 東京ビッグサイトは少々遠かったし、仕事で疲れていたけれど、行くだけの価値はあった。
 ワインさん、ワインさん、早くいらっしゃーい!


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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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コメント (12)
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