これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

博物館に初もうで(1)

2015年01月04日 21時13分13秒 | エッセイ
 年末に宣言した通り、東京国立博物館(以下トーハク)に行ってきた。



「博物館に初もうで」の企画は1月2日から12日まで開催されているが、和太鼓や獅子舞などの新春イベントがあるのは2日、3日だけ。どうせなら、そこを狙いたい。ホームページをチェックしていたら、高3の娘がのぞきこんできた。
「3日ならミキも暇だから、一緒に行かれるよ」
「じゃあ3日ね」
 トーハクに行くときは特別展開催時ばかりだ。今回は総合文化展なので新たな発見があった。
「え? 高校生以下無料?」
 まず、料金が全然違う。一般は620円だが、「子どもといっしょ割引」なるものがあり、私も520円で入館できた。これはお得だ。
 それから、写真撮影ができることにも驚いた。中には撮影禁止の展示物もあるが、特別展では一切できないことを考えると感動ものである。
 早速、気に入った展示物を撮ってみた。







「お母さん、そろそろ獅子舞だよ」
「あっ、本当だ」
 展示物もいいけれど、本日のメインは獅子舞なのだ。早めに、本館前のステージに行かねば。
 この日、見事な舞で観客を楽しませてくれたのは、東都葛西囃子睦会というところらしい。獅子のお面をかぶっていたのは、意外にも女性であった。



 みかんを食べ、皮をペッと吐き出したところでおしまいだ。



 続いて、恵比須さまの舞と



 大黒さまの舞も見られる。



 その後、獅子舞が2体に増えて、観客席まで下りてきた。



 獅子舞に噛んでもらうと、その年は無病息災で過ごせると言われているので、ギャラリーは大喜びだ。たちまち人垣ができる。
「わあ~っ」



 私たち親子も獅子舞の近くに行き、頭を下げる。「パックン」という木の音が聞こえ、かすかな風を感じた。これで、今年は病気をせず頑張れるに違いない。
 ほのぼのとした雰囲気の中、男児の泣き声が聞こえてきた。
「ほら、〇〇くん、獅子舞に噛んでもらおうね」
「イヤだっ、怖い、怖い~!」
 若い母親が、未就学の男児を抱いて獅子舞に突進する。子どもは逃げたくて仕方ないのに、自分の力ではどうすることもできない。目を剥き、手足をバタバタさせて抵抗する様子に、観客から笑いが起きた。
 ついに、獅子舞の近くまで来てしまったとき、ひときわ大きな叫び声をあげる。
「わああああーーーー」
「あはははは」
 必死な子どもに、笑う大人。のどかな新年である。
 獅子舞のあとは昼食だ。だが、レストランには長蛇の列ができている。名前と人数を書いたあと、待ち時間を利用して本館の1階に行った。そこには、私の大好きな仏像がたくさん並んでいた。





 日本刀も美しい。



「お母さん、20分経ったよ。もう呼ばれちゃったかも」
「そうだね、そろそろ戻ろう」
 レストランに戻ると、「お名前をお呼びしたときご不在の場合は、キャンセルとさせていただきます」との文字が見えた。おやおやと焦ったとき、ウエイターの声が響いた。
「ササキサキさま2名様、いらっしゃいますか?」
「はいはいっ!」
 なんと、ジャストミート!
 2015年が、実に気分よくスタートした。
 上野公園も、水が躍っている。




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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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コメント (11)
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