台風11号が、各地で大暴れしている。
進路から外れた東京でも、今朝は7時あたりから大雨となった。
「ババババババッ」
水鉄砲、いや機関銃のような雨粒が、窓に当たって大きな音を立てる。これにはギョッとした。
「ゴロゴロゴロ……」
遠くで雷鳴が聞こえ、9時台になっても、明るくなるどころか日没後のような暗さである。だんだん、風も強まってきた。柿や桜などの樹木が左右に強く揺さぶられ、葉が大きな悲鳴を上げる。
「ザザザザ~、ザザザザ~」
雨と風で水煙が上がり、やたらと視界が悪い。こんな日はどこにも出かけたくないが、昼食の材料を買いに行かねばならない。「昨日買っておけばよかったな」と思いつつ、「そのうち、やむだろう」と楽観視して、雲の切れ間を待った。
午前11時前に、そのときがやってきた。いきなり空が明るくなり、小雨になったのだ。
「今だっ」
準備していた買い物メモと傘を持ち、長靴を履いて、私は家を飛び出した。スーパーまでは徒歩5分。魚や野菜を選んで会計をし、家に着くまでの所要時間はトータルで30分だ。そのくらいはもつだろう。
最初の角を曲がると、雨はますます小降りになった。しかし、道路はいたるところで冠水していて、いくつもの川ができている。かなりの雨量があった証拠だから、長靴で正解のようだ。足首の深さまでつかりながら、私はスーパーを目指した。
ようやく店内に入ると余裕が生まれ、メモに書いていない道明寺だの、グレープフルーツだのが欲しくなった。必要なものと余計なものをレジに持っていき、会計をすませる。こんな天気なのに、スーパーには結構客がいた。みんな、そのときを狙って来たのかもしれない。
「ありがとうございました。天気が悪いですから、お気をつけて」
「はあい、どうも~」
レジのオバさんが優しい言葉をかけてくれた。カゴを持ってマイバッグに収納し始める。窓を見ると、再び強い雨が降ってきたようだ。時間を稼ぎながら、ゆっくりゆっくり手を動かす。一時的なものだったようで、すぐに小降りになってきた。
「よーし」
意を決して外に出る。空は明るいままで、雨は間もなくやみそうだ。一応、傘は差すが、差さなくても問題ないくらいの雨量になっている。
こんな天気なのに、ほとんど濡れなくてラッキー!
うまい具合に移動でき、今日はツイていたと喜んでいたら、いきなり腰から下に冷たいものがかかり、視界が白く濁った。
「な、何?」
ガードレールを挟んで、私の右隣を、白い乗用車が走り抜ける。どうやら、冠水した道路を走ったさい、はねた水が私にかかったらしい。泥の汚れはなかったが、右半身がずぶ濡れになった。雨には濡れなかったはずなのに、髪やメガネにも水滴がかかり、しばし呆然とした。
ドライバーのみなさん。
冠水した道路を走るときは、歩行者に配慮して、ちゃんと減速してくださいね!
ああ、冷たかった。プンプン!
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
進路から外れた東京でも、今朝は7時あたりから大雨となった。
「ババババババッ」
水鉄砲、いや機関銃のような雨粒が、窓に当たって大きな音を立てる。これにはギョッとした。
「ゴロゴロゴロ……」
遠くで雷鳴が聞こえ、9時台になっても、明るくなるどころか日没後のような暗さである。だんだん、風も強まってきた。柿や桜などの樹木が左右に強く揺さぶられ、葉が大きな悲鳴を上げる。
「ザザザザ~、ザザザザ~」
雨と風で水煙が上がり、やたらと視界が悪い。こんな日はどこにも出かけたくないが、昼食の材料を買いに行かねばならない。「昨日買っておけばよかったな」と思いつつ、「そのうち、やむだろう」と楽観視して、雲の切れ間を待った。
午前11時前に、そのときがやってきた。いきなり空が明るくなり、小雨になったのだ。
「今だっ」
準備していた買い物メモと傘を持ち、長靴を履いて、私は家を飛び出した。スーパーまでは徒歩5分。魚や野菜を選んで会計をし、家に着くまでの所要時間はトータルで30分だ。そのくらいはもつだろう。
最初の角を曲がると、雨はますます小降りになった。しかし、道路はいたるところで冠水していて、いくつもの川ができている。かなりの雨量があった証拠だから、長靴で正解のようだ。足首の深さまでつかりながら、私はスーパーを目指した。
ようやく店内に入ると余裕が生まれ、メモに書いていない道明寺だの、グレープフルーツだのが欲しくなった。必要なものと余計なものをレジに持っていき、会計をすませる。こんな天気なのに、スーパーには結構客がいた。みんな、そのときを狙って来たのかもしれない。
「ありがとうございました。天気が悪いですから、お気をつけて」
「はあい、どうも~」
レジのオバさんが優しい言葉をかけてくれた。カゴを持ってマイバッグに収納し始める。窓を見ると、再び強い雨が降ってきたようだ。時間を稼ぎながら、ゆっくりゆっくり手を動かす。一時的なものだったようで、すぐに小降りになってきた。
「よーし」
意を決して外に出る。空は明るいままで、雨は間もなくやみそうだ。一応、傘は差すが、差さなくても問題ないくらいの雨量になっている。
こんな天気なのに、ほとんど濡れなくてラッキー!
うまい具合に移動でき、今日はツイていたと喜んでいたら、いきなり腰から下に冷たいものがかかり、視界が白く濁った。
「な、何?」
ガードレールを挟んで、私の右隣を、白い乗用車が走り抜ける。どうやら、冠水した道路を走ったさい、はねた水が私にかかったらしい。泥の汚れはなかったが、右半身がずぶ濡れになった。雨には濡れなかったはずなのに、髪やメガネにも水滴がかかり、しばし呆然とした。
ドライバーのみなさん。
冠水した道路を走るときは、歩行者に配慮して、ちゃんと減速してくださいね!
ああ、冷たかった。プンプン!
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