これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

カタカナ過剰エッセイ

2014年07月27日 19時59分00秒 | 過剰エッセイ
 あるエッセイストの作品に、こんなフレーズがあった。
 男性からの贈り物で、「あっ、うれしい、こんなものがずうっと欲しかったの」と、本心から言うようなものに、おめにかかったことはない、と。
 噴き出してしまった。ミートゥーである。開けてビックリ、「なんじゃこりゃ」のプレゼントが実に多い。でも、それを口に出したらジ・エンド。目尻をピクピク、小鼻をヒクヒク痙攣させながら、必殺「その場しのぎ」が炸裂する。
(少しの間)「へ、へえ~、いいじゃな~い」
 そもそも、プレゼントは贈り主の目の前で開けるのがマナーと聞くが、私のような大根役者にとってはリスクが大きすぎる。相手の好意を無にしないためにも、プレゼント選びを男性任せにせず、「これが欲しい」とハッキリ伝えたほうがベターである。
 でも、何が欲しいのか、思いつかないことも多い。プレゼントをもらうプロ、キャバ嬢の手法を見習ってみよう。
 彼女たちは、客が何か贈りたいと言ってきたら、あらかじめ決めておいた時計やブランドバッグなどの型番まで伝えるそうだ。どの客にも同じものを買わせ、ひとつだけ身につけたら、残りは質屋へゴー。
「ほら、これ、あなたからもらった時計よ」
 いつでもどこでも誰にでも、プレゼントを大事にしていると言い切ることができる。
 すごい、すごい、何とブリリアントな作戦!
 その上をいくのが、叶恭子である。
「ワタクシ、お車のプレゼントは一切お断りしております。書類や手続きが大変ですもの。いただくなら、土地や不動産の権利証や株券などの有価証券が一番なのです」
 不思議なことに、こういった類のものはどの国でも茶封筒に入っているという。何ともトラディッショナルな香りがした。
 普通の女性にとってはアンビリーバブルな話だが、有価証券と聞いてピーンとくるものがあった。

 そうだ、前売り券が欲しい!

 映画だったら、8月1日公開の「るろうに剣心 京都大火編」がいい。エネルギッシュで美しい佐藤健くんを見てパワーチャージするのだ。
 美術展だったら、Bunkamura・ザ・ミュージアムで8月9日より始まる「進化するだまし絵」が見たい。ひねりと工夫のある作品に、フィーバーすること間違いなしである。
 ミュージカルだったら「ミス・サイゴン」がウエルカム。市村正親がキャストの日をプリーズ!
 テーマパークだったら、富士急ハイランドのフリーパス。ディズニーリゾートには絶叫系がないので、もらったとしても、キャバ嬢を見習ってオークション行きですな。
 うん、これだけ候補があればノープロブレム。
「うっ、うれしい! こんなものが、ずうぅ~っと欲しかったの!」
 心から言えるようになったけれど、くれる人がいなかった……。
 しょうがない。「ミス・サイゴン」は自分にプレゼント!



 イエ~イ!


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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (14)
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