これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

咳、鼻に効くもの

2014年04月17日 20時14分30秒 | エッセイ
 朝起きたら、のどが焼け付くように痛かった。4月初めのことである。
 何年かぶりに、風邪をひいたらしい。しばらくすると、咳と鼻水も出てきて辛かったが、熱はない。すぐ治るだろうと高をくくり、マスクをして仕事に行った。
 しかし、なかなか治らない。鼻ズルズル、咳コンコンで3日ほど過ごし、ようやく土曜日が来た。迷わず医者に行く。
「風邪は治りかけています。鼻水はアレルギーですね」
「アレルギー?」
「はい。後鼻漏(こうびろう)症候群といって、鼻水がのどのほうに流れていますから、これが止まれば咳も出なくなります。薬を出しておきますので、一日1回飲んでください」
 そんなこんなで、アレルギーの薬を飲み始めたのに、なかなか効果があらわれない。
 咳がとまらないまま、新学期がスタートし、始業式を迎えた。
「ゴホゴホ、一列に並びなさーい!」
「わあ、先生、声が変~」
 生徒は、私の不調に気づいたようだが、やさしい気配りはない。
「1年生は2年生に進級し、2年生は3年生となり、明日は新入生が入学します」
「ゴホッ、ゴホッ、ゴホッ」
 校長の話が始まると、なぜか激しく咳き込んだ。顔が赤くなり、涙がにじむくらい苦しい。校長の声を超えるボリュームとなり、相当やかましかったらしい。
 不意に、生徒の列から「わざとだ」というつぶやきが聞こえてきて、苦しいやらおかしいやら。
 ワザト ジャ アリマセン!
 翌日は、入学式だった。
 式場で座っているだけで、声を出す必要はない。今日は楽勝だと安心したのもつかの間、校長が「入学許可」のために登壇したとたん、またまた咳が出てきた。
 そして、その翌日、会議で校長が目の前に座っているときにも、咳が止まらなくなる。
 うちの校長は、いつもニコニコしていて人当たりがいいのだが、咳を誘発する顔なのかもしれない……。
「笹木先生、風邪ですか?」
 後ろから話しかけられ、振り返ると、校長が笑顔で立っていた。
 あれだけ、目の前でゴホゴホしていれば、気づくのも当然であろう。
 薬でだいぶよくなったものの、10日経っても、マスクが手放せない日が続いていた。
「ママ、ダニが原因かもしれないよ。ふとんを掃除してみようか」
 夫が思いつきで話しかけてくる。去年、ふとんクリーナーを買ったようだが、まだ使っていないのだ。私がダニアレルギーなので、威力を試すつもりだろう。
「うん、じゃあお願いね」
 夫が用意した兵器は、「ふとんクリーナー レイコップ」である。



 これが、予想以上に素晴らしい効果をあげた。
 たいてい、夜中は咳で目が覚める。しかし、翌日からぐっすり眠れるようになった。寝坊するくらい、熟睡できるのがうれしい。さらに、朝イチが一番辛いのに、クリーナーをかけた翌日からは、驚くくらい鼻水が出なくなったのだ。鼻の通りがいいと、咳も出ない。おそるおそるマスクを取っても、ほとんど問題がなかった。
 ようやく治ったらしい。
 薬より先に、ダニ退治をすればよかったのかな。


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コメント (12)
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