これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

ここ掘れワンワン

2014年03月27日 20時47分07秒 | エッセイ
 タイトルを見たとき、後頭部にバスケットボールが命中したような衝撃を受け、この本が読みたくなった。
『長生きしたけりゃ ふくらはぎをもみなさい』(株式会社アスコム)



 目下の私の悩みは、むくみと冷えである。特に最近は、指輪が入らないくらい水がたまっているし、足元がスースーするからレッグウォーマーが欠かせない。スカートもはけず、本当に不自由だ。
 しかし、ふくらはぎを揉みほぐすことによって心臓に戻る血流が刺激され、むくみや冷え症の改善、老廃物の排出などに効果があるのだという。私のふくらはぎには、ほとんど筋肉がない。細くていいねと言われることがあっても、ポンプとしては失格だろう。「身心健康堂」の院長である槙孝子氏の著書なので、だまされたと思い買ってみた。
 マッサージのやり方は難しくない。くるぶしから膝に向かって、両手の親指を重ね、腹式呼吸をしながら揉んでいく。しかし、最初はコツがつかめず、手ごたえのないまま時間ばかりが過ぎていった。
 2回目、3回目になると慣れてくる。お腹をへこませて息を吐きながら、指に力を入れる。お腹をふくらませて息を吸うときに、指を放す。繰り返しているうちに、刺激するポイントが見えてきた。

 ここ、ここ。

 花咲じいさんの飼い犬・シロのように、大判小判の眠る場所に指が移動する。グリグリッと押して力を入れると、コリがほぐれる手ごたえを感じ、大変心地よい。

 ここ掘れワンワン、ここ掘れワンワン。

 次の場所もわかっている。2センチほど上のところだ。ほどよい力を加えて、上下左右に円を描くようにして、広範囲に揉みほぐせと指示が飛び、指が勝手に動いていく。
 指圧は、私に向いているようだ。
 考えるまでもなく、手が別の生き物のように自分の意思で動き、大判小判を掘り当てる。子どものときは、よく母の肩を揉んであげたものだが、そのときから、どこを押せばよいかわかっていた。誰かに教わったわけでもなく、完全な自己流なのに、母は肩が軽くなって気持ちがよいと喜んでくれた。ひょっとすると、前世は指圧師だったのかもしれない。
 まだ、ふくらはぎマッサージを始めて一週間も経っていないけれども、尿量が増え、指輪が入るようになった。こむらがえりも起きなくなり、スカートが履ける日も近そうだ。美容、アンチエイジング、ダイエットにも効果を発揮するらしい。
 指先にいるシロが、また「ここ、ここ」と教えてくれるだろう。
 調子にのって、退職後は指圧で生活しようかと企んでいる。


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コメント (11)
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