これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

留守番チーズケーキ

2014年01月19日 20時32分26秒 | エッセイ
 去年、某通販でベイクドチーズケーキの頒布会を申し込んだ。
 月に一度、生クリームやバターを使わないチーズケーキが、ホールで送られてくる。1月は「カマンベール・ド・ノルマンディ」で、口当たりのいいケーキである。



「おいしい、おいしい」
 私と娘は喜んで食べていたが、夫は手を出さない。
「食べないの?」
「いらない」
 これは珍しい。体重を気にしているのだろうか。大口消費者がいないと、予定が狂う。
 いくら美味しいケーキでも、女2人で1ホールは厳しい。幸い、賞味期限は一週間。数日かけて、毎日ちまちまと食べ続ける破目になった。食べ切るまで、冷蔵庫にはチーズケーキが留守番をしていて、結構なプレッシャーである。

 翌日は、仕事を早めに上がり池袋に向かう。その日は、夕方から研修会があった。
「笹木先生、奇遇ですね」
「あっ、永野先生、いらしてたんですか」
 会場で、前の学校で一緒だった先生に会った。まだ若いのにしっかりしている、2児のママである。久しぶりだったので、終わったあとは、ゆっくりおしゃべりしたくなった。
「お茶でもどうですか?」
「いいですね。でも、子どものお迎えがあって、もう帰らないといけないんです」
「まあ残念。近くに、タカセがあったものだから」
「タカセもいいけど、ロクシタンカフェもありましたね。珍しいと思いました」
「ロクシタンカフェ?」
 永野さんにはフラれてしまったが、そのカフェが気になる。興味を示したら、彼女が案内してくれた。
「あった、ここですよ」
「まあ、オシャレ。じゃあ、私はここに寄っていきますね」
「お疲れ様でした」
 カフェは、若い女性で混雑していた。メニューを見ると、スイーツが充実しているようだ。



 うーん、どれにしよう。

 スイーツを選んでいたら思い出した。うちには、チーズケーキが待っていることを。
 ……残念。
 泣く泣く、カフェオレだけを注文する。



 しかし、これが実にまろやかで、今まで飲んだカフェオレの中ではピカイチだった。
 ただし、カフェオレボウルには取っ手がないので、飲みにくいのが欠点ではあるが。

 パリのカフェオレより美味しいかも……。

 きっと、スイーツも美味しいに違いない。今度は何としても食べてみたい。
「チーズケーキ大好き! 僕が手伝ってあげるよ」
 同僚の先生にそんな話をしたら、来月から彼が大口消費者になってくれるという。これはありがたい。
 2月は「フェタ」というチーズを使ったケーキらしい。半分は同僚におすそ分けして、残りを娘と2人で片づければ、ロクシタンカフェのスイーツが近づいてくる。
 楽しみ~☆


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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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コメント (12)
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