これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

「OKY」と「WBS」

2013年07月11日 21時12分49秒 | エッセイ
 大学時代の友人が、今や税理士となり独立している。
 彼は大変な社交家で、税理士仲間や顧客、プライベートな友人などに声をかけ、毎月飲み会を開催している。異業種交流も面白そうだ。「機会があったら来てよ」と言われたので、お言葉に甘え参加してみた。
 場所は、都内の小さな店である。駅から近いのに、細い路地で迷った。20分ほどウロウロし、どうにか到着したときには、みんな酔っぱらっていた。
「こんばんは~」
「こんばんは! よく来てくれたね」
 友人がさらりと紹介したあとは、名刺交換が始まる。教員は私だけだった。
 起業して、代表取締役の肩書を持つ人も多い。年齢層は40代から50代といったところだろうか。若き社長たちは産業界の話題が多く、実に新鮮だった。
「昔、KYって言葉が流行ったよね」
「あった、あった!」
 KYとは、「空気 読めない」の略語である。一時は相当なブームになったが、今では誰も口にしない。
「OKYって何だか知ってる?」
「何だ、それ」
「『おまえ こっちで やってみろ』。中国あたりでは、日本の本社が無茶な売上目標を押しつけたりすると、こう言うらしい」
「ははは、ウケるな~」
 私もそれは経済誌で読んだことはあるが、たしか続きがあるはずだ。
 発想の転換を図り、「WBS(わかるまで ボスを 説得する)」という言葉も生まれているという。厳しい競争社会で生き残るためには、仲間割れをしている暇はなく、本社と現地法人が歩み寄る姿勢が大切なのだろう。
 その後は、アパレル業界や芸能界の裏話で盛り上がり、あっという間にお開きの時間が来た。
「じゃあ、男性陣は一人3000円ということで」
 友人が、お会計を始める。お財布を出して待っていると、「女性は無料だよ」と言われた。安い店だから、気をつかわないでいいらしい。

 うーん。

 公務員は、基本的に男女平等だから、そういう方式には慣れていない。親しい男性ならともかく、初対面の男性にごちそうしてもらうのは、どうにも居心地が悪い。
「ごちそうさまでした」
 笑顔であいさつしたものの、「タダじゃ気が引けるから、あんまり参加できないな……」という気持ちになる。

 OKY(男は 勘定 よろしくね)はどうかと思う。
 WBS(割り勘は ベターな 清算手段)が気楽でよいのでは?

 私の感覚がズレているのだろうか。


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コメント (14)
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