今年も母の日がやってきた。
「もう、お花はいらないからね」
プリザーブドフラワーがいくつかあるので、これ以上は必要ないと思い、夫と娘には買わなくていいと宣言した。
「何が欲しいの?」
娘がプレゼントを買ってくれるらしい。しかし、何も思いつかない。
「じゃあ、美容院の帰りに自分で買ってくるから、お金ちょうだい」
「……」
娘は歯をむき出し、不満そうだが、まあ仕方あるまい。
「ママ、これどうぞ」
夫がゴディバの箱を差し出した。母の日用の詰め合わせらしい。
「ありがとう~♪」
開けてみると、美味しそうなチョコレートがギッシリ詰まっている。
彼にしては珍しく、気の利いたプレゼントである。一人でニヤけてしまった。
美容院の帰りに、駅ビルに寄る。欲しいものはすぐに見つかった。
シャープなフレームの写真立て。なかなかいい感じだ。
レジに持っていくと、店員のお姉さんが声をかけてくる。
「いらっしゃいませ、母の日用ですか」
「はい」
「……これはブライダル用なんですが、よろしいですか」
「はい」
そんなことはわかっているが、本人が了承しているから問題ないのだ。
「どちらの包装になさいますか」
「じゃあ、ピンクのほうで」
自分へのギフトを自分で買うというのも、変な体験である……。
「ただいま」
「おかえり。プレゼントは買ってきた?」
私が包みを差し出すと、娘は満足そうにうなずいた。代金を請求せねば。
「1575円くれ」
「レシートはもらったんだろうね。ないとやれないよ」
「ある」
「じゃあ、1600円ね。おつりはお駄賃」
「うほほ」
おかしなやり取りのあと、あらためてプレゼントを受け取る。これはこれで、妙に印象深い出来事となった。
さて、今日のごちそうは……。
何と、非常食。
というのは冗談で、これは先週、私の職場で行われた防災訓練での食事である。
水を注げば60分でできるアルファ米、クラッカー、乾パンが配られたが、どれも美味しくて驚いた。災害時こそ、口当たりのよいもので、不安な気持ちを和らげることが必要であろう。
実は昨日、博多・華味鳥の水たきセットなるものをいただいたので、これを夕食にした。
もしかしたら、母の日に合わせて、贈ってくれたのかもしれない。
こちらは、義母への花のギフトだ。
90歳の義母に、今年も贈り物ができてよかった。
来年も、お花を贈れますように。
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「もう、お花はいらないからね」
プリザーブドフラワーがいくつかあるので、これ以上は必要ないと思い、夫と娘には買わなくていいと宣言した。
「何が欲しいの?」
娘がプレゼントを買ってくれるらしい。しかし、何も思いつかない。
「じゃあ、美容院の帰りに自分で買ってくるから、お金ちょうだい」
「……」
娘は歯をむき出し、不満そうだが、まあ仕方あるまい。
「ママ、これどうぞ」
夫がゴディバの箱を差し出した。母の日用の詰め合わせらしい。
「ありがとう~♪」
開けてみると、美味しそうなチョコレートがギッシリ詰まっている。
彼にしては珍しく、気の利いたプレゼントである。一人でニヤけてしまった。
美容院の帰りに、駅ビルに寄る。欲しいものはすぐに見つかった。
シャープなフレームの写真立て。なかなかいい感じだ。
レジに持っていくと、店員のお姉さんが声をかけてくる。
「いらっしゃいませ、母の日用ですか」
「はい」
「……これはブライダル用なんですが、よろしいですか」
「はい」
そんなことはわかっているが、本人が了承しているから問題ないのだ。
「どちらの包装になさいますか」
「じゃあ、ピンクのほうで」
自分へのギフトを自分で買うというのも、変な体験である……。
「ただいま」
「おかえり。プレゼントは買ってきた?」
私が包みを差し出すと、娘は満足そうにうなずいた。代金を請求せねば。
「1575円くれ」
「レシートはもらったんだろうね。ないとやれないよ」
「ある」
「じゃあ、1600円ね。おつりはお駄賃」
「うほほ」
おかしなやり取りのあと、あらためてプレゼントを受け取る。これはこれで、妙に印象深い出来事となった。
さて、今日のごちそうは……。
何と、非常食。
というのは冗談で、これは先週、私の職場で行われた防災訓練での食事である。
水を注げば60分でできるアルファ米、クラッカー、乾パンが配られたが、どれも美味しくて驚いた。災害時こそ、口当たりのよいもので、不安な気持ちを和らげることが必要であろう。
実は昨日、博多・華味鳥の水たきセットなるものをいただいたので、これを夕食にした。
もしかしたら、母の日に合わせて、贈ってくれたのかもしれない。
こちらは、義母への花のギフトだ。
90歳の義母に、今年も贈り物ができてよかった。
来年も、お花を贈れますように。
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