これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

即席いよかんスイーツ

2013年02月10日 21時10分29秒 | エッセイ
 友人から寒中見舞いとして、いよかんを一箱いただいた。



 我が家は3人家族。とても食べきれない。一階に住む義母、隣の義弟1、そのまた隣の義弟2におすそ分けしたところ、大変喜ばれた。
 それでも、まだ10個ほど残っている。最初はシンプルに皮を剥いて食べていたが、スイーツを作ってみようと思い立つ。お正月に使ったゼラチンが余っているし、ヨーグルトも食べたい。

 よし、いよかんヨーグルトゼリーにしよう!

 クックパッドを参考にして、オリジナルのレシピを考えてみた。
 まず、いよかん3個を用意し、よく洗う。
 


 ヘタの部分から切り、中身をグレープフルーツスプーンでくり抜く。皮は容器にするので、破かないよう注意する。



 くり抜いた果肉は、タネと皮を除き、ミキサーに入れる。飾り用はミキサーに入れず、皿に取っておく。
 ヨーグルトは適当に、砂糖は好きなだけミキサーに加える。
 娘も夫もヨーグルトが好きなので200g、しかし、デブになりたくないので、砂糖は大さじ2に控えた。スイッチを入れる前に、ゼラチンをお湯で溶き、この中に入れねばならない。
 だが、量が問題だ。ゼラチンは適当に、好きなだけというわけにいかない。多いと寒天のようなカチカチゼリーになってしまうし、少ないと固まらない。温泉玉子の白身のように、ふんわりと軟らかい仕上がりにするには、どのくらいにすればいいのだろう。
 説明書を見ると、型抜きをするなら250ccで1袋、しないのなら300ccで1袋となっている。ミキサー内の液体は400cc以上ありそうだが、ヨーグルトも果肉も固まりやすそうだ。何の根拠もなく、直感で1袋と決めた。
 ミキサーのスイッチを入れる。
「ガーガガガガガ……」
 道路工事のような音が響き渡り、かくはんが終わる。あとは、取っておいた皮の器に液体を入れ、冷やすだけだ。



 さて、ちゃんと固まるだろうか。
 心配になり、30分経ったあたりで冷蔵庫をのぞいてみた。器を傾けると、液体も「ドロドロ~」と流れてくる。
 あれれ。
 いよかんの産地・愛媛県では、「いい予感」の語呂合わせで、受験生に贈る果物だという。
 しかし、私の胸をよぎるのは、「やな予感」ばかり。このままでは、ゼリーではなく「いよかんヨーグルトシェイク」ができてしまう。
 少々焦ってきた。
「用意ができたよ。出かけよう」
 その日は娘と出かける約束だった。シェイクになるのかゼリーになるのか、わからないまま家を出た。戻ってくる頃には、答えが出ているだろう。
「ただいま~」
 帰るや否や、冷蔵庫に向かった。冷えたいよかんに手を伸ばし、もう一度傾ける。



 固まった!

 引きつった顔が笑顔に変わる。
 皿によそって娘を呼んだ。



「へー、すっごく美味しいじゃん!」
 ゼリーというよりムースだ。ヨーグルトがいよかんと空気を含み、ふわふわに仕上がっている。



 やはり、ゼラチンは少な目で正解だったらしい。
 今まで、自分はどんぶり勘定だと思っていたが、実は緻密で神経質なのかもしれない。
 ……ちょっと、調子に乗りすぎ?


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コメント (16)
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