これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

大ざっぱなクリスマス

2012年12月24日 20時00分38秒 | エッセイ
 12月23日の天皇誕生日には、毎年、両親・姉夫婦・妹一家と一緒にクリスマス会をしている。今年も、ガンプラ屋敷こと妹の家で、クリスマスを祝うことにした。
 姉妹それぞれが分担して、食べ物を持ち寄っている。今回は、酒やオードブルは姉、主食や肉類は妹、ケーキやフルーツは私という具合になった。
「こんにちは~!」
 夕方、妹の家に行くと、小6の甥が出迎えてくれた。華奢な体型だが、少しずつ男の子らしくなっている。
「あっ、ミキちゃんのママだ。こんにちは」
「ガンプラ増えた?」
「ううん、あんまり増えてないよ」
「見せて」
「いいよ」
 まずは、リビングのコレクションからだ。
「あっ、ランバ・ラル!」
 


 最初に視界に飛び込んできたのは、身長8cmほどの小さなフィギュアである。そういえば、9月に来たときは、まだのっぺらぼうのままだった。



 手先の器用な義弟は、この小さな体に何色もの色をつけ、勇敢な将校に仕立て上げた。





 すごい!
 塗り絵では、はみ出したり隅っこが白かったりする私には、到底できないと感心する。
「こんにちは~」
 まもなく姉もやってきた。この姉も、塗り絵が得意である。端から端まできっちりと色をつけ、ほとんどムラなく仕上げる。その気になれば、こちらもかなりのレベルまで到達するに違いない。
「これは、ボローニャ産24カ月熟成の生ハムなのよ~♪」
「へー、2年」
 舌が肥えている姉は、いつも美味しいものを持ってきてくれる。義弟が用意した牛タンと鴨の隣に、盛り付けた生ハムを置いた。



「いい匂いがする」
 やることがなくて暇を持て余している夫が、大皿の前に座り、料理をジッと眺めていた。これは危ない。
 夫を見張りながら、カットフルーツの盛り合わせを作る。
「あっ、果物だ」
 姪と甥が近づいてきて、ニヤニヤしながら作業を見ている。これも危ない。
「見るだけだよ」
 子供たちをけん制し、私は手早くグレープフルーツやイチゴを並べた。



 あとは、皿にラップをかければ安心だ。
 準備が終わり、姉が用意したスパークリングワインで乾杯をする。



 だが、ここで私が、グラタンの載った皿を移動しようとして立ち上がり、ワインの入ったグラスをひっくり返した。皿の下をよく見ていなかったのだ。グラスは、迷わずボローニャ産熟成生ハムに向かって倒れ、ワインがドレッシングのように降りかかった。
「ひーっ、生ハムがぁ~!!」
 姉は生ハムを洗いに、流しへ急いだ。いつもはおっとりしているのに、別人のような機敏さである。
 こういう失敗は洒落にならない。「ゴメンね」と平謝りし、もっと慎重に行動せねばと反省した。
 ちなみに、妹は私以上に大ざっぱで、何年か前に貸した暖房器具をなくしてしまったらしい……。
 食事のあとは、ケーキである。



 組み合わせとしては、イチゴのデコレーションと、チョコレートケーキの2本立てが人気である。ケーキのあとはプレゼントタイムとなり、甥と姪に頼まれていた3DSソフトを渡す。
「ありがとう!」
「ありがとー」
 プレゼントを選ぶのは楽しい。
 高1の娘は、現金でもらうようになってしまったが、きれいにラッピングされた包みを準備していると、クリスマス気分が盛り上がる。
「ごちそうさま。じゃあ、今度はお正月だね」
 日付が変わる前に、妹の家をあとにする。今日も楽しかった。あと何年、こうやって親族が集まれるのだろう。子どもたちが大人になるまでの、つかの間のプレゼントなのかもしれない。
 クリスマスイブの今日、私あての荷物が届いた。
「お財布だ~♪」



 こまごまとした細工が気に入り、少し前に注文していたものである。裏側も手を抜いていない。



 まさか今日届くとは。
 自分が代金を支払うとはいえ、自動引き落としだから実感がない。これはありがたく、サンタさんからのプレゼントだと思うことにしよう。
 大ざっぱなワタクシは、ちまちましたものが好きなのだ。
 メリークリスマス☆


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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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コメント (14)
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