これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

2012 母の日

2012年05月13日 14時46分41秒 | エッセイ
 小学生のとき、なぞなぞが流行っていた。
「私のお母さんは、どんな性格でしょう?」
「えー、わかんないよ」
「答えは、『わがまま』です」
「なるほど!」
 今日は母の日。私もわがままを言わせてもらおう。
「砂希さん、お花ありがとう」
 義母が声をかけてきた。毎年、生協で注文しているギフトフラワーが着いたらしい。
 今年はピンク主体の、乙女チックな仕上がりとなっている。



 同じ花を、那須の母にも贈った。贈る対象がいることは、子供にとってもありがたいことなのだ。
 去年は私も、ピンクとブルーのプリザーブドフラワーをもらった。



 しかし、1年経ったら、すっかり色が褪せてしまった……。



 決して直射日光に当てたわけではないが、蛍光灯や自然光で、色がなくなっていくらしい。
「うえーん!!」
 嘘泣きをしていたら、夫が新しい花を買ってくれた。



 今度は赤だ。なるべく光に当てないようにして、美しさをキープしたい。
 花より団子とはよく言ったもので、実は食べたいものがあった。
「ねえ、パパ。お○ふじのケーキが食べたいんだけど」
 お○ふじというのは、地元の人気店だ。美味しいのだが、交通の便が悪くて、もう何年も食べていない。しかし、夫の顔色は冴えない。
「お○ふじの前を何度も通ったことあるけど、駐車場はいつもいっぱいだし、オバちゃんたちが行列を作っているんだよね……」
「えー、そんなに混んでいるの? でも、あそこのケーキがいいんだよ」
「……俺に並べと!?」
 顔をひきつらせながら、夫は気合いを入れて出かけていった。
 この間に掃除を終わらせなければ。
「お母さん、ちょっと……」
 掃除が終わると、娘のミキがもじもじしながら話しかけてきた。先週、些細なことで口論になり、冷戦状態が続いていたのだが、ようやく降伏する気になったらしい。
「この前は、くだらないことで怒っちゃってゴメンね。反省してるから許して。今日は母の日だから、プレゼントだよ」
 学校が終わってから、わざわざ池袋まで出て買ってきてくれたらしい。
 ハンカチと



 ブラウニーだった。



「ありがとう!」
 娘とブラウニーを食べると、元気が出てくる。母の日は和解のきっかけにもなるのだ。
 夫と娘に、これだけしてもらったからには、私も何かお返しをせねばならない。
「今日の夕飯は、パエリアにするからね~!」
「マジ? 作れるの?」
 作りましたとも!



「うわ、すっごく美味しい♪」
 初めてにしては、とても上手にできた。食後は、お○ふじのケーキだ。
 私はキャラメルマキアートと、パリブレストにした。



 キャラメルマキアートには、小さなマカロンが載っていて、実にキュートだった。
 もちろん、味も一級品!
 お腹も満たされて、いい母の日になった。
 さて、明日からは、わがままを言わないようにしよう。



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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (14)
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