これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

眠りの味方

2011年10月06日 20時23分14秒 | エッセイ
 以前にも書いたことがあるが、私は子どもの頃から寝相が悪い。
 小学3年生のとき、通っていた日曜学校で宿泊行事があった。夏休みに、涼しい軽井沢でサイクリングをしたり、温泉に入ったりと、親兄弟から離れて楽しく過ごした。
 夜は、大広間に30組ほどの布団を並べて寝た。こんなに大人数で寝るのは、生まれて初めてである。すっかり興奮して、消灯後も、隣のケイコちゃんと小声でおしゃべりをした。
 朝になって驚いた。昨夜はケイコちゃんの頭が隣にあったのに、今朝は足に変わっている。おかしいな、と思って体を起こすと、みんながケイコちゃんと同じ方角を向いていて、私ひとりが逆向きになっている。
 どうやら、寝ている間に、180度回転してしまったらしい。
「昨日、砂希ちゃんに蹴られて痛かったよ」
 目を覚ましたケイコちゃんが、口を尖らせ言った。
「あっ、あたしも~。砂希ちゃんの手が飛んできて、叩かれた」
 反対隣の女の子からも、苦情が寄せられる。狭い布団でグルッと回ったのだから、ぶつからないわけがない。私は「ごめんね」と、ひたすら頭を下げた。

 何十年経っても、寝相はよくならない。相変わらず、手も足も活発に動く。
 家族も警戒し、私の布団の半径1メートル以内には、誰も立ち入らない。
 最近はめっきり寒くなり、布団を蹴飛ばすと、冷え切って目が覚める。むくみ対策で用意した足用の枕も、遠くに転がっている。乾燥対策でつけたマスクも、起きたときにはアイマスクになっており、のどが痛い。夏の疲れが出る季節なのに、熟睡できず、どうにも体調が悪い。

 これじゃあ、いけないな……。

 寝相は、もはやどうにもならないので、よさそうな寝具を探す。何年か前に、敷布団と掛け布団が、ファスナーで一体化している商品を見た。あれなら、布団からはみ出すこともないだろう。
 しかし、今は売られていなかった。カタログには、それらしい寝具が見当たらない。世の中、そんなに寝相のいい人ばかりなのかと疑問である。
 先日、生協のカタログを見ていたら、「これだ!」と思う商品を見つけた。
 寝袋……。



 これなら、掛け布団を蹴飛ばすこともなくなり、私の睡眠を助けてくれそうだ。早速注文した。
 たまには廊下で寝てみようかな。



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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (16)
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