これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

つうこんのいちげき!

2011年06月12日 17時20分23秒 | エッセイ
 小学5年生の甥と、小学3年生の姪にねだられ、「ドラゴンクエストⅤ」「ドラゴンクエストⅥ」のDSソフトをプレゼントしたことがある。
 かくいう私も、スーパーファミコン時代のドラクエには、どっぷりはまった口だ。すでに結婚していたが、夫をほっぽらかして深夜までコントローラーをピコピコさせていた。さすがに、娘が生まれてからは時間がなく、6作目「幻の大地」を最後にやめている。
 このゲームでは、主人公が「ぬののふく」を着て登場する。ひらがな表記をしているのは、子どもでも読めるようにとの配慮だろう。布だから防御力が弱く、登場するモンスターの攻撃を受けると、たちまち痛手を負う。戦いに勝ってお金を貯め、鎧や盾などの防具や、剣などの武器を買わねばならない。
 モンスターとの戦いでは、こちらが大きなダメージを与えると、「かいしんのいちげき!」となり、早々に退治することができる。だが、モンスターから深手を与えられると、「つうこんのいちげき!」となって、生命を脅かされることもある。
 経験を積んで力をつけ、呪文をおぼえ、武器や防具を充実させ、敵を倒して進んでいくところがゲームの醍醐味だ。ブログを引退したら、またチャレンジしたい気がする。

 昨夜、テーブルクロスにアイロンをかけた。
 わが家のアイロンは、結婚祝いに高校時代の友達からプレゼントされたものだ。今年で19歳を迎えた製品だが、月に一回くらいしか使わないせいか、一度も壊れたことがなく長持ちしている。



 コンセントを差す前に、水がなくなっていることに気づいた。台所に持っていき、上部の注水口のフタを開ける。コップを探し、蛇口から水をくんだあと、何も考えずに振り返ったのが間違いだった。
 肘が硬くて冷たいものに触れ、「ガチャガチャーン」と盛大な音を立てた。振り返った瞬間、肘がアイロンにぶつかり、床に落としてしまったのだ。
「なに、今の音?」
 家族がビックリして飛んでくる。
 私が真っ先に心配したのはアイロンだった。こんな失敗で壊してしまったら、友達に申し訳ない。ピンクの取っ手を持ち上げてみると、幸い、どこにも欠けたところはないようだ。「ああよかった」と胸をなでおろし、床に視線を落とした瞬間、凍りついた。



 おそらく、先端の尖った部分がぶつかったのだろう。木目に見事な穴が開いていた。

 つうこんのいちげき!!

 家族には「こんなになっちゃって」と嘆かれ、少々居心地が悪くなる。
 穴の近くには水が飛び散り、雑巾を取りに洗面所へ急いだ。そのとき初めて気づいたのだが、左足のスネの下がジンジン痛い。
 いや~な予感がして、靴下を脱いでみた。
 やはり、予想通り、私の足も攻撃を受けていたのだ。



 床に叩きつけられたアイロンが、跳ね返って私の足にぶつかり、傷を負わせたのだろう。ハイソックスにスウェットパンツを重ねていたのに、皮膚が破れて出血し、傷の周りにはアザまでできている。全治10日間といったところか。

「ぬののふく」じゃね……。

 痛みをこらえてコンセントを入れると、「シュゴー」と蒸気を上げてアイロンが働き始める。どうやら、何ともないらしい。
 強ッ!
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コメント (12)
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