これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

おしっこ近い

2011年06月09日 20時09分50秒 | エッセイ
 昨夜、就寝中に尿意を感じて目覚めたが、体が動かず起きられなかった。先月から忙しくなったせいもあり、疲れがピークに達していたのだろう。
 夕方になってから、体調の変化に気づく。
「おしっこしたい」と思ってトイレに行くが、大した量は出ない。しかし、またすぐしたくなる。
 いわゆる貧乳、いや頻尿である。私は青ざめた。

 ヤバッ、膀胱炎だ……。

 初めて膀胱炎に見舞われたときも、夜中のトイレを我慢したことがきっかけだったようだ。
 そのとき、私は教員2年目で、23歳だった。ちょうど汗ばむ陽気となったころ、寝ぼけまなこでトイレに入ると、おしっこの色が赤い。赤ワインほどではないが、ロゼのようなバラ色をしている。
「なんだなんだ」と驚いたが、本当に仰天したのはそのあとだった。

 いったーーーーい!!

 ロゼワインのあと、不意に焼けつくような痛みが襲ってきた。排尿痛と呼ばれるものであることは、あとから知ったが、耐えがたい苦痛に泣きべそをかく。フラフラしながら部屋に戻ると、体が熱い。体温計で測ると、37度5分もあるではないか。とても仕事には行かれないと判断し、受話器を取った。
「あのー、笹木ですが、膀胱炎になってしまいまして、熱もあるものですから、今日はお休みさせてください」
 職場では、休暇を取るのに理由は必要ないのだが、まだ経験の浅かった私は、ありのままを告げてしまった。受話器の向こうの教頭は、セクハラ一歩手前のオジさんである。不埒な想像をめぐらせているとおぼしき間のあと、「ああ、そうですか。じゃあお大事に」という、ニヤけた声が返ってきた。
 40代の今なら、「水虫が悪化しまして」とか、「坐骨神経痛で」などと、色気のない嘘をつけたのだが。
 病院に行くと、「急性出血性膀胱炎」と言われ、薬がどっさり処方された。
 医師は、「番茶かほうじ茶をたくさん飲んで、膀胱内の菌を出してくださいね」と指示を出す。簡単に言ってくれるが、それは悪魔のサイクルの始まりであった。
 お茶→尿意→排尿痛、お茶→尿意→排尿痛の繰り返しで、本当にまいった。結局、排尿痛から開放されたのは、夕方近くだったろうか。「もう二度とごめんだ」と思い知らされた。
 私の母は、時間がないからと受診せず、膀胱炎を放置した結果、血の塊がゴロゴロ出てきたというから怖い。膀胱炎を甘く見てはいけないのだ。

 それ以来、ちょっとの変化にも敏感になっている。尿の出が悪いと、まず膀胱炎を疑う。残尿感、頻尿感があったら、まめに水分を摂る。冷やさぬように体を温め、休養するように努める。
 おかげで、今日は、いつも通りの朝を迎えられた。
 健康であることが、なによりも大事だ。
 皆さんも、膀胱炎にはお気をつけて!

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コメント (16)
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