これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

篆刻(てんこく)の掛け軸

2010年10月21日 20時01分09秒 | エッセイ
 先日、素晴らしい誕生日プレゼントをいただいた。
『越中銘酒百選』というタイトルのついた、篆刻(てんこく)作品の掛け軸である。
 篆刻とは、石などを印刀で削り、印章を作ることを指す。わが国では、書道芸術のひとつとして多くの愛好家がいるそうだ。



 これは、交流のある富山在住のブロガー、やいっちさんから頂戴した、大変文化的価値の高い美術品である。この先、これ以上のものを入手できるとは思えない。
 文字だけでなく、繊細な図柄も忠実に再現されており、技術の高さに驚かされる。



 よくもまあ、こんなに細かい作業を続けられるものだと、ため息が出る。



 銘酒への愛着やこだわりなども伝わってきて、見ていて飽きない。



 作品は、過日亡くなられた篆刻家・青木越峰氏が、下積み時代に他のお弟子さんと共同で制作したものらしい。ご子息であるやいっちさんが、氏の遺品としてブログ公開したところを、私が拝見したというわけだ。(やいっちさんのブログはこちら
 幸運にも、ご厚意でいただけることになり、夢のようである……。
 本当に、ありがとうございました。
 地震や火事の際には、真っ先に持ち出さなければ!

 眺めていたら、篆刻家たちの熱意に伝染したのか、「私も作ってみたい」という意欲が、ムクムク湧いてきた。
 図案が、パッと浮かんでくる。
 素材として、消しゴムを使ってもいいらしい。
 たしか、高校生のときの彫刻刀セットが、今でもあるはずだ。
 鏡文字にして、私は一心不乱に消しゴムを彫り始めた。消しゴムは軟らかい上に弾力性があり、多少目測を誤っても誤魔化しが利く。初心者にとっては扱いやすい。
 カーブでは、彫刻刀でなく消しゴムを動かしたほうが、美しく仕上がるのだとわかった。目を近づけ、せっせと手を動かす。1時間もすれば、作品の完成だ。

 やったーーー!!

 しかし、紙に押してみたらどうなるのだろう……。
 私はドキドキしながら、作品に朱肉をつけた。消しゴムを持つ手が震える。ペッタンという手ごたえのあと、消しゴムを持ち上げたら、意外とイメージ通りのものができていた。横線が右下がりになってしまったことと、線がギザギザになっているところは気に食わないが、初めてにしてはまあまあだろう。

 満足、満足。



 せっかくなので、こちらも和風にデコレーションしてみた。
 ミニミニ掛け軸である。
 どうでしょう~!?




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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (18)
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