これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

趣味はダイエット

2009年06月07日 20時21分24秒 | エッセイ
 エッセイを書くこと、本を読むことと並んで、ダイエットも私の趣味のひとつである。
 先日、『世界一の美女になるダイエット』というタイトルにつられて、エリカ・アンギャルさんの本を買った。
 ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントの肩書きを持つ彼女は、ファイナリストと呼ばれるミス候補たちに、栄養や生活法、メンタル・マネジメントの指導をしているそうだ。この本では、食べてはいけないもの、食べたほうがいいもの、心の持ち方やトレーニングについて言及し、とても刺激になった。
 所詮、私のダイエットはカロリー偏重の自己流なので、エリカ流の美しくなるものを食べる、由緒正しい折り紙つきのダイエットを試してみることにした。

 まず、青汁を買った。朝イチで飲むと吸収もよく、ビタミン補給が効果的だそうだ。
 しかし、飲み慣れていない者にとっては、なかなか苦痛な飲み物である。青臭さが気になる場合は、りんごジュースを少々混ぜるとよいと書いてあったので、冷蔵庫を開けて探してみた。

 あれ、グレープフルーツジュースしかない……。

 一瞬ためらったけれども、大して違わないだろうと考え、思い切って青汁とブレンドした。一口飲むと、「グレープフルーツにほうれん草のみじん切りをトッピングしたような味」が楽しめた。決して出会うはずのない両者がデュエットしているような、不思議な味わいだった……。明日からは牛乳を入れよう。

 次にアボカドである。今まで、一度も食べたことがなかったのだが、「食べる美容液」と書かれては、スルーするわけにいかない。真ん中に、ピンポン球ほどの種が入っていたのには仰天したが、わさび醤油で食べると結構イケる。朝食に半個いただくことにした。
 ナッツ類も外せない。アーモンドやくるみに含まれる良質の油が、血糖値を安定させ、カロリー燃焼にシフトさせるという。これは、おやつにすればよい。
 哀しいかな、スーパーに行ったら、さきいかやビーフジャーキーなどと一緒の、つまみコーナーに置かれていた……。食塩や油で調味されていないものを選ぶようにとのお達しだったが、それはちょっと無理だった。
 ローストくるみにアーモンド、片口いわしと組み合わせたアーモンドフィッシュを買い、夕食を作りながら、ポリポリと味見してみた。



 くるみもアーモンドも、思ったより柔らかい。私は子供のときから、何度も虫歯の治療を受けているため、歯がボロボロで硬いものが苦手だ。見た目が硬そうだからと敬遠していたが、さほどでもないし、なかなか美味しかった。それぞれ5粒くらい食べただろうか。

 もうじき夕食が出来上がるという頃、異変が起きた。やけに胃が重いのだ。時間が経つにつれ、ズキズキと痛むようになってきた。まるで、胃の中でボールがバウンドしているような、連続した痛みが襲ってきた。
 ついに我慢の限界に達し、私は夫に泣きを入れた。
「ゴメン、胃が痛くて堪えられないから、あと頼むよ……」
 夫は突然のご指名に戸惑っていたが、潔くテレビを消してやって来た。
「う、うん、わかった。じゃあ休んでなよ」

 1時間ほど眠ると、痛みはなくなった。
 多分、アーモンドとくるみのせいだろう。元々胃が弱いのに、空きっ腹に脂質の高いものをいきなり食べたものだから、刺激が強すぎたようだ。

 アーモンドとくるみが、バスケットボールを始めたみたいだったよ……。

 ようやく鎮まったみぞおちを撫で、遅い夕食をとった。
 入浴前に体重計に乗ってみると、何と、体重・体脂肪ともに減っていた。

 よっしゃ~!!

 こんなに痛い思いをしたダイエットは初めてだが、続けようと決心した瞬間だった。



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コメント (18)
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