新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

廊下のむし探検 ハエ目

2021-01-24 03:10:55 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第362弾


1月21日にマンションの廊下で見つけた虫の続きで、これがこのブログ最後の記事になります。



最初はこの間アブラコバエ科と書いたハエです。ただ、ネットで調べると、アブラコバエ科とは外観がかなり違っています。どうしてそう思ったのか調べてみると、以前、採集して科の検索をし始めたのですが、ピンセットで腹部をつぶしてしまい、検索を途中で止めてしまったものでした。外観からはクロツヤバエ科が似ているようです(ちょっとsc切目がはっきりしないのですが・・・)。この科は、「日本昆虫目録第8巻」によると、3属7種。中村氏によると、種の解明度は10-50%。意外に攻めやすい仲間かもしれません。





これらはたぶん、エリユスリカ亜科だと思います。



そして、この間から見ているクチジロハススジハマダラミバエ



最後はノミバエ科ですが、後脛節に毛列が見えるので、Megaselia属だと思われます。

 いよいよこのブログも最後になってしまいました。思えば、Yahooブログが廃止されるというので、2019年4月からこのgooブログに移ってきました。住んでいるマンションの廊下に虫がいっぱいいるので、見つけた虫の名前をすべて調べてみようと思ってブログを始めたのが2012年10月。その時付けた名前が「廊下のむし探検」でした。gooブログに移ってからもその名前を継承し、「新『廊下のむし探検』」という名前にしました。谷間から平地に出る途中にあるマンションなので、夜になると明かりに惹かれて周りの林から虫がいっぱいやってきます。野外だと保護色でなかなか虫は見つけられないのですが、マンションの白い壁に止まっていると簡単に見つかります。それで、こんな冬でも虫探しができ、絶好の観察場所になっていました。今度行くところは奈良盆地の真ん中にあるマンションなので、周りに林らしい林はほとんどなく、たぶん、マンションの廊下ではほとんど虫は見つからないのではと思っています。一応、「奈良のむし探検」という名前をつけてブログを続けていこうと思っていますが、どういう形になるのかよく分かりません。試行錯誤で頑張っていこうと思いますので、これからもよろしくお願いします。


(「いらすとや」さんの可愛いイラストを転載させていただきました)

それでは、皆さん、さようなら。

廊下のむし探検 キクイムシ、ハエ

2021-01-23 02:37:00 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第361弾


1月21日にマンションの廊下で見つけた虫の続きです。





最初はキクイムシの仲間です。全体に細長く、その割には触角の先端にある球桿が大きいのが特徴です。実は、こんなキクイムシを以前調べたことがありました。その時は、フロリダ大の方からCosmoderes attentuatusだと教えていただきました。たぶん、その時の種と同じではないかと思います。







これはシマバエ科のSteganopsis dichroaです。最近、よく見かけます。





これはエリユスリカ亜科でしょうね。



最後はいつも見るナミネアブラキモグリバエです。本当は、残りが4種なので、そのまま出してもよいのですが、明日がこのブログの最終日になるので、その時に出そうと思っています。

廊下のむし探検 ハエ、クモ

2021-01-21 03:06:24 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第360弾


今日の午後、マンションの廊下で虫探しをしました。1月下旬、虫などいないと思われるかもしれませんが、探すと意外に見つかります。





最初はいつもいるヌカカ科のForcipomyia属です。触角がふさふさしているので♂ですね。



これはたぶん、アサヒエビグモ



これは後単眼刺毛が交差しているのでシマバエ科のようです。亜科・属への検索は株式会社エコリスのホームページにある「日本のシマバエ科 属への検索試案」を見てみました。C脈の小剛毛列がR4+5脈の合流点まで伸びているので、Homoneurinae亜科です。ここから先は脚の刺毛を見ないといけないですが、写真ではよく分かりません。でも、たぶん、Homoneura属かなと思ってネットで検索すると、似た種がHomoneura tridentataという名前で載っています。この種については次の論文が記載論文になっています。

M. Sasakawa and S. Ikeuchi, "A Revision of the Japanese Species of Homoneura (Homoneura) (Diptera, Lauxaniidae) Part 3", Kontyu 53, 491 (1985). (ここからダウンロードできます)

残念ながら、外観についての記載が僅かなので、よく分かりませんが、この種のホロタイプ標本を大阪市立自然史博物館が所蔵しているようです。その標本写真が公開されていました。それを見ると、確かによく似ています。これかもしれません。「日本昆虫目録第8巻」によると、Homoneura tridentataは本州、九州、南西諸島に分布しているようです。



最後はマンションでよく見るクモなのですが、未だに名前が分かりません。

雑談)奈良県への引っ越しまで1週間を切ってしまいました。たぶん、今日撮影した虫を後1,2回ブログに出して、それが最後になると思います。引っ越し先は田んぼに囲まれたマンションなので、たぶん、マンションの廊下での虫探しは無理かなと思って、少し、周りをぶらぶらして虫やら鳥やら植物やらを探していこうと思っています。ブログのタイトル「廊下のむし探検」は合わないので、新しく「奈良のむし探検」というブログを作り、そちらに出していこうと思っています。今日はとりあえず表紙だけ作ってみました。あまり変わり映えはしないのですが・・・。これからもよろしくお願いします。

廊下のむし探検 ハエ目2

2021-01-18 20:35:32 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第359弾


1月15日にマンションの廊下で見つけた虫の続きです。難しいハエばかり残ってしまいました。



初めは夏の間、道路沿いの茂みでよく見かけるハエで、ヤマギシモリノキモグリバエです。





これはよく分かりませんでした。それで翅脈がよく見てみました。いわゆるsc切目がありません。sc脈とR1脈が非常に接近しています。こんなところから、アブラコバエ科ではないかと思いました。





雰囲気はショウジョウバエに似ているのですが、ショウジョウバエに見られるsc切目付近の突起がありません。触角刺毛の毛も見えません。それで今のところよく分かりません。





これはシマバエ科のSteganopsis dichroaです。正面から写すと意外に面白いですね。





最後はノミバエなのですが、中脚脛節背面に刺毛が何本も生えています。それで、いつものトゲナシノミバエ亜科ではなく、ノミバエ亜科ではないかと思いました。さらに、刺毛の数が多いのでノミバエ属かなと思っています。

廊下のむし探検 ハエ目

2021-01-17 20:18:17 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第358弾


1月15日にマンションの廊下で見つけた虫の続きで、今日はハエ目です。



最初は前脛節が跗節第1節より長いので、エリユスリカ亜科だろうと思うのですが、そこから先は分かりません。



これはノミバエ科で、脛節に毛列があるので、Megaselia属だろうと思います。



これは横から撮ったのですが、たぶん、クロバネキノコバエ科。



これはいつものナミネアブラキモグリバエ



最後はキンバエの仲間ですが、以前調べたホオグロオビキンバエと、外観、翅脈が非常に似ています。それかなと思うのですが、オビキンバエ属 Chrysomyの特徴であるR脈の基幹部後縁の刺毛列が写真ではよく分かりません。まだちょっと怪しい感じです。