トム・クルーズ映画のハズレのなさ加減は異常なほどである。日本のラノベ原作だろうとなんだろうと、今回もしれっと料理しアクションの好篇に仕立てられているが、トム・クルーズは現代の奇跡なのではないか。先日の『X-MEN: フューチャー&パスト』評でも述べたが、この『オール・ユー・ニード・イズ・キル』は、またしても地球文明の終焉を描くカタストロフの映画である。それはもはや現代映画が抱えるオプセッションであり、ループ現象と言っていい。本作において、異性からの物体との戦争に無理やり参加させられた主人公(トム・クルーズ)が戦死を遂げ、タイムループの中で戦死の前日にリセットされる。時をつかさどる能力をもつ敵の中心的存在をたまたまやっつけたことで、そうしたタイムループの能力を得てしまったとのこと。彼は戦死の前日と当日をなんどもやり直していくうちに、強大な敵と張り合うノウハウを徐々に身につけていく。
スピルバーグの『プライベート・ライアン』(1998)の前半でくり広げられたノルマンディ上陸作戦がここで反復されている。そして、ちょっとした失敗がすぐにリセットを引き起こす。歴史はこのようにくり返すのだろうか? 人生はこのようにリセットされうるのだろうか? 観客はこの反復をクルーズと共に追体験しながら、自問自答するのである。ちょうど大島渚『帰ってきたヨッパライ』(1968)のごとく、砂浜で眠りから覚めて反復が開始され、青山真治『ユリイカ』(2000)のごとく、乗り物が一度目はカタストロフとして、くり返しとしては再生の契機として出現する。
7/4(金)より丸の内ピカデリー(東京・有楽町マリオン)ほか全国で上映予定
http://wwws.warnerbros.co.jp/edgeoftomorrow
スピルバーグの『プライベート・ライアン』(1998)の前半でくり広げられたノルマンディ上陸作戦がここで反復されている。そして、ちょっとした失敗がすぐにリセットを引き起こす。歴史はこのようにくり返すのだろうか? 人生はこのようにリセットされうるのだろうか? 観客はこの反復をクルーズと共に追体験しながら、自問自答するのである。ちょうど大島渚『帰ってきたヨッパライ』(1968)のごとく、砂浜で眠りから覚めて反復が開始され、青山真治『ユリイカ』(2000)のごとく、乗り物が一度目はカタストロフとして、くり返しとしては再生の契機として出現する。
7/4(金)より丸の内ピカデリー(東京・有楽町マリオン)ほか全国で上映予定
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