夢いずる海から、夢架ける海へ。

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2024/03/09

2024-03-09 21:30:15 | 日記
今年のお正月、5日に風邪をひいてから、2月半ば頃までスッキリしない体調が続きを、その後も、天候に恵まれず、ずっとつりに行けていない日々がつづいている。
そこで、去年の暮に、孫を連れてフユイチゴを取りに行った時の、大切な思い出に、出て来てもらった。

早いものだ……もう5才
ほんとうは、十五の君をみたいけど、
ゆっくり大きくなればいい。




2024/02/04

2024-02-04 10:29:23 | 日記
夢いずる海から、夢架ける海へ。

今年、正月三ヶ日が終わってから、喉の調子が悪くなって、熱は出なかったが、咳が酷く、声が出なくなり、痰に悩まされ続けた。病院へ行って薬を貰ったけれど良くならず、再び病院へ。今度は抗生剤を貰って飲んだらようやく良くなりだした。今日は30日だけれど、まだ全快とまでいかない。ここまで26日掛かった事になる。悪くなってから暫く病院に行かなかったことが長引かせたのかも知れない。
とにかくとても残念な事は、1月の釣行予定が全て無しになった事だ。カマスの塩焼きも、寒メジナの昆布締めもオワズケとなってしまった。

実は3年程前まで「釣遊会」と云う釣りクラブで毎月1度磯釣りに行っていた。立ち上げてから25年以上続いていたのだけれど、10人程いたメンバーも何時しかついに3人となり、ある日ふと気が付くと、その3人も年をとっいてたのだ。それぞれに体が動かなくなっていて、あちこちが悪くなっていた。それが、僕が68を過ぎた頃だったと思う。3人で最後に行った磯が何処だったのか、僕は覚えていない。その日はほんとうに唐突に来たからだ。前触れもなく、静かに足音をひそめて、まるで森の草藪に潜む狙撃者の銃から弾丸が発射されるように。
いつも釣行が終わるとその日か、あるいは2〜3日中に次回の釣行日を連絡し合うのだが、それがなかった(後から思えばと云う事だけれど)。誰も不思議に思わなかったのだ。それだけ疲れていたのかも知れない。おそらく、それぞれが病気との付き合いをしなければならなかったのだろう。

一昨年の1年間、僕は異なる病気で3回の手術入院を繰り返した。だが、その日々に思っていた事は、磯釣りへの再挑戦だった。
そしてそれからほぼ1年後、僕はホームグラウンドの1つだった妻良へ、ひとりで出掛けた。写真はその時のものです。40㌢2枚、41㌢1枚。僕は直ぐ脳締め、血抜き、神経締めまでしてしまうので、見栄えがこんなです。
午前中だけの釣果で、潮変わりした午後から小型だけに終わったのが課題となりました。
(ポイント、写真右上の岩場から続く沈み根の際。潮は左から右へ。1枚沈み根の向こうで掛けてバラす。)

その課題を克服すべく、実は、この1月に、妻良釣行を考えていたのです。
でも、充分ではないにしろ、まだやれる事が確信できました。
2月になり、体調も戻ってきたので、
3月には必ず!!とワクワクしています。


2024/01/05

2024-01-05 22:34:13 | 日記
《夢いずる海から、夢架ける海へ。》
12月6日水曜日、朝4時に家を出た。
日の出まで、まだ2時間もあるのに、国道は多くの大型トラックが目立っていた。それはまるで弱者の地に降る巨大なミサイルのように思われた。此処は俺のモノだとでも言うようにトラックは突っ走っていた。12月と云うだけで、いったい世の中はどれだけ忙しいのだろう。
何かに向けて、必死に突き進む人たちの中を、世界の営みを、死にもの狂いで支えている人たちの中を、僕もまた必死になって釣りへ行こうと、まだ明けない冬の夜の中を、海へ向けて突き進んでいるのだ。
今日も「角」に入りたいと云う思いが、アクセルを踏み込ませていた。
あっと云う間に口野に出た。海辺沿いにある釣具屋の電気もまだ付いていなかった。車は快調に水戸のトンネルを抜け、速やかに海岸線の急カーブを切って進む。対向車もない17号線をアップライトがくっきりと闇を映し出す。
息も付かぬ間に、ホームグラウンドに到着した。さてー。
堤防は夜の暗闇に溶けて、何も見えない。人がいるのかどうか、見えない。
駐車区内に入ると堤防の内側に灯りが見えた。僕は急いで車を停めると、竿ケースとバッカンを持って一目散に堤防の角へ向った。近付くにつれ目が慣れてきて、2つの人影が堤防の角の上に現れた。あーーー。
どうやらルアーを投げているようだった。彼らの荷物はとても少なかった。ひょっとしたら、明け方までの釣りかも知れないと思った。隣が空いているので、迷わず隣に入った。
まず、釣座の位置に折りたたみ椅子を拡げた。2人の釣人の邪魔にならないように、釣竿の長さを考えて少しずらした。それから手の届く範囲にクーラー、コマシバッカン、血抜きバッカン、竿ケース、釣具バッカンを配置する。いつものパターンだ。
椅子に座って、カマス用のルアータックルの仕度に取り掛かった。ふと隣りのルアー師たちを見ると、竿先に餌木が下っていた。アオリイカ狙いだ。多分、日が昇れば角に入れそうだと思った。
遠投竿を改造したルアー竿にリールを装着して、PEラインを通して蓄光テープを貼った小型のジグを付けた。
指先の蓄光テープの黄緑のボアっとした灯りが、波音に揺れる海のホタルのように見えた。ふと顔を上げると、暗い海の遠くの方から、忍び寄る光が抜けるように、闇の中に滲んで来ていた。僕は蓄光テープのルアーを投げた。今のカマス釣りは、明け方のほんの一時に食ってくる。30分くらいの間しかない。その時を逃すと釣れない。4投ほどしたが当たらない。直ぐにブレード付のジグに換えて、1投目に食ってきた。1尾バラして4尾追加した頃、カマスの当たりは無くなってしまった。やはりカマスはブレードがお好きなようだ。
夜明けが来て、2人のルアー師たちが帰る仕度をしていた。
僕は彼らに声を掛けてから、角に移動した。
やはり角に入ると、気持ちが昂ぶって来るのが自分でも分かった。多分、このホームグラウンドのこの場所が、自分の場所なのだろう。この今を、精一杯楽しもう。やれるだけの事をしよう。明日はどうなるのか、誰にも判らないのだから。
それから、ルアー師たちと、カマスについて少し話をした。これからカマスは本番を向かえるのだ。僕はなんの気なしにジグをミノーに替えて、ルアー竿を横に置き、メジナの仕度に取り掛かった。堤防のメジナは朝一には来ない。小メジナは別です。ゆっくりと玉網から仕度を始める。コマシ、リールセット、仕掛け作り、浮きを選び、ハリスを選び、針を選んだ。竿受けに置き、コマシを巻き始めた。
30分くらい経ったころか、小メジナが寄ってくる。
ボラの子の大群が、時々目の前の海を覆い尽くす。目をこらして見ると本当に凄い数だ。やがて、二ヒロ位下に足の裏サイズのメジナの姿が見えだした。ヒラをうちながら餌を拾っている。僕は棚を3ヒロに合わせて、餌を付け第一投目を投げた。見えているメジナのその下1ヒロ辺りから探ってみる。追いコマセを入れる。
何投目かに浮きが引き込まれていき、上がってきたのは30は無いメジナ。
足を合わせると略同じくらいだった。
これは放流。更に何投目に同じくらいのメジナがきた。先程のと同サイズだったけれど、まん丸に張っていたのでこれは直ぐ血抜きをして、クーラーへ。

日が昇ってからは陽射しが強くてとても12月とは思えない暑さで、僕は上に着ていた防寒着を脱いだ。体がジワーっと汗ばんでいた。クーラーから炭酸水を出して飲んでいると、何やら海面が騒がしい。処何処で何かがベイトを狙って跳ねている。バシャバシャっと海面が盛り上がっては波紋が広がる。僕はミノープラグを付けたままのルアー竿を持って、思いっ切り投げた。
4投目に竿が引ったくられる当たりが来て、リールからラインが出ていった。フロントドラグの事など頭になかったが、締め忘れていたのだ。僕はふだんからドラグは使わない。いつもリールをフリーにしてやり取りしてきた。
リールが逆回転してスプールからラインが出ていくのを見たことがなかったので、つい見入っていた。話には聞いていたし、テレビの釣り

番組などでそう云うシーンは見ていた。思わぬところで実視することになったのだ。ジーっと云う音と共にラインが出てゆく。なかなか止まらない。フロントドラグを締めて、フリーにしてやり取りしようかと迷ったが、このままドラグを使ってみることにした。

フロントドラグは初めての体験である。ハンドルをまわしても、ラインが出てゆく。ちょっと不思議な感じがした。だがいつまでもこのままでは周りに迷惑がかかるので、スプールに指を掛けて回転を止め、竿でためてみた。それを何度か繰り返すと魚の走りが止まった。フロントドラグを少し締めてリールを巻く。また竿でためてリールを巻く。一旦魚の引きが弱まってからはこちらのペースでタモ入れまでスムーズに終わる事ができた。

60㌢のメジだった。直ぐ血抜き、神経締めしてクーラーへ。竿は3号の遠投竿をルアー用に改造したものだったし、仕掛けはシッカリしていたので、気も使わず楽に取り込めた。釣った感が余り無かったけれど、まるまると太ったメジだった。いつも魚を締める事が先にたち、つい写真を撮るのを忘れがちなのだけれど、今回はしっかりと撮った。


2023/12/07

2023-12-07 13:27:49 | 日記

夢架ける海から、夢いずる海へ。

11月27日月曜日。
【午後】
月曜日に釣りに行くのは初めてかも知れない。釣りを始めて40年以上経つが、月曜日に行った記憶は無い。しかも午後から。
だいいち僕の月曜日は、ずっと仕事だったからだ。休みであった事がないのだ。だからどうなんだって事は別にない。初めての月曜日の午後からの釣りと言うだけで。
ホームグラウンドは空いていた。釣人たちは堤防の角辺りに集中しているだけで、余裕で釣りやすそうだ。東向きの長い堤防の中央に釣座を取った。左へ行く潮でも、右へ行く潮でも充分対応できる。潮周りを選んで釣りに行ける訳ではないので、どんな潮でもその時に対応しなければならない。このところの朝夕の外気温は日に日に下っている。やはりこう言う時は太陽があった方がいいけれど、今日は曇っていて、冷たい風が海面を滑って行く。潮は左へ速い。海は暗く沈んでいる。足元にコマシを入れてみるが、魚の姿は見えない。いつもより少し深場に狙いを定め、じっくりと30分程掛けてコマシを入れる。しかし、今投げて、次のコマシを投げると、もう潮は逆へ流れている。奥へ流れ出したり、やや押し付けて来たりする。角の方に目をやると、遠投師たちの竿は上げられている。いつもなら、足元にコマシを撒くと、堤防のヘチから、小メジナ等が寄せて来るけれど、今日は本当に魚の姿が無い。竿2本程向こうに入れ続けているコマシにも、魚が寄る影も見えない。海が暗いので、目を凝らして見るが、やはり見えない。しかし、当たりは一投目から来た。じっくり待つ。浮きの入り方が不安定で、メジナでは無いような感じだ。ゆっくり待って合わせると、ネンブツダイが上がってきた。それからの当たりは殆どネンブツダイで、たまに小さなベラが混じってきた。バケツで汲んだ海水は冷たくはなかったが、付け餌は冷たくなっていた。

時計を見たら、4時をまわっていた。今日はこの辺りで潮時と感じて、納竿とした。時々ヘチにコマシを撒いていたけれど、一度も小メジナの姿は出て来なかった。多分底潮が冷たかった等の潮温の具合が原因だと思うが。午後の1時頃からこれだけのネンブツダイが食ってくる事は殆どない。メジナがいなかったと考えられる。
実は先週の火曜日に39㌢の型を上げた。その日は幸運にも角に入る事ができて、朝のマズメ時にメタルジグでカマスを数匹キープし、完全に明けてからコマシを作り、足元に撒くと掌大の小メジナが活発に群れ出ていた。天気は良く、小春日和のような温かさを感じた。南寄りの風が軽く肩に架かっていた。足の裏サイズが何枚か来て、堤防の角を右奥へ流れたり、左手前に刺したりしていた潮が緩んで立ち止まりかけた時、浮きがすうっと入って行った。深く深く入ってから、抜くように合わせると、確かな魚の手応えが竿に乗った。

使っていた竿がへら竿を改造したもので、ハリスも細かったので充分時間を掛けて、魚の動きが止まってから取り込んだ。測ると40㌢には少し届かずだった。この「角」では左への速い潮が通る時には尾長が入ってくる事があり、過去に40近い尾長を釣った事がある。僕の得意のポイントでもあるが、近年、ヤエン等のアオリイカの泳がせ釣りに占められて、なかなか入るチャンスが無かったのだけれど、先週は本当にラッキーだった。
魚によって違うけれど、僕は持ち帰りサイズの魚が釣れると、ビク等でキープせず、少し魚を落ち着かせ、直ぐに脳締め、血抜き、神経締めし、三枚に卸してフリーザーパックに入れ、クーラーボックスに仕舞ってしまう。そう言う行程が終わってから再び釣りを始める。魚の食いがタッテイル時でも、このルーティーンは変えない。写真はこの時の魚です。まるまるとして、とても脂がありましたが、胃袋の中は殆ど空でした。
このあたりの事が、今回の海の状況と関係があるのではないかと思われます。もう一つ、先週はアーガイも何匹か釣れましたが、今日は0でした。
食いが悪い時は、固定仕掛けで探った方がいいと思って、今日はずっと固定で通してしまった事が心残りです。
やはり釣果が思わしくない時は、色々試して見ないと後悔しますね。
後片付けをしている時、何気なく顔を上げたら正面の薄雲が掛かった山の稜線から月が出かかっていて、見る間に昇り出して、カメラ


のシャッターを押した時には、こんなに高くなっていました。こういう月を見るのは何時以来だろうな·····、などと考えていられないくらい疾く辺りは暗くなって、片付けが追いつかず、バッカンが余り洗えませんでした。ライトの事なんか、全然考えていなかったのです。
こんな日もあります。海を相手にしているのだから、状況は様々に厳しく、容赦なく、人間の意識を砕いていきます。薄暗くなった堤防を見るとまだ釣りをしている人達がいました。そしてこれから釣りをする人の姿もあります。
その薄暗くなった堤防で釣りをしている人の姿がシルエットとなって、夕闇の中に影のように映っていました。
釣果がなかったせいもあってか、その様が、とても印象的でした。
初めての月曜日の午後の釣りの帰り道は夜でした。


夢いずる海から、夢架ける海へ。

2023-11-10 22:03:55 | 日記

11月1日水曜日、朝4時30分起きでホームグラウンドの堤防へ。
昨日買って冷蔵庫に入れておいた餌を持って、途中のコンビニで氷を買って、まだ明けない夜の中を、焦る気持ちを飲み込みながら僕は車のアクセルを踏み込んだ。国道は真っ直ぐ南へ下だって、その先に広がる夜の壁を抜けて見知らぬ世界へと誘うように続いている。時折ヘッドライトが長く尾を引いて、すれ違いざまに眩しいほどに輝く。まるで未知との遭遇のように。僕はちょっと顔をずらして、眉をしかめる。今日は気持ちが入っているのを確かめるように。
大橋を渡り、車がトンネルを抜けて目の前に海が開ける頃、ようやく日はその気配を海面に映し出そうとしていた。
当たりは薄っすらと明け始め、陰は時間の歪へ逃げ込んで行った。
明けの足は早い。海は静かだった。
海面に波は見当たらなかった。ここ数日の朝夕の気温の低さが、少し気になった。いやまだ11月になったばかりだ、そう僕は、自分の思いを打ち消した。夏に通い詰めた堤防を右に見ながら、左へハンドルを切る。そしてまた右へ。目的地までこう言う道が続いている。立入禁止になった堤防を幾つか過ぎる。どの堤防も以前は入れたのだ。休日にはどこも釣人でいっぱいになっていた。でも今、そこには何んの気配も感じられなかった。海鳥さえ、身動きもせず、堤防の先端で沖を見つめている。風もない11月の朝、海は果のない沈黙の中に沈んでいるようだった。少なくとも、ここではと、いうことだ。今のままでは、先は見透せない。いつか、釣りと言う文化はこの場所から消えてしまうかも知れない。ゴミを棄てれば、拾う人はいない、代わりにこう言う事になる。僕だって、他人の棄てたゴミは拾わない。しかし僕は、ゴミは持ち帰る。

車がすれ違うには少し戸惑う道を左へカーブすると、右側に僕のホームグラウンドの堤防が見える。僕が入りたいポイントに釣人の姿はなかった。
そっと胸を撫でおろす思いがした。どうやら堤防の角辺りに釣人は集中しているようだ。
ここの堤防は人気がある。おそらくこの地域では1&2を争う。男女のトイレがあり、駐車場は整備され、公園がある。もちろん、ゴミ等は見当たらない。
そのはずだ、釣人が海に落したあれやこれやも、ここの漁協の方達が海から拾い上げているのだから。様々なものが山積みされている。竿、リール、椅子、餌木、等等。更にそれを処分するのにただで済むはずがない。この風光明媚な釣場を維持している努力が垣間見れる。
駐車料金は取られる。取られる事に嫌がる人がいる。やりきれぬ思いがする。

トイレの前の空きスペースに車を停めると、すかさず僕はロッドケースとバッカンを持って、目指すポイントへ急いだ。とりあえずポイントを確保する。そしてまた車へ戻り、残りの荷物をキャリーカーに積んで、忘れ物がないか確かめて、トイレを済ませてから、再びポイントへ行く。いつもこの手順を踏むが、風が冷たくなって来ると、1度のトイレでは済まなくなって、このあと何度も往復することになる。

僕の入ったポイントは、堤防の先端で灯台の直ぐ裏、沖向きになる。左側には二人分位のスペースがまだ空いている。
僕は小さい方のバッカンに集魚剤を入れ、海水を汲んでそこに足して適当な柔らかさに練った。今日は集魚剤だけで、オキアミは使わない。ヒシャクで掬ってみて固さを確かめて見る。足元に撒いて、拡がり具合を見る。竿はへら竿を改造した、5·4㍍を選び、大森のKINGssをセットした。ラインはPEサスペンド0·6を巻いてある。円錐浮き0号で、ハリスは1·5号を約2ヒロ。針は身軽グレ4号から始める。
コマシを7〜8㍍先に入れてみるが、そのまま真っ直ぐに沈んでゆく。10㍍先位にも入れてみたが、やはり真っ直ぐに沈んでゆく。やや遠投気味に浮きを投げてみるが、左右どちらにも動かない。ここら全体に潮は動いていないようだ。暫く7〜8㍍先にコマシを入れ続ける。不意にハマゴイワシの群れが現れた。その後をダツが追いかけて来た。時折ハマゴイワシに襲いかかるが、ハマゴの方が動きが速く、ダツは追いつく事さえ出来ない。思えば先週ダツを釣って放流したのだけれど、もしかしたらヤツかも知れない。少し大きくなっているが、きっとそうだ。ベイトに追い付けないでいるなら、多分釣人が撒くオキアミでも食べて大きくなったのだろう。背中から腹にかけて肉が付いているようだ。あれではハマゴに遊ばれても仕方がない。そうこうしてるうちに、チラホラ小メジナの姿が現れてきた。更にコマシをいれるが、小メジナばかりしか見えない。底の辺りは霞んで見えないけれど、もしかしたら型の良いのが寄っているかも知れないので釣りを開始する。反応は一投目からでた。チャリコだ。仕掛けを入れるたびにチャリコが掛かってくる。遠投しても、何処に投げてもチャリコばかりが来る。チャリコは針を飲み込んでしまうと、すぐ死んでしまうので、なるべく当たりを速く取って口に掛けるようにする。そのうち竿下辺りに一回り大きなメジナが底の方でひらを打つのが見え出した。相変わらず潮は動かず、竿下辺りまでの底は透けているが、その向こうの落ち込み辺りに寄って来ているのだ。棚を調整して、餌を落としてゆく。ノーシンカーで落として行って、何回目か、浮きの沈む速度が速くなった。ゆっくりと合わせると、確かにメジナの引きが伝わってきた。上がって来たメジナは25㌢もなかった。あれだけ待ったのに、上唇の皮に針が掛かっていた。何回か打ち返すが反応がない。針の上40㌢辺りにガン玉7号を付けラインを沈ませて当たりを待つと、ウキ止めまで行かないうちに浮きが入り始めた。さっきより更に待って、上がって来たのはやはり同じ様なサイズ。計4枚釣って、一息入れて時間を見たら、なんと12時を過ぎていた。

管理人の◯◯さんが、8時過ぎに駐車料金を取りに来てから、もう4時間も過ぎていた。11時の港のサイレンも、今日は耳に入らずにやっていたのだ。やっと12時を回った頃から潮が動き出したが、右へ行く。潮の流れる方向が良くない。逆潮になる。その上付け餌が冷たくなって残り出し、メジナと言うより魚の姿が見えなくなってしまった。底に冷たい潮が入って来ているようだった。それから2時間程コマシが無くなるまで続けたが、メジナの当たりはこなかった。今日は朝から気合いが入っていたけれど、からぶりに終わってしまった。帰り仕度をしていたら、堤防の際でクラゲがフラフラしていたので、玉網で掬って写真を撮ってみた。よく見るととても生々しい。
クラゲは薄っすらと青みがかった体を堤防のコンクリートの上に横たえ、今まさに命が尽きてゆくもののように見えた。自らの体の重さに耐えかねて、潰れてしまいそうだった。僕はそっと崩れないように気を付けて、クラゲを海に戻した。クラゲは力なく海面に落ちた。バシャっと云う音と共に水飛沫があがった。クラゲの体が一瞬膨れ、流れるように揺れた。揺れながら沈み始め、その体はどんどん深く潜って行った。まるで僕から一目散に逃げるように。


釣りは思うようにいかない。2·3日前から気合いが入っていたけれど、結果がでなかった。思いと裏腹に、思えば条件が悪かったようだ。ここから見る範囲だけだけれど、潮目が見えなった。潮が動いていないと言う事だ。底潮も冷たかった。コマセの選択もいまいちだったのかも知れない。もちろんこう言う日もある。メジナさん、今日はどちらにいらしたのかな~~??。