むすんで ひらいて

すべてが帰着するのは、ホッとするところ
ありのままを見て、気分よくいるために

🌜朗読と動く絵本🌛銀河鉄道の夜 3 鳥を捕る人 🐦 ぜんたいあなた方は、どちらからおいでですか / なにか大へん寂しいような哀しいような気がして 🛤 宮沢賢治

2024年04月30日 | こころ
今回は鳥を捕る人のお話です。

終わりの方で、ジョバンニが鳥捕りに尋ねます。
「どうしてあそこから、いっぺんにここへ来たんですか」
すると鳥捕りは、
「どうしてって、こようとしたから来たんです」
と、答えます。

ひと月前、わたしの親しかった人が亡くなったすぐ後のことですが、
これまで鳥の留まったところを見たことのなかった、
わたしの座っているすぐ横の窓辺へ、
ころころした雀が飛んできました。

こちらの方をじっと見て、
首を傾げたりおしりを揺らしているその雀の丸い目を見た時、
わたしは何とはなしに彼だと思いました。

丸っこくて、愛嬌のあった童顔の彼に、
なんだか雀はピッタリのような気がしました。
1分もなかったと思いますが、しばらく目を合わせていた後に、
雀は愉快そうに、また元気よく飛び立っていきました。
もう肉体が無くなって自由に移動できる、
楽になった彼だったかもしれません。。

わたしは、なんとも言えず懐かしく、
一緒についていきたいくらい淋しくなって、
どうしてここにいるのか、わからなくなりました。

今、その窓の先には、青々と若葉を揺らす桜の木が見えます。

悲しみは、人の温かさと時間に、少しずつ癒されてきていますが、
命も込み上げる感情も、循環しているエネルギーの現われと見たら、
慈しみ、味わい尽くしていこうと思うのでした。

では今日も、銀河鉄道の旅の不思議さを、お楽しみください。
そして、素敵なGWを🌱✨

📖 青空文庫より 
底本:「新編 銀河鉄道の夜」新潮文庫、新潮社
    1989(平成元)年6月15日発行
    1994(平成6)年6月5日13刷 
底本の親本:「新修宮沢賢治全集 第十二巻」筑摩書房
    1980(昭和55)年1月

🌜Storytelling and moving picture books🌛
"Night On The Milky Way Train"  by Kenji Miyazawa

ナレーション、パソコン、作画、マイクの扱い等…
独学で試行錯誤を重ねながら制作しております。
お聴きずらい点もあると思いますが、
より楽しんでいただけるよう、
少しずつ改善していきますので、
ゆる温かく見守っていただけましたら幸いです😌


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🌜朗読と動く絵本🌛銀河鉄道の夜 2 🌌一番の幸いって/胸いっぱいの悲しみに似た新しい気持ちを、何気なく違った言葉で 🛤 宮沢賢治

2024年04月22日 | こころ
お待たせをしました。 

「銀河鉄道の夜」を3回に分けて配信の予定でしたが、 
先日身近な人が亡くなり、 
喪失感から思っていたように制作が進まなかったので、 
一回の長さを短くさせていただきました。 

またやはり、わたしにとって音と画を組み合わせる場合には、 
このくらいの分量がちょうどいいようにも思いました。 

今後も時折、このような変更を挿みながら、 
少ーしずつ進んでいきますので、 
最後までお付き合いいただけましたら、とてもうれしいです。 


この章で好きな、次のフレーズがあります。 

「二人も胸いっぱいのかなしみに似た新しい気持ちを、 
何気なくちがったことばで、 そっと話し合ったのです」  

わたしたちは、できごとを体験しながら、
違った世界を見ていく「動きの一粒一粒」なんだと思えました。


📖 青空文庫より 
底本:「新編 銀河鉄道の夜」新潮文庫、新潮社
    1989(平成元)年6月15日発行
    1994(平成6)年6月5日13刷 
底本の親本:「新修宮沢賢治全集 第十二巻」筑摩書房
    1980(昭和55)年1月

🌜Storytelling and moving picture books🌛
"Night On The Milky Way Train"  by Kenji Miyazawa

ナレーション、パソコン、作画、マイクの扱い等…
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なんで死んじゃったの

2024年04月06日 | こころ
12年前に知り合って、
愛情と「何か」がたしかにあって、
一年八か月の間、一緒に暮らし、
別れた人がいました。
彼のことを、ぱんだくんと呼んでいました。

ぱんだくんに一昨年の秋、
がんが見つかったと知らされました。

でも、連絡を取り合えない状況だったので、
間接的に、少なくとも5年は、
そしてもっともっと、生きられそうな現状だけを
2月末まで伝え聞いていました。

ぱんだくんとは、友愛のようなものはあったので、
何年後かに落ち着いたら、
また話せる気がしていました。

そしてこの2月末、わたしは以前ぱんだくんと
暮らしていた家から、新天地に引っ越しました。

そして3月末の深夜2時頃に、
わたしはPCに向かって動画の編集をしていました。
その時、隣の部屋のキッチンで
カサっと布の擦れるような音がしたので、
振り向きました。

闇の中になにか、ぼーっと青黒い、淡い影のような、
まぁちょうど成長したパンダくらいの大きさの
卵型のものを見たような気がしました。

4、50代の男の人だ。誰だろう。
この部屋に前住んでいた人かな。
と、ちょっと不安になって見ていると、
カウンターを回ってスーッと
こっちの方に移動してきて、
またふわぁっと気配がなくなりました。

わたしはそろそろと立ってキッチンに行き、
電気をつけてタオルか布か落ちたのではと
見回しましたが、床には何もありませんでした。

そういえば引っ越してひと月経つけど、
こんな気配を感じたことはなかったよな。。と、
なんだかへんな気がしましたが、
また編集に戻り、時々後ろを振り返っていました。

4月3日の夜。
知り合いから、ぱんだくんが
3月末に亡くなったと聞きました。
涙があふれて、それ以来わたしは、
ぱんだくんとの間にあった、さささやかな
よかったことを思い出してばかりいます。

またずっと先に、何かのカタチで
つながりを持てると思っていたから、
それが急に途切れて、じぶんの一部を
もぎ取られたような気がします。

こんなに早く亡くなってしまうことが、
もしわかっていたら。
いろいろな事情はあったけれど、ほんわかして
やさしいところは好きだったことを、
この後も元気でやっていてほしいと
思っている気持ちを、伝えておきたかった。

ぱんだくんは、50才で、
四月一日に誕生日を迎えるところでした。
ぱんだくんは、生きようとしていました。
ぱんだくんは、優秀なITエンジニアでした。
議論好きなところと、自分でも想像力がないと
言っていたところの、通じ合えなかった
あれこれで、わたしは悲しかったの。

でもね、童顔で、
ほっぺたが子供のようにふっくらしていて、
仰向けに寝転んで膝を立てた左足の腿に、
右足の脛をかけて携帯を見ている
くつろいだ姿が好きだったよ。
コメント (6)

🌜朗読と動く絵本🌛銀河鉄道の夜 1/3 宮沢賢治 🛤 銀河ステーションから、ごとごとごとごと、どこまでも、一緒に…🎫

2024年04月01日 | こころ
宮沢賢治さんの美しい世界へ、向かいます。 

序盤は少し重く、退屈に思われるかもしれませんが、 
闇の中に光る星々のように、 
どちらもあっての物語なんでしょう。。 

この「銀河鉄道の夜」は、1924年に書かれ、 
その後も宮沢賢治さんが、
生涯をかけて 推敲を重ねられた作品です。 
だから、まだ完成しきらずに、色や形を変えながら 
今もここに生きているように思います。 

この①では、 
辛くさみしい状況のジョバンニが描かれていますが、 
そのままを受け止めてくれるお母さんがいて、 
彼にとって息をつける場所があること。と、 
心を躍らすことのできる機関車や星空のあることに、 
わたしは読みながら安堵しました。 

この後、二回に分けて配信し、 
最後に一つにまとめられたらいいなと思っていますが、 
これから巡ってくる、どんなシーンが、 
みなさんの心に飛び込んでくるでしょうか♪ 

今年の桜をたのしまれて、 
また二人の旅に戻ってきてくださったら 
うれしいです🌸 

01:17 一、午后の授業 
10:10 二、活版所 
14:47 三、家 
21:28 四、ケンタウル祭の夜 
33:47 五、天気輪の柱 
38:35 六、銀河ステーション 

50:39 ごあいさつ 

📖 青空文庫より 
底本:「新編 銀河鉄道の夜」新潮文庫、新潮社
    1989(平成元)年6月15日発行
    1994(平成6)年6月5日13刷 
底本の親本:「新修宮沢賢治全集 第十二巻」筑摩書房
    1980(昭和55)年1月

🌜Storytelling and moving picture books🌛
"Night On The Milky Way Train"  by Kenji Miyazawa

ナレーション、パソコン、作画、マイクの扱い等…
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