夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

今年観た映画50音順〈わ行〉

2010年12月31日 | 映画(わ行)
《わ》
『わすれた恋のはじめかた』(原題:Love Happens)
劇場未公開。
2年前に事故で妻を亡くしたバークは、
その悲しみを乗り越えるための自己啓発本を発表。
親族を失った読者から絶大な支持を得てベストセラーとなるが、
本当はいまだに立ち直れてなどいない。
ある日、講演のために訪れたシアトルで、
花屋を経営するイロイスと出逢う。
イロイスは徹底的に男運から見放されている女性で、
ナンパのような手口で声をかけてきたバークを無視するが……。
ブラピの元妻、ジェニファー・アニストンが結構好きなので、
彼女の出演作は必ず観てしまいます。
このありがちな邦題にありがちな内容で、
公開していたとしても映画館では観なかったと思いますが、
久々に見たバークの義父を演じるマーティン・シーンが最高。
グッと来ました。

《を》
なし。

《ん》
ありません。

本年もおつきあいをありがとうございました。
書けなかったけれど、ほかにも思い出深い作品がたくさんあります。

ここ何年も映画優先で、本は1カ月に2冊読めばいいほうだったのですが、
なぜか突然読書欲が湧き、1カ月に15冊ペースに。
睡眠時間が減ると機嫌が悪くなる私だったのに、
今年は眠る間も惜しんで映画と本にのめり込んだ感じです。
おかげで、映画化された場合に原作を読了済みという楽しさにも恵まれました。

2010年ということで、この10年の私の中でのNo.1を考えてみました。
1本だけは選びにくいのですが、すぐに浮かんだのはこれ、
『善き人のためのソナタ』(2006)です。

どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

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今年観た映画50音順〈ら行〉

2010年12月29日 | 映画(ら行)
《ら》
『ランブリングハート ラヴホテルズ2』
Part2とあるものの、単独で大丈夫。
双子の姉妹、翠と葵は、正反対の性格。
マグロ漁業を営む実家へ取材に訪れたタレントに恋をした奔放な葵は、
そのタレントを追って上京、生真面目な翠のもとへ転がり込む。
葵はすぐ向かいのラブホでバイトすることに。
一方、将来有望な上司と婚約した翠は、
計算通りの人生だと思いつつも虚しさを感じていて……。
ラブホ事情もわかって楽しさ満点。

《り》
『理想の彼氏』(原題:The Rebound)
40歳のサンディは、夫の浮気が原因で離婚、子どもを連れてNYへ。
24歳のフリーター、アラムと知り合って意気投合。
サンディの留守中、アラムがベビーシッターを引き受けてくれる。
いつしか年齢差を越えて惹かれ合うようになり……。
こんなに簡単に夢だった職業に就けるはずもなければ、
イケメン男子を捕まえられるはずもなく。

《る》
『ルー=ガルー』
京極夏彦原作の小説をアニメ映画化。
国家が安全を管理し、モニターによって監視されている生徒たち。
あるとき、少女ばかりを狙った連続殺人事件が起きる。
天才ハッカーの美緒と引っ込み思案な葉月は、失踪した同級生を探すことに。
同氏の著作はまだ百鬼夜行シリーズしか読んだことがないため、
こんな近未来のガールズアクションものも書けちゃうのかとびっくり。

《れ》
『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』
一流企業に勤める筒井は、リストラの風が吹き荒れる中、
50歳を前にして取締役への昇進を告げられる。
そんな折り、故郷の島根で一人暮らしの母親が倒れたと連絡が入り、
さらには同僚で親友の川平が事故死したとの知らせが。
帰郷した筒井は、地元のローカル線の運転士になる決意をする。
何事も、始めるのに遅すぎることは無し。

《ろ》
『ローラーガールズ・ダイアリー』(原題:Whip It)
ドリュー・バリモアの監督デビュー作。
テキサスの田舎町の女子高生ブリス。
知と美こそが女性の幸せに繋がると信じる母親は、
ブリスに美人コンテストへの出場を強要し続けている。
ある日、都会の町でローラーゲームが開催されることを知り、
観戦に出かけたブリスは、このスポーツに魅了されてしまう。
入団テストを受けたところ合格、密かに練習に通い始めるのだが……。
文句なしに楽しい青春スポーツドラマ。
アイアン・メイビンと名乗る者がいたり、
ストライパーのTシャツを着ていたりする、ヘヴィメタの嬉しい小ネタも。

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今年観た映画50音順〈や行〉

2010年12月28日 | 映画(や行)
《や》
『矢島美容室 THE MOVIE 夢をつかまネバダ』
アメリカ、ネバダ州。
矢島美容室を営む父が理由も告げずに家出。
残された母マーガレット、長女ナオミ、次女ストロベリーは途方に暮れる。
そんななか、ストロベリーの小学校では、
宿敵ラズベリーがソフトボールの新チームを結成。
同じ小学校に2チームも要らぬと、
ストロベリーの所属する元のチームは存亡を賭けた対決を迫られる。
一方、女優志望のナオミは、ミス・ネバダ・コンテストの決勝に出場を決める
が……。
「矢島美容室」がとんねるずのユニットだということだけは知っていたものの、
今まで見たこともないし、まったく知りませんでした。
でも、これは十分楽しめましたねぇ。
私と同じく知らなかった人のために配役を説明しておくと、
マーガレットに木梨、ナオミにDJ OZMA、ストロベリーに石橋。
こんな面子の女装はイカツイですが(笑)、
脇役の大杉漣、山本裕典、黒木メイサなどを含め、
出演者がみんな、楽しそうに演技しているのが良いです。
ちょいと出場のモッくんに笑わされました。

《ゆ》
『ユキとニナ』(原題:Yuki & Nina)
フランス/日本の作品。
ユキはパリに暮らす9歳の女の子。パパはフランス人、ママは日本人。
同い年のニナとは大の仲良し。
ニナの両親はすでに離婚しているのだが、ある日、ユキの両親も離婚することに。
ユキはママの故郷である日本に行かねばならない。日本には行きたくない。
なんとか離婚を阻止しようと、ユキはニナと相談して、あの手この手でアピール。
しかし、もうどうにもならないらしい。
ユキとニナは家出するのだが……。
即興演出で有名な諏訪敦彦監督。
それがなんだか鼻につくこともあるのですが、ラスト20分が秀逸。

《よ》
『よなよなペンギン』
日本とフランスのアニメ制作会社によるコラボレーション。
飛ぶことを夢みて、ペンギンの着ぐるみを着用し、
夜な夜な街を歩き回る少女ココ。
開店したばかりのペンギンストアとやらを訪れたココは、
第一号の客として、異世界ゴブリン村へと招かれる。
ところが、ゴブリン村は、闇の帝王ブッカ・ブーの攻撃を受けている途中。
どうやらココは、「飛べない鳥が村を救う」という迷信を信じる村人に
勇者と間違われて連れて来られたようだ。
はみだしっ子が異世界ではみだしっ子を見つけ、
友情を育むという、わりとありがちな展開なのですが、
その分、安心して観ることができます。

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今年観た映画50音順〈ま行〉

2010年12月24日 | 映画(ま行)
《ま》
『マルチ・サーカズム』(原題:Multiple Sarcasms)
優秀な建築家ガブリエルは、ふと芝居を書こうと思い立つ。
本職を投げ出して執筆する彼に、妻アンはいらだちを隠せない。
両親の仲を心配する娘リジーは、
ガブリエルの良き女友だちであるキャリーに相談するが……。
劇場未公開だったのもわかる地味な作品ですが、私は好きでした。
最後は映画の中のお芝居に笑って泣いて。
ティモシー・ハットンってちょっと武田鉄矢に似てるかも。

《み》
『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(英題:The Girl with the Dragon Tattoo)
スウェーデン/デンマーク/ドイツの作品。
世界中でベストセラーとなった北欧ミステリーの映画化、第1弾。
社会派雑誌『ミレニアム』のジャーナリストのミカエルは、
大物実業家の不正を告発した記事で、逆に名誉毀損の有罪判決を受ける。
そんな彼に、大財閥ヴァンゲル・グループの前会長ヘンリックから、
40年も前に失踪した姪の事件を調べてほしいとの依頼が。
収監されるまでの半年間、孤島にある邸宅の離れに住み込んで調査することに。
一方、ヘンリックの依頼でミカエルの信用調査をしていた女性リスベットは、
その後もミカエルのPCをハッキングし続け、事件解決の手掛かりをミカエルに与える。
情報提供者の正体を知ったミカエルは、リスベットに協力を要請するのだが……。
酔っぱらった状態で観始めましたが、面白いのなんのって。
152分間、目がらんらん。ハマりました。

《む》
『結び目』
専業主婦の絢子は、自動車工場を経営する夫、認知症の義父と三人暮らし。
夫から薦められたクリーニング店に立ち寄ったところ、
店主はかつての教師、啓介だった。隣には若くて可愛らしい妻。
絢子は中学校時代、啓介と道ならぬ関係になり、
それがきっかけで啓介は教師を辞め、絢子の人生も狂った。
平静を装うものの、突然の再会にふたりの心がざわめき始める。
暗鬱な空気の中、ふたつの「大好き」で光が射します。

《め》
なし。

《も》
『モノクロームの少女』
新潟県長岡市に住む幼なじみのくるみと広志は、中学校校舎跡にやって来る。
震災のさいに、好きな人から貰った物を校舎で落としたくるみ。
それを探すのが目的だったが、美少女の写真を見つける。
写真の中の少女が何か言いたげに見えて、
少女の身元を割り出し、持ち主に届けたいと考えるのだが……。
壊れた校舎、ほこりをかぶった部屋、モノクロの少女の写真と、
ホラーっぽくて嫌だなぁと思いましたが、青春ファンタジー。

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今年観た映画50音順〈は行〉

2010年12月22日 | 映画(は行)
《は》
『母なる証明』(英題:Mother)
韓国の作品。
田舎町の漢方薬店で働く中年女性。
溺愛する息子のトジュンは純真な青年だが、知的障害がある。
ある日、女子高生の惨殺事件が起き、容疑者としてトジュンが逮捕される。
息子の無実を訴えるが、誰も聞いてくれない。
そこで、自ら真犯人を捜し出すことを決意するのだが……。
あまりに凄絶で、観終わったときには放心。心が折れそう。

《ひ》
『ヒックとドラゴン』(原題:How to Train Your Dragon)
大人も子どもも楽しめること請け合いのアニメ。
ドラゴン狩りを宿命とするバイキング一族のもとに生まれたヒック。
首長の息子であるにもかかわらず、優しさが災いして落ちこぼれ。
そんな彼が、ある日、伝説のドラゴン“トゥース”と遭遇。
片方の尾ひれが欠けていて上手く飛べないトゥースのため、
ヒックはこっそり尾ひれの製作に取りかかるのだが……。
腕よりも頭を使い、ドラゴンたちと仲間として上手くやってゆく方法を見つけるヒック。
トゥースのまるで猫のような仕草がめちゃ可愛い。

《ふ》
『フィリップ、きみを愛してる!』(原題:I Love You Phillip Morris)
フランスの作品。なんと、驚きの実話が基。
IQ169の元警官スティーヴンは、自分に正直に生きようと決意。
まずは自分はゲイであることを妻に告白すると詐欺師に転向。
投獄された先でフィリップに一目惚れ。
出所すると、フィリップを喜ばせたい一心で、またもや詐欺で金稼ぎに走る。
罪が重なって懲役167年の刑を喰らい、今も刑務所の中。
本当にここまでやったなんてスゴすぎる詐欺の中身。

《へ》
『蛇のひと』
第2回WOWOWシナリオ大賞受賞作品。
OLの陽子の勤務先で、部長の伊東が自殺。
陽子の直属の上司で課長の今西が行方不明に。
副社長から、今西に横領の疑いがあり、
その証拠を伊東が握っていたらしいと聞かされる。
今西のイメージと横領とは到底結びつかず、唖然とする陽子に、
表沙汰にしたくない会社側は、今西を見つけるように命じる。
良質のサスペンスで、最後はホロリ。
「大阪弁を話すからヤクザと関係があるかも」、なんでやねん。

《ほ》
『抱擁のかけら』(原題:Los Abrazos Rotos)
スペイン、ペドロ・アルモドバル監督の作品。
映画監督のマテオは、ある事件で視力を失い、
以来、ハリーと名乗って脚本家として生きている。
ある日、彼を訪ねて来た男が、自分の過去を知っているようだ。
14年前、マテオは女優志望のレナと恋に落ちた。
しかし、彼女は富豪の愛人で……。
前後する時間軸をパズルのように嵌め込んで行く面白さ。

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