夜な夜なシネマ

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『ソウルフル・ワールド』

2024年04月30日 | 映画(さ行)
『ソウルフル・ワールド』(原題:Soul)
監督:ピート・ドクター
声の出演:浜野謙太,川栄李奈,福田転球,梅田貴公美,北西純子,定岡小百合,丸山壮史,RICO,横溝菜帆他
 
コロナ禍のせいでしょう、劇場公開はされずにディズニープラスにて独占配信されていた作品のうち、
ディズニー&ピクサーの“泣ける名作”として3作品が劇場公開に至りました。
しかし上映期間が短すぎて、『私ときどきレッサーパンダ』(2022)は見逃し、
『あの夏のルカ』にはなんとか間に合い、そして最後の本作も滑り込みで鑑賞することができました。
2020年の作品です。イオンシネマ茨木にて。
 
ジョー・ガードナーはジャズピアニストになることを夢に見続けている臨時の音楽教師
ある日、校長から正式に雇うとの書面を受け取り、喜ぶべきだろうが喜べない。
もしも正式に教師として勤めることになれば、夢は叶わないのだ。
 
迷っていた彼のもとへ、かつての教え子であるドラマーのカーリーから電話が入る。
カーリーは超有名な女性サックス奏者ドロシア・ウィリアムズのバンドで演奏することになったらしい。
さらにカーリーが言う、今晩ドロシアのバンドで一緒に演奏しようと。
ドロシアのお眼鏡に叶えばジョーも夢のジャズミュージシャンになれるのだ。
 
一張羅に着替えるといそいそと街を歩くジョーだったが、マンホールに落ちて意識を失う。
目覚めるとどうやら自分は死の淵にいて、もう死ぬことが決まっている様子。
なんとか元の世界へ戻ろうとする彼は、人間として生まれる前のソウル(=魂)たちのうちのひとり、22番と出会う。
22番を連れて元の世界へとりあえず戻ったものの、ジョーの体は22番のものだから、
今宵のライブが始まる前になんとか自分の体を22番から取り返さねばならず……。
 
かなり哲学的で、『あの夏のルカ』ほどわかりやすくはありません。
人はなぜ生まれるのかとか生きる意味なども問われ、母を亡くしたばかりの私にタイムリーな話題ではあるけれど、
巷の高評価ほどは面白いとは思えなくて、時折睡魔に襲われる。またかい!(笑)
 
結局、生きる意味など考える必要なんてない。
なぜ生まれるのかなんて考えたところで、生まれるものは生まれ、死ぬものは死んでゆく。
意味を見出さなければ生きていられないなんてことはないのですよね。
 
「それはきらめきなんかじゃない。普通のことさ」。
そう、普通のことこそがきらめきで、些細なことで喜んだり、美しいと思えたり、
それが生きているということなのだろうと思いました。
 
これはジェイミー・フォックスティナ・フェイの声で観たかったな〜。

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