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『陰陽師0』

2024年04月29日 | 映画(あ行)
『陰陽師0』
監督:佐藤嗣麻子
出演:山崎賢人,染谷将太,奈緒,安藤政信,村上虹郎,板垣李光人,國村隼,北村一輝,小林薫他
 
母の告別式翌日は大阪市内へ出た勢いで映画を4本ハシゴしましたが、
それ以降、実家の片付けに精を出すと疲労困憊。
どうにも劇場へ行く気が起きず、帰宅して酒飲んでダラダラ、就寝という毎日。
このままでは私は映画に戻れなくなりそうだと(んな大袈裟な(^^;)、
実家からの帰り、1週間ぶりに劇場鑑賞するため、109シネマズ箕面へ。
 
原作は夢枕獏の人気小説シリーズなのだそうですが、未読です。
監督は『アンフェア the end』(2015)の佐藤嗣麻子。
夢枕獏と佐藤監督は何十年も前に知り合い、夢枕獏のほうから佐藤監督に映像化を望んだとのこと。
ま、原作が何であろうと、監督が誰であろうと、山崎賢人主演なら観る。
 
平安時代、陰陽師を教育する学校“陰陽寮”の学生・安倍晴明(山崎賢人)は、
幼い頃に両親を失い、陰陽博士の賀茂忠行(國村隼)に育てられた。
呪術の天才である晴明は賀茂の弟子となって入寮したものの、陰陽師にまったく興味がない。
他の学生が少しでも出世しようと必死な姿の中で晴明だけは冷めている。
 
そんなある日、晴明は雅楽家として知られる貴族・源博雅(染谷将太)から面会を求められる。
醍醐天皇の皇孫・徽子女王(奈緒)が怪奇現象に悩まされているらしく、
彼女にひそかに想いを寄せる博雅は晴明の力を借りて徽子を助けたい様子。
つれない素振りを見せつつも、博雅と共に徽子のもとを訪ねた晴明は見事解決してみせる。
 
一方、陰陽寮では、得業生だった橘泰家(村上虹郎)が不可解な死を遂げる。
表向きは事故とされているが、他殺であることは間違いない。
次の得業生を誰にするかという話になり、天文博士の惟宗是邦(北村一輝)が学生に試験を課すと言う。
その試験とは、泰家を殺した犯人を挙げるというもので……。
 
キャストが豪華なだけに、やっていることが大掛かりだと茶番にも見えて、
時折失笑してしまうようなシーンもあるのですが、これはこれで面白い。
 
それにしても、陰陽師ってこんなにも器が小さい人ばかりなのかしらと残念至極。
晴明以外の学生たちは出世しか頭にありません。
上を狙うには歳を取りすぎている平郡貞文(安藤政信)が応援したくなる人物なのかと思ったら、
ちっちぇえちっちぇえ。だからいつまでもそんなんやねん。性格ひねくれすぎ。
陰陽頭の藤原義輔(小林薫)だって、アンタなんかにラストチャンスをやるものか。
 
とにかく晴明と博雅のコンビが楽しくて、続編にも期待が膨らみます。
ツンデレの晴明が初めて「ありがとう」を口にしたときの嬉しそうな博雅の顔。
「『ありがとう』は何度言われても嬉しいものだ」という台詞に、
毎日「ありがとう」と言ってくれた母のことを思い出してまた泣いちゃいました。

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