チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

モモさんマントを着てピークに行きました。

2016年10月31日 05時41分51秒 | もも

曇り、23度、77%

 ハロウィンの昨日、香港は気持ちのいいお天気に恵まれました。いつもは仕事かゴルフで家にいない主人もお休みでした。日中の気温ももう暑いというほどではありません。モモさんを連れ出すにはもってこいのお天気です。 そこで、 香港島のピークに行くことにしました。

 香港の夜景が見渡すことのできるピークは、観光地です。大人の足で我が家から歩いて45分ほど。モモさんが若い時はオールドピーク道ををゆっくりと登りました。ちょっと歳をとってからは登りは車、帰りにこの道を下ります。ところがもう行きも帰りも途中から抱っこは目に見えています。行きも帰りも車です。モモさんピークが大好きです。あそこに行けば、スターバックスのドーナツが食べられる、ピークカフェの外のテラスでは冬の寒い時も野外灯で暖かくして美味しいものが食べられます。ピークに行くことすなわち美味しいもの、滅多に食べさせてもらえないものにありつけるとモモさん刷り込まれています。

 車を降りるや、もう勝手知ったるという顔で観光客の中を小走りで駈けて行きます。古いピークトラムの前で記念撮影、 地元の人はやはり犬連れでやってきています。テラス席があるレストランは犬連ればかりです。そうそう、モモさん例のマントを着て出かけました。風が強いのでマントが翻ります。 ドックウォークにはは参加できませんでしたが、ピークの周りでひと運動。 ピークの周囲2キロを歩くと香港島をぐるりと見渡すことができます。ビクトリア湾、南シナ海。

 お昼過ぎから行きました。お昼、お茶をして久々に主人とモモさんと3人で過ごします。いつもならこの時間、お家で爆睡のモモさんです。嬉しいのでしょう、 元気です。

 これからの季節モモさんをもっと連れ出してやることができます。もちろんお家に帰ったらぐっすりとお昼寝でした。3人とも楽しい時間を持つことができました。

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僕もマントを着てみました。ハロウィーン

2016年10月30日 05時37分40秒 | 日々のこと

曇り、23度、74%

 今日はハロウィーン、モモさん頂き物のマントを着てみました。いえ、着せられました。以前、幼稚園児の洋服をいただいて以来です。モモさん、見た目より実はしっかり肉がついています。服はパンパンになりますが、マントですからカバーできます。

 このマントを着て、ハロウィーンウォークに参加したかったのですが、私の勘違いで歩くのは香港島南のアバディーンパークです。緩やかですが山道です。残念ながらモモさんのお歳からしては無理です。山道を仮装した犬と人間が歩くのは見ものに違いありません。

 昨晩から我が家の付近は白人の方がいろんな格好をして歩いています。今晩はピークです。下の繁華街の声は上までは登ってきませんが、今日1日、下のSOHO方面には足を向けないことにします。昼間から仮装した人だかりです。

 ご覧のように、 モモさん、洋服を着ると真面目な顔になってしまいます。着慣れていないからでしょう。頭を振って脱ぎたい様子です。撮影が終わり次第マントをとりました。私は似合っているのになあと思います。実は、写真を撮っている間、 このクッキーをモモさんに少しあげました。このクッキーがなかったらきっとマント姿は撮れなかったと思います。モモさんの数少ない衣装、来年も着せられますよ。

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棚を作ってもらいました。

2016年10月29日 05時42分21秒 | 日々のこと

晴れ、24度、80%

 まだ日本にいた頃のことです。我が家が住んでいた家には、壁一面に棚がありました。白いペンキ塗りの壁、白い棚。4部屋しかない小さな家です。元々は2部屋の和室、そこに洋間を2部屋付け足した離れでした。その家のドアを開けると壁一面の棚が目に飛び込んできます。母屋を囲む木々は鬱蒼としていました。その家を借りたいと思った大きな理由は、この壁一面の棚とビルトインのガスオーブンです。もう30数年前の昭和50年台半ばのことです。

 改築した日本の家の2階には、使いようのない床の間があります。床柱はあるもののあまり格のない床の間です。この空間に棚を作ってもらいました。白い漆喰壁に白い木の板を取り付けます。古い木造ですから歪みがあります。水平に取り付けるのにはご苦労がありました。

 出来上がった棚を前にして、急に昔住んだ家を思い出します。昔の家の棚はちょうどこの倍くらいの大きさでした。天井まである棚です。一番上に物を置く時は棚を登りました。出来たての棚に積み重ねてある本を入れました。階下にある本棚の本をいくらか持って上がりました。棚の一番下中央にある古い和文タイプライターは、昔の家に住んでいた頃私が拾って持ち帰ったものです。犬を連れ小さかった息子は自転車に乗っていました。古いタイプライターはとても重い上に犬も連れているのに抱えて持ち帰ったものです。今考えると若かったからできたことです。タイプライターは私たちが香港に行く時、この家に残していきました。30年ぶりに日の目を見ます。

 のちに知ったことですが、私たちが住んでいた大きな棚のある家は、木工家具作家の岩倉榮利さんご家族がその以前住んでいらしたそうです。ご自身がペンキを塗られたのか、玄関のドアも門柱横の木のポストも白いペンキ塗りでした。昭和の時代には白いペンキの色は目映く見えました。きっと私たち夫婦はその頃からずっとあの壁一面の棚のことを胸に秘めていたと思います。出来上がった日本の家の棚の写真を香港にいる主人に送ります。「我が家らしい棚になったね。」と返事が返ってきました。本を入れ終わった棚を前にこの数十年のことが頭を駆け巡ります。もう私の手持ちの時間は少なくなってきました。静かな生活を送りたいと思います。気が付くと時計の針は真夜中を回っていました。

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庭いじり

2016年10月28日 06時24分21秒 | 日々のこと

雨、20度、70%

 そんな広い庭ではありません。大きな木が数本残りました。実のなる木も残しました。家のぐるりに庭があります。ふた月に一度の帰宅です。半年の間は一番広い裏庭の草草との格闘があります。抜いても抜いても生えてくる草たちです。そしてふた月ごとのその種類が違います。一番厄介なのはツル科の植物です。

 庭の塀の上には、日本家によく見られる紅葉をするツルが張っていました。造園を頼んだ方が全部抜いてしまいました。その代わりにアイビーを植えました。水をやらずとも根付くそうです。見事にその言葉通りアイビーは裏庭の塀ばかりか地面にもズンズン張っていきました。最初の一年は、見栄えの良いツルの這う塀でしたのに、今では塀と地面の境もわからないほどです。おとといの夜雨が降りました。雨音を聞きながら、翌朝晴れたら草むしりだとほくそ笑みます。

 思い通り昨日は晴れました。しめしめ、早朝から庭に出ます。10月だというのに蚊がいますので、私の服装は重装備です。地面が湿っていますから普通の草たちならすっと根っこまで抜けてくれます。根っこは一箇所です。ところが、ツル科は根っこを付けながら伸びていきます。一本のツルを引っ張るとたくさんの根っこです。ツルを切りながらの仕事です。片手にハサミを握りジョキジョキ切ります。うっかりするとこのツルに足を取られて転びます。2時間半、8時を過ぎると蚊の数が急に増えました。ズボンの裾も昨夜の雨でぐっしょりです。長袖のパーカーの中は気温も上がって汗がじっとり。ひとまずここまで。抜いた草たちの山が写真右手の山です。

 我が家の庭のツルは3種類。それぞれ癖があります。塀が好きなツル、木をよじ登るツル、ちょうどその中間、先住のツルがいるとツルのないところを探して張っていきます。木に這い登ったツルは木の枝を矯めています。すごい力です。すごい生命力です。すごい生命力、それは切ってしまった木にもありました。左手に見える中位の木は大きな木株に生えた新芽です。株を残していると脇からこうして芽を出します。この新芽は切りません。

 2年以上もこうして草たちを抜きました。庭の一角に積み上げておき、ふた月してやって来るとカラカラに枯れています。抜き草の古い山をごっそり下から起こしてみると、大きなミミズがいっぱいいます。いい腐葉土になっています。久しぶりに見るミミズです。大きな切り株には、 こんなキノコもついています。香港に長く住んで、すっかりこんな土との接触、土との係わりを忘れかけていました。雨の朝、雨戸を開けると土の深い香りがします。この庭と向き合って庭いじりをする日も近づいてきました。

 

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義母への手土産

2016年10月27日 05時03分37秒 | 日々のこと

曇り、21度、71%

 出事が好きでしょっちゅう出かけていた義母が、すっかり家から出なくなりました。近くの買い物ですら毎日行くのではないようです。週に1回ヘルパーさんにお掃除に来てもらっていますが、家の中のことは今まで通りこなしています。大きな病気もなくゆっくりと過して欲しいと思います。

 美味しい和菓子にもご無沙汰ではないかと義母に手土産を買いました。中洲にある「鈴懸」の生菓子です。和菓子やさんとは思えぬ店づくりお菓子のショーケースが、薄暗い店内でほんのり明かりが灯っています。すぐに頬ばってもらえる生菓子を選びました。季節柄、栗、南瓜、柿のお菓子を選びました。 案の定、箱を開けると大喜びの義母でした。美味しいお茶を入れてもらって、私もお相伴。

 「鈴懸」のお菓子は人工着色を使っていないのかと思うほど自然な色です。「素素」と名前のつく鈴の形の焼き菓子は一口サイズ、形の鈴も愛らしく幾つでも食べられそうなお菓子です。

 日本は和菓子も洋菓子も季節感を大事にしています。今回はまだデパ地下に行く時間がありません。さしずめ今はハローウィン一色のデパ地下でしょう。

 さあ今日も義母のところに出かけます。今日の手土産は、 昨晩焼いたまんまるパンです。

 

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コンビニで見つけた可愛いもの

2016年10月26日 05時08分38秒 | 日々のこと

曇り、21度、76%

 我が家の玄関を出ると幹線道路の向こうに一つコンビニが見えます。でも、大きな道を渡るのが億劫です。そこで家の裏手のコンビニにコピーに行きました。セブンイレブンです。

 香港にだってセブンイレブンはありますが、日本のコンビニの走りの頃のように食べるものしかありません。コピー機の横にはATMもありお金の出し入れも自由です。こんなこと当たり前の日本の世の中です。携帯を見れば自然にWi-Fiにつながっています。お店の中は学校が近くに多いせいで学生がたくさん、車で来る主婦のような人もいます。日本の家で寝泊まりするようになってコンビニにはご無沙汰です。ゆっくりした作りの店内を回ってみました。

 パッと目に入ってきたのは、デザインされた文具です。シンプルなパッケージのものが多いセブンイレブンで明るいコーナーです。loftのコーナーです。こういうデザインものにめちゃくちゃ弱い私です。このコーナーの前で立ち尽くします。家にはいっぱい使わないものが溜まっているというのに小鳥の小屋に惹かれて、ポチ袋とミニレターセットを手に取りました。この二つをしっかり握ってお店を回ります。

 セブンイレブンの開発商品も冷凍食品、洗剤、身に付けるものにまであります。洗濯洗剤の容器など大手の会社のものより無駄のないデザインです。スリッパやカイロのコーナーがあるのは季節ものです。

 買ったのはたったこの2つだけ、でもなんだか嬉しくなる買い物です。日本の家は私が育って家です。ちょっと可愛い文具をと思えばバスに乗って中心街の天神まで出ました。家の近くにしゃれたものなどありませんでした。近くの学校の学生さんたちもこのloftのコーナーの前で品定めをしています。

 日本独特の便利さかもしれませんが、住んでいる人たちにはこの便利さの心地よさは当たり前になって分からないと思います。海外からの観光客が目を見張るのも頷けます。

 ポチ袋を片手に思います、「よし、別のコンビニものぞいてやろう。」

 

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BRAUNのラジオ

2016年10月25日 05時47分25秒 | 身の回りのもの

曇り、18度、71%

 日本の家にはあいかわらずテレビがありません。大きな幹線道路に近いのに、香港の家に比べると静かなところです。夜ともなれば、道を歩く人の足音が聞こえてくるほどです。テレビもない家の中は時計の音が静かに流れます。

 さすがに天気予報など必要に感じます。そこで、ラジオを買うことにしました。小さくていいのです。目障りにならない形がいいなと思います。電気屋さんでも探しました。でも今ひとつ。たまたま通りかかった香港の電気屋さんでBRAUNのラジオを見かけました。BRAUN、あのシェーバーで有名なBRAUNです。最近ではクロック、腕時計も若い人の間で人気があります。香港の家の小さなクロックはやはりBRAUNです。20年近く同じ型のものを使っていますが、実は3代目です。ある日急に動かなくなりました。初代は、ドイツ製でしたがその後の2台は中国製です。どこが気に入っているかって、針やアラームのスイッチが緑色、黒のボディにこの緑色がポイントです。

 確かラジオは周波数を受けるのだから、日本で使うなら日本で買ったほうが無難だと思いました。手に入れたのは、ふた月前に帰国した時です。香港からの荷物は着くは、息子家族は来ているは、ゆっくりラジオと向き合う時間もありません。このラジオはデジタル表示のアラーム付きです。電池を入れたままにしてるとラジオ波を受けて自動的に時間がセットされます。ラジオの周波数を合わせることもなく香港に戻りました。

 日本の家に着くなり気になっていたラジオのスイッチを入れました。アンテナマークが点灯して、あっという間に自動でチューニングしてくれました。この静かな家にスピーカーから音楽が流れます。母が施設に入って以来のことですから、音が流れるのはこの家にとって6年ぶりのことです。

 この手のひらサイズの小さなラジオ、やっぱりBRAUNらしくスッキリしたデザインです。そして、デジタルのバックライトをつけるスイッチは、やっぱり緑です。時計以外の音、少しづつ生活らしくなってきました。

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金木犀

2016年10月24日 04時55分40秒 | 日々のこと

晴れ、17度、71%   福岡

 昨夕福岡の家に戻ってきました。ちょっと肌寒く感じます。街を歩く人たちも長袖姿です。家に着き玄関の鍵を回そうとしたその時、ふっと鼻先を甘い匂いが掠めました。金木犀です。

 我が家の金木犀は見上げるほど高い木でした。その木の上の方を切り落し植え替えたのはもう3年ほど前です。家の改築のために庭木の整理をしました。車寄せのために金木犀は植え替える必要があったのだと思います。ひと夏超えたとき植木屋さんが根付いていますよと教えてくれました。それからふた秋、金木犀は花をつけませんでした。3年目、やっと花をつけてくれた我が家の金木犀です。背が高かった頃は、頭の上からあの香りが降ってくるように感じました。オレンジ色の小さな花は、見上げなくては見れませんでした。背が低くなった今、私の目の高さに花が見えます。

 朝晩の気温差が出始める頃にこの花の香りを嗅ぎます。昔は9月の終わり頃だったように記憶しています。10月の終わりに花をつけるということは、地球の温暖化のせいかしらと思います。草花の開花は気温に正直です。

 金木犀が中国南方原産であることを知ったのは、香港に住むようになってからです。ところが香港では一般に見られるのは金木犀より香りが薄い銀木犀です。しかも日陰のちょっと涼しい場所では一年中花をつけます。金木犀の酔うような香りではありません。白っぽい花がチラチラと咲く低木の銀木犀です。

 中国人も金木犀の香りはお好きです。この花を乾燥させてそのままお茶を入れたり、ワインに漬け込んだ「桂花陳酒」という甘いお酒も作ります。ひところは、中華レストランで最後に出されるデザートにこの花びらを入れたゼリーが流行りました。乾燥させても匂いが残る金木犀ならではの使い道をよくご存知です。

 ふた月ぶりに戻ってきた私に、金木犀からの「お帰りなさい。」の香りでした。

 

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ボストンバック

2016年10月23日 05時29分21秒 | 身の回りのもの

曇り、24度、92%

 革のボストンバック一つで旅行していたのは5年ほど前まででした。一人旅行の時は靴を何足も持っていく必要もありません。女ですからホテルで洗濯するのだってお手の物です。5日までの旅行ならそのボストンバックで用を足しました。もちろん機内持ち込みです。

 ところがPCを持って廻るようになると、ボストン一つでは用が足りなくなりました。そこでトランクを買いました。ジェラルミンのトランクなんてと思っていたのに、買ったのはジェラルミンの機内持ち込みサイズのトランクです。ご存知のように年々、機内持ち込み荷物のセキュリティー検査が厳しくなっていきます。あのベルトコンベアーのような機械の前でトランクを開けて化粧品の小袋やPCを出したり入れたりするのは手間取ります。そこでサイドバックに小ぶりなボストンバックを持っていくようになりました。

 1泊か2泊ぐらいの旅行ならちょうどいいかなと思って買ってあったものです。ナイロン製で紺とグレーのバイカラー、黄色い革でトリミングされ持ち手も同じ黄色い革のものです。10年以上前に買ったままあまり使わずにいました。珍しいバイカラーとトリミングの黄色の色遣いが好きで買ったプラダのものです。 小ぶりといっても結構入ります。日本から戻ってくるときには、PCの上に主人の日本酒やらおいしい蒲鉾まで詰め込みます。しかも2月に一度は、こうして酷使されてきました。

 今年に入って、持ち手の4箇所の革がもろくなり始めていました。それを見た主人など、「女性がボロボロのものを持っているのは良くないから、買いなさい。」とおっしゃいます。でも使い続けます。持ち手以外はどこも傷みがありません。ところがふた月前の帰国時の復路、いよいよ1箇所の付け根が4分の3切れた状態になりました。革物の修理屋さんをくまなく回りましたが、どここも断られます。いよいよ買い換えなくてはいけないのかと思っていると、灯台下暗しです。ずっと、鍵の修理屋さんだとばかり思っていた店の看板に「バック直します。」と小さく書かれています。毎日通う市場の中のお店です。半信半疑、それでも一縷の望みを持ってボストンバックを抱えていきました。

 お店のおじさん、見るなり「切って新しいのに付け替えるよ。」といとも簡単におっしゃいます。ただ、黄色の革の持ち手なんてそんじょそこらにあるものではありません。仕方なく黒の持ち手に変えてもらうことにしました。長さも元の長さと同じにして貰います。2週間後、出来上がったと連絡をもらいました。継ぎ目もわからないほど綺麗な仕上がりです。欲を言えばやっぱり黄色がいいのですが。

 修理をしてもらって気持ちよく使えることができます。まだまだ数年は使えそうです。さあ、いつものこの機内持ち込みコンビで  今日も飛びます。

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地図のある本

2016年10月22日 04時01分51秒 | 

小雨、26度、90%

 地図が挿絵にある本はいくらでもあります。地図自体が好きですが、本の表表紙を開けるとそこに見開きの地図がある本があります。実際の地図のこともあれば、架空の地図のこともあります。架空の地図の場合は手書きの地図だったりします。

 本を手にとって厚い表紙を開けると目に飛び込んでくる地図は、今から始まるお話の入り口です。この表紙裏の地図に初めて出くわしたのは、おそらく「クマのプーさん」の本です。ですから、もうかれこれ50年前の話です。岩波書店の愛蔵版は当時は箱に入っていました。箱から出して表紙を開けると、そこには作者ミルンが描いたプーが住む森の地図がありました。この「クマのプーさん」に始まって、C.Sルイスの「ナルニア国シリーズ」、アーサーランサムの「アマゾン号とツバメ号」シリーズもそれぞれのお話の地図が表表紙を開けるとありました。子どもの頃読んだこれらの本の地図はみんな架空の地図です。今気付いたのですがこれらみんなイギリスの作家の本です。お話の途中で幾度も地図を見返します。プーさんが歩いた森の道、イギリスの湖沼地帯のどこにつばめ号はいるのかとか、表紙裏の地図は私の想像力を視覚に残る形で刺激してくれました。

 昨日、香港は大型の台風の接近で朝からシグナル8という交通機関もすっかり止まる状態でした。学校も会社もお休みです。主人はずっと家で仕事をしています。曇天の日は刺繍の麻の目が見辛いので、先日届いた本を読むことにしました。いつものように本を持ってソファーにひっくり返ります。もちろんモモさんは私の脇腹で寝ています。

 ハードカバーで頼んだのでもっと大きいものが来ると思っていたのに、届いた本は私の手のひらより一回り大きなサイズです。珍しい大きさです。刺繍が終わるまでお預けと本棚に入れました。本は読む間、紙のカバーは外します。さて、本の表紙を開くと、久しぶりの地図に出くわしました。実際の地図ですが、1870年のアメリカテキサス州の地図です。フィクッションを読むときでも、実際の話、例えばヒラリークリントンの自伝を読むときなども日本のことですら地図が欲しいと思います。数年前までは、読みさしの本と英語の辞書と地図は三身一体でした。辞書と地図がスマホに置き換わりその変わり眼鏡が必要になりました。地図を見ると想像力が高まるのはどうも子供の頃からです。

 しばらくこのテキサス州の地図を読みました。知らない地名ばかりです。メキシコと地続き、きっと暑い気候だと思います。こうして本文に入る前に頭の準備も出来上がります。

 外は大嵐、お腹の上ではモモさんがスヤスヤ。でも主人がいると本に集中できません。やれコーヒーだ、お昼ご飯だ。その度に本を置きます。気がつくと本の小口、パラパラめくるところがギザギザのカットになっています。 アンカットという製本です。昔ペーパーナイフでページを切りながら読んでいた本の名残です。いい紙の手触りです。

 1870年、テキサス州のお話の始まりです。

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