チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

製菓道具

2015年04月30日 05時30分32秒 | 身の回りのもの

晴れ、24度、90%

 最初に作ったお菓子はクッキーでした。型抜きも持っていません。アイスボックスクッキーといって、切って焼くだけのクッキーです。オーブンもありませんでしたからオーブントースター。息子が生まれて初めてのクリスマスでした。あの時のクッキーの香りはずっと記憶の底にしがみついています。

 その直ぐあとに引っ越した家には、ビルトインのオーブンが付いていました。いえ、このオーブンがが使いたい一心でその家に引っ越したのかもしれません。それからというもの、お菓子作りばかりかパンも焼き始めました。息子はちょうど幼稚園に上がります。お分かりのように、お友達の家の行き来も始まります。やれバザーだ、やれお誕生会だと、お菓子やパンは、その都度、ちょっとした手土産に作るようになりました。

 すると、型やら細々した器具がこれまたどんどん増えていきます。 これが今の我が家のそうした製菓道具を入れている棚です。細かいものは引き出しに入っていますから、まだほんの一部です。

 東京にいた時分は合羽橋に通いました。今でも東京に帰ると合羽橋は私のルートに組み込まれます。30年以上の付き合いの道具ばかりです。 ゼリー型やクグロフ型、手前はアメリカのウィリアムソノマのシャルロット型。 セルクル、パイ型、マンケ型。大小あります、あります。

  これは比較的新しいシフォン型。合羽橋で買った以前のシフォン型は錆が出てしまいました。マレーシア製のこのシフォン型は足が付いています。とても大きいものですが、よく働きます。

  こんな空き缶に入っているのは、 抜き型。ハートに菊型、丸い抜き型はフランスのマトファー社のものです。プラスッチックの抜き型は金属のものよりシャープに切れます。

  これは絞口。やはりマトファー社のものです。これも金属製のものより、絞り出した時、角がすっきりと立ち上がります。見出写真の可愛い缶を明けると、 テフロン加工された小さなタルトレットの型が入っています。そういえば、最近、ホテルでもなければタルトレットを見かけなくなりました。小さなタルト、タルトレット、一口サイズのこのお菓子、フランスらしくて大好きです。

  焼きごてにタッチバーナー。この小さなタッチバーナーはブリュレを作るために買いましたが、焼き豆腐、お魚の炙りも作ります。でも、いかんせん小さ過ぎるので、先日、大きいバーナーを買いました。

  このいかにも端正な型は、一番新しい型です。香港製。ペラペラですが、この模様がケーキにはっきりと付くと、焼きっ放しのケーキでもそれはそれは素敵に見えます。

 よく食パンの時に出て来るプルマン型。 ゆうに35年近く使っています。合羽橋で求めました。当時のリトルマーメイドの食パンの型です。

 もう幾度もこれら菓子型も整理してきました。可愛過ぎるゼリー型やクッキーの抜き型。孫が出来た今、あれ、また可愛い型がいるわねと思います。

 小さな我が家の経済の中で買い溜めて来た製菓道具です。あれを買いに、これを買いに、主人は黙って見てくれていました。これからも、きっとずっと私と一緒です。

  いつか、道具をお披露目するねとの約束、遅くなりました。まだまだあります、いつかまたね。

 

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TheWGで紅茶を選ぶ楽しみ 香港

2015年04月29日 05時29分20秒 | 香港

晴れ、23度、87%

 シンガポールのお茶の専門店、TWGが香港にオープンしたのは四年ほど前のことでした。フランスの古くからあるお茶のマリアージュとよく似たお茶の売り方をしています。日本では、東京に2店舗あると聞きます。日本からのお客様、日本へ持ち帰るお土産にはここの紅茶を選びます。フレーバーの付いていないお茶の葉も、いい葉っぱを使っているのが分かります。缶に詰められて売っているセットのものもありますが、私は買う時、大きな缶のお茶の香りとその葉を確かめてから、別売りの缶に詰めてもらいます。

 聞くと600以上の種類のお茶が、大きなトレードマークの黄色い缶に入ってずらりとカウンターの奥に並んでいます。こんなお茶が欲しいと言うと、幾つかの缶をひょいと私の前に。蓋をとって香りと葉っぱの具合を見ます。このせっかちな私が、この時ばかりは大様にゆっくりと、一つ一つ確かめて行くのです。何分にも人様に差し上げるお茶ですから。

 昨日は、今までと違って日本の方へのお土産選びではありませんでした。そこで、行く前から2つほど選ぶお茶の目安を決めていました。まず一つ目は、香港からのお土産というので名前に香港が入っているもの。次が、緑茶か中国茶。日本人の私たちがお持ちするものですから、出来たら日本の緑茶と考えていました。緑茶も、台湾、中国、ベトナムのものがあります。

 ここのフレーバーティーには、いろいろな名前が付けられています。「芸者」「シンガポールの夜」「ティーパーティー」という具合です。名前からお茶の味を想像するのも楽しいものです。まず、お姉さんに「香港の名前の付いたお茶がありますか?」と尋ねると、なんと一種類のみ「ウィークエンドイン香港」。まずこれは決まりです。もう一つ、日本の緑茶のブレンドものを見たいというと、ずらりと8つの缶が並びました。一つ一つ真剣に嗅いでいきます。お持ちする方達の顔を思い浮かべます。ひとつ開けてびっくり、あら、玄米茶!確かに玄米茶は、日本古来のフレーバーティーです。お姉さん、一生懸命、はじけたお米の香りがいいこと、よく売れていることを説明してくれました。どうも、私を日本人と思っていないようです。でも、私、日本人ですからお遣い物に玄米茶は選べません。8つの中で、抜けるような清々しい香りがありました。リンゴの爽やかな香りが残ります。「シルバームーン」という名前です。これに決めました。

 次は缶選び。「シルバ−ムーン」はシルバ−の缶に、「ウィークエンドイン香港」はピンクの缶に詰めてもらいました。丁寧に、、箱詰めして、この一セットをまた包装してもらいました。 実は、TWGで紅茶以外のお茶を買ったのは初めてのことです。詰めてもらっている間、いろいろなお茶を見せてもらいました。ストレートの台湾のウーロン茶は、ものすごくいいものだと分かりますが、これまた値段を聞いてたまがりました。[MACHA]の缶もあります。見せてもらったのですが、なんだか、こんな大きな黄色い缶に抹茶は似合いませんでした。

 日本茶、中国茶はいいものを頂戴するので自分では買ったことがありません。紅茶は頂くことがないので買い求めます。年に一度くらい、エイッとばかりにいい紅茶を買うことがあります。TWGの紅茶でお勧めは、「フレンチアールグレイ」です。どなたに贈っても喜ばれます。

 ゆっくりとして空間で、ゆっくりといいお茶を選ぶ時間は、なんとも楽しいものです。

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AppleWatch その2

2015年04月28日 05時31分15秒 | 身の回りのもの

曇り、23度、88%

 昨日は朝からてんやわんや、主人が仕事に出かけて、ふと見ると、なんとPCをお忘れです。まだ地下鉄の駅に向かっている途中、携帯に電話をするやらメッセージを入れるやら、一向にお返事がありません。そうなると、PCがないのに気付くのはオフィスのデスクに向かってからになります。と言うことは、私がお届けに上がらないといけません。案の定、電話がかかってきました。

 主人のオフィスは海の向こう、つまり九龍サイドです。途中まででもでも出て来てもらおうと、急いで家を出ました。まだ通勤ラッシュの時間帯です。バスは満員、駅までおりる道も車だらけ。思ったより時間がかかってしまいました。そこへ、私がどの辺りにいるかと、主人が確認の電話をくれました。満員バスの中、iPhoneはバックの中で鳴ってます。手首でもチロチロとAppleWatchが鳴ってます。人ごみの中、左手を口元に持って来て、「まだ地下鉄の駅にも着いてないのよ。」と応えていると、周りの人が何やらジロジロ見ています。「もしもし」と電話に出るあの日本語は、時として海外の人には滑稽に聞こえるらしく、日本人を野次る時にも使われます。「もしもし」かなと思えば、皆さん、私の手元を見ています。腕時計に向かってしゃべっているわけです。しかも、腕時計からも声が聞こえて来る始末、奇妙に映るのも無理はありません。気恥ずかしい思いをしました。

 無事に主人にPCを手渡して、帰りのガラガラのバスの中、手当たり次第にAppleWatchの設定を変えてみていました。その中に、「文字が大きくなる」という項目があります。最近とみに視力が衰えています。これはいいわと設定を変えた所が、画面一杯に写る時計の四分の一しか画面に現れません。随分大きくなっています。これでは不自由です。設定を解除しようと、あちこち押すは回すは、ところが全然解除されないまま、通常三段の文章が出て来る画面に、たったの三文字しか写りません。家に着いて、さて、どうしよう。こうなったら、得意の初期化です。しかも、AppleWatchからは文字が大きすぎて何処で再設定するか分からないので、iPhoneから再設定の指示を出しました。完全に送られて来た時と同じ状態に戻して、セットアップを始めます。セットアップに要した時間は、13分ほどでした。普通サイズの文字の大きさに戻っています。やれやれ。

 LINKで送られて来た写真も、 こうして見ることが出来ます。返事は文字入力が出来ませんから、見出し写真のように絵文字を選びます。こうして一度閲覧したLINKのメッセージは、このAppleWatchには保存されません。親分のiPhoneには残ります。

 AppleWatchで写真を撮ることは出来ませんが、AppleWatch自身の画面を写真に撮ることは、iPhone同様出来ます。本体右側のクラウンとその下のボタンを同時に押すだけで、 写真は、iPhoneに取り込まれています。時計の「12」の数字のうえに赤丸が付いているのはお知らせです。Facebookの投稿があった時やメールの着信を知らせてくれます。赤丸を下にスクロールすると、 こうしてメールが出てきます。返事は返せませんが、フラグを付けたり、未開封にしたり、削除は出来ます。

 たかだか機械です。機械に振り回されないように、せいぜい今日もまた、遊んでやろうと思っています。さて、あと何度再設定をやることやら。

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映画「マリーゴールドホテル」

2015年04月27日 05時31分35秒 | 映画

晴れ、21度、87%

 映画マリーゴールドホテルを観に行ったのは、2週間ほど前のことでした。もちろん2話目、前作は2年前に公開されました。前作は、インドの高級リゾートホテルで余生を過ごすつもりでやって来た白人の男女が見つけたのはおんぼろホテル。そんな出だしでした。もちろんそこはお話、おんぼろホテルはいろんな問題をはらみながらも、居心地のよいホテルへと変わって行きました。

 舞台はインド ジャイプール、私がいつかは訪れたいインドの町です。今回の2作目、さてお話がどう展開するやら、まあ、リチャードギヤがゲスト出演ですから、そのあたりも見物です。

 経営が軌道に乗って来たマリーゴールドホテル、拡張をと考えてアメリカの会社に融資を頼みに行く所から話は始まりました。インドからアメリカにやって来たのは、デブパテル演じる若い支配人とマギースミス演じるミュリエルです。この会社での会議のシーン、マグカップに入れられたティーバックにアメリカの男性がポットからお湯を注いで廻ります。すると、ミュリエルがやおら、「紅茶にはグラグラにたぎったお湯を注ぐものよ。」と声を張り上げます。ハハン、やっぱり出たは、イギリス人。と心の中で思います。マギースミスはハリーポッターでも有名な女優ですが、イギリス人です。彼女が言うから重みがあります。私も紅茶好き、何を一番に考えるかと言うと、お湯の温度です。あのシーンを見て以来、ますます紅茶を入れる度に、お湯のグラグラには気を使います。

 リチャードギアはホテルのランクを決める本の特派員だったり、支配人の結婚話などで華やかな話の展開です。この映画のもう一人の主人公は、ジュディディンチ演じるイヴァリン。このジャイプールの町で布の買い付けを始めます。ジャイプールの町は、ウッドプリントで有名な町です。私もインドに行く度に、ウッドプリントの布を買い求めてきます。イヴァリンが布に気持ちが傾くのがよく解ります。

 実は2年前の1作目を観ている時もそうでしたが、主人公のマギースミスとジュディディンチ、この二人のイギリス女優の組み合わせが好きです。この二人が出ている映画を初めて見たのは30年近くも前のこと、フォスター原作の「眺めのいい部屋」です。まだ、40代後半のこの二人の女優が出ています。DVDのおかげで、「眺めのいい部屋」は、私のリピート映画の一つです。お話の筋ではありません。イタリアとイギリスが舞台のこの映画の部屋の設えや食卓、お茶のテーブルを見るのが好きです。幾度見ても飽きません。映画で何処を見るかは人それぞれです。

 今回の「マリーゴールドホテル」、ジュディディンチとマギースミスの掛け合いで面白い会話がありました。実際にもこの二人は同じ年です。映画の中で、足を煩っているマギースミスに「あなたが何ヶ月か先に歳をとるから、逝くのは私があとよ。」みたいなことをジュディディンチが言います。これは実際の二人にそのまま当てはまる年の差です。思わず、笑ってしまいました。

 「マリーゴールドホテル」を観ながら、別の映画を思い出します。映画を観ながら、映画以外の何かを観ています。考えてみれば私の紅茶好きは、映画やイギリスの本の影響のような気がします。いいティーサービスが欲しい、 映画や本が教えてくれました。歳をとるって、積み重ねて来たものが、その人その人に沿って来るものなのかもしれません。私の観て来た映画、読んで来た本、それもまた私を作ってくれています。

 見出し写真は、映画と関係ないイギリス人の書いた紅茶の本です。好きな布を見て、紅茶を飲む、もしかしたらそれだけで満足な私です。

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AppleWatch

2015年04月26日 05時28分58秒 | 身の回りのもの

曇り、22度、83%

 AppleWatchが届きました。予約をすると店頭での受け渡しではなく、宅配されてきます。送料は無料です。香港にはシンガポールから送られてきました。販売時の人員確保や店の混雑を考えての宅配という処置だったのでしょうが、宅配はあまりいいとは思えません。

 相変わらず、アップルらしい真っ白な箱に入っています。付属の部品も充電器とひと回り長めのベルトだけです。私が求めたのは一番お安いスポーツの中から選びました。おそらく四六時中着けているわけではありません。発売日の24日の朝に、アップルからメールが入りました。セットアップのための予約をして下さいというのです。セットアップがそんなに難しいのかと、心配になりました。MacBookですら、簡単に立ち上がったので甘く見ていたのです。

 荷物を受けとるや、自分でまずセットアップを始めました。ダメなら、AppleShopに駆け込むばかりです。電源を入れて、iPhoneのAppleWatchのアイコンにかざします。言語を選ぶと、瞬く間に同期が始まりました。幾つかの設定も指示通りにして、同期のかかった時間は15分ほどでした。iPadに始まった私のアップルとの付き合いですが、新しい機種に代えてもいつもセットアップが実に簡単に済みます。同じアップルの製品同士ですから、当たり前と言えば当たり前です。

 早速、装着。 38ミリのの小さい方でもやや大きく感じます。手の大きな私ですらこれですから、華奢な方には随分大きいはずです。大きいのですが、実に軽く作られています。ちっとも邪魔ではありません。

 電話、メール、メッセージ、写真、カメラ、LINE、Twitterなどのアイコンが付いていますが、閲覧だけが基本です。電話は話が出来ます。カメラについては、iPhoneのカメラのリモコンと考えて下さい。AppleWatchでシャッターをおせば、画像を取り込むのはiPhoneのカメラです。AppleWatchの何処を探してもレンズは見えません。

 instagramも入っています。コメントの欄がありますが、ここには文字入力ではなくて、絵文字の入力になります。メッセージは音声入力が出来ますが、どうもうまく聞き取ってくれません。日本語で話しかけたのに、文字のメッセージが英語になります。

 写真も全てiPhoneと同期するわけではありません。そして、このAppleWatchの親玉は、iPhoneです。

つまり、AppleWatchはiPhoneの子機なのだと解釈します。まだ使い始めて、丸一日。使い熟したらどういう答えが出るか分かりませんが、新しい物はやはり楽しい。すぐに改良された機種が出てきそうに思います。iPhoneなしでは何も出来ない、そんなか細い奴です。手首で電話が鳴ります。着信音はどうも選択肢がないようです。その音を聞くと、そのか細さを象徴するかのような電話のベルの音です。

 アップルの初代のウェアラブルWatchです。薄くてすっぽりと手に納まった、初代のiPhone、iPhone3を思い出しました。動きは悪かったのですが、デザインはiPhoneの中で一番好きなタイプでした。

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名前を覚えること、覚えられること

2015年04月25日 05時02分32秒 | 日々のこと

晴れ、21度、85%

 名前を覚えてもらうととても嬉しく思います。私の場合、自分の名前もそうですが、「モモ」の名前を覚えていてくださると、舞い上がるほど喜びます。みんなが覚え易いような名前をと思ってつけた名前でもあります。もちろん私自身の名前を覚えていたくださると、これまた大喜び。

 香港でお名前はと聞かれれば、苗字ではなく名前で答えます。香港の人は中国名のほかに、呼称として英語の名前を持っています。英語圏の人の呼称は、ほんとの名前を短くしたり発音の似ているものが呼称になりますが、香港人の呼称は、実際の名前からかけ離れています。「春燕」(チュンイー)は、マギーという呼称です。呼称から本名が想像できません。アランとかサミーなんて声をかけるのですが、親しいのにほんとの中国名を知らない方がいます。それほど、英語の呼び名が浸透している町です。それに女性は、結婚しても姓が変わりません。さしずめ私なら、「山下」のままで、主人をご存知の方からは、「下川太太」(下川さんの奥さん)と呼ばれることになります。

 名前を覚えていただくと嬉しいので、私も極力、名前を覚えようとします。まずは、赤ちゃんや小さな子供。そしてその次が、犬たちの名前です。しかも人種が、中国人ばかりではありません。白人、インド人。私の小さな頭はパンク状態。覚えるのに工夫をします。以前は家に帰ると直ぐメモをしていましたが、それでも思い出せませんでした。今では、お名前を聞いたらすぐに携帯のメモにカタカナで書き込みます。

 朝の挨拶だって、単におはようではなくて、名前で呼びかけると、ぐっと身近に感じます。それって、皆さん同じ事だと思います。朝走りに出かけた先ですれ違い様に、(Good Morning,Mana.) といわれると、一日いい気分です。私の名前「真奈」は、ヘブライ語です。聖書由来の名前ですが、難しいことではありません。「森永マンナ」のマンナです。つまり、ビスケットです。それに、母の一字を当てて作った「真奈」。小さい頃は、「子」が付かない名前で悲しい思いをしましたが、どなたにも気軽に声をかけてもらえる名前です。やっと大きくなって、この名前に感謝しました。

 今や世界が小さくなって来て、世界中の人が呼び易い名前はいいなあと思います。国によっては、「さしすせそ」や「ちゃ、ちゅ、ちぇ」が発音できない言語もあります。こんな人種がごたごたいる所での生活は、気疲れもありますが、楽しみもたくさん。

 さあ、今日もまた新しい名前をメモすることがあるかもしれません。目と目を見て、名前を呼び合うだけで、あとは言葉が通じなくても、気持ちが通じます。

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お抹茶

2015年04月24日 05時29分49秒 | お茶

曇り、21度、81%

 海外に長く住んでいますと、皆さん日本の物に不自由されるでしょうと、心配して下さいます。来た当初は、日本のデパートの全盛期で7つもの日系のデパートがありました。にもかかわらず、食料品は、欲しいものが手に入らないことが多多ありました。日系のデパートで買えば手に入るものでも、お値段が高すぎて、ぐっと我慢。そうするうちに、代用することを覚えて行きます。お金が無いということは、随分頭を使うことになります。

 日本茶、こればっかりは代用品がないので、実家からの荷物に入って来る日本茶はほんとにありがたかったものです。それを知ってか、日本からおみえになる方達はお茶を持って来て下さいます。実家からのような普段遣いのお茶ではありません。お土産ですので、新物のお煎茶や玉露です。ご飯の後の一服ですらいい玉露を頂きます。お客様でもないのに、お煎茶を入れます。皆さんのおかげで、ここ10年ほど、そんな贅沢な日本茶の頂き方をしています。

 普通の日本茶ばかりか、お抹茶は手に入らないでしょうと、これまたお土産で頂きます。お抹茶は不思議なことに、銘柄さえ選ばなければかなり以前からデパートのお茶売り場に並んでいました。きっとお高いだろうと、はなから手に取ってもみません。一時帰国の折にお茶筅と一緒に大事に抱えて帰ってきていました。最近ではお茶筅を売っている店もあります。そして、我が家にはお煎茶などと同じく、いいお抹茶のお土産がやって来るようになりました。

 見出し写真左は、京都一保堂の季節のお抹茶です。季節を考えたお抹茶があるなんて初めて知りました。それ以外にも、それぞれの土地のお抹茶を頂きます。 左は八女のお抹茶、右は静岡のお抹茶。お茶どころのお抹茶が勢揃いです。

 今年は二月三月と落ち着かない日々を過ごしていました。気が付けば四月ももう下旬、お菓子を作ってお茶を頂く心の余裕がない日々でした。宇治に八女に静岡、よし、お茶の飲み比べをしようと、遅まきながら桜餅をこさえました。 初めに八女のお茶、色も明るく、抜けるようなさっぱりしたお抹茶です。まだ温かさの残る桜餅を一口。次に静岡のお抹茶を、こちらは色味共にはっきり、しっかりとしたお茶でした。ちょっと間を置いて、宇治のお茶を頂きます。驚くほどお軽い色のお抹茶です。苦みが少なく優しい甘みが残ります。

 それぞれの土地の水や土に支えられたお茶たち、こんなに違うものかと驚きです。同じ茶碗があったら、並べて比べられるのにと残念ですが、色も香りももちろん後を引くお茶の甘みもそれぞれ違いました。写真は八女茶です。

 こんな贅沢は、きっと日本に帰ったら出来ないなあと、お茶を頂いた方達のお顔を思い浮かべて、美味しく頂きました。

 

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北角 ノースポイント 香港

2015年04月23日 05時32分56秒 | 香港

小雨、22度、65%

 ちょっと精神的に落ち込んでいるとき、よく香港の田舎に行ったものです。野山ではありません。古くから人の住む田舎町、昼間はお年寄りと子供だけです。私が住む香港島のビル、ビルの中の狭苦しい空気とは全く違います。ゆっくりと穏やかな空気の流れと聞こえて来るのは地元の言葉だけです。そんな田舎町は、お隣中国の深圳との境に位置しています。行く度行く度に、様変わりするその町。日本でも報道されているように、深圳からの買い物で来る人の流れが止みません。買って行くのは赤ちゃんのミルクにヤクルト、お醤油。日常品です。それをトロリーに山積みにして持ち帰り、商売するのです。並行輸入。町は忙しない中国人だらけ、お行儀の悪さも甚だしい。ついに、私の憧れるゆっくりとした空気の流れている町が香港に無くなりつつあります。

 そう思い倦ねていると、ふと思いつく町が。香港島の北側のそごうデパートのあるトンローワン、日系のスーパーがあるタイクウの中間に位置します。大きな路面の市場を抱え、山向きには日本人小学もあり、マンションが斜面に沿って建っています。そうそう、アグネスチャンが育った町、北角です。生きた蛸などを探しに北角まで足を伸ばします。そんな時、ふと気付いたのです。周りの言葉は、広東語だけ。慌ただしいのは香港中同じですが、おじいさんおばあさんが、小さなベンチで休んでいる姿が見られます。それに、なんとも昔ながらの店並みです。あー、香港だわ、そう気付いた時の私は、きっとニコニコしていたと思います。

 露店ではないのですが、 昔ながらの中華のスリッパを売る店です。機械刺繍ですが、小さな足をよしとされる中国人女性がこのスリッパを履いた様子は優雅です。真っ赤なスリッパすら、違和感無く履きこなします。

  露店のぬいぐるみ屋さんです。こんなぬいぐるみを喜ぶ子供がまだいるのね、と内心喜びます。 こんな露店の靴屋さん、試着なんてせずに適当に買って行くものですから、時にガバガバの大きな靴を履いてる人を見かけます。 ハンドバック屋さんだってありますよ。そう、何だってここで揃うのです。ちょうど今の頃や寒くなり始める、季節の変わり目になると急に現れるのがパジャマ屋さん。 以前は若い女姓が、パジャマのまま町を歩いていました。外にも着ていくパジャマです。今や、パジャマで外を歩く人を見かけません。パジャマのまま歩く女性の可愛かったこと、飾り気のない頃の香港の話です。 子供服の露店。小さな女の子が、ナイロンのピラピラのドレスみたいなのを着て町を歩くのを見かけます。子供にはコットン、と思い込んでいた私はびっくり。今でもこんな服屋さんがあります。孫娘に一つとは思いませんが、こうしてずらりと並んだ様子は、やっぱり可愛い。

 中国からの暴買いの人にも出会わない、白人の人にも出会わない、北角。繁華街トンローワンから二階建てトラムに乗っても20分とかからない場所です。普通の観光客もトンローワンまではやって来るのに、ほんのちょっと足を伸ばした北角は、すっかり、取り残されたレトロな町になりました。

 昔から、上海、潮州からの移民が多く住んだといわれる北角、以前は上海でも有名な「雪園」というレストランもありました。 潮州料理で有名な蟹の専門店。この時期になるとリヤカーに乗せられたタイからのドリアン売りが出てきます。我が家の近くにも昔は来ていたリヤカーのドリアン売り、ここ10年は姿を見ません。見出し写真のドリアン売りのリヤカー、写真おついでに心行くまでドリアンのにおいを嗅がせてもらいました。私、ドリアン好き、主人は好きではありません。ああ、いい匂いだわ。

 この北角の町が変わってしまった時は、はて、何処に香港らしさを求めに行けばいいのでしょうか。

 

 

 

 

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コーンブレッド

2015年04月22日 05時27分05秒 | パン

曇り、21度、88%

 香港、気温が上がり始めると、あっという間に夏になります。気温もですが何分にも湿度の高さに悩まされます。カビも生えますが、お米にまで虫が付きます。お米ばかりか、香辛料、買い置きの小麦粉の類いまで、何処からやって来たのか虫が付いていることがあります。そこで、いつもこの時期、台所の隅から隅まで頭を突っ込んで、まず、手持ちの粉類の点検を始めます。昨年、マフィンを焼いた時に買ったコーンミルがたくさん残ったままです。コーンミルは、コーンを挽き割りにしたやや荒めのトウモロコシの粉です。久々にコーンブレッドを焼いてみる事にしました。

 コーンブレッドは、イーストを使うパンではありません。アメリカっぽくベーキングパウダーを使うクイックブレッドです。35年近く前、ホルトハウス房子さんの本で知りました。図書館で借りて来たホルトハウスさんの「西洋料理控え」 をほぼ丸写しにした当時のノートを引っ張り出してきました。ホルトハウスさんの当時のレシピは、やや重たかったような記憶があります。ケーキなどの大きさも、あの頃は21センチ、今では18センチのケーキですら大きく感じます。このノートは私の料理の原点ですが、今では殆ど開くこともないまま、私なりの作り方をしています。コーンのぶつぶつが口に当たるのは面白いのですが、ボロットするのでは美味しくありません。少しレシピに手を加えて作ります。

 コーンブレッドは、アメリカ南部の家庭のパンです。南部の陽気なお母さん、もしくは、黒人の雇い人が昔から作り伝えて来たそれぞれの家の家庭の味だろうと想像しながら作ります。以前、(FOOD&WINE)という雑誌を見ていたら、南部の家庭にはこのコーンブレッド専用の鋳物で出来たスキレットがあることを知りました。小さなコーンの形の型です。それを見た頃は、そのスキレットが欲しくなったものでした。それを思い出したので、 パウンド型ではなく、こんな小さなマフィン型で焼きました。卵、お砂糖、ミルク、溶かしバターに小麦粉とコーンミル、ベーキングパウダーを次々に入れて行くだけで簡単に出来ます。

 アメリカのニューオリンズなどの料理、クレオール料理にもこのコーンブレッドが出てきます。すぐ近くのメキシコなどの影響を受けたクレオール料理はスパイシーだそうです。クレオールのコーンブレッドには、パラペーニョという唐辛子が入ると、何かで読んだのもはもう20年以上前のこと。早速探し出した瓶詰めのパラペーニョを入れてコーンブレッドを焼きました。辛いものを好きな私ですが、このパラペーニョ入りのコーンブレッド、もう二度と作りません。もう二度と食べたくありません。辛かった。

 やっぱり、もっさりするコーンブレッドですが、すっきりした蜂蜜をつけると美味しく頂けます。

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クミンのチーズボール

2015年04月21日 05時25分41秒 | チーズ

雨、23度、83%

 クミンシードといって、馬芹の種を香辛料として使います。 インド料理やエジプト料理には欠かせない香辛料です。私の作るインドのカレーは、インドの北の出身の方レヌアロラさんの本から学びました。ギーという、バターに似た牛の油でこのクミンシードを炒める所から始めます。ギーとクミンの織りなす香りは取りも直さず、カレーの奥の奥にガンとしてある香りです。インドカレーを作り始めて30年、我が家のスパイスケースには、このクミンの常客の席があります。プチンと歯に当たりはじける香りと辛みは、ふっと気持ちを建て直してくれます。

 もう随分前のことです、オランダからのお土産でゴーダチーズを頂きました。このゴーダの中にプチプチとクミンシードが入っています。ゴーダの優しい味わいに爽やかなアクセントのこのチーズにすっかり惚れてしまいました。一昨年、オランダにいったおりには、クミンゴーダの塊を持って帰ると意気込むほどです。結局、クミンゴーダの半塊とクミンはちょっとという主人が選んだ普通のゴーダの半塊が、我が家の冷蔵庫に納まりました。

 インドでは、野菜の蒸し煮はサフジと呼ばれています。ジャガイモのサフジ、カリフラワーのサフジ、人参のサフジ。温野菜です。このサフジを作る時にも、クミンシードを使います。クミンは香辛料ですが、野菜自身が持つ香りの邪魔をしません。爽やかな香りは甘みを添えてくれるようにすら感じます。先日、訪れたお隣の深圳、5スターホテルの朝食のビュッフェに、温野菜の所にこの人参のサフジがありました。人参のサラダと書かれています。でも、クミンのプツプツは見て取れます。私が2回もお代わりをするのを見て、主人も取ってきました。美味しいね、と言います。

 パルメザンチーズを切らした私、急いで家にあるイギリスのチーズをおろしてスパゲッティいに使いました。コーブという柔らかなチーズです。昨日冷蔵庫を覗くと、ラップに包まれたチーズのポロポロがあります。中途半端な量です。そこで、このチーズにクミンを混ぜて、小さなボール状に固めてみました。ゴーダチーズのような歯ごたえはありませんが、なかなか美味しい。

 たった4つしか出来ませんでした。 モモさん、それ私のワインのお供なんですけど。

 香辛料を一つ好きになる度に、また一つ、料理の楽しみが増えるように思います。

 

 

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